税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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改正NPO法により日本に寄付文化が根付くか?

 2011年6月8日に議員立法にて国会に提出されていた「特定非営利活動促進法の一部を改正する法律案」いわゆるNPO改正案が同年6月15日に成立した。ご存じで無い方も多いと思われる。
そもそもNPO法人が制定されたきっかけは、1995年1月17日の阪神淡路大震災までさかのぼる。当時ボランティアグループが救援・復興に大きな役割を果たし、こうした民間団体に特定非営利活動法人(NPO法人)という法人格を与え、活動を支援しようと制定されたのが始まりである。NPO法は1998年3月に制定され同年の12月1日に施行されている。やはり議員立法にて提出され成立している。
今年、3月11日に発生した東日本大震災の救援・復興に大いに貢献しているのもボランティアグループを中心にしたNPO法人である。
2011年5月末現在で認証されたNPO法人は42,741件。その内国税庁長官から税制上の優遇措置の適用を受けた認定NPO法人は2011年7月1日現在で223法人であり全体の05%と極端に少ない件数である。なぜこんなに少ないのだろうか?
この理由は今回のNPO改正法案により改善されるかもしれない。

今回の改正点を大きく分けると6つになる。

1 活動分野の追加
従来からの17分野に加え「観光の振興を図る活動」「農山漁村及び中山間地域の振興を図る活動」「都道府県又は指定都市の条例で定める活動」の3項目が追加された。

2 所轄庁の変更
二以上の都道府県の区域内に事務所を設置しているNPO法人については、現在内閣府が所轄庁となっているが、これを都道府県の知事に変更になる。

3 収支計算書に係る改正
NPO法人が作成すべき会計書類のうち、「収支計算書」を「活動計算書」(活動に係る事業の実績を表示するもの)に改める。なお、貸借対照表は現状のままであるが、従前まで作成していた財産目録は付属明細書的な位置づけになった。

4 新認定制度の創設
認定制度については、これまで国税庁長官が認定の権限をもっており、申請手続きが厳しく関係帳簿等の調査があるため、なかなか認定がおりなかった。
ただし認定されることによるメリットは、税制上の優遇措置である「寄付金控除」や「みなし寄付金制度」(法人税法上収益事業を行う場合の課税の軽減に係る制度)が適用されるので、広く資金を集め活動を広げる法人は優遇されていた。
今回の改正では、この認定機関を国税庁長官から都道府県知事または指定都市の長に変更になった。

5 仮認定制度の導入
従前までは、法人設立後5年以上経過していないと認定基準に適合できなかったが、今回、
設立の日から5年経過していなくても所轄庁に申請し審査基準に適合できれば仮認定法人として寄付金控除の対象法人となる事が出来る。尚、仮認定の有効期間は3年である。

6 認定基準の緩和
いままで認定基準が厳しくされていたPST基準(パブリックサポートテスト)いわゆる広く市民からの支援を受けているかどうかを判断するための基準。今回このPST基準方式のほか、絶対値基準方式を導入し、どちらかの基準を満たせば良いことになった。

具体的には
① 相対値基準・・・実績判定期間中の経常収入金額の総額のうちに寄付金等収入金額の総額の占める割合が政令で定める割合の5分の1以上であること。
② 絶対値基準・・・各事業年度において政令で定める3000円以上の寄付を行った者の各事業年度当たりの平均が政令で定める100以上であること。
③ 個別の条例指定・・・事務所が所在する地域の地方団体から、住民の福祉増進に寄与する法人として指定を受けた法人。
以上3つの内、いずれかの基準を満たせば認定を受けることができる。

 市民公益税制としての認定NPO法人の増加を促す法律改正が出来たことは歓迎したい。
これにより日本にも寄付文化が根付くことを期待する。
NPO法人の事業年度は4月1日から翌年の3月31日までである。来年4月1日からの施行に合わせて認定を考えるとしたら今から準備をしても遅くはない。
 NPO活動に携わる者としては、所轄庁の認証は受けているが、税制上の優遇措置を利用出来る認定(認証ではない)NPO法人を取得するにはかなりハードルが高かったのが実情である。
ただし、認定基準が甘くなると税制優遇措置をとる目的だけでNPO法人を設立する者も出てくるだろう。所轄庁による監督規定の整備及び罰則規定の強化等まだまだ改正するところは多いと思われる。いずれにせよ2012年4月1日からの施行日に向けて認定NPO法人の動向に目が離せない。





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