税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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知っておきたいフィリピン人との婚姻と離婚 2

フィリピン人との婚姻で提訴した「通則法第42条(公序)に基づき、(重婚を無効とする)フィリピン家族法第35条4号の適用を排除すべき」とするおそらく日本で初めての判決を紹介します。
2010年7月6日(火)午後1時10分から熊本家庭裁判所でありました。
-婚姻無効確認請求訴訟-

これはフィリピン人男性と婚姻中に日本人夫と婚姻して来日していたフィリピン人妻を被告として、日本人夫が提訴した婚姻無効確認請求訴訟である。

1.フィリピン人妻が勝訴した判決
 日本人夫が原告となり、フィリピン人妻の重婚を理由に婚姻無効確認請求訴訟の判決言い渡しが古市朋子裁判官のもと、次のように言い渡されました。「主文 1.原告の請求を棄却する。2.訴訟費用は原告の負担とする」とのフィリピン人妻が勝訴する判決を読み上げた。
 
 判決文の中で、その理ありました。由を「原告と被告との婚姻について、フィリピン家族法第35条4号を適用すれば、婚姻は遡及的に無効となり、初めから婚姻関係はなかったものとされる。しかしながら、被告の前婚の配偶者は、原告と被告の婚姻が成立した6カ月後に死亡しており、すでに重婚状態は解消していること、元被告の婚姻期間は5年経過しており、被告は2005年4月に日本に入国後、約5年間日本で生活していること、長女も被告とともに入国し約5年間日本で生活していること、二女は、日本で出生してから現在まで日本で生活していること、他方で原告と被告の婚姻が無効となれば、長女及び二女が原被告の嫡出子たる身分を失うこと等の事情を考慮すれば、原告と被告の婚姻について、重婚を無効とするフィリピン家族法を運用することは、その結果において我が国の公の秩序または善良の風俗に反するものと解するのが妥当である。
  したがって通則法42条に基づき、フィリピン家族法第35条4号の運用を排除すべきであるから原告と被告の婚姻は無効とは言えない。」
とした。

 
 ここでコメントしたいのは、原則的には、原告である夫の主張のとおり通則法第24条1項によりフィリピン法が準拠法となり、重婚の場合には婚姻は当初から無効となります。
フィリピン人の重婚事例で被告の主張するように通則法42条を適用して、日本民法の適用を認めた判例は、これまでありませんでした。
熊本家庭裁判所は、本件婚姻無効訴訟において、法の適用に関する通則法42条の適用を認め、重婚を無効とするフィリピン法を適用することは、公序良俗に反するとして、原告(日本人夫)の婚姻無効の請求を棄却した。
この判決は、「重婚を婚姻当初から無効と規定するフィリピン家族法の適用が、本件のような事情がある場合には、公序良俗に反するとして、その適用を除外し、日本人夫の請求を棄却した」日本で始めての判決でしょう。しかし、日本国内には、フィリピン人夫と重婚状態で、日本人夫と婚姻して来日し、DV加害者の日本人夫の暴力にくりしめられながら、「重婚の事実を入管にあきらかにすれば、いつでも日本から追い出せる」と脅かされ、身体的な暴力だけでなく精神的支配に苦しめられてきたフィリピン人妻や国籍喪失のおそれのある日本人との間に生まれた子供が、相当存在していると思われます。
このようなフィリピン人母親や、その子供たちにとって、熊本家裁の判決は、その人権に配慮した画期的な判決といえるでしょう。

以 上



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