税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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租特の恩恵は、中小企業に届かず

租特の恩恵は、中小企業に届かず!

 国会に提出された租税特別措置法(以下、「租特」という。)の適用実態報告によると、10社以下しか使っていない粗特が60種類あり、全体の5割近くを占めることが明らかになった。2012年4月1日から2013年3月31日までの間に適用を受けた租特について集計したものである。法人税申告書に適用額明細書を添付して提出したのは95万5091法人、全127種類の適用件数は132万3396件だった。
 安倍首相は1月のダボス会議の基調講演で‘本年、さらなる法人税改革に着手する’といっており、6月にとりまとめる新たな成長戦略の柱に据えたい意向のようである。
 復興特別法人税が前倒しで3月31日に廃止されて法人実効税率は35.64%に下がるが、先進国では米国の40.75%についで高い。法人税の引き下げを経団連は強く望んでいる。
 しかし、2013年3月に国税庁が公表した‘会社標本調査’によると、そのうち赤字法人が186万社を占めているのである。全体の72%が赤字企業で法人税を納めていないのである。法人減税を実行しても大企業中心の減税策であり、恩恵が限定され、消費拡大につながらない可能性は高いのである。現に消費を抑えて行く法人が中小企業では多いのではないだろうか。
 また、財務省と税制調査会は‘代替財源が確保できない’ことを挙げ、引き下げに慎重に姿勢を示しているのである。 財務省では法人税率を10%引き下げると約5兆円の税収減になると試算しているが。
実効税率を引き下げた国でも、課税ベースを拡大させたことで納税額が増えたケースもある。そうしたことから‘租特’の見直しに着手しようとしているのである。
 租特を受ける際には法人税申告書に適用額明細書を添付する必要があるが、適用額明細書を提出した95万5091法人のうち99%以上が資本金1億円以下の中小企業だったのである。
 大企業が恩恵を受ける法人減税による穴埋めを中小企業に負担させることを政府は検討している。
 租特127種類の適用件数の詳細を見ると、
①事業年度の所得金額のうち年800万円以下の金額に対する法人税の軽減税率を15%とする措置である‘中小企業者等の法人税率の特例’-70万4491件
②‘中小企業者等のための少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例’-43万1038件
③‘特定の基金に対する負担金等の損金算入の特例’-7万4131件
④中小企業等が機械等を取得した場合の特別償却-2万4342件
となっている。
 一方、10社以下しか使っていない租特は60種類あり、全体の5割近くを占めることが明らかになったのである。
 2012年度で1社だけしか適用申請を受けていない租特は11種類あり、また0社だった租特は18種類あったのである。少なくとも特定の業者しか適用を受けられない租特が複数あるということになる。
 政府関係者からは、‘どの種類の租特が必要であるかを精査すべき’という声も挙がっているようですが、国民の税金を使う以上、きちんと検証するのはあたりまえであると思う。

(引用:月間 社長のミカタ 2014年4月号、国税局 ‘会社標本調査’)
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| 財政・税務 | 09:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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