税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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迫る大増税時代に知っておきたい消費税節税対策 その1

事業年度の中途で簡易課税から本則課税に変更して節税する方法

1.概要
 一年を通して見ていくと予定外の出費というものは多々あります。予想以上の建物の傷みや、車両の破損などにより多額の修繕費が発生したり、新築や買換えをするケースも考えられます。この場合に、本則課税を適用していれば支払った消費税は控除対象となり金額が大きい場合には還付を受けられるかもしれませんが、簡易課税を選択していれば、支払った消費税はまったく考慮されず、還付も受けられないことになります。
 そこで、年の中途でも簡易課税から本則課税に変更する方法をケース別に考えてみましょう。

2.ケース別救済策(災害等以外)
 (1)期間短縮制度の活用
 期間短縮制度を活用する方法があります。課税期間を1年から1カ月あるいは3ヶ月に変更のための「消費税課税期間特例選択(変更)届出書」(以下「第13号様式」という。)の提出をするとともに、「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」(以下「第25号様式」という。)を提出することで、年の中途でも簡易課税制度を止めることができます。

 (2)期間の選択
 1ヶ月あるいは3ヶ月の選択の問題がありますが、多額の出費が発生する月の前月までに届出を提出しなけらばならないので、その前月が事業年度開始から3の倍数の月に該当すれば1ヶ月か3ヶ月か選択できますが、それ以外では1ヶ月の選択となってしまいます。また、1ヶ月ごとの申告では事務が煩雑になるというのでしたら、出費を遅らせるなどの対策を取り、前月までに届出ができるようにしましょう。
   

消費税図1
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 (3)簡易課税に戻したい場合
 本則課税については簡易課税と異なり期間の縛りがないので、1ヶ月または3ヶ月が経過すればすぐに簡易課税に戻すことは可能です。1ヶ月でしたら開始した月に「消費税簡易課税選択届出書」(以下{第24号様式}という。)を提出すれば翌月からすぐに簡易課税を選択することができます。
 (4)課税期間を原則の1年に戻したい場合
 1ヶ月あるいは3ヶ月の期間短縮を選択した場合には、届出の効力が生ずる日から2年を経過する日の属するこれらの規定に定める期間の初日以後でなければ「消費税課税期間特例選択不適用届出書」を提出することができないと規定されています。つまり、2年間の強制適用が義務づけられています。従って、2012年7月から1カ月あるいは3ヶ月の期間短縮を選択した場合には、1ヶ月の選択であれは2014年5月1日以降、3ヶ月であれば2014年4月1日以降でなければ不適用届出書を提出することはできないのです。

消費税図2
【クリックして拡大表示】

3.ケース別救済策(災害等)① 
(1)「災害等による消費税簡易課税制度選択(不適用)届出に係る特例承認申請」
   (以下「第35号様式」という。)の提出
 突発的な災害に見舞われた簡易課税選択適用者に対しては、「第35号様式」を提出することにより消費税法上の救済策を受けることができます。その災害等が発生した事業年度の初日の日の前日までに「第25号様式」が提出されたこととみなされて、その災害等の発生した事業年度から本則課税の適用を受けることができるのです。
 また、その災害等の発生した事業年度が簡易課税の2年間の強制適用される期間が満了していなくても本則課税が適用が可能となります。
 
(2)留意点
 この申請書は災害その他やむを得ない理由がやんだ日から2カ月以内に「第25号様式」とともに提出しなければなりません。
 ただし、災害その他やむを得ない理由がやんだ日がこの適用を受けようとする事業年度の末日の翌日以後であれば、提出期限は2ヶ月以内ではなく申告書の提出期限となることにも注意が必要です。

4.ケース別救済策(災害等) ②
 (1)「消費税簡易課税制度選択(不適用)届出に係る特例承認申請書」(以下「第
    34号様式」という。)の提出
 この「第34号様式」の申請書は、災害その他やむを得ない理由が発生したことにより「第25号様式」の提出を失念してしまった場合の救済策として提出するものです。この申請書の提出により、「第34号様式」が提出期限内に提出されたものとみなされ、災害の発生した翌事業年度から本則課税の適用を受けることできることになります。
 
(2)留意点
 この申請書は災害その他やむを得ない理由がやんだ日から2カ月以内に「第25号様式」の届出書とともに提出しなければなりません。



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