税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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相続対策と生命保険

      相続対策と生命保険

 今年に入って生命保険の加入者が増加していると保険外交員から聞かされた。
社団法人 生命保険協会のホームページを検索してみると、「生命保険の動向調査」という統計資料が毎年10月に発表されていることが分かった。最新の2013年度版を見ると、個人保険の新規契約件数は1967万件で前年比121.3%増。新規契約高では71兆3456億円と前年比108.8%増となっている。昨年のデータではあるが、確かに増えているようだ。ちなみに、個人保険の保有契約件数は1億3601万件、保有契約高は861兆6513億円にもなっている。
考えてみると、その背景の一因となっているのが、2015年1月から改正になる相続税の課税強化対策なのかもしれない。
 本来生命保険加入の目的としては、本人が病気・怪我等で入院・手術をした場合や、万が一の時の家族への保障であったはずだが、近年は老後の年金対策や、相続対策に利用されることが多くなってきている。
相続対策としての生命保険の活用としては、まず第一に、死亡時に保険金がすぐに入金になり、それを納税資金に利用する事が出来ることだ。更に、メリットとしては、死亡保険金の受取人を指定することにより、受取人固有の財産になることである
一般的に被相続人が死亡した場合、現金・預金・不動産などは遺産分割協議の対象になり凍結される。
もし、預貯金を引き出したい場合は、相続人全員の同意と全員の印鑑証明及び戸籍謄本が必要になる。そこでよく見受けられるのが、預貯金が多い場合ほど相続人間でもめる「争族」だ。
その点、保険金は受取人の印鑑証明と戸籍謄本があれば1週間以内には受け取ることが出来る。また、相続税の対象になっても民法上は受取人固有の財産に当たるため、遺産分割協議、遺留分減殺請求の対象外とされている。

 次に相続放棄をしていた場合の保険金の受け取りに関してはどうであろうか。
生命保険金は保険契約に基づき受取人が原始的に取得する者であり、受取人の固有の財産とされている。従って、たとえ相続の放棄をした者であっても保険金は受け取ることができる。なぜならば「相続放棄」とは被相続人が残した被相続人の財産について、相続する権利を放棄する事である。もともと受取人の財産である保険金を取得する権利を放棄するという事ではないからである。
「相続を放棄した者」とは、民法938条の規定により、家庭裁判所への法的手続きにより相続の放棄をした者をいう。
ところで相続税法では、相続人が相続により取得したとみなされる生命保険金については、一定額まで非課税とされている。(相続人1人当たり500万円×相続人数 で計算される)相続人3人の場合なら、1500万円の非課税枠が受けられる。
しかし「相続を放棄した者」は当然「相続人」としての取扱いを受けられない。
そのため相続を放棄した者が保険金を取得した場合には、相続人以外の者が「遺贈」により取得したという扱いを受けることになる。したがって、上記非課税枠の規定は適用されないことになるので注意が必要だろう。
 このように生命保険料は使い方次第では「争族」防止にも有効なものにもなる。
ただし、長い間かける保険料は金額的にもばかにできないものだ。そして保険の種類も多岐にわたっている。
まずは保険外交員の説明を良く聞き、自分の収入と家計とのバランスを考え、生活を圧迫するような保険の掛け方をだけは避けたいものである。


              参照: 社団法人 生命保険協会HP
                  日本経済新聞朝刊 2013年3月20日記事
                  保険と税務Q&A  税務研究会出版局
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