税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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消費税増税後の景気対策

消費税増税後の景気対策
車体課税の見直し、でも駆け込み需要に歯止めが掛からず


 政府・与党は2013(平成25)年12月12日に26年度税制改正大綱を発表しました。
2014(平成26)年4月1日からの消費税の増税による景気の落ち込みを見越しての手当ても一部盛り込まれることになり、住宅関連については昨年紹介しました。
 現在、中古車市場が活気を帯びてきています。2014(平成26)年3月31日までに納車された場合に限り消費税は現行の5%となりますが、新車の場合3月31日までの納車は難しいことから、契約後2週間程度で納車が可能となる中古車に人気が集中しているのです。
 増税前の駆け込み需要の対策が十分ではないと判断された結果といえるのですが、その対策を確認してみましょう。

(1)自動車重量税(国税)
①エコカー減税の拡充(減税)
 ㋑概要
 自動車重量税のエコカー減税について、2014(平成26)年4月1日以後に新車に係る新規検査の際に重量税を免除された自動車については、最初の継続検査の際に納付すべき自動車重量税が免税となります。(現行50%減税)
 ㋺対象車
 電気自動車、燃料電池自動車、プラグイン・ハイブリッド自動車、グリーンディーゼル自動車、天然ガス自動車
 2015年度燃費基準+20%超達成車
②経年車に対する課税の見直し(増税)
 2014(平成26)年4月1日以後に継続検査を受ける自家用車のうち新車登録から13年を経過したもの(新車登録から18年を経過したものを除く)に係る自動車重量税については、2014(平成26)年4月1日以後と2016(平成28)年4月1日以後との2段階により増税となります。

(2)自動車取得税(地方税)
①税率の引き下げ(減税)
 2014(平成26)年4月1日以後に取得される自動車に対する自動車取得税の税率が、次のように引き下げられます。
  自家用自動車 (軽自動車を除く)  5% ⇒ 3%
  営業用自動車          3% ⇒ 2%  
②エコカー減税の拡充(減税)
 2014(平成26)年4月1日以後に取得される自動車(新車に限る)については、自動車取得税のエコカー減税については、軽減割合が次のように拡充されます。
  2015年度燃費基準+20%超達成車  75% ⇒ 80%
  2015年度燃費基準車        50% ⇒ 60%
③消費税率10%への引き上げ時
 2015(平成27)年10月1日以後に取得する自動車については、自動車取得税は廃止される予定となっています。

(3)自動車税(地方税)
①概要
 「自動車税のグリーン化」について見直しを行った上で、2年間延長されます。
②環境負荷の小さい自動車に対する見直し(減税)
 2014(平成26)年度及び2015(平成27)年度に新車登録された自動車で、次に掲げる対象車については、登録の翌年度の税率が次の割合で軽減されます。
 ㋑(1)①㋺の対象車 ※         75%
※ 2015年度燃費基準+20%超達成車については、2020年度燃費基準を達するものに限られます
 ㋺2015年度燃費基準+10%超達成車    50%    
③環境負荷の大きい自動車に対する見直し(増税)
 2014(平成26)年度及び2015(平成27)年度に以下の年限を超えている自動車(電気自動車等一定のものを除く)について、その翌年度から次の割合で重課されます。
 ㋑11年を経過したディーゼル車(バス・トラック)       10%
 ㋺11年を経過したディーゼル車(バス・トラック以外)     15%
 ㋩13年を経過したガソリン車・LPG車(バス・トラック)   10%
 ㋥13年を経過したガソリン車・LPG車(バス・トラック以外) 15%
④参考 「自動車税のグリーン化」
 排出ガス性能及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車は税率を軽減し、新車新規登録から一定年数を経過した環境負荷の大きい自動車は税率を重くする特例措置をいいます。

(4)軽自動車税(地方税)
①四輪以上及び三輪の軽自動車に係る軽自動車税の税率については、2015(平成27)年4月1日以後に新規取得する新車について次のように増税されます。
  ㋑四輪以上 乗用・自家用      7,200円 ⇒ 10,800円
        乗用・営業用      5,500円 ⇒  6,900円
        貨物用・自家用     4,000円 ⇒  5,000円
        貨物用・営業用     3,000円 ⇒  3,800円
  ㋺三輪               3,100円 ⇒  3,900円
②最初の新規検査から13年を経過した四輪以上及び三輪の軽自動車に係る軽自動車税の税率については、2016(平成28)年度分以後に次のように増税されます。
  ㋑四輪以上 乗用・自家用      7,200円 ⇒ 12,900円
        乗用・営業用      5,500円 ⇒  8,200円
        貨物用・自家用     4,000円 ⇒  6,000円
        貨物用・営業用     3,000円 ⇒  4,500円
  ㋺三輪               3,100円 ⇒  4,600円
③原動機付き自転車及び二輪車に係る軽自動車税の税率については、2015(平成27)年度分以後に次のように増税されます。
  ㋑原動機付き自転車  50cc以下       1,000円 ⇒ 2,000円 
             50cc超90cc以下   1,200円 ⇒ 2,000円
             90cc超125cc以下 1,600円 ⇒ 2,400円
             ミニカー       2,500円 ⇒ 3,700円
  ㋺二輪の軽自動車   125cc超250cc以下  2,400円 ⇒ 3,600円
  ㋩二輪の小型自動車  250cc超        4,000円 ⇒ 6,000円
             
 車体課税に関しては、日本自動車連盟や全日本トラック協会などから、自動車取得税・自動車重量税の廃止ないしは軽減を含めた要望書が出されていますが、今回の改正では消費税との2重課税に対する見直しが十分といえるものではないようです。また、増税という手段により新車への買換えを促すという手法や軽自動車に対する増税には批判があるようです。
消費税率10%引き上げ時には再度の見直しが考えられますが、消費税増税後の消費の落ち込みへの手当てに対する消費者の判定が今回の駆け込み需要であることを鑑み、なお一層の配慮が求められます。


参考資料  平成26年度 経済産業関係 税制改正について
(経済産業省)
  平成26年度税制改正大綱
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