税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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資力喪失と保証債務 その1

 この記事は住宅新報社の特別企画講座、平成17年2月28日に掲載された不動産FP講座の原稿をリニューアルし作成致しました。

【質問】
 甲は、A社の代表取締役です。A社が3億円をX金融機関より借り入れ(現在2億円の残高)するとき債務保証をしました。A社が資金繰りの悪化により借入金の返済が出来ずX金融機関より期限利益喪失通知が送達された後に競売の申し立てをされたので、やむなく自宅物件(30年前に相続で取得)を平成17年5月25日任意売却処分(売価1億円)して1億円の保証債務を履行しました。甲はA社に対して残り1億円の求償権はありますが、A社は倒産し、求償権を放棄しました。

 譲渡費用は240万円かかりました。保証債務の履行による資産の譲渡をした場合の譲渡所得の特例が受けられますか。この場合譲渡所得の計算上なかったものとみなされる金額及び課税長期譲渡所得の金額の計算は、どのようになりますか。残債務1億円は、支払うことが出来ません。破産申し立てして免責を弁護士に依頼しました。譲渡益9500万円(売価1億円の5%の概算取得費で計算)に対する税金は、どうしたらいいですか。売却代金はX金融機関に全額充当され、手元に現金はありません。また今後入金の予定も立ちません。なお甲の平成17年分の所得は、上記以外に給与所得が500万円あります。


【回答】 
○強制換価手続きに類する取引では二つの選択が
 債務者の求償権行使の問題に対して考慮しなければいけない問題があります。
保証債務履行(所64条2)と資力喪失(所9条①10)のふたつの選択があります。
税理士に相談すると90%は、保証債務履行(所64条2)の件を説明されます。
下記図表1をご覧ください。
資力喪失
今回のような保証債務の履行に伴う資産の譲渡に際しては、個人の資力喪失(所9条①10)と保証債務履行(所64条2)のどちらに該当するかを見極める必要があります。

① 保証債務履行による資産の譲渡が、強制換価手続き又はそれに準ずる資産の譲渡か。
② 債務者が資力喪失状態か。
③ ①及び②に該当すれば、強制換価手続きの非課税の取り扱いとなります。
④ しかし①および②の条件を満たさないと通常の譲渡所得課税となります。


それでは強制換価手続き又はそれに準ずる資産の譲渡(所9条①10)と保証債務履行(所64条2)の差異は何でしょう。

 まず、譲渡対価の債務弁済の充当が前者は原則全額充当であるのに対し、後者は一部充当でも良い点が異なっています。また一番大きな違いは、前者は申告要件がないのに対し、
後者は申告要件が必要である点です。ただし、前者は申告書の代わりに非課税疎明資料を提出する義務があります。
 甲氏の場合、自宅を競売ではなく任意売却していますが、競売の申立をされたことによりやむなく売却していますので、強制換価手続き及びこれに類する取引による資産の譲渡となります。また譲渡対価(売却代金)を全額X金融機関に支払っていますので、全額を債務の弁済に充当しています。譲渡時において甲氏が資力喪失状態にあれば、「強制換価手続き又はそれに準ずる資産の譲渡(所9条①10)、令26条」の適用を受けられます。










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