税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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平成23年度 消費税法改正について その4

 平成23年度の消費税の改正のうち、2012年(平成24年)4月1日から開始されているものが2点あります。まず1点目として、「95%ルール」の適用要件の見直しが、4月1日から開始する事業年度から適用が開始されました。2点目として、4月1日以後に提出する「仕入控除税額に関する明細書」について、提出が義務化されその記載事項の見直しが行われたことです。
 2月決算法人の法人については、3月中に消費税の申告を済ましてしまわれた場合を除き、「消費税の還付申告に関する明細書」(新名称)を提出されたことと思いますが、お疲れ様でした。何しろ提出の義務化については昨年のうちに判明していましたが、その記載内容についての公表が遅いのではないかと思われます。だから、4月に提出された方は集計等で大変多忙なことでしたでしょう。今回は、見直された記載内容について見ていきたいと思います。

改正1.名称等の変更
 「仕入控除税額に関する明細書」(以下「旧明細書」という。)から「消費税の還付申告に関する明細書」という名称に変更されました。また、義務化されたことにより、「第28-(9)号様式」という様式番号が付記されるようになりました。

改正2.「課税売上げ等に係る事項」の記載が追加
(1)主な課税資産の譲渡等
  ここでは課税売上高のうち取引金額が100万円(税抜価額)以上のものについて、①販売した資産の種類、②譲渡年月日(継続して取引をしている場合には『継続』)、③金額、④取引先の名称と住所、を上位10件記載します。
  注意が必要なのは、取引を継続している場合には課税期間内の集計額を記載しなけらばならないことです。一年間の取引について各取引先ごとに売上の集計をする必要があるので、補助簿を作っていない場合には大変な事務作業になってしまいます。

(2)主な輸出取引等の明細
  ①取引金額の多い順に10件、㋑相手先の名称と住所、㋺取引金額の合計額、㋩取引商品、㋥所轄税関名を記載します。
  注意が必要なのは、金額に100万円以上という条件がないため少額であっても10件を記載する必要があります。所轄税関名については、複数の税関を利用してる場合は主に利用している1件の税関名を記載します。取引先の住所については、国名だけでなく市・町・番地なども記載する必要があるようです。
  ②輸出に主に使用している金融機関の名称・支店名・預金の種類・口座番号を1件記載します。
  ③輸出取引に主に利用している通関業者の名称と住所を1件記載します。

改正3.課税仕入に係る事項として記載内容をより詳しく
(1)仕入金額等の明細
  旧明細書の「控除対象取引金額」が名称を変えたものです。記載内容については変更はありません。
(2)主な棚卸資産・原材料等の取得
(3)主な固定資産等の取得
  旧明細書の「主な課税仕入れ等の明細」をより詳細にしたもので、取引の内容を棚卸資産等と固定資産等とに区別して記載するようになりました。
  棚卸資産等については、旧明細書の「主な課税仕入れ等の明細」と記載事項はほぼ同じです。変更になった点は、取引金額が100万円(税抜価額)以上のものを上位5番目まで記載することと、その金額が継続取引を行っている取引先の場合には課税期間の集計額を記載することです。また、その場合には、取引年月日は継続と記載します。
  固定資産等については、取引金額が100万円(税抜価額)以上のものを上位10番目まで記載します。100万円の判定は1件当たりで判定し、同一の取引先から複数の固定資産を取得した場合には取引ごとに判定して上位10番目までに該当すれば資産ごとに記載します。

改正4.「当期期間中の特殊事項」の記載の追加
  当該課税期間中の顕著な増減事項等とその理由を書く欄として新たに設けられたものです。国税庁が作成している記載要領には具体例として、「多額の売上対価の返還が発生した」、「多額の貸倒損失が発生した」を挙げています。

その他
  「取引金額等」の記載については、その法人が採用している経理方式により税込・税拭かを○で囲み、その採用している経理方式で計算した金額を記載します。
  ただし、100万円の判定については経理方式にかかわらず税抜金額で判定します。
また、継続している取引先との取引金額については課税期間中の合計額で判定します。従って、期間短縮を選択している場合や中間申告の場合には、それぞれの課税期間で判定をすることになります。

最後に
 今回の改正は消費税の不正還付防止が目的として創設されたものです。以前は消費税の還付申告の際に旧明細書の提出は任意であったため、提出を拒否する事業者に対して提出を強制することができませんでした。今回の改正により記載内容をより詳細名ものとした上で提出を義務化したことにより、消費税の不正還付防止のための税務当局での内部審査の強化が図られたことになります。
また、同目的から消費税の不正受還付罪の未遂罪が創設され、2011年8月30日以後にした違反行為について適用されています。悪質な不正還付請求事案についても、実際に還付金を受領していなければ処罰されなかったため、未遂罪が創設されました。
 このように、消費税の還付については資料の提出義務や罰則の強化という形で税務当局の思惑が見え隠れしていますが、払い過ぎた消費税を還付してもらう権利はきちんと行使すべきです。そのために、課税売上と課税仕入について取引先ごとの取引金額が把握できるように記帳(入力)の段階から準備をはじめましょう。また、「税務署からのお尋ね」としてインボイスや設備投資の請求書等の提出を求められる事例もありますので、証憑書類の保管をきちんとすることも必要です。




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| 消費税法 | 10:50 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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まとめtyaiました【平成23年度 消費税法改正について その4】

 平成23年度の消費税の改正のうち、2012年(平成24年)4月1日から開始されているものが2点あります。まず1点目として、「95%ルール」の適用要件の見直しが、4月1日から開始する事業

| まとめwoネタ速neo | 2012/05/15 06:07 |

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