税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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タックスワンポイント “海外出張・海外勤務の注意点”

その1.観光を兼ねて海外出張 「旅費」判定に注意
 グローバル化が進み、中小企業の間でも海外出張が一般化しつつあります。国内出張と比べると経費もそれなりにかかるものですが、業務上必要なものであり、かつ、通常必要と認められる金額である場合には「旅費」として損金算入がみとめられています。
 しかし、せっかく海外へ行くのだから観光も兼ねてというケースもあるでしょう。その場合の注意点については、法人税法基本通達に規定がありますので紹介します。

(1)海外渡航費の損金算入の注意 (法人税法基本通達9-7-6)
海外出張に業務遂行上必要とは認められない部分がある場合や必要な支出でも異常に高額な場合には、その認められない部分や高額な部分が、海外出張に行った役員や従業員への給与として取り扱われます。 

(2)観光を兼ねた海外出張の取り扱い (法人税法基本通達9-7-9)
 業務遂行上必要と認められる旅行と認められない旅行を併せて行った場合、その海外渡航にかかった旅費を。「業務上必要を認められる旅行の期間」と「認められない旅行の期間」との比等により按分し、業務上必要と認められない旅行について、渡航者である役員や従業員への給与として取り扱われます。
 ただし、海外渡航の直接の動機が特定の取引先との商談や契約締結などの業務遂行のためであり、その海外渡航を機会に観光を併せて行うものである場合には、その往復の旅費については「業務遂行上必要と認められるもの」とし、その海外渡航に際して支給する旅費の額から控除した残額について按分計算の対象とすることになります。

(3)業務遂行上必要な海外渡航に該当しないものの具体例(法人税法基本通達9-7-7)
①観光渡航の許可を得て行う旅行
②旅行あっせんを行う者等が行う団体旅行に応募してする旅行
③同業者団体その他これに準ずる団体が主催して行う団体旅行で主として観光目的と認められるもの

(3)同伴者の旅費(法人税法基本通達9-7-8)
 海外出張に親族またはその業務に常時従事していない者を同伴した場合には、その同伴者に係る旅費は、その海外渡航者の給与となります。ただし、次に掲げる場合のように、明らかに海外渡航の目的を達成するために必要な同伴と認められるときは、業務遂行上必要と認められるものについては、「旅費」として損金算入がみとめられます。
①常時補佐を必要とする身体障害者であるために保佐人を同伴する場合
②国際会議の出席等のために配偶者を同伴する必要がある場合
③その旅行の目的を遂行するために外国語に堪能な者又は高度の専門的知識を有する者を必要とするような場合に、適任者が法人の使用人のうちにいないため、親族又は臨時に委託した者を同伴する場合


その2.海外支店に勤務  居住者? 非居住者?
 経済取引の国際化に伴い、海外で働く日本人が増えてきました。日本企業の海外支店などで働く社員を抱える会社が注意しておきたいのが、こうした海外勤務者に支払う給与の課税関係です。その社員が税務上の「居住者」か「非居住者」とでは源泉徴収が違ってくるためです。

(1)非居住者の判定:海外勤務が1年以上か1年未満かがポイント
 所得税法では、国内に住所があり、または現在まで引き続き1年以上居所を有する個人を「居住者」とし、居住者以外の個人を「非居住者」と規定しています。
 また、住所とは個人の生活の本拠のことをいい、生活の本拠であるかの判定は客観的事実に基づき判定されます。
 従って、日本企業の海外支店などに1年以上の予定で勤務する人は、一般的には国内に住所がない者と推定されるため、出国日の翌日から所得税法上の「非居住者」ということとなります。

(2)海外勤務者の給与所得
 ①勤続期間が1年未満の場合
 居住者となりますので、その者への給与・賞与は一般の国内勤務者に支払われる給与・賞与と同様の課税を受けることとなります。
 ②役員以外の場合
 非居住者に該当するため、その給与が日本の本社から支払われていても、日本の所得税は課されず、勤務地での課税となります。
 ③役員の場合
 海外支店に勤務する役員に支払う給与は、日本国内で生じたものとみなされ、非居住者への国内源泉所得に該当します。従って、支払時に20.42%(所得税20%、復興特別税0.42%)の源泉徴収が発生し、課税関係は終了します。
 なお、この場合の役員には、例えば取締役支店長など使用人として常時勤務している役員は含まれないことに注意します。

(3)その他注意点
 ①役員でなくても源泉徴収が必要となる場合
海外に転勤後に支払われるボーナスなどの計算期間内に、日本で勤務した期間が含まれている場合です。 この場合には、日本での勤務期間に対応する金額に対して20.42%の税率で源泉徴収が必要です。
なお、給与等の計算期間が1か月以下であれば、給与等の計算期間のうちに日本での勤務期間が含まれていても源泉徴収をしなくてもよいことになっています(給与等の全額が日本での勤務に対応する場合には、20.42%の税率で源泉徴収をします。)。
 ② 租税条約を優先
役員の給与に対する課税の取扱いについては、多数の国と租税条約を結んでおり、租税条約に異なる取り扱いがあるときは、租税条約の取り扱いが国内法に優先されて適用されることになります。そのため、これらの租税条約の内容を確認することが必要です
  



参考資料  NP通信社「タックスワンポイント」
      法人税基本通達 第2款 海外渡航費
      タックスアンサー 所得税
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