税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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個人の証券税制に関する平成25年度改正事項

 個人の証券税制に関する平成25年度改正事項 

 平成25年度税制改正に伴う個人の証券税制な改正として、少額投資非課税制度(日本版ISA:通称「NISAニーサ」)と金融所得課税の一体化を進める観点から行われる公社債等及び株式等に係る所得に対する課税の見直しと損益通算の見直しが挙げられます。このうち、少額投資非課税制度については以前紹介(【日本版ISAが始まります①】【日本版ISAが始まります②】)しましたので、今回は公社債等に関する見直しのうち2014(平成26)年開始する事項をみていきたいと思います。

(1)上場株式等の軽減税率の廃止
①概要
 2014(平成26)年1月1日より日本版ISAの導入と同時に上場株式等の譲渡所得及び配当所得についての軽減税率が廃止されます。これにより軽減税率10.147(所得税7%・住民税3%・復興特別税0.147%)%から従来の20.315(所得税15%・住民税5%・復興特別税0.315%)%の申告分離課税に戻ることになります。
②2013(平成25)年中の対策としての含み益の顕在化
 NISAがスタートしますが、非課税枠は年間100万円、また損失が生じても損益通算はできませんので大口投資家にとっては税負担が約2倍となる軽減税率の廃止は頭の痛いところです。
 そのため、2013(平成25)年中に含み益の大きな株式については一旦売却して、再び買い戻すことにより取得価額を上げておくことが有効であると紹介されているのを見かけます。また、他の口座からNISAの口座への移管ができないことからこの売却した株式をNISAの口座で買い直すことで有効な節税の手段ともなりえるでしょう。
③注意点
㋑手数料を考慮する
 売却する際、買い戻す際に当然手数料が発生します。含み益に係る税負担の増加分よりも手数料が掛かるようではメリットがありません。
㋺同一日での売買による注意
 金融商品取引法に抵触しないかの注意が必要です。所有している株式を売却して同日に同一銘柄の株式を買い付けることは可能ですが、再度の売却は差金決済取引になる可能性があります。また、仮想売買や相場操作の疑いを持たれる可能性もあるので注意が必要です。
 また、売脚した株式の取得原価は売買の順序にかかわらず総平均法で計算されますので、手元の株式の価格とその株式を売却後に取得した株式の価格の平均金額が取得原価になることにも注意が必要です。

(2)国外財産調査書の記載事項が変更されました
①国外財産調査書制度とは
 平成24年度税制改正により創設された制度で、その年12月31日において国外に財産を5,000万円超保有する居住者(「非永住者」を除く)に対してその国外財産の種類、数量及び価額その他必要な事項を記載した国外財産調査書を翌年3月15日までに提出することを義務付けた制度です。
②記載事項の変更点
 国外財産調査書に記載する有価証券の所在については、改正前は有価証券の発行法人の所在により判定しましたが、改正後は有価証券の受け入れをした金融商品取引業者の営業所または事業所の所在地により判定されることとされました。
 このため、国内にある金融機関の営業所等の口座で管理される外国有価証券が対象から除かれ、国外にある金融機関の営業所が管理する国内有価証券は対象に含まれることとなります。
③適用対象
 この改正は2016(平成26)年1月1日以後に提出すべき国外財産調査書について適用されます。

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