税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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逃げていく税金

 6月も中旬に入り、皆さんの職場あるいは自宅には、個人住民税の納付書が送られてきているかと思います。サラリーマンなど会社勤務の方は毎月の給与から天引きされますので余り実感がわかないかもしれません。しかし個人事業主の方は基本的に年間の地方税額を、年4回に分けて納付することになっています。(年4回が厳しい場合は分割の相談を市区町村でしてください。)今年、第1回目の納付は7月1日(月)です。今から用意しなくてはいけませんので家計の資金繰りも大変だと思います。

さて今回は、「タックス・ヘイブン」志賀櫻著(岩波新書)を読んでいて気になった記事があったので紹介します。
それは「日本の税制は公平か」との見出しの中で申告所得税納税者の所得税負担率が1億円の28.3%をピークに、所得金額が1億円を超えると「逆進的」に下がっているという事実です。以下にその図を掲載します。

    図 「申告納税者の所得税負担率と株式譲渡所得の割合」
2013613.png

 我が国の場合、所得税率は所得が多くなるほど負担率が高くなる「累進課税方式」をとっています。ちなみに2013年度(平成25年)の税制改正では、2015年(平成27年)度より所得が4000万円超の人は税率が更に5%アップされ45%になります。
それではなぜこのグラフでは所得が1億円を超えていくと下がって行くのでしょうか?
その答えは多くの場合株式の売却所得の税率にあります。いわゆる、これらの所得に対しては特別措置が適用されているからです。
 一般的に株式の売却益は「申告分離課税」といい、現在はその売却益に10%(国税7%地方税3%)の課税がされるだけであり、他の所得とは分離されて課税されるのである。
なお、2014年(平成26年)度からは、この税率10%が20%(国税15%地方税5%)になります
これら1億円以上所得がある人を高所得者(又は富裕層)と呼ぶならば、そうゆう人達は給与所得・事業所得だけでなく、国内及び海外にも投資をおこない、その売却益や配当金が影響しているものと推測されている。
現在富裕層は日本国内だけではなく、海外に向けて財産を移し投資を行っている。投資先も低税率の国(タックス・ヘイブン)や今後の成長の期待が著しい東アジア諸国などである。

 このままでは日本の財産が海外に向かって逃げて行ってしまう。
これに対し我が国は、2012年(平成24年)度税制改正により、2013年(平成25年)から、海外に5000万円超の財産がある者は、「国外財産調書」を作成し、毎年3月15日までに提出するようにした。ちなみに2014年(平成26年)度は3月17日(月)までです。
更に今年に入ってからは、国民共通番号制(マイナンバー制)を5月24日に成立させ、国民の所得把握に躍起となっている。
 金融がグローバル化した現在、資金の流れが複雑になり課税庁も国外への資金流出に監視を強めている。
国税庁のホームページによれば、2013年(平成25年)5月、オーストラリア国税庁から、同庁が入手したオフショア(いわゆるタックス・ヘイブン国・地域等)に所在する事業体(法人・信託等)に関する大量の情報のうち、我が国の納税者に関連すると見込まれる情報の提供を受け、今後の税務調査等に役立たせようとしている。
最後になるが、我が国の法人税率に関しては大企業を中心とした経団連等の団体圧力があるのか知れないが、少しづつ世界主要国の標準税率に近づきつつある。(しかしまだ不十分である)
それに比べ所得税に関してはあまり変化がないのではなかろうか。国民が従順しすぎるのかもしれない。もう少し税に関して関心を持つべきだと思う。
                              以上
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| 財政・税務 | 10:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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