税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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電子債権、いよいよ5月に本格導入か!!

 最近、金融機関の行員が内部研修で勉強しているのが、電子記録債権法である。この法律は2007年6月20日に成立し、2008年12月1日より施行されています。
当初は事業者の資金調達の新たな手段を提供する事などを目的として、従来の手形債券、指名債権に代わるものとして、その活用が期待されていた。しかし、その期待とは裏腹に中小企業ではあまり浸透がされていなかった。むしろ、この法律自体知らない経営者の方が多かったようである。
 当初、電子債権は、三菱東京UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行の3メガバンクグループが独自にサービスを展開していたが、今年5月には全国銀行協会が母体となる「全銀電子債権ネットワーク(通称「でんさいネット」と言う)」が開業し、待望の共通インフラが構築される。
全国銀行協会の話によると、でんさいネットには、最終的に全国の1300金融機関が参加予定だといわれている。
大半の金融機関で利用できる利点を生かし、電子債権での決済や裏書きなどにも対応する。
企業には依然として取引金融機関で手形を割り引きたいという要望が強く、紙の手形交換所に代わる決済インフラの役割を担うと、期待されている。
それでは、次に電子債権の内容を見ていきたい。

・「でんさいネットを利用した電子債権取引のイメージ図」を下記に掲載したので見て頂きたい。まず、

1電子債権の発生
  取引銀行を通じてでんさいネットの記録原簿に「発生記録」を行うことで、電子債権が発生する。
2電子債権の譲渡
 取引銀行を通じてでんさいネットの記録原簿に「譲渡記録」を行うことで、電子債権を譲渡する事が出来る。必要に応じて債権を分割し譲渡も可能である。
3電子債権の支払
 支払期日になると、自動的に支払企業の口座から資金を引落し、納入企業の口座へ振込が行われる。でんさいネットが支払完了した旨を「支払等記録」として記録するため、その他の手続きは不要となる。また、手形と異なり、納入企業は支払期日当日から資金を利用する事が出来る。


電子債権取引のイメージ図
abo_img02.jpg
参照:全銀行ホームページhttp://www.zenginkyo.or.jp


電子記録債権活用のメリット
1印紙税が課税されない。
 電子記録債権は、証券を作成しないペーパーレスであるから、印紙税は課税されない、従ってコスト削減になる。
2電子的事務の効率化
 電子記録債権は、電子記録上の当事者双方が電子メール等によって電子債権記録機関に発生請求することによって発生する。手形のようにその都度証券を作成し交付することや、盗難に備えて管理保管する必要が無いので、事務負担コストの削減が出来る。
3譲渡手続きの簡便性
 電子記録債権の譲渡は、譲渡記録によってその効力を生じ、譲渡記録がなされれば、債務者、第三者のいずれに対しても譲渡の事実を対抗できることが可能となる。従って、民法の指名債権のように、個別の譲渡につき通知や債権譲渡登記など、特別の対抗要件具備の手続きを取る必要な無い。
4取引記録全てが電子化によって把握されるので、企業も金融機関も管理がしやすい。
 従前では、一部の企業では、資金繰り確保のため「手形」をノンバンク等に差し出し融資を受けているところもある。また、融通手形をお互いに振り出し資金確保に使ったり、手形の期日をジャンプする企業も散見されている。このような企業に対して電子債権では、金融機関等においてその記録が分かることから、今後無くなって行くものと期待される。

以上電子債権の概要について説明してきたが、4月に入れば各金融機関等での説明・案内など具体的な内容が出てくるであろう。手形のペーパーレス化という用途だけでなく、売掛債権の流動化等の活用方法など、様々な活用方法が広がって来ると予想される。
電子化の波に乗り遅れないためにも、一度研究しておく必要性があろう。

以上


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