税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

<< PREV | PAGE-SELECT | NEXT >>

>> EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

>> EDIT

投資信託投資対象資産の範囲拡大~インフラ整備等も対象に~

平成26年度税制改正要望事項 投資信託及び投資法人に関する法律の改正

日本経済新聞2013年12月7日朝刊は一面で
 『金融庁は、現行制度で、投信や投資法人が資産の5割以上投資できる対象は、株式などの有価証券や不動産、商品などに限られるが、再生可能エネルギー施設や公共施設の運営権なども対象に加える方向で検討に入った。』
との記事を載せています。そして、ねらいとして次のように書かれています
『①金融庁はインフラ整備に個人マネーを活用できるよう投資信託の規制を緩める。
②太陽光や風力などの再生エネルギー施設や、インフラ施設の運営権に集中投資する金融商品をつくれるようにする。
③日本取引所グループが2015年度にも創設するインフラファンド市場を後押しする。
④東京五輪をにらみ、インフラの新設や更新に民間資金を活用しやすくする。』

(1)現行の投資信託の対象資産
 投資信託及び投資法人に関する法律(以下「投信法」という。)第2条及び同施行令において、投資信託及び投資法人(以下「投資法人等」という。)が投資する対象資産を特定資産として次のように限定されています。
  一、有価証券  二、デリバティブ取引に係る権利  三、不動産
  四、不動産の賃借権  五、地上権  六、約束手形  七、金銭債権
  八、匿名組合出資持分  九、商品  十、証券投資取引に係る権利
 従って、上記に該当しない再生可能エネルギー施設等へのファンドについては、証券化して該当する資産(有価証券)化する必要があり手間と費用を要することになっていました。

(2)上場インフラファンド市場創設への動き
 東京証券取引所(以下「東証」という。)は2013(平成25)年5月14日、が「上場インフラ市場研究会報告―我が国における上場インフラ市場創設へ向けて」を公表しています。
「上場インフラ市場研究会」は、東証が昨年6月に我が国において上場インフラ市場を創設するための制度整備の方向性や諸課題を検討するため設置されました。そして6回の審議を重ねて東証への提言という形でまとめられたものとなっています。
我が国のインフラ資産については公共性が高いものが多いことから公共セクターにより保有されることが主流でしたが、財政面等での理由から民間資金を利用して民間に施設整備を委ねるケースも増えています。また、海外においては民間資金のインフラ整備への導入が進んでおり、上場インフラ市場の整備も進んでいます。
この報告は、2015(平成27)年度までにアジア他市場に対する競争基盤として上場インフラ市場の制度整備と上場の実現を図ることとしており、インフラの民間運営の推進に寄与し、国内金融資産の運用多様化、我が国金融・資本市場の機能強化・国際競争力の向上を図る観点から諸外国と比べて遜色のない上場インフラ市場の整備を進めるとしています。また、十分な投資者保護の必要性と特有のリスクに応じた対応の必要性も盛り込まれています。

(3)平成26年度税制改正要望事項
 2013(平成25)年8月に金融庁から出された平成26年度税制改正要望のなかで、「投資対象資産の範囲の拡大に伴う所要の措置として」要望事項が出されています。
 ①要望の内容
 金融庁は平成26年度税制改正要望事項により投資法人等がインフラ資産を投資対象とする場合に、税制上の取り扱いを他の資産に投資する従前の投資法人等と同様にすること。
 ②施策の必要性
 現行法制下においては、道管性要件を満たす投資法人等は、利益の配当の損金算入が可能となる等の措置が認められているが、投資対象資産にエネルギー施設等のインフラ資産を追加するに当たり、当該資産を投資対象とする法人が税制上不利益を被ることがないように取り扱う必要がある。
 ②政策達成目標
 投資法人等の運用対象資産としてインフラ資産を追加し、主にインフラ資産に投資を行う投資法人等の設立を可能とすることで、投資家に新たな投資機会を提供すると同時に民間資金が上場インフラ市場を通じて再生可能エネルギー施設等普及へ活用されるよう環境を整備すること。
 ③有効性
 インフラ資産を投資対象とする投資法人等の設立が見込まれ、投資家に新たな投資機会が提供されると同時に民間資金の再生可能エネルギー施設等普及への活用が見込まれる。

 インフラ資産への民間資金のニーズの高まりや海外に比べてインフラ市場の整備の遅れを背景に法整備が急がれますが、同時に十分な投資者保護を忘れずに進めていただきたいと思います。

(参考)投資信託及び投資法人に関する法律  
 1950(昭和25)年に「証券投資信託法」として制定され、1998(平成10)年の改正(平10法107)により「証券投資信託及び証券投資法人に関する法律」に改名され、2000(平成12)年の改正(平12法97)で現行の名称となりました。
 この法律は、投資信託又は投資法人を用いて投資者以外の者が投資者の資金を主として有価証券等に対する投資として集合して運用し、その成果を投資者に分配する制度を確立し、これらを用いた資金の運用が適正に行われることを確保するとともに、この制度に基づいて発行される各種の証券の購入者等の保護を図ることにより、投資者による有価証券等に対する投資を容易にし、もつて国民経済の健全な発展に資することを目的とする(投信法第1条)法律です。


          参考資料  日経新聞 2013年12月7日 朝刊
                投資信託及び投資法人に関する法律
                同施工令
                平成26年度税制改正(租税特別措置法)要望事項
                        (金融庁 総務企画局 市場課)
                東証ホームページ
スポンサーサイト

| 税制改正 | 17:16 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント:

TRACKBACK URL

http://mukouyama.blog.fc2.com/tb.php/287-6b83c220

TRACKBACK

<< PREV | PAGE-SELECT | NEXT >>

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。