税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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税制改正で孫への贈与がしやすくなります(2)

平成25年度税制改正により、①教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置、②相続時精算課税の適用要件の緩和、③子や孫への贈与税の税率の引き下げという3つの改正から祖父母から孫への贈与がしやすくなります。
 今回は、②相続時精算課税の適用要件の緩和について見ていきたいと思います。

2.相続時精算課税の適用要件の緩和
(1)適用趣旨
 相続時精算課税制度は、親など高齢者の資産を相続開始時期まで待たずに若い世代に早期に移転することが目的で平成15年に創設された制度です。平成25年度の改正では、対象者の範囲を広げることにより財産の早期移転と有効活用の促進を促し、消費の活性化につなげたいという思いがあります。

(2)概要(現行)
 相続時精算課税制度は、その年1月1日現在65歳以上の親(贈与者)からその年1月1日現在20歳以上の直系卑属である推定相続人(受贈者)に対して贈与をする場合、暦年贈与に代えて相続時精算課税制度を選択することにより、2,500万円に達するまでは、何度でも非課税で贈与が可能となります。2,500万円を超えた場合には20%の贈与税が課税されます。また、贈与者が亡くなった時は、相続財産に贈与財産を合算して相続税額を計算し、20%課税された贈与税額相当額を控除し、控除しきれなかった場合は還付により精算するという制度です。

(3)住宅取得等資金の贈与を受けた場合の特例
 相続時精算課税制度の特例により住宅所得等の資金の贈与を受ける場合には、贈与者の年齢制限がなくなります。

(4)改正点
 贈与者の年齢が65歳以上から60歳以上の引下げられました。受贈者は20歳以上の推定相続人のほかに、贈与者の孫にまで範囲が広げられました。

(5)期間
 平成27年1月1日以後に贈与により取得する財産に係る贈与税がら摘要されます。

(6)注意事項
① 相続時精算課税制度を選択した場合した場合には、取り消すことはできません。
② 2,500万円の特別控除は、贈与者ごとに適用されます。
③ 一旦相続時精算課税制度を選択した場合には、それ以降の贈与者からの贈与については全て贈与税の申告が必要となります。
④ 平成25年度の税制により、平成27年1月1日より相続税の基礎控除額引き下げとなり、相続税が課税されるケースが増えることが予想されます。この改正により推定相続人でない孫も相続時精算課税の対象となりましたが、相続人でない孫が祖父母の財産を相続した場合には、通常の相続税に2割加算されてしまうことに注意が必要です。

(7)直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税措置との比較と併用
①概要
 平成24年1月1日から平成26年12月31日までの間に、父母や祖父母などの直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた受贈者が贈与をうけた年の翌年3月15日までに住宅取得等資金により自己の居住の用に供する一定の家屋の取得等をして同日までに自己の居住の用に供した場合には、次の金額について贈与税が非課税となります。

贈与

②相続時精算課税制度との併用
 相続時精算課税制度との併用は可能です。ただし、この制度は平成26年12月31日までですので、直系尊属でない孫については併用はできません。
③相続時精算課税制度との比較
 相続時精算課税制度と比較すると、非課税金額が少なく適用要件が定められているので用途の制限がありますが、相続時精算課税制度に比べて後で課税されることはありませんのでこの制度を優先して適用することも検討すべきと思われます。
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| 相続税及び贈与税 | 09:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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