税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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「動産担保融資は中小企業の資金ニーズに合うか」

 中小企業金融円滑化法(モラトリアム法)が1年延長され2013年3月末までに延長されましたことはすでにご承知だと思います。
 この内容は、2011年12月27日付、自見庄三郎金融大臣の談話として金融庁のホームページに掲載されています。ぜひ読んでみてください。
その中で自見金融大臣は、金融の円滑化に取り組む具体的政策目標として、

「新規融資の促進を図るため、資本性借入金等の活用及び動産担保融資(ABL)等の開発・普及等の施策に集中的に取り組んで行く」 と述べています。

今回は動産担保融資(ABL)とはどうゆうものなのか、検討したい。

 ABL(Asset Based Lending)は企業の事業収益資産に着目し、これを評価・管理し、その大きさと資金需要に応じて与信枠を設定する手法である。このため、景気変動による不良債権の発生度合い等に左右される金融機関の融資スタンスや、不動産担保価値の変動の影響を受ける度合いが小さくてすむ。さらに、融資先の事業規模や収益性に応じた成長のために必要な資金の確保を含め、適時安定的な資金供給を可能とするメリットがある。
これは良いことである。しかし、なぜ普及しないのだろうか?
金融機関サイドとしては、

1、今まで金融機関担当者は、企業の決算書が黒字であり、かつ不動産担保があればそれなりに融資の稟議書が書け実行出来た。
2、不動産担保が無くても、信用保証協会の保証が取れれば融資が出てきた。
のである。

 しかし今後は動産担保融資を活用するとなると、動産の評価鑑定、企業の具体的な決算内容の調査・分析を企業に訪問し調べなければならない。それだけ担当者に時間と労力と能力が要求されてくる。
 また、企業サイドでも、現状分析の報告説明、今後の利益計画を具体的に数値で説明するなどの経営責任が要求されよう。

 米国・ヨーロッパではいち早く導入されて来た動産担保融資制度であるが、日本では従来型の不動産担保・連帯保証人制度を中心とした融資制度が幅広く利用されてきている。
 最近の若い経営者は斬新なアイデアと行動力で企業業績を伸ばしている。彼らは資金力は無いが、経営に対する前向きな姿勢がうかがえる。このような企業に対してこそ、この制度を利用して業績を伸ばして欲しい。
冒頭の自見金融庁大臣の談話の中にも、金融機関のコンサルタント機能の一層の発揮と企業との密接な連携により、資金繰りに悩んでいる企業を支援することが必要であるとしている。
 今後、動産担保融資(ABL)の動向に注目したい。
尚、次回はもう一つの目玉である、「資本性借入金」=DDS(デッド・デッド・スワップ)について考えてみたい。




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