税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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質問検査権の改正 その1

「納税者権利憲章の作成・公表」は含まれず頓挫。
国税通則法ひっそりと一部改正(2011.12.2官報号外52号。金曜日。)
質問検査権の規定を横断的に整備
「税務調査の事前通知」署長の判断で〝不要〟のケースもありうる。


「国税通則法の一部改正」は、「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律」の第17条として定められたもの。納税者がする更正の請求について、請求をすることができる期間を原則として5年に延長する(国税通則法第23条関係)ほか、当局がする増額更正の期間制限についても原則として5年に延長する(同法第70条関係)。また、虚偽の内容を記載した更正請求書を提出した場合には、「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」とした処罰規定を設けている(同法127条関係)。

「国税の調査」に関する国税通則法の大きな改正点としては、税務職員の質問検査権についての規定を横断的に整備し、実質強化した内容となっていることがあげられる(同法第74条の2~74条の6関係)。税務職員は税務調査時に提出された帳簿などの資料を、必要と判断した場合には留め置くことができる(同法第74条の7関係)としたほか、納税者に対する「税務調査の事前通知」についてもこの改正で規定。「税務署長等は税務職員に実地調査で質問検査等を行わせる場合には、あらかじめ、納税義務者に対し、調査を開始する日時等を通知することとする」などとした一方で、「ただし、税務署長等が国税に関する調査の適正な遂行に支障をおよぼすおそれがあると認める場合には、これらの通知を要しないこととする」(同法第74条の9、74条の10関係)などとしており、納税者への「事前通知」を当局へ例外なく義務付けた内容にはなっていない。「税務調査の終了の際の手続」(同法第74条の11関係)では、税務調査で更正決定等をする必要が認められなかった場合には、「納税者に対してその旨を書面により通知する」としている。逆に、更正決定等をする必要が認められた場合には、「納税者に対して調査結果の内容を説明する」としており、その際には「税務職員は、納税者に対して修正申告等を勧奨することができる」としたうえで「この場合、納税申告書を提出すれば不服申立はできないが、更正の請求はできる旨を説明するとともに、そのことを記載した書面を交付しなければならない」などとしている。

しかし、この書面によって行われるとされる終了通知の規定は、調査を受ける側にとっては「書面が得られない限りはいつまでも調査が終わらない」といった印象は拭えず、調査官が書面の交付をもって納税者対応に利用してしまうといった不安も覚えるところだ。
平成23年度の税制改正法案は当初、国税関係の「所得税等を一部改正する法律案」と地方税関係の「地方税法等の一部を改正する法律案」として国会へ提出された。しかし、衆参ねじれ国会による審議の停滞や大震災・原発事故などの影響などもあって、国税関係の改正としては、この法案から雇用促進税制や環境関連投資促進税制の創設、寄附税制の拡充、金融・証券税制の改正、そして6月末で期限が切れる税負担の軽減措置(租税特別措置)などを抜き出した格好で「現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための所得税法等の一部を改正する法律」だけが先行して成立するかたちとなっていた。国税通則法の一部改正を含む「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律」は、法人税減税、給与所得控除見直し、相続税増税、地球温暖化対策税、納税者権利憲章、更正請求期間延長などが盛り込まれた当初法案の法案名を変更したものだった。
「国税通則法の一部改正」部分の要綱は別掲の通りである。



国税通則法の一部改正関係
1 更正の請求期間等の延長

(一) 更正の請求期間の延長

納税者がする更正の請求について,請求をすることができる期間を原則として5年(改正前1年)に延長することとした。(第23条関係)

(二) 増額更正の期間制限の延長

右記(一)の改正に併せ,課税庁がする増額更正の期間制限について,原則として5年(改正前3年)に延長することとした。(第70条関係)

(三) 内容虚偽の更正請求書の提出に対する処罰規定

偽りの記載をした更正請求書を提出した者は,1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処することとした。(第127条関係)

2 税務調査手続の見直し

(一) 税務職員の質問検査権

税務職員は,所得税等に関する調査等について必要があるときは,納税義務者等に質問し,帳簿書類その他の物件を検査し,又は当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができることとする質問検査権に関する規定について,横断的に整備することとした。(第74条の2~第74条の6関係)

(二) 税務調査において提出された物件の留置き

税務職員は,国税の調査について必要があるときは,当該調査において提出された物件を留め置くことができることとした。(第74条の7関係)

(三) 税務調査の事前通知

税務署長等は,税務職員に実地の調査において質問検査等を行わせる場合には,あらかじめ,納税義務者に対し,その旨及び調査を開始する日時等を通知することとした。ただし,税務署長等が違法又は不当な行為を容易にし,正確な課税標準等又は税額等の把握を困難にするおそれその他国税に関する調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると認める場合には,これらの通知を要しないこととした。(第74条の9及び第74条の10関係)

(四) 税務調査の終了の際の手続

調査終了の際の手続について,次のとおり整備を行うこととした。(第74条の11関係)

(1) 税務署長等は,実地の調査を行った結果,更正決定等をすべきと認められない場合には,当該調査において質問検査等の相手方となった納税義務者に対し,その時点において更正決定等をすべきと認められない旨を書面により通知するものとする。

(2) 調査の結果,更正決定等をすべきと認める場合には,税務職員は,納税義務者に対し,調査結果の内容を説明するものとする。

(3) 右記(2)の説明をする場合において,当該職員は,当該納税義務者に対し修正申告等を勧奨することができる。この場合において,当該調査結果に関し納税申告書を提出した場合には不服申立てをすることはできないが更正の請求をすることはできる旨を説明するとともに,その旨を記載した書面を交付しなければならない。

3 処分の理由附記

国税に関する法律に基づく申請により求められた許認可等を拒否する処分又は不利益処分について,課税庁は行政手続法の規定に基づき理由を示すこととした。(第74条の14関係)


(納税通信 2012年1月2日 3204号より)


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