税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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太陽光発電の参入凍結

太陽光発電の参入凍結!!

2014年(平成26年)10月11日の日本経済新聞朝刊1面に、次のような見出しがあった。
「経済産業省検討、太陽光発電の参入凍結、大規模施設増設もみとめず」この記事を読んで、税に携わっている者としての視点から述べさせて頂きたい。
まず新聞記事では、「経済産業省は大規模な太陽光発電施設の新規認定を一時停止する検討に入った。高値で再生エネルギーを買い取る「固定価格買い取り制度」によって認定申請が急増、電力会社が受け入れ出気なくなったためだ。既存事業者の新増設も凍結し、現時点で認定済みの設備の稼働を優先する。同時に太陽光発電の買い取り価格を引き下げ、再生エネルギーの供給体制を全面的に見直す。としている。
なぜ、これほどまで太陽光発電設備のみが増えてしまったのだろうか?

平成23年税制改正によりグリーン投資減税なるものが作られました。対象になる設備として代表的なのが、太陽光発電設備・風力発電設備等である。
この制度は、再生可能エネルギーの固定買取制度の認定を受けた、一定規模以上の太陽光発電設備等を取得し、その後1年以内に事業の用に供した場合、税制面で優遇措置を付けた点にある。
具体的な内容では、まず、青色申告書を提出する個人または法人であること。
そして、平成25年4月1日から平成28年3月31日までの期間内に取得したものに限ります。ただし、太陽光設備及び風力発電設備に関しては、100%即時償却ができるのは、2015年(平成27年)3月31日までだ

措置内容:次のいずれか一つの税制優遇措置が受けらる。
・即時償却(取得価額の100%全額償却)
・普通償却に加えて取得価額の30%相当額を限度として償却できる特別償却
・中小企業者に限り、取得価額の7%相当額の税制控除

このように産業用太陽光発電等に投資した費用は経費計上(損金処理)することができ、節税対策にもつながる。これをビジネスチャンスととらえ、様々な事業者が太陽光発電ビジネスに参入してきている。
太陽光発電はある程度の土地があり1年を通じて太陽の日照時間が多い地域なら、その土地の上に太陽光パネル設置工事をし、認定さえ受ければ、発電した電力を最長20年間、一定の価格で電力会社が買い取ることが義務付けられているので、20年間安定的な売電収入が入ってくることになる。不動産の家賃収入みたいなものだ。
大手家電量販店のヤマダ電機は昨年からこの太陽光発電の新事業に乗り出してきた。同社では昨年、合計約16万5千平方メートルの土地を取得し太陽光パネルによる、出力1万ワットの発電装置を設置。これを200区画にわけ、1区画2000万円前後で分譲している。これだけでも40億円の売上だ。
一方この設備を購入する側の法人・個人のメリットとしては、1区画2000万~3000万の投資で、取得時に全額経費(損金)処理できることである。利益が出ている事業者においてはかなりの節税にもなるはずだ。また、相続財産の多い者に対しても相続税対策としての効果があろう。
購入者は、今後20年間電力会社との契約により、売電価格が決まっている。従って、安定的に収入が入ってくることになる。
最近では土地を20年間の定期借地にし、太陽光発電設備とセットで販売している業者も多くいるようだ。こうすれば、地主は20年後には土地が戻ってくることになる。ただし注意しなくてはいけないのは太陽光パネルのメーカー保証期間は10年間が一般的である。それを過ぎると、太陽光パネルが破損したら自らの費用で修理しなくてはならない。なにしろまだ設置をして、10年経過した太陽光パネルは無いのであるから不透明感はある。

経産産業省の見直し案ではまず、新規の大規模な太陽光発電業者の認定申請の受付を一時中止をする。既存事業者の新増設計画も受け付けない。ただし一般家庭向けの認定は継続する方針との事。今後は、日本の国土を利用した地熱発電や風力発電に力を注ぐ方針らしい。
経済産業省は新規認定を凍結する一方、買取り価格も大幅に下げる可能性が高そうだ。
もしそうだとしたら、再生エネルギーの中での太陽光発電は一過性のままで終了しそうである。原子力発電からの脱却として脚光をあびた太陽光発電であったが、制度導入から3年余りで大幅な見直しが行われてしまった。
税制もそうだが、もう少し長期的な視点から制度設計をしてもらいたいものである。
                                

               参照:日本経済新聞2014.10.11朝刊
                  経済産業省HP

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