税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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2012年7月9日施行 改正法対応 在留管理制度入門2

~外国人を適正に雇い、安心して働いてもらうために~

新制度で交付される「在留カード」とは?

今回は新制度の4つのポイントについてより具体的に解説してまいります。

在留カードに記載される情報
新制度では変造防止対策として、現行の市区町村から交付されていた「外国人登録証明書」に代わり、ICチップが内蔵された「在留カード」が入国管理局から交付されます。
在留カードがどのようなものなのかは法務省のパンフレットで確認できます。記載される情報をまとめると、次の通りです。

①氏名、生年月日、性別および国籍の属する国または入管法第2条第5号ロに規定する地域(主に台湾 ※1)
②住居地(日本における主たる住居の所在地)
③在留資格、在留期間および在留期間の満了日
④許可の種類および年月日
⑤在留カードの番号、交付年月日および有効期限の満了日
⑥就労制限の有無
⑦資格外活動許可(※2)を受けているときはその旨


採用の現場では、⑥が表面に記載されていることで、在留資格について特別に知識がない人でも、在留カードを持参した外国人の採用が可能かどうかの判断が容易となります。
また、外国人留学生のアルバイトなどを採用する際に確認が必要な⑦の事項については、パスポートの証印シールを確認する必要がありましたが、新制度では在留カードだけで確認できるようになり、外国人の採用の現場での利便性が向上することとなります。

採用の現場でのチェックポイント
 求人に応募してきた外国人に関して、自社で採用が可能かを判断する場合、在留カードのチェックポイントは次の通りです。

【事例1】飲食店のホール係やコンビニエンスストアなどの小売店のレジ担当者としてアルバイトやパートとして外国人を採用する場合

①在留資格や就労可・不可の記述はどうか
一般的な就労資格とされる「人文知識・国際業務」「技術」「技能」などの在留資格の人は、「就労可」と記載されていても前記の業務に就くことはできません。「技能実習」の人も不可です。
居住資格(※3)の人は日本人と同様に就労に制限が無いので採用しても問題ありません。
「留学」「家族滞在」などの場合、就労制限の有無欄に「就労不可」と記載されていますが、裏面の「資格外活動許可」欄に「許可:原則28時間以内・風俗営業等の従事を除く」と記載されていれば、採用は可能です。
ただし、他にアルバイトを掛け持ちしているかを確認し、掛け持ちしている場合は他のアルバイトと合算して原則28時間以内の就労を厳守しなければならないことに注意する必要があります。

②在留期間に余裕があるか
就労可能な在留資格が記載されていたとしても、在留期間が満了している場合は不法滞在(オーバーステイ)となり、就労することはできません。
確認した時点で在留期間満了から2ヶ月を超えていなければ、在留期間更新手続き中の可能性もあります。その場合は裏面の「在留期間更新等許可申請」欄を確認し「在留期間更新許可申請中」とあれば採用は可能です。在留期間更新許可が完了すれば新しい在留カードが交付されますので、新しいものを改めて確認すれば安心でしょう。


【事例2】海外取引のために貿易業務担当者や通訳・翻訳担当者を中途で採用する場合

①住所、氏名、生年月日などの本人情報が、提出された履歴書と合致しているか
在留カードの交付以降に住所が変更された場合は、裏面「住所地記載欄」に追記されています。

②在留資格が「人文知識・国際業務」または居住資格であるか
就労制限の有無欄に「就労可」と記載があっても、就労資格の人は許可を受けている在留資格に合致しない業務に就くことはできません。居住資格の人については就労に制限がないので日本人と同様に就労が可能です。

③在留期間に余裕があるか
【事例1】の②同様。


在留カードの交付や変更が生じた場合の手続き

在留カードの交付手続き
▲新規に入国する場合
上陸時に出入国港でパスポートに上陸許可の証印(シール貼付)をすると共に、中長期在留者となった人には在留カードが交付されます。
 制度導入当初は設備の都合上、成田空港、羽田空港、中部空港、関西空港に限定され、その他の出入国港においては、パスポートに上陸許可が証印され、「在留カード後日送付」と記載されます。この場合、市区町村の窓口に住居地の届出をした後に、管轄の地方入国管理局からその住居地に郵送されます。

▲すでに日本に在留している人の場合
①「永住者」以外の中長期在留者
現在の在留期間の満了に伴う「在留期間更新許可」や留学生が就職のためになどに行う「在留資格変更許可」手続きの完了時に、今までのパスポートへの証印に代えて、在留かカードが交付されます。
 16歳未満の人は、在留期間を問わず、16歳の誕生日までに在留カードの交付手続きを行う必要があります。
②永住者について
住居地の管轄の地方入国管理局へ申請を行うことで、「外国人登録証明書」と引き換えに在留カードが交付されます。
16歳以上の人は平成27年7月8日まで、16歳未満の人は平成27年7月8日、または、16歳の誕生日のいずれか早い日までに手続きを行う必要があります。

在留カードの記載事項の変更手続き
▲住所地の変更
住所地の市区町村役場で変更手続きを行います。

▲住所地以外の変更等
①氏名、生年月日、性別、国籍、地域の変更
②永住者・16歳未満の人の「在留カードの有効期間更新申請」
③在留カードの紛失や著しい毀損・汚損の際の「在留カードの再交付申請」
パスポート、写真、在留カードを持参のうえ、住居地を管轄する地方入国管理局で手続きをします。原則として新しい在留カードが即日発行されます。申請取次社による手続きも可能です。

▲就労資格や留学、配偶者としての資格の方の所属期間、配偶者に関する変更
在留カードを持参のうえ、住居地を管轄する地方入国管理局での手続き、または、在留カードの写しを同封のうえで東京入国管理局への郵送による届出が可能です。
次回は、新制度における在留期限と、母国への帰省・海外出張時などに関係する「みなし再入国許可」について解説します。

※1 入管法第2常第5号ロに規定する地域
台湾、ヨルダン西岸地区、ガザ地区。これらは「国」ではないが、地域の権限のある機関が発行したパスポートなどについては、外国政府が発行したものとみなし有効に取り扱うため、在留カードへの記載も「国」と同様に記載するということ。

※2 資格外活動
本来の在留資格の「外」の活動を行うための許可。例えば留学生の本来の資格「内」の活動は「勉学」ではあるが、生活費や学費のための資格「外」であるアルバイトは制限付きで認めるという趣旨。ほとんどの留学生は、大学などが取りまとめて申請取得している。
 
※3 居住資格
「日本人の配偶者等」「永住者」「永住者の配偶者等」「定住者」など、就労のための資格について居住資格と呼ぶことがある。これらは就労に制限がない。


(納税通信3220号 著者:行政書士椋木法務事務所 椋木マキ)




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