税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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設備投資と補助金

―設備投資と補助金―

今回は環境対策(省エネルギー対策)設備投資と補助金についての話です。
政府は温暖化ガスを2030年までに、2013年度比で26%減らす目標案を今年4月に公表しています。そして今回、2015年5月20日付、日本経済新聞朝刊一面トップにトヨタ自動車が新工場で、二酸化炭素(CO2)排出の半減という大規模削減策に取り込むとの報道がありました。
これはまさに政府が打ち出している地球温暖化対策を自動車業界がリードして環境対策をすることです。ただしこれにはメリットもあります。CO2削減≒省エネを実践することにより補助金がもらえるのです。
政府は2014年度補正予算(2015年実施)で大型補助金を含む補正予算を計上しています。
その内の一部をあげると
・「ものづくり・商業・サービス革新事業補助金」・・・1020億円
・「創業・第二創業支援」・・・50.4億円
・「中小企業等に対する省エネ支援」・・・929.5億円  などがあります。

じつは先日このCO2削減補助金セミナーに参加しましたので一部ご紹介いたします。
省エネ設備導入に関する補助金は多岐にわたります。今回は、その中で特にエネルギー使用合理化等事業者支援補助について説明します。
この制度の特徴は、大企業よりも中小企業であれば審査時に優遇される制度なのです。
(制度の概要)
電気・ガス・燃油などの省エネルギー化の推進に向けて、事業者が既存設備の置き換えを実施する費用の一部を補助する制度である。
・補助金額:1件 100万円~50億円 (ただし工事費300万円以上)
・補助割合:通常1/3・対象経費:設計費・設備費・工事費などの、省エネ設備に係る費用が対象、撤去費用などは対象外
・申請条件:事業所全体の省エネ率1%以上、又は省エネルギー量が500KL以上が確保されること
・既存設備が直近1年以上稼働していること
・償却資産登録(固定資産)される設備であること
直近3期分の財務内容で営業黒字の期があること。
・工事及び支払が2016年(平成28年)1月末までに完了する事。
・公募期間:平成27年6月下旬~7月下旬(予定)
・公募団体:(社)環境共創イニシアチブ

この補助金の具体的な設備としては、空調設備や照明機器のLED化などが揚げられています。
たとえば、エアコンなどの空調設備はここ10年間で40%以上エネルギー量が減少しているそうです。また、照明機器もLED化にすることにより従来の蛍光灯よりも63%も省エネになっているそうです。
設備投資あるいは建物の改修工事等を計画している企業では、自社でこれらに該当するのかどうか検討してみてください。補助金を活用して自社の経営基盤を強化することもできるはずです。
冒頭のトヨタ自動車はCO2削減設備投資を行うことで、企業力向上の効果を掲げています。これからますます厳しくなる経営環境の中で、生き残りと成長をかけ、自ら競争力を高めることが必要だからです。
そしてコストダウンすることにより、今後エネルギー価格は上昇傾向にあるため、使用量を減らさなければ利益圧迫要因となること。
また、省エネで無駄なエネルギー使用を無くすことはCO2排出を減らす事になり、環境貢献企業としてブランド力を更に高める思惑もあるのでしょう。中小企業でもこのような企業努力を見習う必要はありますね。

最後に税制面での対応に関してですが、毎年の税制改正により変わりますが、設備投資減税はかなりの種類あります。既存の特別償却や税額控除だけでなく、即時償却出来る設備投資減税なども出てきています。
補助金と設備投資減税をうまく組み合わせた、賢い投資をしてもらいたいと思います。

                                                  以 上


参照: (社)全国CO2削減推進協議会
ホームページ http//www.crpc.or.jp
  日本経済新聞2015年5月20日朝刊
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| 財政・税務 | 07:38 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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軽減税率検討委、3ヵ月ぶりに協議を再開

     対象品目3案の提示、今秋の取りまとめを目指す

 自民、公明両党は、5月22日に第2回目の軽減税率検討委員会の会合を開き、具体的な検討を始めました。飲食料品の軽減対象品目について財務省が示した3案をたたき台に議論し、今秋の取りまとめを目指す方針です。
 消費税軽減税率制度検討委員会の①設置、②初会合、③2回目の会合で協議された内容についてまとめてみました。

(1)消費税軽減税率制度検討委員会
①設置とその背景
 2015(平成27)年1月26日、自民、公明両党は与党税制協議会を開き、生活必需品などの消費税率を低くする軽減税率の導入に向け、実務的な協議を進める『消費税軽減税率制度検討委員会』の設置を決めました。
 自民党税調の野田毅氏を会長に、自民、公明両党の税制調査会の幹部ら4人ずつ、計8人で構成されます。
 政府は昨年(2014年)11月に消費税率10%への引上げ時期を2017(平成29)年4月1日に1年半先送りすることを決めて平成27年度税制改正大綱にも明記しました。
その際、自民、公明両党は与党税制協議会を開き軽減税率の「2017年度からの導入を目指す」ことを合意文章に明記しています。
②議論する項目
 ⓐ どの品目を軽減税率の対象にするか
 ⓑ 企業や個人事業主が通常の税率(標準税率)と区別して経理処理する方法 
 ⓒ 制度の導入に伴い見込めなくなる税収の穴埋めする財源
③メンバー
 ⓐ自民党
  野田毅(委員長)、額賀福志郎、林芳正、後藤茂之
 ⓑ公明党
  斉藤鉄夫(副委員長)、北川一雄、上田勇、西田実仁

(2)初会合
 2月9日に消費税軽減税率制度検討委員会の初会合が開かれました。今会合では制度具体化に必要となる法律などに関する資料の作成を財務省に指示し、自民、公明両党は今秋までに制度案を詰めた上で、軽減税率制度に特化した税制改正大綱を取りまとめることとしています。
 これまでの与党税制協議会は、軽減税率の対象品目について、食料品を例に「全ての飲食料品」から「精米のみ」までの8案を示してきました。すべてが標準税率の場合に比べ、少なくなる消費税収は、1%軽減されるごこに6,600億~200億円と見込まれています。

(3)協議①:どの品目を軽減税率の対象にするか
      〈 軽減税率対象品目3案の税率1%軽減した場合の減収額と特徴 〉
 ①酒を除く飲食料品
  ⓐ減収額 6,600億円
  ⓑ特徴 ・対象品目が分かりやすい
      ・消費者負担が小さい
      ・減収額が大きい 
 ②生鮮食品
  ⓐ減収額 1,700億円
  ⓑ特徴 ・対象品目が分かりにくい
      ・消費者負担は中程度
       ・減収額が中程度 
③精米
  ⓐ減収額 200億円
  ⓑ特徴 ・対象品目が分かりやすい
      ・消費者負担が大きい
      ・減収額が小さい 

(4)協議②:経理処理する方法 
 財務省試案は、「精米」以外の2案について、商品ごとに税率や税額を明記した請求書(インボイス)の導入の必要性を明記しています。ただし、「精米」及び導入後3年程度は現行の請求書を使い軽減品目に印をつける方式で対応する経過措置を盛り込んでいます。

(5)協議③:減収の穴埋めをする財源
 公明党は、「代替財源は、去年(2014年)1から月の消費増税後、一定の所得以下の人に現金を給付している『簡素な給付措置』を取りやめることなどで確保できる」としています。

 消費税軽減税率導入については、家計を預かる主婦層からの強い要望があるのと同時に事務負担を強要される事業者からの強い反発が予想されます。
また、政府も検討するとしていますが、食品以外の品目も軽減税率の対象にしてほしいという要望もあります。
 更に、与党両党でも、財政再建のための税収確保を重視する自民党と低所得者層の負担軽減効果を重視する公明党で対象の範囲について意見の相違があります。軽減税率導入時期についても、10%への引き上げと同時を目指す公明党と同時実施にこだわらない自民党というよに与党間でも意見の取りまとめは難航することが予想され、今秋までの取りまとめは難しそうです。

       参考資料 読売新聞(YOMIURI ONLINE) 2015年1月27日
            産経ニュース 2015年2月9日 21時56分更新
            毎日新聞 2015年5月22日 21時38分配信
            NHK NEWSWEB 2015年5月23日 4時37分
            自民党、公明党 ホームページ


 

| 消費税法 | 10:20 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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平成26年の改正入管法をみる!

平成26年の改正入管法をみる!

 平成26(2014)年の通常国会で、‘出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律’(平成26年法律第74号)が可決・成立し、平成26年6月18日に公布されました。
この改正法は、経済のグローバル化の中で、我が国の経済の発展に寄与する外国人の受け入れを促進するため、高度の専門的な能力を有する外国人に係る在留資格を設ける等の在留資格の整備を行うほか、上陸審査の手続きの一層の円滑化のための措置を講ずるとしています。
大きく2つの改正点のポイントがあります。

(1)在留資格の整備 
①高度人材のための新たな在留資格‘高度専門職’(高度専門職1号)を創設。
  平成27(2015)年4月1日施行。
  では‘高度専門職1号’とは、何なのか。
  各種の出入国管理上の優遇措置を実施している高度人材の方を対象とするものです。
  また‘高度専門職第2号’も創設。
  では‘高度専門職2号’とは、何なのか。
  ‘高度専門職’(高度専門職1号)をもって一定期間在留した方を対象とした、活動制限を大幅に緩和した在留期間が無期限の在留資格です。
なお、改正法の施行時点において現行の‘特定活動(高度人材)’の在留資格を有している場合には、引き続き、従前の在留期間の満了日まで、‘特定活動’の在留資格をもって、従前と同じ範囲の活動を行うことができる。また、このような方については、一定の基準*を満たせば、‘高度専門職1号’の在留資格を経ることなく、直接、‘高度専門職第2号’の在留資格への変更許可申請をすることができる。
 *特定活動(高度人材)で3年以上在留していること。

②在留資格‘投資・経営’が‘経営・管理’へ。
平成27(2015)年4月1日施行。
日本国内企業において事業の経営・管理活動を行う外国人を広く迎え入れることができるように、現行の‘投資・経営’から‘経営・管理’に名称を改め、これまでの外国資本との結びつきの要件をなくした。
これにより、国内資本企業の経営・管理を行うことも同在留資格によってできるようになる。

 ③在留資格‘技術’と人文知識・国際業務を一本化。
平成27(2015)年4月1日施行。
専門的・技術的分野における外国人の受け入れに関する企業等のニーズに柔軟に対応するため、業務に必要な知識の区分(理系・文系)に基づく、‘技術’と‘人文知識・国際業務’の区分をなくし、包括的な在留資格‘技術・人文知識・国際業務’へと一本化する。

 ④在留資格‘留学’が付与される方の範囲を中学生・小学生まで。
いままでは高校生以上であったものを学校教育の場における、低年齢からの国際交流促進に資するため、中学生・小学生の留学生にも在留資格‘留学’が付与される。

(2)上陸審査の円滑化に向けた手続きの新設
 ①クルーズ船の外国人旅客に係る入国審査手続きについて、円滑化を図る。
平成27(2015)年1月1日施行。
法務大臣が指定するクルーズ船の外国人乗客を対象として、簡易な手続きで上陸を認める‘船舶観光上陸許可’制度を設立。30日を限度として許可される。
また、航空機で入国し‘短期滞在’の在留資格を与えられた外国人が、我が国から他国に渡って我が国に戻る航路のクルーズ船に乗り、一定期間内に当該クルーズ船で再入国する場合(フライ・アンド・クルーズ)には、原則として再入国許可を要しないものとする。

 ②信頼できる渡航者について、出入国手続きの円滑化を図る。
公布の日から2年6カ月以内に施行(施行日は政令で定める)。
自動化ゲートを利用できる対象者の範囲を、頻繁に来日し、我が国に短期間滞在する外国人のうち、事前に指紋等の個人識別情報を提供して審査を受け、出入国管理上、問題を生じるおそれが少ないと認められて登録したものに拡大し、その外国人の上陸許可の証印を省略できるようにするとともに、上陸許可の認証に代わる上陸許可の証明手段(特定登録者カード)を設ける。

(参考:法務省 入国管理局ホームページ)

| 外国人の対日投資に伴う法務と税務 | 12:08 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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小規模企業共済の給付額がアップ

小規模企業共済の給付額がアップ!

(1)27年度の税制改正で‘共済事由’が見直し
 小規模企業共済制度は、小規模企業の役員が退職した後の生活資金や、個人事業主が廃業した後の再起をサポートするための共済制度として昭和40年に始まったものです。
 まず、加入資格があるのは常時使用する従業員が20人以下(サービス業・小売業などは5人以下)の役員(個人事業主を含む)です。これも以前は家族従業員の加入はできませんでしたが、平成22年度の改正で、➀事業の経営において重要な意思決定をしている、➁事業に必要な資金を負担している、➂事業の執行に対する報酬を受けているーなど、共同経営者としての資格を満たしている場合には加入を認めるよう改正されました。
 掛け金は月額1,000円から70,000円の間で自由に設定できます。納付した期間と納めた掛け金総額に応じて、支払事由が発生した時に共済金を受け取る仕組みです。廃業や死亡の場合のほか、65歳以上で180ヶ月以上の加入期間があれば、加入者がリタイアしていなくても‘老齢給付’として共済金を受け取ることも可能です。
 このとき以下の添付書類が必要になります。
     ①印鑑証明書、②戸籍謄(抄)本、③共済契約締結証書
 1つ注意したいことは、同じだけ掛け金を支払っていても、共済金が支払われる際の状況によって受取額に差がでるという点です。
 共済金の支払いが生じたときは、その事由によって「A・B・ 準」の3種類に分類して給付額が算定されます。廃業や死亡、第3者への事業譲渡を行った場合は、掛け金にはおおむね1.0~1.5%の利率で複利計算した額が支払われる「A共済事由」になります。また、リタイアせずに65歳以上で受け取る老齢給付の場合は、掛け金におおむね1.0%の利率で複利計算する「B共済事由」となります。これらに対し、配偶者や子に事業承継をした場合は、掛け金総額相当しか支払われない「準共済事由」となってしまいます。共済事由と納付額・期間に応じて、基本となる受取額は決まっています。
 仮に個人事業主が毎月1万円を20年間(240ヶ月)納付した場合、廃業時に受け取れる金額はA共済事由の基本給付額になる278万6400円になるのに対し、子に引き継ぐ場合は準共済事由の基本給付額である241万9500円となり、支払った掛け金は同額にもかかわらず、受け取れる金額には約40万円の差が出てしまう。この差が生まれる理由は、制度が導入された目的が廃業や退職時のフォローであったため、事業承継での活用を視野に入れていなかったことによります。
 ここで加入時には、将来の事業の行く末を見て加入することが大事です。個人で加入すれば、所得控除となり節税効果はありますが、給付を受ける段階でどの事由で受け取るかも決める必要があると思います。

(2)配偶者・子への事業承継の減額廃止 
 近年、中小企業経営者の平均年齢が上がるに伴い、事業承継の促進が喫緊の課題となっていることから、政府はこの制度を見直し、平成27年度改正で両者の差をなくす動きになっています。子や配偶者への承継についてもA共済事由に引き上げることで、円滑な事業承継のために活用させることにしました。
 併せて、役員の退任についても死亡・疾病などを理由としない退任はB共済事由へ引き上げる。さらに共同経営者が独立開業した時に、独立前と独立後の納付期間を通算して複利計算できるようにする。これらの改正によって、中小企業の世代交代や独立を進めるという意図が見えます。

(3)節税効果
 トリプル税優遇といわれるのは、➀掛け金の払い込み時、➁共済金の受け取り時、➂本人が受け取らなかった場合の遺族の受け取り時、の3段階で税優遇を受けられるからです。
 まず、共済への掛け金は、‘小規模企業共済等掛金控除’として、その全額が所得金額から控除されます。掛け金の上限は7万円なので、1年で84万円控除することができます。
 さらに、廃業や65歳を超えての解約によって共済金を一括で受け取る場合、その収入は‘退職所得’となって退職控除を受け、課税されるのはその2分の1になるのです。
 また共済金を一括でなく分割で受け取った場合、収入は‘公的年金等の雑所得’になります。ここでも65歳以上であれば1年当たりの受取金額を120万円以下に抑えることで全額が控除されます。
 一括と分割の併用による受け取りも可能なため、自分のプランに合わせて共済金を受け取り、節税を行えることになるのです。

(参考:月間社長のミカタ 2015年5月号、小規模企業共済冊子、27年度税制改正案)

| 保険税務 | 09:51 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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配偶者控除の見直しが本当に女性活躍に繋がりますか?

 『103万円の壁』とか『130万円の壁』という言葉を耳にしたことはあると思います。主婦がパートで働く場合に、ご主人の扶養控除を受けるため、社会保険での扶養家族となるための年収の制限をいいます。年末の忙しい時期なのに「主人の扶養になれなくなるから、もう働けません!」と言って職場に出てこないから困るんだよ、と人事担当者の悩みの種と聞いたことがあります。
 この度、政府は配偶者控除の見直しの検討に入りました。配偶者控除を見直すことにより、配偶者控除を意識して就労時間を抑えることなく働けるようにすること、夫婦単位で一定額の控除の創設が共働きの世帯の後押しに繋がるとのことです。

1.所得税改革の一環としての配偶者控除の見直し
 配偶者控除の見直しについては、安倍晋三首相が訪米前に財務省幹部を呼び、所得税改革の見直しの一環として検討を加速するように指示しています。
 政府は配偶者控除など様々な控除を見直しを行うことにより所得税の抜本改革を目指しています。現在適用されている所得控除は同じ控除額であっても、税率の高い高所得者ほど負担軽減のメリットが大きくなっています。
 そのため、政府は全ての所得控除を見直して、結婚し子どもを育てようとする若い世代を後押しする税制に切り替えたい考えです。
 なお、税率については引上げない方向で検討していますが、高所得者の高齢者には低所得の若者世帯の負担を軽減するために一定の負担を求める案もあるようです。

2.配偶者控除の見直し案
 政府税制調査会が昨年まとめた以下の五つの改革案を参考に具体化していきます。
(1)廃止
 ①完全に廃止
 ②夫が高所得の世帯は廃止
(2)修正
 ③夫婦の所得から一定額を控除
 ④夫婦の課税額から一定額を控除
(3)全面改正 
 ⑤夫婦対象に新たな控除
 
3.「夫婦控除」の創設を軸の検討.
 配偶者控除を廃止し妻の収入に関係なく夫婦の所得から一定額の控除を認める「夫婦控除」を創設する案が軸になる見通しです。妻がフルタイムで働く世帯にも一律に適用されるため妻が仕事の時間を抑えることなく働けるようになります。適用対象者は現在よりも増える見込みですが、高所得の世帯には所得制限を設けて控除額の減額や適用除外も検討しており、年6,000億円の減税規模は維持するとのことです。
 
4.それでも残る?『130万円の壁』
 もともと『103万円の壁』自体は存在しないという声もあります。たとえ夫の扶養家族となれなくても配偶者特別控除があるため141万円未満であれば一気の税負担が大きくなるわけではありません。
 なぜ、『103万円の壁』が存在するのでしょうか。その原因の一つが企業の支給する家族手当にあると言われています。支給基準が多くの場合「妻の年収103万円以下」となっているためです。では、配偶者控除が見直された場合に企業がこの支給基準を見直せば『103万円の壁』がなくなる可能性は考えられます。 
  『130万円の壁』はどうでしょうか。130万円を超えてしまうと「社会保険上の扶養」から外れていまうため、給与所得者であれる夫の扶養親族でなくなると自ら健康保険料と国民年金保険料を支払わなければならなくなります。従って、130万円を若干超えたぐらいではかえって収入減となってしまい、130万円未満に抑えたほうが得ということで今回の見直しではこの壁が撤廃されることは難しいのではないでしょうか。

 女性の活躍という耳触りの良い言葉が先行していますが、今回の見直しは単なる増税だけになってしまう可能性もあります。そもそも女性が長時間働けないない理由は他にあるはずです。もっと働きたいと思っている女性のために、納税環境整備だけではなく、労働環境を整えることを期待したいものです。
 そうでなければ、2013年の参院選での公約である「配偶者控除の維持」を破ってまで見直しをする意義がないのではありませんか。

           参考資料  日本経済新聞 2015年5月2日 2時00分配信

| 税制改正 | 10:31 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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