税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

| PAGE-SELECT | NEXT >>

>> EDIT

信託について考える

信託とは、を考えてみる!

 税理士新聞第1569号に‘税理士のための信託講座’が載っていた。この機会に‘信託’について考えてみることにします。
平成18年に信託法が全面的に改正された。なぜ今信託が注目をあびているのだろうか。節税の一方法か、財産管理や相続対策か、また信託銀行等が手掛ける信託や商品としての信託の活用のためか、どれも正解でしょう。これだけ多くの信託の利用方があってどれを選択するか、の状況判断が必要です。
 ‘信託は、提案する人の立場によってさまざまです。’と言っていますが、そのとおりだと思います。例えば信託会社が受託者になって、顧客の不動産を預かります。これらは商事信託と言われ、投資信託等も信託を利用した金融商品です。最近では教育資金一括贈与信託など、税制によって商品化された信託もあります。また、自己信託、複層化信託、限定責任信託があります。
 これらのように信託が多様化なのはこれが基本法だからです。財産を特定の人に託して管理を委ねるのが信託です。しかし、信託を文字色委ねるのは財産だけに限りません。役員と株主、税理士と関与先の関係、医師と患者の関係などもそうです。
 信託では法的な形式よりも道徳的側面が重視されるのです。
 制度化された信託については、成年後見制度があります。被後見人の財産は、後見人に託されます。
 冒頭で述べたように平成18年に信託法が全面改正され、家族信託、民事信託が利用されるようになりました。成年後見制度に代わる信託が典型ですが、財産上の問題解決や、絶税手法としての信託、財産管理ツールとしての信託、相続対策や事業承継のための信託が提案され、改正では欧米の考え方を多数取り入れ、多様な信託ができるようになりました。①親族内での財産の売買、②生前贈与、③相続、④事業承継を実行するために従来の手法を信託に置き換えることができます。しかし、実務ではまだあまり使われていません。しかし、1つの知識として加えておき、依頼者から相談があったときに信託が選択肢として出せれば良いと思います。

(1)自己信託
 平成18年12月に成立した信託法第3条第3号に規定する「特定の者が一定の目的に従い自己の有する一定の財産の管理または処分及びその他の当該目的の達成のために必要な行為を自らすべき旨の意思表示を公正証書その他の書面または電磁的記録で当該目的、当該財産の特定に必要な事項その他の法務省令で定める事項を記載しまたは記録したものによってする方法」により行う信託。

(2)複層化信託
 受益権を複層化する信託。受益権を複層化とは、受益権を元本受益権と収益受益権に分けるスキームを指します。たとえば、不動産の場合、不動産そのもの(=元本受益権)と家賃収入(=収益受益権)などに置き換えることができる。この場合、元本受益権は、子供に設定し、収益受益権は、委託者に設定する。

(3)限定責任信託
 改正信託法(新信託法)で新設されたもので、受託者の責任が信託財産に限定される信託。
これは、受託した財産の範囲内で債務の負担責任を負うもので、具体的には、受託者が信託業務を処理する際に行った不法行為等によって生じた責任については、受託者の固有財産も引当にして責任を負うが、それ以外については、受託した財産のみを引当とすることになる。 
 一般に限定責任信託は、我が国においては、資産の流動化やベンチャー事業での利用が期待されている。また、本信託では、受託者責任が軽減される性質のものであることから、併せて債権者保護のための規定についても整備されている。(受託者がこれに違反すると、原則として給付相当額を補填するなどの責任が課される)。


*債権者保護のための規定例
  ①登記により限定責任であることを明らかにする必要がある。
  ②法務省令で定める方法により、算定される給付可能額を超えて受益者に信託利益の給付を行うことができない。 
  ③通常の場合よりも詳細な計算書類を作成する必要がある。


(参考・引用) 税理士新聞 第1569号
スポンサーサイト

| 財政・税務 | 09:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント:

TRACKBACK URL

http://mukouyama.blog.fc2.com/tb.php/469-f8f0c3a9

TRACKBACK

| PAGE-SELECT | NEXT >>