税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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税制改正で孫への贈与がしやすくなります(1)

平成25年度税制改正により、①教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置、②相続時精算課税の適用要件の緩和、③子や孫への贈与税の税率の引き下げという3つの改正から祖父母から孫への贈与がしやすくなります。
 今回はこのうちの①教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置について見ていきたいと思います。

1.教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置
(1)適用趣旨
 扶養義務者である親や祖父母は教育資金の支払に関してその都度支払う場合は原則非課税でしたが、今回の改正により親も祖父母も予め一括で教育資金を贈与した場合であっても一定の条件の基に非課税とされました。これにより、祖父母から孫への資金援助がしやすくなるのと同時に子育て世代の負担を軽減し、若い世代への資金の移転により消費が活発にすることが可能であると考えられます。

(2)概要
 金融機関に受贈者(30歳未満の子または孫)名義の口座を開設して、贈与者(直系尊属である親または祖父母)が教育資金として信託した場合には、1,500万円(学校以外に支払われる場合500万円)までは贈与税が非課税とされます。
 信託された教育資金は、教育資金として支払われたことを証する領収書を金融機関に提出することにより払い出しが行われ、受贈者が30歳を迎えたこと等により教育資金口座に係る契約の終了時に残額があれば贈与税の対象となります。

(3)期間
 平成25年4月1日から平成27年12月31日までの間に拠出されるものに限ります。

(4)注意事項
① 1,500万円は受贈者ごとの限度額であり、母方、父方の祖父母からそれぞれ1,500万円づつではありません。贈与者に孫が3名いる場合には4,500万円までの贈与ができることになります。
② 契約終了時の残額とは、非課税拠出金から教育資金支出額を控除した残額であるため、教育資金以外の支払があった場合には、その金額も契約終了時での贈与の対象となります。
③ 受贈者が死亡したことにより契約が終了した場合には、残額についての贈与税は非課税となります。
④ 30歳の誕生日に残金があれば贈与税の対象となるため、残金が無いように金額の設定をすることや、信託の手数料も考慮してから信託先を選択する必要があります

(5)その他
 この改正には金融市場でも注目がされています。この改正により相続対策の視野が富裕層以外にも広がることになれば、新規の顧客の獲得の機会になるからです。信託銀行は「教育資金贈与信託」という新商品を投入して若い世代の顧客獲得に期待を寄せており、顧客の争奪戦へと繋がることが予想されます。

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| 相続税及び贈与税 | 09:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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