税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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高額な報酬額にびっくり!遺産整理で信託銀とのトラブル増加

 相続税の増税を受けて、資産の適切な継承方法や管理方法がこれまで以上に重要になっています。他の方法では対応できなかった問題や悩みが解決することもあり、最近は投資信託や遺言信託、今年からは教育資金贈与信託など、さまざまなシーンで各商品が活用されています。また、信託業務を提供する信託銀行や信託会社は、ニーズの高まりに合わせてここぞとばかりに新商品投入や営業力強化などに力をいれています、しかし、なかには営業法や料金体系に関して利用者との間で意見の相違が生じているケースもあるようです。
 次のケースは地方中枢都市に事務所を構えるA税理士が相談を受けた事例です。

(1)トラブルの概要
①信託銀行との契約の経緯
 資産家の妻である甲さんは、昨年夫を亡くしました。夫の死亡の3週間後、取引のある大手銀行の紹介で、その銀行と同グループの信託銀行の担当者が自宅に訪れ、相続に関する手続きするというのです。大手の信託銀行だったことと、とにかく面倒な作業を済ませたかったこともあって、甲さんは相続人代表として遺産整理業務の契約を結ぶことにしたのです。
②トラブル発生
 遺産整理業務の報酬がいくらなのか甲さん本人はずっと知らなかったというのです。何度問い合わせても「作業が終わらないと分からない」という答えが返ってくるだけでした。契約から9ヵ月すぎて伝えられた手数料は甲さんが思っていた額を大きく超えるものでした。財産の合計額1億2,663万円に対する報酬は160万9,907円!!
 信託銀行が行った業務はメーンは財産調査と財産目録作成、分割手続きへの関与のみと主張しており、この信託銀行に遺産整理業務の改善を願いでました。また、同じような状況に追い込まれる人を減らすために金融庁に対して信託銀行全体の調査・指導を依頼したそうです。
③報酬の設定
 この信託銀行の場合:
遺産整理報酬 系列の銀行や証券会社に預けた財産.....0.3%
その他の資産 1億円以下の部分........1.4%
       1億円を超える部分.....0.8%
      (遺産整理報酬が100万円に満たなければ100万円)
遺産整理報酬の他に消費税および実費
 甲さんの場合には、遺産整理報酬が152万7,693円、消費税が7万6,384円、残高証明発行手数料の実費が5,830円で合計160万9,907円となったのです。
④トラブルの原因
 依頼者である甲さんが手数料をずっと認識していなかったことと、確定した報酬が業務の内容に比して高額であったことでした。

(2)問題点
①遺産整理報酬額が整理対象の財産額で決定される契約
 このケースの信託銀行が特に高額というのではなく、他の信託銀行も同じような報酬規定を定めているようです。しかし、信託銀行の業務は限定されており、税理士や司法書士の業務は含まれず依頼人が別途依頼しなければならないのです。財産の額が高額になれば報酬が高額となるシステムではどうしても割高に感じてしまいます。
②遺産の総額が確定するまでは手数料が明確にならない契約
 財産の総額が確定するまで明確にならないからといって、「作業が終わらないとわからない」という回答では依頼者は納得できません。
③信託銀行の説明不足
  相続の経験がなく、大切な人を失ったことで失意の中にある人たちにとって手数料の詳細を理解するのは簡単なことではありません。契約を交わしたから、一通りの説明をしましたからでは足りないのです。

(3)トラブル回避のために
 依頼する側は対応してくれる業務やメリットとデメリットを理解したうえで、依頼するようにしたいものです。
①メリット
信託銀行に遺産整理業務を依頼することで、資産運用のアドバイスや信託の有効活用法を受けやすくなること
②デメリット
 節税の助言ができるのは税理士だけ、信託銀行にできる業務は限定されていること

 また、信託銀行に対しては、依頼者に対して業務の内容と報酬について納得がいくまでの説明をしていただきたいことです。今回のケースと異なり満足のいくケアを受けられることもあれば、信託銀行と資産運用についての新たな関係も構築できるの可能性もあるのですから。
                 
(NP通信社 月刊「社長のミカタ」より)
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| 相続税及び贈与税 | 09:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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