税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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極ZEROは第3のビールに該当しない

下線文‘極ZERO’は第3のビールに該当しない?!

 東洋経済のオンライン5月24日付けの記事に‘サッポロビールと国税当局の抗争が不可避の情勢になってきた’と載っていた。
 内容は、‘極ZERO’が第3のビールに該当しない、として、115億円の酒税を追加納付したあとに、自主検証で第3のビールであることが確認できたとして、今年1月に115億円の返還を国税当局へ求めたものである。
 しかし、国税当局は4月下旬、返還には応じない旨の通知をサッポロビールへ送付した。
 つまり、当局側は‘極ZEROは第3のビールに該当しない’との見解を示したのである。
 ここでいう第3のビールとは、ビール、発泡酒とは別の原料、製法で作られた、ビール風味の発砲アルコール飲料の名称をいう。特徴としては、酒税法上‘ビール’または‘発泡酒’に属さない扱いにするために、①原料を麦芽以外にする、②発泡酒に別のアルコール飲料(大麦、小麦等を問わない麦由来のスピリッツや焼酎)を混ぜるという手法をとっているという点である。
 この当局の‘極ZEROは第3のビールに該当しない’という判断が変わらなければ、異議申立を行い、さらに国税不服審判所への審査請求となる。ここでも裁決において退けられた場合は、訴訟しかない。
 しかし、訴訟になれば長期戦を覚悟しなければならないのが税務訴訟である。
 サッポロビールが還付をうけるには、‘極ZERO’が酒税法上、第3のビールであることを、あらためて立証していかなければならないのである。
 自主検証で確認ができたのであれば、追加納付した115億円をみすみすそのままにするのは、なんとも捨てがたいと思う。
 異議申立の期間もあり、行動を起こすならば6月中ということになる。
 その他の第3のビールとの違いはなんなのか、また第3のビールとして確認できるのか、が争点となる。
 われわれは酒税法での問題は日ごろの実務のなかでは実際ないが、この事案はぜひ関心をもって見て行きたい。
 ちなみに、基本税率は、220,000円/1キロリットル、ビールは同額、発泡酒は132,450円/1キロリットル、第3のビールは80,000円/1キロリットル(350ml缶だと28円)となっている。

(参考:東洋経済オンライン、週間東洋経済(ビジネス)、酒税法)
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