税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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モンスター店子の壮絶な実態を知っていますか?

今回は、2013年3月21日のYAHOOニュースの記事を抜粋掲載します。
賃貸住宅で家賃滞納者を強制的に追い出す行為が問題となっていますが、一方で悪質な入居者による家賃未払いが相次ぎ、不動産業者側が対応に苦慮している実態はあまり知られていません。さまざまな理由をつけて家賃を払わず、夜逃げ同然で姿を消す。裁判に持ち込んでも相手に支払能力がなかったり、法的な制約があったりで滞納分が返ってくるケースはほとんどないのである。年間数千万円の被害を‘かぶる’業者もいて、経営を圧迫する事態にもなっているが、抜本的な解決策がないのが実情なのである。

昨年11月、家賃滞納者の退去をめぐる訴訟の判決が大阪地裁であった。家賃を滞納すれば、借り主に無断で部屋のカギの交換や持ち物の処分ができると定めた契約条項が消費者契約法に違反するとして、NPO法人「消費者支援機構関西」が不動産開発・管理会社「明来(あき)」(大阪市)(以下、同社という。)に条項の差し止めを求めたものである。いわば、賃貸業者の「追い出し行為」の違法性を問う訴訟だったが、大阪地裁は「すでに条項を使用しないと表明している」などとして、ほとんどの原告側請求を棄却したのである(原告側は控訴)。
 
消費者契約法は第10条「消費者の利益を一方的に害する行為は無効とする」などと定めており、強制的な追い出し行為はこれに当たる可能性がある。しかし今回の訴訟や賃貸業者側の主張を通して見えてきたのは、確信犯的に家賃を払わなかったり、「ごね得」を通したりと、入居者側にも悪質行為が多々あるという実態である。いあば‘モンスター店子’ともいうべき借り主たちの存在である。

最初から家賃を踏み倒すつもりで借りる人もいる。借りたその月から払わず、電話連絡も音沙汰なし、督促状を郵送しても反応なし。入居の際には収入や保証人などをチェックするが、最後は“未納のまま姿を消してしまい所在地がわからなくなる”借り主が多く、打つ手がないのである。

同社によると、管理する役3,000室のうち、約30%は家賃を滞納したり、督促してやっと入金されたりと、何らかの問題がある入居者であるという。さらに、全体の3~5%が支払う意思がないなど「完全滞納」に該当している。年間でそうした悪質な滞納は40~50件、滞納額は約2,000万円にもなるという。

 具体的な事例からは、入居者のあきれるばかりのモラル欠如の実態が見て取れる。20代前半の風俗関係の女性は家賃15万円の1LDKの部屋に入居していたが、家賃滞納が続き、支払い督促にも応じず、滞納額や退去時の支払額の合計が160万円を超えたそうである。その結果、明来側が家賃などの支払いを求め、相手側も督促で苦痛を感じたとして慰謝料を求めるなど双方が提訴する事態に、結局、明来側が勝訴したが、女性は転居し所在がわからなくなり、未納分は返ってこなかったのである。

また、20代半ばの水商売の女性の場合、家賃を3ヶ月滞納、連絡にも応答しなくなった。担当者が部屋を見にいくと中から犬の鳴き声が聞こえる。どうやら飼い犬を室内に残してどこかへ行ったようだ。数日間様子を見たが、部屋への出入りが確認できなかったため犬を保護した。ところがその後に女性が現れ、‘犬を盗まれた’と警察に訴えた結果、和解金を払うはめになったという。

さらに、昨年、家賃3ヶ月分など30万円を滞納して‘逃げた’20代の男性については、保証人からたどって居場所を発見。支払いの訴訟を起こし簡裁、地裁と勝訴したが、いまだに滞納分の支払いはないという。

入居者がいなくなったようなケースでも通常、部屋をカギで開けたり、残った荷物や家具を整理するのは裁判所の手続きを踏んで行うが、それだと家賃などが保証されないまま数ヶ月かかることが多い。そこで業者側の判断で電話連絡や督促の郵送、部屋への出入り確認など手順を踏んだ上で部屋へ立ち入り、写真を撮ったり、荷物を倉庫で保管したりする場合もあるという。

別の事例では、連絡の取れなくなった入居者の女性の部屋を調べたところ、ゴミ袋が3つあった。完全に出て行ったと思い、それらを処分したところ、半年ほどたって女性が現れ、「袋の中には百数十万円のブランドもののバッグが入っていた」として損害賠償請求をおこされたという。

このように「わざと滞納しても3ヶ月程度で追い出すことはできないと、消費者契約法を逆手にとって確信犯的に家賃を滞納する悪質な借り主が増えている。分不相応な高額の部屋を借りている人に多く、こちらが安い部屋に移ることを提案しても聞く耳をもたない」と同社の社長は実情をあかしている。

いままで挙げてきた例をおかす人は、よそに移っても同じことをやるでしょう。これまで民事訴訟で対応してきたものが多いと思うが、悪質なケースには詐欺罪の適用が認められるようになってほしい、と願う。
家賃の未回収は賃貸業者の経営を圧迫する事態となるだけに深刻な問題である。
(産経新聞 2013年3月20日 配信記事より)

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