税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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小規模企業共済の給付額がアップ

小規模企業共済の給付額がアップ!

(1)27年度の税制改正で‘共済事由’が見直し
 小規模企業共済制度は、小規模企業の役員が退職した後の生活資金や、個人事業主が廃業した後の再起をサポートするための共済制度として昭和40年に始まったものです。
 まず、加入資格があるのは常時使用する従業員が20人以下(サービス業・小売業などは5人以下)の役員(個人事業主を含む)です。これも以前は家族従業員の加入はできませんでしたが、平成22年度の改正で、➀事業の経営において重要な意思決定をしている、➁事業に必要な資金を負担している、➂事業の執行に対する報酬を受けているーなど、共同経営者としての資格を満たしている場合には加入を認めるよう改正されました。
 掛け金は月額1,000円から70,000円の間で自由に設定できます。納付した期間と納めた掛け金総額に応じて、支払事由が発生した時に共済金を受け取る仕組みです。廃業や死亡の場合のほか、65歳以上で180ヶ月以上の加入期間があれば、加入者がリタイアしていなくても‘老齢給付’として共済金を受け取ることも可能です。
 このとき以下の添付書類が必要になります。
     ①印鑑証明書、②戸籍謄(抄)本、③共済契約締結証書
 1つ注意したいことは、同じだけ掛け金を支払っていても、共済金が支払われる際の状況によって受取額に差がでるという点です。
 共済金の支払いが生じたときは、その事由によって「A・B・ 準」の3種類に分類して給付額が算定されます。廃業や死亡、第3者への事業譲渡を行った場合は、掛け金にはおおむね1.0~1.5%の利率で複利計算した額が支払われる「A共済事由」になります。また、リタイアせずに65歳以上で受け取る老齢給付の場合は、掛け金におおむね1.0%の利率で複利計算する「B共済事由」となります。これらに対し、配偶者や子に事業承継をした場合は、掛け金総額相当しか支払われない「準共済事由」となってしまいます。共済事由と納付額・期間に応じて、基本となる受取額は決まっています。
 仮に個人事業主が毎月1万円を20年間(240ヶ月)納付した場合、廃業時に受け取れる金額はA共済事由の基本給付額になる278万6400円になるのに対し、子に引き継ぐ場合は準共済事由の基本給付額である241万9500円となり、支払った掛け金は同額にもかかわらず、受け取れる金額には約40万円の差が出てしまう。この差が生まれる理由は、制度が導入された目的が廃業や退職時のフォローであったため、事業承継での活用を視野に入れていなかったことによります。
 ここで加入時には、将来の事業の行く末を見て加入することが大事です。個人で加入すれば、所得控除となり節税効果はありますが、給付を受ける段階でどの事由で受け取るかも決める必要があると思います。

(2)配偶者・子への事業承継の減額廃止 
 近年、中小企業経営者の平均年齢が上がるに伴い、事業承継の促進が喫緊の課題となっていることから、政府はこの制度を見直し、平成27年度改正で両者の差をなくす動きになっています。子や配偶者への承継についてもA共済事由に引き上げることで、円滑な事業承継のために活用させることにしました。
 併せて、役員の退任についても死亡・疾病などを理由としない退任はB共済事由へ引き上げる。さらに共同経営者が独立開業した時に、独立前と独立後の納付期間を通算して複利計算できるようにする。これらの改正によって、中小企業の世代交代や独立を進めるという意図が見えます。

(3)節税効果
 トリプル税優遇といわれるのは、➀掛け金の払い込み時、➁共済金の受け取り時、➂本人が受け取らなかった場合の遺族の受け取り時、の3段階で税優遇を受けられるからです。
 まず、共済への掛け金は、‘小規模企業共済等掛金控除’として、その全額が所得金額から控除されます。掛け金の上限は7万円なので、1年で84万円控除することができます。
 さらに、廃業や65歳を超えての解約によって共済金を一括で受け取る場合、その収入は‘退職所得’となって退職控除を受け、課税されるのはその2分の1になるのです。
 また共済金を一括でなく分割で受け取った場合、収入は‘公的年金等の雑所得’になります。ここでも65歳以上であれば1年当たりの受取金額を120万円以下に抑えることで全額が控除されます。
 一括と分割の併用による受け取りも可能なため、自分のプランに合わせて共済金を受け取り、節税を行えることになるのです。

(参考:月間社長のミカタ 2015年5月号、小規模企業共済冊子、27年度税制改正案)
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| 保険税務 | 09:51 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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