税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業44年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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納税管理人制度の活用

 納税管理人制度の活用

今年も確定申告時期が近づいてきました。
毎年全国で約2,100万人の個人及び個人事業主が申告・納税する一大行事です。
近年の傾向として、この確定申告にも変化が表れてきています。それは海外に進出した個人駐在員や富裕層及び外国人(非居住者)が増えてきている事です。
そして、このような人たちの申告を、委任を受けて行う「納税管理人制度」が増えてきている事です。
「納税管理人制度」とは あまり聞きなれない言葉ですが、国税通則法117条1項及び117条2項にその規定が載っています
即ち納税管理人とは、1年以上の予定で海外に出張している人やリタイヤ(退職)して海外に居住している人達を非居住者と言いますが、その非居住者に代わって、税務署からの通知を受取ったり、確定申告や納税も行う人を言います。
この納税管理人には、一般的には家族や親族が行いますが、税理士等に依頼している方も多いのです。
非居住者は原則として日本国内での納税義務はありませんが、国内に収入(所得)の源泉がある人は確定申告をしなくてはなりません。本人が申告をすればいいのですが、そのために日本に帰国してまで申告をする方は少ないようです。そこでこのような人の代理で申告をする人、いわゆる納税管理人が必要になってくるわけです。

納税管理人が多く携わっているのが、日本国内に不動産を所有して、そこから収入を受けている非居住者の方々です。
日本国内の不動産から得る賃貸収入は、国内所得となり申告義務が発生しますから、納税管理人を選任する必要があります。
ちなみに、自宅などの場合は家賃収入が発生しませんから、通常の場合は、国税の納税管理人は必要ありませんが、売却した場合などは、必要となります。
また、地方税の固定資産税の納税義務は、発生しますので、地方税の納税管理人は必要となるのでその届出をしておく必要があります。

我々税理士が受託する業務で最近多いのが、非居住者である外国人が日本国内に不動産を購入し、そこから不動産収入を得ているケースです。
海外からこれらの事務処理をし、かつ、申告納税することは非常に困難な場合が多く、納税については、海外から送金することが認められていないので、日本国内で納付しなければなりません。所有者本人たちは国外にいるためその物件の管理及び納税までを委任される場合が多いのです。
国際化された今、海外に出国する日本人、逆に海外から日本に投資をする外国人は今後ますます増えてくるでしょう。そのためにもこの納税管理人制度を賢く活用して頂きたいと思います。

     参照: 「納税管理人の課税関係」高山政信著 税務事例2014・11号
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