税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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第2弾「特定支出控除の活用」

第2弾「特定支出控除の活用」

2013(平成25年)年2月28日のブログで、2013年度より改正になった「特定支出控除」制度の説明とその制度の活用を皆さんにお伝え致しました。ご存知でしょうか?もしその内容をご覧になっていらっしゃらない方は、2013年2月28日掲載のブログを見てください。
今回、2014年9月1日付の日本経済新聞朝刊3面で、国税庁が発表した2013年(平成25年)度確定申告による、この「特定支出控除」制度を利用した人が2012年度の6人から1600人に増えたとの報道がありました。
私のブログを見たわけではないでしょうが、毎年数名しか利用されていなかったこの制度がいっきに260倍に増えたことは、税に携わっているものとしてはなんともうれしい限りです。
この増加の要因を考えますと、まず2013年度分からこの制度の適用範囲を広げ、書籍や新聞、スーツの購入代、資格取得費、交際費も必要経費として認められるようになったからでしょう。もちろん業務上の必要経費に限られますが、従来から比べると、かなり使い勝手の良い制度になってきたのではないでしょうか

ここで再度この制度のおさらいをしておきましょう。

1特定支出控除の算出方法
給与等の収入金額 改正前(平成24年まで) 改正後(平成25年度以降)

給与1500万円以下
特定支出の合計額が給与所得控除額を超える場合、その超える部分の金額を給与収入から控除できる。 特定支出の合計額が給与所得控除額の1/2相当額を超える場合、その超える部分の金額を給与収入から控除できる。

給与1500万円超
 同     上 特定支出の合計額が125万円を超える場合、その超える部分の金額を収入金額から控除できる。

2適用範囲
改正前(平成24年まで) 改正後(平成25年度以降)
1 通勤費 通勤費
2 転居費 転居費
3 研修費 研修費

4 資格取得費 資格取得費 改正後の追加事項として、
弁護士・会計士・税理士・司法書士等の資格取得費も対象になる。
5 帰宅旅費 帰宅旅費


  無
勤務必要経費
(上限65万円まで) 図書費
衣服費
交際費等

3実際に事例で計算してみましょう。
 (前提条件) 1 給与収入 600万円
        2 給与所得控除174万(600万×20%+54万)
        3 特定支出金額 190万円
        4 扶養 無 基礎控除のみ38万円
        5 税額は平成26年3月31日現在の税率を採用

改正前(平成24年まで) 改正後(平成25年度以降)
特定支出控除
計算式
特定支出190万-給与所得控除174万=16万 特定支出控除
計算式
190万-(174万×1/2)=103万
103万円が認められる。
給与所得の計算
600万-(174万+16万)=410万-基礎控除38万=372万
所得税額3,720,000×20%-427,500
=316,500
復興特別所得税316,500×2.1%=6,600 給与所得の計算
600万-(174万+103万)=323万
323万-38万=285万
所得税2,850,000×10%-97,500
=187,500
復興特別所得税187,500×2.1%=3,900

今後もこの「特定支出控除」を利用する人は更に増えてくるでしょう。
そして、もっと税に関心を持って頂き、賢い節税をしてもらいたいものです。


    参考資料   国税庁:給与所得者の特定支出控除について
             松戸市HP:給与取得者の特定支出控除
             日本経済新聞2014年9月1日 朝刊3面
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| 所得税・所得控除及び税額控除 | 16:09 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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