税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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「消費税増税修正法」要旨(抜粋・一部省略)

消費税増税修正法」要旨(抜粋・一部省略)等を、削除することにより、「所得税の最高税率の引き上げ及び相続税の基礎控除の引き下げ並びに相続時精算課税制度の拡充」を削除された。次回の通常国会に再提出か。
トリプル増税は回避した。

衆院本会議で可決された、いわゆる「消費税増税修正法」の要旨(抜粋・一部省略)は次の通り。本紙では、単に要旨を全文掲載するのではなく、当初の法案が民主・自民・公明による3党合意を経てどのように修正されたのか、その経緯が分かるように字体を変えたり、修正・削除箇所を太字や傍線で強調したりするなどした。傍線の付いた明朝体の太字部分は追加された文章や表現、【】内のゴシック体の太字部分は削除された文章や表現。


■社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法【等】の一部を改正する等の法律案

(要旨)
●1、趣旨(第1条)
 この法律は、世代間及び世代内の公平性が確保された社会保障制度を構築することが我が国の【により支え合う社会を回復することが我が国が】直面する重要な課題であることに鑑み、社会保障制度の改革とともに不断に行政改革を推進することに一段と注力しつつ経済状況を好転させることを条件として行う税制の抜本的な改革の一環として、社会保障の安定財源の確保及び財政の健全化を同時に達成することを目指す観点から消費税の使途の明確化及び税率の引き上げ【を行うとともに、所得、消費及び資産にわたる税体系全体の再分配機能を回復しつつ、世代間の早期の資産移転を促進する観点から所得税の最高税率の引き上げ及び相続税の基礎控除の引き下げ並びに相続時精算課税制度の拡充】を行うため、消費税法【、所得税法、相続税法及び租税特別措置法の一部を改正するとともに、その他の税制の抜本的な改革及び関連する諸施策に関する措置について定めることとする。

●2、消費税法の一部改正(第2条)
 ①消費税率を4%から6・3%に引き上げ(地方消費税1・7%と合わせて8%)。2014年4月1日施行。
 ②消費税収については、地方交付税法に定めるところによるほか、毎年度、制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費に充てることとする。

●3、消費税法の一部改正(第3条)
 消費税率を6・3%から7・8%に引き上げ(地方消費税2・2%と合わせて10%)。2015年10月1日施行。

【●4、所得税法の一部改正(第4条)所得税率の最高税率引き上げ(課税所得5千万円超は45%)。2015年から適用。 

●5、相続税法の一部改正(第5条)相続税の基礎控除を引き下げ(「5千万円+1千万円×法定相続人数」→「3千万円+600万円×法定相続人数」)。 最高税率を50%→55%に引き上げ。相続時精算課税制度の贈与者の年齢を65歳以上→60歳以上に引き下げ。2015年1月以後に取得する財産で適用。

【●6、(略)】
●7、税制抜本改革及び関連する諸施策に関する措置(第7条)
 政府は、社会保障・税一体改革大綱に記載された諸施策について次に定める基本的方向性により具体化に向け検討し、必要な措置を講じなければならない。
①消費課税
 イ 低所得者に配慮する観点から、行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律【行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律】に基づき、総合合算制度、給付つき税額控除等の施策の導入について、所得の把握、資産の把握の問題、執行面での対応の可能 性等を含め様々な角度から総合的に検討する。【低所得者に配慮した総合的な施策を導入する。】
 ロ 【総合的な】低所得者に配慮する観点から、複数税率の導入について、財源の問題、対象範囲の限定、中小事業者の事務負担等を含め様々な角度から総合的に検討する。施策の実現までの間の臨時的な措置として、【給付の開始時期、】対象範囲、基準となる所得の考え方、財源の問題等について検討を行い、簡素な給付措置を実施する。
 ハ (略)
 ニ (略)
 ホ 消費税の円滑かつ適正な転嫁に支障が生ずることがないよう、徹底した対策を講じる。
 (一)事業者等が消費税の転嫁及び価格表示等に関して行う行為の指針を策定し、相談等を行うこと。
 (二)中小事業者向けに相談の場を設置し、講習会の開催等を行うこと。
 (三)優越的な地位を利用して下請け事業者等からの消費税の転嫁の要請を一方的に拒否すること等の不公正な取引の取り締まり及び監視の強化を行うこと。
 (四)(略)
 (五)総合的に対策を推進するための本部を内閣に設置すること。
 (六)消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保する観点から、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律及び下請け代金支払い遅延等防止法の特例に係る必要な法制上の措置を講ずること。
 ヘ (略)
 ト 医療機関等の高額投資にかかる消費税の負担に関し、措置を講ずることを検討し、課税のあり方については引き続き検討する。
 チ 住宅の取得については、取引価額が高額であること等から、駆け込み需要や反動等による影響が大きいことを踏まえ、影響を平準化し緩和する観点から、必要な措置について財源も含め総合的に検討する。
 リ (略)
 ヌ (略)
 ル 酒税は、消費税率の引き上げに併せて見直しを行う方向で検討する。
 ヲ (略)
 ワ (略)
 カ 自動車取得税と自動車重量税については、簡素化、負担の軽減及びグリーン化の観点から見直す。
 ヨ 印紙税については、建設工事の請負に関する契約書、不動産の譲渡に関する契約書及び金銭または有価証券の受取書について負担の軽減を検討する。
 ②個人所得課税
 イ (略)
【ロ 扶養控除のあり方については、今後具体化される社会保障制度の改革の内容及び給付付き税額控除の導入を巡る議論を踏まえつつ検討する。】
【ハ 年齢23歳以上70歳未満の扶養親族を対象とする扶養控除については、今後具体化される社会保障制度の議論も踏まえつつ、検討する。】
【ニ 配偶者控除については、社会経済状況の変化等を踏まえつつ、引き続き検討する。】
 ロ (略)
 ハ (略)
 ニ 個人住民税は、次の基本的方向性で検討する。
 (一)(略)
 (二)(略)
 (三)個人住民税の所得割における所得の発生時期と課税年度の関係の在り方について、検討する。
③法人課税は、2015年度以降において、雇用及び国内投資の拡大の観点から、実効税率の引き下げの効果及び主要国との競争上の諸条件等を検討しつつ、在り方を検討する。
 ④資産課税については次の通りに検討する。
 イ 相続税の課税ベース、税率構造等の見直しの結果に基づき講ぜられる措置の施行にあわせて見直しを行う。
 ロ (略)
 ⑤地方税制
 地方法人特別税及び地方法人特別譲与税について、税制抜本改革に併せて抜本的に見直しを行う。
 ⑥番号制度(略)
 ⑦国際課税は、国際連帯税について検討する。
 ⑧年金保険料の徴収強化等について、歳入庁その他の方策の有効性、課題等を幅広い観点から検討し、実施する。【歳入庁の創設について本格作業を進める。】

●8、その他(付則)
 ①(略)
 ②消費税率引き上げに当たっての検討(第18条)
 1 消費税率の引き上げに当たっては、経済状況を好転させることを条件として実施するため、物価が持続的に下落する状況からの脱却及び経済の活性化に向けて、2011年度から2020年度までの平均において名目の経済成長率で3%程度かつ実質の経済成長率で2%程度を目指した望ましい経済成長のあり方に早期に近づけるための総合的な施策その他の必要な措置を講ずる。
 2 消費税率の引き上げによる経済への影響を踏まえ、成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分するなど、経済の成長等に向けた施策を検討する。
 3 この法律の公布後、消費税率の引き上げに当たっての経済状況の判断を行うとともに、経済財政状況の激変にも柔軟に対応する観点から、消費税率の引き上げにかかる改正規定のそれぞれの施行前に、経済状況の好転について、名目及び実質の経済成長率、物価動向等、種々の経済指標を確認し、前項の措置を踏まえつつ、経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止を含め所要の措置を講ずる。

■地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案(要旨)
●1、地方消費税関係
①税率を次の通り引き上げる。
 現行 消費税率換算で1%
 2014年4月1日~ 同1・7%
 2015年10月1日~ 同2・2%
 ②引き上げ分の地方消費税については、制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費その他社会保障施策に要する経費に充てるものとする。
 ③(略)
●2、地方交付税関係
 消費税にかかる地方交付税率を次の通り変更する。
 現行 消費税率換算で1・18%
 2014年度 同1・40%
 2015年度 同1・47%
 16年度~ 同1.52%
●3、(略)

(納税通信第3230号参照)


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| まとめwoネタ速neo | 2012/07/09 13:28 |

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