税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業44年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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電子メールの取扱いには注意を!!

電子メールの取扱いには注意を!!

皆さんは業務に電子メール(以下「メール」という)を使用することが有るでしょうか?
数年前までは、企業はFAXや電話での業務のやり取りが多かったが、現在ではほとんどメールを使った打合せが多いようである。
2014年6月9日付けの「T&Amaster」でこのメールの取扱いに関して注意を要す内容があったので紹介したい。
記事によると、最近の税務調査において、取引記録のうち会社に都合の悪い内容のメールを削除していたが、税務調査で発覚し、重加算税を課せられたとするケースが頻発しているというのだ。
削除したメールは復元ソフトを使えば元に戻すことが可能となり、そこから発覚するという事だ。
国税通則法68条では、仮装・隠ぺい・二重帳簿の作成等の事実があった場合重加算税が課されると定義されている。そして最近では、この重加算税が課せられた事項の上位にメール削除があるというのだ。
税務当局が税務調査でメールを閲覧できる根拠としているのが、国税通則法74条の2だ。同上で税務職員は、所得税・法人税・消費税に関する調査について必要があるときは、その者の事業に関する「帳簿書類その他の物件」を検査し、又は当該物件の掲示・提出を求めることが出来るとされている。パソコンやサーバーはここでいう「その他の物件にに該当すると解釈していることから、メールの閲覧を可能にしているとのことだ。
しかしこの条文解釈に疑問を呈す者も少なくない。
税務職員の質問検査権として、事業に関する帳簿書類その他の検査、提示、提出を求める権限があることは承知している。メールはここでいう「書類」ではないことは分かるだろう。また、「帳簿書類その他の物件」の文言を拡大解釈して対象に含めようとしているのではないか。法律の拡大解釈をして、その対象に含めようとしているのではないかとの批判もある。

税法よりも上位法規である日本国憲法21条では、
① 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保証する。
② 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない
として、国民の通信に対する公権力の監視、干渉からの自由は基本的人権の一つであるとしている。
この自由権はプライバシーの保護のためでもある。企業にしても、個々の従業員にしても、プライバシーもあれば秘密にしたいこともあるだろう。この通信の秘密の対象には、文書としての信書のほか、電話・メールなどすべての通信媒体によるものが含まれ、保護の対象となるのは、通信内容だけでなく、通信日時、発信人の住所氏名にも及ぶものです。
税務調査で、無断で、パソコン等の電子メール等の内容を覗き見することは明らかに侵害だ。
当事務所でも税務調査時において、その会社の取引内容を説明する際、海外企業とのやり取りを記録したメールを、社長の承諾に基づいて提示したことがある。ただし、承諾なしでのパソコン内のメール等の覗き見は今のところ無い。もちろんそのような行為があればすぐ止めさせ抗議をするが。
脱税等犯罪捜査で令状をとっての調査では、もちろん抗議はできませんが。

今後ますますメールは進化し便利になるでしょう。相手方との内容を記録し電子保存できる便利なツールでもあります。企業としてはこの便利なツールを使用する場合、メールの取扱い規定などを作成し、社内で徹底させるようにしたらどうでしょう。

                                               参照資料:T&Amaster No549 2014.6.9号
                          
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| 税務調査 | 12:07 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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