税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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-消費税転嫁対策がキーワードになります-

 2013年10月1日安倍総理大臣は熟慮?の上、消費税を現行の5%から2014年4月1日より8%(内訳:国税6.3%地方税1.7%)に引き上げする旨発表しました。尚2015年10月に予定されている消費税率10%への引上げは「経済状況を勘案して判断時期を含めて適切に決断する」として留保しています。これは政府が税制抜本改革法附則第18条の景気条項に基づき経済状況等を総合勘案した結果法律通りに実施することにしたわけです。
実はこの発表の約20日前の9月10日に「消費税転嫁対策特別措置法」のガイドラインが発表されているのをご存知でしょうか。この法律は消費税の円滑かつ適正に向けた取組をすることで2013(平成25年)年10月1日から施行され2017(平成29年)年3月31日限りで終了する時限立法です。
今後の問題点としては、消費税アップが今後の中小・零細企業及び個人事業者にとって価格に適性に上乗せることが出来るのかが大きな課題と言えるでしょう。
 
 この消費税のスムーズな価格転嫁が行われるよう政府が取り組みを強化するためにできたのがこの法律とも言えます。政府がこれだけ力を注いでいるのは、17年前の1997年(平成9年)4月、当時の橋本龍太郎内閣がそれまでの3%から5%に消費税を上げたことで経済状況が失速してしまい、そのまま現在までデフレ状態になってしまったことがあります。今回はこの反省を踏まえ、事前にガイドラインを作成し過去の過ちを二度と起こさないように周到に準備しているわけです。
 このガイドラインの内容とは、2013年9月30日までは、消費者に商品やサービスを販売する事業者は、原則として消費税を含めた税込価格を表示することが義務付けられている。税込価格と税抜き価格を併記することも認められているが、税抜き価格のみの表示は認められていない。
 しかし消費税が引き上げられると、事業者は新しい税率をもとに税込価格を書き換える必要があります。その際事業者がすべての商品の値札を一斉に書き換えることは困難です。そこで消費税転嫁対策特別措置法により、表示価格が税込価格であると誤認されないための措置を講じるなどの条件を満たせば、事業者は「税抜き価格のみ」の表示をしてもよいとする特例が設けられました。このため2013年10月1日から2017年3月31日までは、税抜き価格と税込価格が混在することになります。消費者の立場から見ればなかなか分かりづらい表示にうつるでしょう。また、サービス・商品価格が適正なのかも分からず不安です。

 そこで、10月2日経済産業省は「転嫁対策調査官(転嫁Gメン)」を発足し省内に新たに消費税転嫁対策室を設置しました。そして474人体制で、小売業者を中心に書面調査や立ち入り調査を実施し不当な価格の引上げや消費税の転嫁を拒否する事業者の指導・監督を行うことになりました。さらに消費者庁や公正取引委員会なども対策室を立ち上げ、消費税転嫁が適切に行われるように目を光らせています。
更に株式会社TKCでは、独立行政法人中小企業基盤整備機構委託事業として、中小企業者向けに「消費税転嫁対策に関する講習会実施事業」を受託し、これを開催する経営革新認定支援機関を募集しています。会場費や講師料などの一部補助金が出るとのことですが数に限りがあります。TKC会員の税理士などは、すでに開催の申請を出しているとの情報もあります。
 いずれにせよ、今年暮れから来年の前半までは、「消費税価格転嫁」対策が一つのキーワードになるといってもいいでしょう。皆さんをもこの時期早期に情報を集め早めに対応されることを期待いたします。

消費税転嫁対策に関する資料 www.mof.go.jp/comprehensive_reform/tenka7.pdf‎ 
経営革新認定機関向け講習会開催申請HP  http//www.tkc.jp/ict/kousyu


                       

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