税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業44年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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個人の証券税制に関する平成25年度改正事項(3)

 平成25年度税制改正に伴う個人の証券税制の改正について、前回は公社債等に対する課税の見直しについて紹介しました。今回は株式等に係る所得に対する課税の見直しと損益通算の見直し等についてみていきたいと思います。

(1)軽減税率の廃止
 上場株式等の配当等及び譲渡所得等に係る10.147%の軽減税率が2013(平成25)年12月31日をもって廃止されます。

(2少額投資非課税制度の導入
 少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税制度が2014(平成)26年1月1日より導入されます。

(3)損益通算の範囲の拡大
①株式等に係る譲渡所得等の分離課税の改組
 株式等に係る譲渡所得等の分離課税について、上場株式等に係る譲渡所得等と非上場株式等に係る譲渡所得等を別々の分離課税とした上で、
㋑特定公社債等及び上場株式等に係る譲渡所得等の分離課税
㋺特定公社債以外の公社債及び私募公社債投資信託等並びに上場株式等に係る譲渡所得等の分離課税
に改組する。
②損益通算の範囲の改正
㋑現行
 申告分離課税を選択した上場株式等に係る配当所得の金額は、株式等に係る譲渡所得の金額との損益通算が可能です。
また、上場株式等に係る譲渡所得等と非上場株式等に係る譲渡所得等について損益通算が可能です。
㋺2016(平成28)年1月1日以後
 上場株式等に係る譲渡所得等と非上場株式等に係る譲渡所得等について別個の分離課税制度となり損益通算ができなくなります。
㋩上場株式等
 上場株式等の配当所得等及び譲渡所得等と特定公社債等の利子所得等及び譲渡所得等との損益通算が可能となります。
 また、3年間の損失の繰越控除が可能となっています。
㋥非上場株式等
 非上場株式等の譲渡所得等と特定公社債以外の公社債及び私募公社債投資信託等の譲渡所得等との損益通算が可能となります。
 ただし、損失の繰越控除はできません。
③宥恕措置の廃止
 損益通算の範囲の拡充に伴い、確定申告を提出しなかった場合等の宥恕措置が廃止されます。

(4)その他
①特定口座の強制廃止制度の取り止め
 特定口座において上場株式等を有しないこととなった日等以後2年を経過する日の属する年の12月31日までの間に取引がない場合にはその特定口座につき特定口座廃止届出書があったものとみなす措置を廃止する。
②法人に係る利子割の廃止 
 2016(平成28)年1月1日以後に支払を受けるべき利子等に係る利子割の納税義務者について、利子等を受ける法人を除外し、利子等を受ける個人に限定することになります。
③資料情報制度等の整備
㋑個人に対する支払調書の提出を要しない制度の取り止め
 個人に対して2016(平成28)年1月1日以後に支払うべき特定公社債等の利子等については、利子等の受領者の告知及び利子等の支払調書等の提出を要しないこととする措置が適用されなくなります。
㋺株式等の譲渡の対価等の支払調書の提出省略基準額の撤廃
 株式等の譲渡の対価等の支払調書の提出については、次の場合には提出を省略できましたが、この提出省略基準額が撤廃されます。
年間の合計額で提出する場合は100万円以下、
1回の支払金額で提出する場合は30万円以下
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| 税制改正 | 12:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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