税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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インバウンド旅行業者の消費税還付

1. 企画旅行業(インバウンド)の役務の提供について

 インバウンド旅行業者は、包括型企画旅行を海外に対して役務の提供をする。海外の航空会社に企画する外国人の「日本観光旅行」を企画し、日本国内旅行部分のみを包括的に受注して販売する。海外から日本への航空料金は、包括型旅行商品の仕入先の収入となり、会社の利益の基盤となるのは、日本観光旅行の企画商品代金のみである。
 日本観光旅行の受注に際しては、移動に係る費用(バスのチャーター料代等)、宿泊の費用、観光施設の入場料、通訳に支払う通訳料、ガイド料等を精算し、それぞれから利益が上がるようにして、料金設定をしている。
 日本観光旅行の役務の提供は日本国内で行われ、上記の費用等の支払いは、消費税の課税対象となるが、この支払は海外の旅行会社を通じて支払われた包括型企画旅行の対価の中から支払われている。
 しかし、会社が役務の提供をしているのは、「包括型企画旅行」商品そのものであり、事業として対価を得て行われる役務の提供は、「日本観光旅行の企画商品」であって、これを海外の旅行会社に譲渡しているのである。


2. 消費税の課税

 消費税法第2条8号では、「資産の譲渡等 事業として対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付並びに役務の提供(代物弁済による資産の譲渡その他対価を得て行われる資産の譲渡もしくは貸付または役務の提供に類する行為として政令で定めるものを含む。)をいう。」とし、役務の提供が「資産の譲渡等」に含まれることとしている。そして、同法第4条では、「国内において事業者が行った資産の譲渡等には、この法律により、消費税を課する。」としながら、同法同条第3項第2号では、「役務の提供である場合 当該役務の提供が行われた場所」が国内か否かを判断材料としている。
 消費税法施行令第17条第2項第7号では「法第7条第1号第3号、前項第3号及び第1号から第5号までに掲げるもののほか、非居住者に対して行われる役務の提供で次に掲げるもの以外のもの」

 ① 国内に所在する資産に係る運送または保管
 ② 国内における飲食または宿泊
 ③ ①及び②に掲げるものに準ずるもので、国内において直接便益を享受するもの」と規定している。


 このようなことから判断すると、海外旅行会社に包括型企画旅行は、非居住者に対して行われる役務の提供で、消費税法施行令第17条2項第7号の①、②、③のどれにも該当しない。非居住者である海外旅行会社に一括して譲渡される役務の提供である。
 したがって、包括的企画旅行商品の海外旅行会社への役務の提供は、すべてが一つのパッケージとして、消費税法第7条第1項第5号に定める「輸出免税等」に該当する。 
よって、インバウンド業者は、その経理の方法、受注の方法をしっかり行えば消費税の還付が行えるのである。






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