税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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倒産しない経営とは!

 1.倒産予備軍 悪銭身に付かず

1.倒産予備軍とは
 企業経営者にとって、最も忌み嫌うべき言葉である。しかし、現在、わが国の企業の数は約420万社。そのうち上場企業は2,300社たらずで、ほとんどが中小企業と言っていい。そして、これらの中小企業の70%以上が赤字決算となっているのが現状です。
 これらの会社が倒産予備軍ではないか?もちろん、税金逃れのためにわざと赤字にしている会社もあるでしょうが、大半は何らかの形で今のところ資金パイプがつながっているため、かろうじて存続しているとみて間違いないでしょう。こうした所は、一度資金パイプが外れてしまえば、たちどころに経営に行き詰ってしまう。
 しかも、資金の調達が市中金融などによって賄えない状態となっていますから、雪だるま式に増えた借金をかかえながら何とか凌いでいる企業が多くあることに注意しなければいけません。ですから、ここに来ての円高、震災の影響、外部要因(尖閣諸島・竹島問題)などで後退している景気の中で、会社の倒産劇が目に見えて増加する心配があるのです。
 
 社長の喜びは、社長をやった者にしかわからないように、倒産の苦しみは、やはり当事者でないと理解できないと思います。 
 日本が高度成長時代を迎えたときは、まさに「作れば売れる」という製造業者にとって笑いのとまらない時期もありました。
 震災や円高または外部要因による不景気にあっても真面目に取り組んでいれば乗り切れた企業はあったかもしれませんが、いったん下がった業績をもとに戻すのは現状ではできない企業が大半です。以前と違って何ともできない企業が増えているのも事実ですが。
 
倒産の原因ベスト10は、次のようなものである。

①経営者の高慢、経営能力の過信
②社員教育の不備 
③事業目的、目標、計画性の欠如
④業界情報の不足と環境変化への対応
⑤新商品の欠如、技術開発の遅延
⑥家庭不和、同族経営の弊害
⑦公私混同、経営哲学の欠如
⑧決断力、実行力の欠如
⑨計数管理の不足と勉強不足
⑩ワンマン、反省心の不足


 以上のようになるのですが、倒産と言っても、ある日突然会社がおかしくなるのではありません。そこに至るには色々な原因が重なり合って、それがやがて手に負えなくなるまで悪化してしまうプロセスが必ず存在するのです。つまり、そのプロセスの段階で、倒産に至る萌芽を摘み、資金管理をしておけば、会社はみすみす倒産することはないのです。

 昔から『転ばぬ先の杖』と言われるように、倒産の徴候に敏感になることが大事です。たとえば、売り上げが少し下がってきたなら、ただちにその原因を追及するとか、新しく開発した商品の市場での売れ行きが思わしくなかったら、市場調査をして、改良・工夫に努力するとかいったことです。とにかく、何かおかしいと感じたら、すぐに何らかの手立てを講じるべきです。それをしないから、経営努力の不足、放漫経営という誹りを受ける事になるのです。日ごろの気構えが大事ということです。

 倒産しない経営のために、経営者が陥りやすい倒産のチェックポイントとして、『倒産の前触れ15カ条』というのが八起会会長の野口会長が次のように述べています。

1.売上の3か月分以上の借金ができたとき
2.有力社員が確たる理由なく退社したとき
3.経営者に日ごろみられぬ不自然な行動があらわれたとき
4.まじめな経営者がウソをつくようになったとき
5.あそこは危ない、という世間のウワサがでたとき
6.経営者が派手に遊び始めたとき
7.新製品が売れなくなったとき
8.努力しても赤字が続くとき
9.夫婦仲が悪くなったとき
10.家族や従業員の笑顔が見られなくなったとき
11.サラ金に手を出したとき
12.無理な資金計画を銀行に提出したとき
13.経営者が過信、高慢に陥ったとき
14.経営者が自分一人で取引を決めたとき
15.八起会の記事が気になりだしたとき
 
  
 これは上の倒産の原因ベスト10とかぶるところもありますが、相手の会社にこういう気配が見えたら、要注意です。できるだけ早く手を切るべきです(決断力)。即刻、取引をやめるか、取引量を半分に減らす必要があります。保証人を引き受けるなどはもってのほかです。
 また日本人経営者の弱点の1つに‘浪花節経営’があることも『変革期における「敗軍の将」の研究』のなかで述べています。連鎖倒産の大きな原因にもなります。「お決まりの義理と人情が災いするのです」、と。

八起会会長 野口誠一『変革期における「敗軍の将」の研究』より抜粋編集

以下に参考として㈱東京商工リサーチのデータを記載します。

企業倒産状況
【クリックで拡大表示】

倒産件数が9月としては過去20年間で最少 形態別で特別清算が7割増

 2012年(平成24年)9月度の全国企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は931件、負債総額が1,746億2,600万円となった。
 倒産件数は、前年同月比6.9%減。4カ月連続で前年同月を下回り、9月としては1993年以降の過去20年間で最少件数となった




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