税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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中高齢富裕層の“孫への思い”を反映

「教育資金贈与信託」に強い関心
信託銀 贈与足がかりに相続案件の開拓狙う


教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」(以下、「教育資金の非課税措置」
と云う。)が2013年4月1日から開始され早2ヶ月が経過しました。4月にこの非課「教育資金の非課税措置」の概要につて紹介していますが、「教育資金一括贈与」をめぐっては、資金の出納を管理するための取引口座などが必要なことから、信託銀行を中心に顧客争奪戦が激化しています。そこで、祖父母から孫へ「贈与」される教育資金の管理を足がかりとして、その後の「相続」案件の囲い込みをも見据えた金融機関の動きを追ってみました。

(1)相続税増税の狙い
 2015(平成27)年1月1日より相続税の最高税率引き上げによる“富裕層”増税が実施されます。また、同時に基礎控除の引下げによる課税対象者の拡大によって、相続税は“中間層”をも取り込んだ格好での増税となるのです。これは、消費税増税に伴う低所得層への逆進性緩和策として、“富裕層・中間層いじめ”を目に見えるかたちにするものですが、相続税の課税を強化することで、高齢者の資産を現役世代へ早期にシフトさせる狙いがあるようです。

(2)相続より得な贈与への関心と認知度
世代間での資産移動を促すため、税負担の面でも「相続よりも贈与が得」となる軽減措置が用意されています。なかでも「教育資金の非課税措置」には中高齢富裕層の多くが高い関心を示しています。このことは、今年の3月での電通が実施したアンケート調査でも明らかとなっています。50歳以上の祖父母を対象に「教育資金の非課税措置」について「知っている」または「聞いたことがある」との回答が85.5%もありました。
 この「教育資金の非課税措置」は、直系尊属から30歳未満の孫などへの教育目的の資金を一括して贈与する場合、受贈者1人につき1,500万円まで贈与税を非課税とするものです。祖父母から孫への贈与ということで話題になっていますが、「直系尊属からの贈与」なので、曽祖父母からひ孫へ、高祖父母から玄孫(やしゃご)への贈与とともに親から子への贈与も対象になっています。2015(平成27)年末までの贈与に適用される時限措置で、文部科学省では年間約93万人がこの特例を利用する可能性があると試算しています。

(3)信託協会からの要望から緊急経済対策のひとつに
 2006(平成18)年度の税制改正から、信託協会ではこの制度の創設をたびたび要望してきました。この要望に対し財務省は導入に慎重な姿勢でしたが、自民党政権になったことで「緊急経済対策」のひとつに急浮上したものです。高齢者が持つ「タンス預金」などの金融資産を“教育に役立てる”という動機付けで若年層に移動させようというものです。
 文部科学省がその利用者数を「年間約93万人」と試算するほど大きな「教育資金一括贈与」の“マーケット”を金融機関が黙って見過ごすはずはありません。とくに信託銀各行では、「教育資金贈与信託」の業界統一名称で新商品を投入しました。各行とも教育資金に対応する新たな信託商品をテコに、まずは「贈与」の段階から中高年の富裕層顧客を発掘し、その次の段階である「相続」の案件を開拓していきたいという思惑があるのです。

(4)信託銀行による顧客争奪戦
 「教育資金の非課税措置」の開始に伴い大手信託銀行に加え、信託免許を持つ銀行でも新商品・サービスの提供を開始しました。特徴的なのは、多くの商品が契約時と払い出し時に一定の手数料を徴収しているのに対し、「教育資金贈与信託」については手数料を無料としている金融機関があることです。「教育資金贈与信託」で利益を上げることよりも、相続に関心の高い中高年富裕層を顧客に取り込むことで遺言信託などの商品を提供したいという狙いがあるためです。
 また、中高年富裕層を顧客に取り込むため、開始前からセミナーを開催したり、相続についてのコンサルタントを増員することにより相続から信託相談までの幅広いニーズに応えられる体制を整えている信託銀行もあります。

(5)メガバンク・地銀の参入
 この“マーケット”を有望視しているのは信託銀行だけではありません。教育資金の贈与を目的とした新商品を「預金」の形態にすればメガバンクや地銀でも取り扱いは可能となり、「教育資金贈与専用口座」という新商品もすでに売り出されてます。メガバンクや地銀としては、この分野に預金性の新商品を投入して顧客の富裕層をつなぎとめておかなければ、信託銀行に取引を奪われかねないため、預金流出を防ぐ観点からも商品化を急ぐ必要があったのです。

(6)「教育資金の非課税措置」の有効利用
 この口座は残額がなくなったとき、受贈者が満30歳になった時に消滅します。金融機関が中高年富裕層を取り込みために、「教育資金贈与信託」については各行でさまざまなサービスを提供しています。手数料の無料化の他、本来なら領収証と引き換えに払い出しが行われるため資金の立替が必要なのですが、予め払い出しが可能となり立替不要というサービスを行っている信託銀行もあります。また、限度額の1,500万円にばかり注目されがちですが、5,000円という少額からスタートできる信託銀行もあります。
 所得税、消費税、そして相続税の税率引き上げによるトリプル増税は“富裕租いじめ”にほかなりません。せめて、孫への贈与では非課税制度を有効に利用したいものです。
 自分にニーズに合わせたサービスの提供してくれる金融機関を選択して有効に利用することをお薦めします。

(NP通信社の記事より引用)
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| 相続税及び贈与税 | 10:04 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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