税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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2016年1月、社会保障・税番号(マイナンバー)制度始動②

     民間事業者の問題点について考えました
 2013(平成25)年5月24日にマイナンバー(「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(番号法)」)関連4法案が参議院本会議において可決成立しました。
 前回では、2016(平成28)年1月からの利用開始に当たりマイナンバー制について改めて見ていきました。今回は、法人にも課されるマイナンバーと税務上での取扱い等について見ていきたいと思います。

(1)法人番号について
①概要
 ⓐ13桁の番号を1法人に1番号
  設立登記法人、国の機関、地方公共団体、その他の法人や人格のない団体等。 
  法人の支店や事業所及び個人事業者には指定されません。
 ⓑ国税庁長官への届出による指定
  ⓐ以外の法人等でも一定の要件を満たせば、届出により指定を受けられます。
 ⓒ2015(平成27)年10月より通知書送付開始
  個人とは異なり国税庁長官が指定し、登記上の所在地に通知されます。
 ⓓ清算後も抹消されません
  清算後も直ちに不要になるわけではないため、抹消されず他の法人に使用されるこ
 とはありません。
②個人番号との相違点
 ⓐインターネットを通じて公表
   ㋑商号又は名称、㋺本店又は主たる事務所の所在地、㋩法人番号が公表されま
    す。
   ㋑や㋺に変更があった場合には、公表される情報が更新されると同時に変更履歴
    も公表されます。
 ⓑ用途に制限なし
   個人とは異なり利用範囲に制限はありません。誰でも自由に利用することが可能
  です。
 
(2)税務関係書類への番号記載開始時期
 ①所得税:平成28年1月1日の属する年分以降の申告書
      平成28年分⇒平成29年2月16日から3月15日まで
 ②贈与税:平成28年1月1日の属する年分以降の申告書
      平成28年分⇒平成29年2月1日から3月15日まで
 ③法人税:平成28年1月1日以降に開始する事業年度に係る申告書
      平成28年12月末決算⇒平成29年2月28日まで
 ④消費税:平成28年1月1日以降に開始する課税期間に係る申告書
      〈個人〉平成28年分⇒平成29年1月1日から3月31日まで
      〈法人〉平成28年12月末決算⇒平成29年2月28日まで
 ⑤相続税:平成28年1月1日以降の相続又は遺贈に係る申告書
   平成28年1月1日に相続があったことを知った場合
        ⇒平成28年11月1日まで
 ⑥法定調書:平成28年1月1日以降の金銭等の支払等に係る法定調書
   平成28年分給与所得の源泉徴収票、支払調書等
        ⇒平成29年1月31日まで

(3)民間事業者における取扱
①源泉徴収票に記載される3つのマイナンバー
 新しい源泉徴収票が官報で公表されました。A6サイズからA5サイズへと大きくなりましたが、特に大きな変更点は配偶者及び扶養親族に関する取扱いです。
 現在の源泉徴収票では摘要欄に続柄と名前のみを記載していましたが、新しい源泉徴収票には、新たに記載欄が設けられ氏名と個人番号を記載することとされました。
 従って、新しい源泉徴収票には『支払を受ける者』『支払者』『配偶者・扶養親族』のマイナンバーが記載されることとなります。
②社会保険の被保険者資格取得届等への記載
 健康保険厚生年金保険被保険者資格取得届及び健康保険被扶養者(異動)届、雇用保険被保険者資格届の作成についても、平成28年1月以降については届出用紙に『被保険者』『被扶養者』及び『事業主』のマイナンバーの記載欄が設けられることが予想させます。
③マイナンバーの取得
 毎年、年末調整の際に提出する『給与所得者の扶養控除等(異動)申告書』についてはマイナンバー導入後の申告書はまだ公表されていませんが、新たに個人番号の記入欄が設けられることが予想されます。
 従って、民間事業者は従業員及びその家族の個人番号を申告書を通じて取得することになりますが、そのための注意点があります。番号法第18条の規定により利用目的を本人に通知又は公表しなければならず、利用目的以外の使用や新たな利用目的の追加はできません。
④本人確認の徹底
 民間事業者は、従業員から個人番号を取得した場合には、①正しい番号であることの確認及び②現に手続きを行っている者が番号の正しい持ち主であることの確認(身元確認)が必要となります。雇用関係にあることなどから本人に相違ないと判断された場合を除き次のいずれかの方法で確認をする必要があります。
 ・個人番号カード(番号確認と身元確認)
 ・通知カード(番号確認)と運転免許証など(身元確認)
 ・個人番号の記載された住民票の写しなど(番号確認)と運転免許証など(身元
  確認)
⑤従業者の扶養親族の本人確認
 扶養親族の本人確認は、扶養親族のマイナンバーの提供者が誰であるかにより確認者が異なります。
 例1 :年末調整:提供者は従業員⇒従業員が確認をすればよい
 例2:国民年金の第3号被保険者の届出:提供者は従業員の配偶者⇒事業主※
  ※従業員が代理人として提出する場合や、事業主から確認業務を委託される形を取
る場合には従業員が確認することになります。

 マイナンバー制の導入により事務手続きの簡素化というメリットがある一方で情報漏洩や不正利用によるデメリットがあり、それらについての対策としての保護措置が取られているといわれています。
 しかし、例えば源泉徴収票についてはアパートの賃貸の際に年収の証明のため使用されているのですが、マイナンバー導入後は個人番号が記載された源泉徴収票が仲介業者と家主に渡ることになってしまいます。渡す側に抵抗があるでしょうし、受け取る側にも個人番号の取り扱いに重い責任が押し付けられることになってしまいます。
 また、従業員とその家族の個人番号の管理と本人確認の義務付けは事業者の大きな負担となるのではないでしょうか。
 利用開始まであと1年となりましたが、混乱なくスタートできるのでしょうか。
                 参考資料  内閣官房ホームページ
                       国税庁ホームページ    
                               
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| 納税環境整備 | 11:38 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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