税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

<< 2014-03- | ARCHIVE-SELECT | 2014-05- >>

| PAGE-SELECT |

>> EDIT

金融機関は中小企業の会計に何を求めているのか

金融機関が中小企業に求めるものとは!

 「戦略経営者4月号」に‘金融機関は中小企業の会計に何を求めているか’という記事が載っていた。経営コンサルタントの久保田博三氏の記事である。
 この記事を読んで考えさせられたので、今回はこれを取り上げてみる。
 金融機関が中小企業に望んでいることは、‘地域経済を活性化する役割を着実に担ってもらいたいということに尽きる’と述べている。そしてそれを達成するために中小企業が他力本願でいられる時代ではなくなってきているということ。まさにそう思います。  「かつては金融機関がこうしたコンサルティング機能を発揮する余裕も能力もあった。しかし、店舗の統廃合やリストラの進展で行員数が減少、現場でのOJTによる実務教育を受けて以心伝心で伝えられてきた‘中小企業の実力を見定める暗黙知’も薄れつつある」とも述べている。情報の信頼性は発信する中小企業側に責任が帰せられるようになったのである。中小企業はいまや率先して自分たちの正しい情報を金融機関に適切に発信し、情報の非対称性を埋める必要があるのも現実です。
 正々堂々と自社の財務内容を積極的に開示すことが、いま中小企業に求められている。
 いまだに利益を少しでも出さないと借入ができないから、何とか利益を出すようにしたい、といってくる社長もいる。しかし、小手先の細工をしたところで金融機関に見抜かれてしまう。きちんと情報を開示した会社とそうでない会社に対する金融機関の対応は今後まったく異なってくることが予想され、情報開示への積極性についてのトップの経営判断はより重要性を増してくると思われる。
 経営者が自分の言葉で自社の優位性やセールスポイントを語れることが大事なのである。‘我が社はこんなにいいところがある’、‘劣っている部分はこのように補う努力をしている’と会社を正しく金融機関に伝え、評価してもらう努力をしていくべきなのである。具体的にどのような内容が求められるかは、金融庁が26の事例を公表しているので、参考にするといいでしょう。
 難しい分析などよりもまず経営計画を具体化した行動計画をモニタリングする体制をいかに整備するかといくことに尽きると思います。 過去の業績推移を踏まえ、今後の損益計画や投資計画の基盤となるのが、‘誰が’、‘何を’、‘いつまでに’、どうやって行うか‘という5W1Hを明確にすることが行動プランの定石ですが、管理し定期的にこれをモニタリングしていく仕組みづくり、いわゆるPDCAサイクルを構築することなのです。売上が伸びた、利益がでただけではなく、キャッシュ・フローの資金繰りがこれからの時代は重要になってくる。返済能力や返済資金を生み出せるかが金融機関のもっとも知りたいことなのですから。

(引用・参考 戦略経営者4月号、金融庁ホームページ)
スポンサーサイト

| 会計 | 10:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

エンジェル税制拡充へ!

平成27年後税制改正大綱に向け 対象企業を拡充を検討

政府は、2014(平成26)年4月8日、ベンチャー企業の株式を購入した個人投資家の所得税を減税する「エンジェル税制」(ベンチャー企業投資促進税制)を拡充する方向で検討に入りました。
現在、エンジェル税制は「設立10年未満の企業」と「設立3年未満の企業」に対する投資を対象とした2つの減税の仕組みがありますが、今回は「設立3年未満の企業」に対する投資を対象に拡充を行います。
この狙いは、ベンチャー企業の資金繰りを税制面から支援し、新たな産業の担い手を育成し、経済成長の“起爆剤”とすることです。そして、政府がまとめる成長戦略の目玉とし、年末の平成27年後税制改正大綱に盛り込むことを目指しています。

(1)経緯
① エンジェル税制は、1997(平成7)年に導入されましたが、導入後2012(平成)年までの累計の利用金額は88億円にとどまり、ベンチャー企業の育成効果は限定的なままであること。
② 利用低迷を受け政府・与党内からも、見直しを求める声が強まっていること。
③ ベンチャー企業の育成拡充は、安部晋三政権の経済政策「アベノミクス」の成長戦略の柱の一つとなっており、製造業の海外生産移転などで国内産業の空洞化が進む中、ITやバイオなど新成長分野で創業を促すことが抜本的な対策につながると判断したため。

(2)改正の内容
①対象企業:設立後3年未満⇒5年未満
      赤字企業のみ⇒黒字企業も対象 
②控除対象となる上限額の引き上げ

(3)エンジェル税制の概要
①概要
 ベンチャー企業へ投資を行った個人投資家(エンジェル)に対する税制優遇措置です。
②投資した年に受けられる所得税の優遇措置
㋑優遇措置A
 ・対象:設立後3年未満の企業
 ・優遇措置:「投資額―2,000円」をその年の総所得金額から控除
        控除の対象となる投資額の上限額は、
「総所得金額×40%」と「1,000万円」のいずれか低い方
㋺優遇措置B
 ・対象:設立後10年未満の企業
 ・優遇措置:対象企業への投資額全額をその年の他の株式譲渡益から控除
       控除の対象となる投資額の上限額はなし
③株式を売却し、損失が発生した場合、受けられる所得税の優遇措置
㋑他の株式の譲渡益との通算
 対象企業の株式売却により生じた損失を、その年の他の株式の譲渡益と通算し、通算しきれなかった損失については、翌年以降3年間にわたって、順次株式譲渡益と通算ができます。
㋺注意点1:上場しないまま破産等した場合
 対象企業が上場しないまま、破産、解散等をして株式の価値がなくなった場合にも、同様に翌年以降3年間にわたって損失の繰越ができます。
㋩注意点2:②の優遇措置を受けた場合
 対象企業へ投資した年に上記②の優遇措置を受けた場合には、その控除対象金額を取得価額から差し引いて売却損失額を計算します。
③譲渡益の圧縮
 2000(平成12)年4月1日から2008(平成20)年4月30日までに取得した株式に限り、投資したにの翌日から3年を超えて当該株式を保有した後に、その株式を売却したとき(対象企業の株式を上場後に売却した場合は上場の日から3年以内)は、譲渡益を1/2に圧縮して課税します。

 政府が6月に策定した成長戦略「日本再興戦略」では、全体に占める新規開業した企業の割合を示す「開業率」を原状(約5%)から、欧米並みの10%程度に高めることを打ち出しています。
エンジェル税制の見直しにより対象企業と控除対象となる上限額が拡大されることとなり、使い勝手が改善されることとなります。今回の見直しによりベンチャー企業への投資が促進され、新たな産業の担い手が育成されること、そして、開業率を押し上げるための一環となることを期待するものです。

          参考資料  産経新聞 4月9日 7時55分配信
                経済産業省 関東経済産業局ホームページ

| 税制改正 | 14:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

保険業界は「戦国時代」

保険業界は「戦国時代」へ

子会社に販売奨励金名目で支出した経費に実態がなかった(国税当局は仮装・隠蔽を伴うと判断)

保険の乗り合い代理店最大手、ほけんの窓口グループ(東京・渋谷)と子会社が東京国税局の税務調査を受け、2013年6月期までの7年間に約2億8千万円の所得隠しを指摘されていたことが1日、分かった。子会社に販売奨励金名目で支出した経費に実態がなかったとして、国税当局は仮装・隠蔽を伴うと判断したもようだ。
 経理ミスなどを含めた申告漏れの総額は約9億9千万円。重加算税を含めた追徴税額は約3億円とみられ、すでに修正申告したという。同社は1日、「会社を根本から作り変えるべく改革の努力の最中で、国税局の指摘を真摯に受け止める」とのコメントを出した。

 同社や関係者によると、同社は100%子会社のライフプラザパートナーズ(東京・渋谷)に対し、販売奨励金として13年6月期までの3年間に約1億8千万円を支出したが、国税当局は役務の提供などがなく、販売奨励金としての実態がないと認定。経費ではなく寄付にあたると判断した。
 前社長の親族に、関連会社の役員としての勤務実態がないのに役員報酬を支払っていたとして、架空人件費も認定。子会社の部長による不正経理も調査の過程で発覚し、重加算税を課した。
保険の窓口を巡っては、創業者の前社長が消費税約2500万円の不正還付を受けたとして東京国税局の査察を受け、東京地検特捜部が昨年7月に在宅起訴。同年11月に東京地裁が懲役2年、執行猶予3年、罰金320万円の有罪判決を言い渡した。

 民間信用調査会社によると、保険の窓口の13年6月期の売上高は202億円。訪問販売が主体の従来型の保険営業に対し、中立的な保険選びの助言を掲げ、店舗を全国展開している。
ここで、本職と親しいフリーライター・逧阜八氏に保険業界 は、戦国時代 の状況を、説明してもらう。
保険各社がつくる商品の組み合わせを提案・販売する「保険ショップ」が、街角や商店街、ショッピングセンターなどで増えている。大手の生命保険会社や損害保険会社と委託契約を結び、顧客の相談を受けて最適な保険を販売し、保険会社から販売手数料を得るビジネスモデルだ。約15年前から急拡大し、保険ショップの数は全国で約1500もあるといわれる。ところが、熾烈な「出店競争」の一方で、保険ショップの草分け的な存在ともいえる「保険市場」(大阪市)が、拠点を集約するという正反対の戦略をとりはじめた。これは、業界淘汰の前触れなのか、新たなビジネスモデルへの転換点なのか。「保険」とも密接な関係にある税理士・会計事務所にとっても、その動向を把握しておくことは重要な意味をもちそうだ。

ショップは飽和から淘汰の段階に

 「娘が生まれたので、学資保険加入と、ついでに家族の保険を見直したくて」。大型SC内のある保険ショップを訪ねた都内の主婦は、結局、保険加入は見送ったという。「結局、限られた商品をすすめられた気がする。相談するひととの相性もあるのかもしれません」。ほかの保険ショップに相談することも検討しているが、保険相談は一件の相談あたり2~3時間かかるだけに、次のショップ選びも迷っていると話す。
 「ほかのショップの提案内容をもって相談に来る〝ハシゴ客〟はよくいます」。保険ショップ関係者はこう指摘する。保険商品の比較検討をするショップの急増で業界は買い手市場となっているのだ。提案内容の違いはあるが、同じ保険商品であればどこで加入しても保険料は同じ。それならば、より質の高いコンサルティングを求めるのは当然だろう。
 拡大を続ける業界で、「出店攻勢」とは正反対の戦略で差別化に打って出ようとしているのが、大阪の保険ショップ大手「保険市場」だ。「全店舗を都心オフィスビルに移転する」という方針を突如打ち出し、他社とは対照的に店舗を集約。ピーク時の約200店舗から12店舗(平成25年5月現在)にまで減らしている。「保険市場」では、店舗の集約戦略について、「完全予約制のプライベート空間にキッズスペースも設け、ゆったり接客する。それには都心のオフィスビルが最適」としており、新たな店舗構想に自信をみせる。
戦略転換のきっかけは顧客調査だ。SCは入りやすい半面、「人通りが多くて相談に集中できない」「子供が飽きてしまい、ゆっくり相談できない」という課題が浮かび上がったという。そこで「従来のSC内店舗では、高いクオリティのコンサルティングができない」と判断、店舗の環境整備とコンサル力向上を武器にしていく方針を打ち出したわけだ。「顧客の入り口はネット」という同社ならではの戦略だが、人通りの多い場所で店舗の認知度を上げて顧客を獲得してきた業界だけに、その成否が注目される。

出店攻勢、店舗集約、生き残り戦略も岐路

 自分で保険を比較検討したいというニーズの高まりを受け、大手生保もネット世代の若年層顧客の掘り起こしを狙い業界に参入している。明治安田生命は子会社MYJが首都圏で「ほけんポート」4店舗を運営。住友生命は子会社いずみライフデザイナーズで「ほけん百花」などを全国展開しており、昨年4月には新たに東京や大阪で4店舗をオープンし、56店舗体制とした。ただ、飽和状態の保険ショップ市場、しかも後発とあってか、今後の出店には慎重な姿勢で、大型SCや百貨店、交通の便や通行量など、顧客に認知してもらえる好立地にこだわる方針だ。
 保険ショップは顧客が選んで来店し、商品も自分で決める顧客主導型のビジネス。このため大手の看板といえども容易には通用しない。親会社の商品は扱ってはいるものの「自分で選んで組み合わせたい顧客」が中心のショップでは、自社のパッケージ型商品はあまり売れない。ここでも収益源はやはり他の保険会社からの販売手数料収入となる。このため、いずみライフデザイナーズでは販売手数料の高低にかかわらず顧客に合う提案をできるよう職員を歩合制でなく固定給にしているという。
 一方、拡大路線をひた走るのが保険ショップ最大手の「ほけんの窓口」グループ。約5年前には全国100店舗ほどだったが、平成25年5月には約400店舗に伸ばし、将来的に1000店舗を目標に掲げる。しかし昨年4月、グループの創業者で前社長の今野則夫顧問が、個人の資産について税務調査で申告漏れを指摘されたとして引責辞任するなど、今後の展開には曲折もありそうだ。
生命保険業界はかつて、企業での説明会や職場訪問による大手の「職域営業」が主流だったが、企業のセキュリティー強化などで職場訪問が難しくなり顧客接点が減少。さらに20~30歳代の若年層は、インターネットで保険について調べ、ネット専業保険会社で契約するというパターンも増えてきた。その間隙を縫って登場したのが保険ショップ。保険商品は保障内容の違いがわかりにくく、終身保険などは契約が長年にわたるうえ、支払いも高額になる。保険ショップは「大きな買い物ほど専門家のアドバイスを求めたい」という消費者心理と、収入増が期待できないご時世に、「必要な保障を必要なだけ欲しい」というニーズを背景に急成長を遂げた。しかし、これまでは保険ショップを頼りに商品を比較していたはずの消費者が、保険ショップをも比較し始めた。

税理士・会計事務所は〝最強のショップ〟

ここで注目されるのが、保険税務にまで精通している「専門家」、つまり税理士・会計事務所の存在だ。保険料控除など、初歩的な節税アドバイスから、相続税対策としての保険活用まで、「税」に関する相談に応じられるのは当然ながら税理士だけだ。保険ショップ側としても、「税金相談」にまで乗り出したいのが本音ではあるが、そこは税理士の「無償独占業務」であり、コンプライアンス遵守を徹底する業界であるがゆえに、税理士法に抵触するような「コンサルティング」業務を提供するわけにはいかない。
税理士・会計事務所は、税理士法の規定により、自ら保険勧誘・契約行為はできないが、じつは「最強の保険ショップ」であるともいえるのだ。

金融庁が監督指針を強化

しかし、拡大の一途をたどるかに見えていた来店型保険ショップ業界にも、規制強化の波が押しよせてくるのは間違いなさそうだ。金融庁は1月16日、保険会社に対して、代理店が第三者に保険販売を再委託することを禁止する監督指針の改正案を公表した。顧客に不利な商品を販売しないように規制を強化するもので、平成27年をめどに再委託の解消を目指すとしている。金融庁ではすでに、すべての生命保険会社と損害保険会社に対して報告命令を出しており、再委託販売の実態解明にも乗り出している。
 保険業法では、代理店が第三者に再委託して保険販売することを禁じているが、実際には「募集人」と呼ばれる再委託者が定期的に代理店に出向いて研修を受けることで、容認されてきた。しかし、販売の際に商品説明が不十分だったり、高い報酬を得るために過剰な契約を勧めたりするケースが増加するなど、来店型保険ショップというビジネスモデルの問題点が指摘されるようになってきた。
また、老舗のいわゆる「ひらがな系の生保」では、自社で抱える営業マン・営業レディの商圏が、ショップに奪われるうえに、外資のいわゆる「カタカナ系の生保」ほどには高い手数料が設定できないため、ショップでの販売数が伸びていない。さらに、「ひらがな生保」の商品は、ショップでは「他社の商品を売るための比較対象商品」として紹介されてしまっているケースもあるという。このため、今回の金融庁による監督強化の背景には、「過去、当局からの天下りを多数受け入れてきた、ひらがな生保による規制強化の要請」があったとする見方も出ている。
 金融庁は、今回の改正案で、正社員や派遣社員など代理店に勤務している者だけが販売できることを明記し、法運用を厳格化する。これによって、急成長してきた来店型の保険ショップは事業モデルの修正を迫られることになるだろう。代理店に代わって保険を販売する「募集人」の雇用コストが増すことに加え、「販売力を落とす保険ショップも出る」との見方が根強いためだ。
 来店型の保険ショップは、店頭で複数の保険会社の商品を紹介する保険代理店の一種だ。各社の商品を比較しながら選べる利便性から契約を増やし、事業を拡大してきた。しかし今回の監督強化により、ショップによっては、これまで販売を委託してきた「募集人」と雇用契約を結ぶなどの対応を迫られるケースも出てくるものとみられる。

ソニー生命の最大の販路はショップ

 契約獲得で保険会社が保険ショップに依存する度合いはまちまちだ。大手生保は自前の営業部隊を持つ一方、外資系や新興企業などは保険ショップ経由の新規契約が全体の約3割にのぼるところもある。
 そうした新興企業の代表格ともいえるのが「ほけんの窓口」グループだ。昨年、税務当局から脱税を指摘された創業者の今野氏は、ソニー生命のライフプランナー(営業社員)の出身ということもあり、同社とソニー生命の関係は親密だ。業界事情に詳しい業界紙の記者によると「ほけんの窓口の各店舗では、あまりにもソニー生命の保険商品の販売に傾注しています。中立な立場で、すべての保険商品を公正に比較して、契約者にマッチした保険を紹介しているなんていうのは建前に過ぎません。今回、金融当局が監督強化に乗り出した背景には、間違いなくこの〝特定の保険会社と代理店との親密すぎる関係〟という問題があります」という。
それを如実に示すのが、「SPC」の上位ランキングだ。SPCとはソニー生命が主催し、優秀な成績を収めた代理店を表彰する会のことで、ほけんの窓口を筆頭にライフプラザパートナーズなど、グループ傘下の会社を合計すると、じつにソニー生命全体の手数料シェアの3割強を占めている。
この「手数料」にも消費者保護の観点から当局は注目しているという。代理店が保険を販売すれば、当然、保険会社から手数料が支払われるわけだが、契約者が支払った保険料(初年度)に対し、ほけんの窓口クラスの超大型代理店ともなれば、専用ボーナスを加算すると、じつに保険料の8割近くもの手数料が支払われるという。もっとも、高額な手数料で知られるメットライフアリコでは、初年度の保険料の2倍近くを支払うケースもあるという。
これらの手数料について金融庁が問題視していることは間違いなく、昨年、ソニー生命の京都営業所へ検査に入った際にも、ソニー生命の営業社員出身者が社長を務める大型代理店「ホロスプランニング」があることから、「ソニー生命への検査は検査として、本命で調べたかったのは代理店のホロスのことだったのではないか」と、前述の業界紙記者は観測している。 
ソニー生命にしても高額な手数料問題を金融庁ににらまれるのは得策ではないだろう。そこで同社では〝脱ほけんの窓口〟を合言葉にしているが、販売が伸び悩んでいる現在の状況では「ほけんの窓口とは手を切れない」(ソニー生命幹部)というのが実情だ。 
むろん、ほかの生損保も程度の差こそあれ、ソニー生命とやっていることは同じだ。昨年、「ほけんの窓口」グループが冠スポンサーとなって開催された女子プロゴルフ大会では、前日のプロアマトーナメントに生損保10社、17人の幹部が顔をそろえたほどだ。保険業界各社が「ほけんの窓口」の販売力に依存する構図は依然として続いている。 
中立公平をうたいながらも手数料が高い商品に傾斜して販売する代理店がある。その一方で、税理士・会計事務所のように、納税者の立場を再優先に考えて、最適な保険商品を「提案」に加え、愚直なまでに顧客ニーズに応えようとする「窓口」や代理店もある。
金融庁がどこまでメスを入れられるのか、注視していかなければならないが、税理士・会計事務所ではそれと同時に、「来店型保険ショップ」の多難な前途を見越して、この時期から「保険に強い」人材の確保に乗り出すべきかもしれない。
今回の監督強化により、販売員との雇用契約が不可欠ということになれば、保険・代理店各社では、必然的に営業成績の良いトップセールスマンから順に正社員化していくだろう。しかし、「代理店」や「委託募集人」として、いわば〝一匹狼の賞金稼ぎ〟でこれまで通してきた「プロ」には、雇用関係に縛られたくないという思いもある。
多くの顧客や人脈を持つこうした凄腕の「元委託募集人」を「人材」として確保したり、ビジネスパートナーとして提携関係を構築したりすることができれば、税務の仕事の幅も広がっていくかも知れない。
                                          【フリーライター・逧阜八】

| 保険税務 | 10:00 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

重要:改正国税通則法

重要:「国税通則法等の改正(税務調査手続等)」について

国税通則法の改正に伴い、国税庁は2014年4月9日のホームページでその改正内容を公表しました。今回は、納税者及び税理士等の税務代理人に関しても重要な変更なのでここで紹介しておきます。
 2012年(平成23年)12月2日の国税通則法の改正では、調査の事前通知については、納税者と税理士等の税務代理人の双方に対して通知することとされていました。
今回の改正により、2014年(平成26年)7月1日以後に行う税務調査手続等の事前通知については、税務代理権限証書に、納税者の同意が記載されている場合には、税務代理人に対して通知すれば足りることとされたのです。 国税庁HPでは、この改正を踏まえ、平成24年9月に策定した法令解釈通達、事務運営指針及び質疑応答集を改正しています。具体的には以下の国税庁HPにアクセスしていただきたい。
国税庁HP:http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h24/nozeikankyo/01.htm
今回の改正においてまず納税者側への改正に関しての質疑応答集がQ&A方式で31問ほどあり、税理士等の税務代理人に関してもQ&A方式で15問ほどあります。
今回は特に税務代理人に対しての改正内容を質疑応答の中から抜粋して紹介します。

(質疑応答集の中からの抜粋)
問1 平成26年度税制改正において事前通知に関する規定が改正されましたが、その概要を教えてください。
答:平成26年度税制改正において、国税通則法及び税理士法の一部が改正されました。
 これにより、①納税者の方に、税務代理権限証書を提出している税理士等(以下「税務代理 人」といいます。)がいる場合で、②提出された税務代理権限証書に、納税者の方への事前 通知は当該税務代理人に対して行われることについて同意する旨(以下「事前通知に関する同意」といいます。)の記載があるときには、納税者の方への事前通知は、当該税務代理人に対して行えば足りることとされました(以下、この改正による新たな事前通知の方法を「本制度」といいます。)。
 今後、税務代理権限証書を作成する際には、納税者の方に「本制度」を説明し、納税者の方から「事前通知に関する同意」が示された場合には、税務代理権限証書にその旨を確実に記載してください。
(注)1 「本制度」は、平成26年7月1日以後に行う事前通知から適用されます。
2 「事前通知に関する同意」については、法令上、税務代理権限証書に記載することとされています。このため、税務代理権限証書以外の書面や口頭により「事前通知に関する同意」を示しても、有効なものとは認められません。
【平成26年4月追加】
問2 「本制度」については、平成26年7月1日以後に行われる事前通知から適用することとされていますが、それ以前(例えば、平成26年5月に平成26年3月決算法人の申告書を提出する場合)でも、「事前通知に関する同意」を記載した税務代理権限証書を提出することができますか。
答: 「事前通知に関する同意」を記載した税務代理権限証書(以下「同意を記載した税務代理権限証書」といいます。)については、平成26年6月30日以前であっても提出できます。
 したがって、例えば、平成26年3月決算法人の申告の際にも、「同意を記載した税務代理権限証書」を提出することができます。
 なお、税理士法施行規則の改正により、税務代理権限証書の様式が改訂されており、税務代理権限証書の提出日によって、使用する税務代理権限証書の様式が異なりますのでご注意ください。
 ≪平成26年7月1日以後に提出する場合≫
 改訂後の税務代理権限証書を使用してください(改訂前の様式も、当分の間は使用可)。
 ≪平成26年6月30日以前に提出する場合≫
 改訂前の税務代理権限証書を使用してください。
【平成26年4月追加】
問3 これまでに提出した所得税(法人税)に関する税務代理権限証書には、「事前通知に関する同意」を記載していませんでしたが、顧客納税者の方から「事前通知に関する同意」が示されたので、次回の申告の際には、「同意を記載した税務代理権限証書」を提出することを予定しています。その際には、これまでに税務代理権限証書を提出した過去の年分等についても、「同意を記載した税務代理権限証書」を再提出する必要がありますか。
答:次回の申告の際に、過去に税務代理権限証書を提出した年分・事業年度等(以下「年分等」といいます。)も含めることを明らかにして、「同意を記載した税務代理権限証書」を提出する場合には、過去の年分等については、「同意を記載した税務代理権限証書」を再提出する必要はありません。
 なお、このケースでは、次回の申告(「同意を記載した税務代理権限証書」の提出)の前に事前通知を行う場合は、納税者の方と税務代理人の双方がその対象となります。納税者の方から「次回の申告の前であっても、私への事前通知は税務代理人に行ってほしい。」という要望があったときには、直近に申告した年分等について、速やかに「同意を記載した税務代理権限証書」を再提出してください。
 (注) 新たに税務代理を委任されたため、それより前の年分等について税務代理権限証書を提出していなかったケースは、問7を参照してください。
【平成26年4月追加】
問5 顧客納税者の方から「事前通知に関する同意」が示された場合、税務代理権限証書にどのように記載すればよいですか。
答: 「事前通知に関する同意」については、税務代理権限証書に次のとおり記載してください。
 なお、平成26年7月1日以後に使用する税務代理権限証書には、納税者の方から「事前通 知に関する同意」があった場合にチェックする欄が設けられていますが、平成26年6月30日以前に使用する税務代理権限証書にはこうした欄がありませんので、「事前通知に関する同意」が記載漏れとならないようご注意ください。
 ≪平成26年7月1日以後に提出する場合≫
  改訂後の税務代理権限証書の「調査の通知に関する同意」欄にレ印を記載してください(改訂前の様式も、当分の間は使用可)。
 ≪平成26年6月30日以前に提出する場合≫
  改訂前の税務代理権限証書の「2 その他の事項」欄に、「上記の代理人に税務代理を委任した事項(過年分の税務代理権限証書において委任した事項を含みます。)に関して調査が行われる場合には、私(当法人)への調査の通知は、当該代理人に対して行われることに同意します。」と記載してください。
 (注) 一の年分等について複数の税務代理人が税務代理を委任されている場合には、それぞれの税務代理人が提出する税務代理権限証書に「事前通知に関する同意」を記載してください。
【平成26年4月追加】
問6 税務代理の委任を受けている法人から「事前通知に関する同意」があった場合には、法人税以外の税目についても「同意を記載した税務代理権限証書」を提出する必要がありますか。
答: 法人の調査においては、一般的には、法人税、消費税(地方消費税を含みます。以下この問について同じ。)及び源泉所得税(源泉徴収に係る復興特別所得税を含みます。以下この問について同じ。)の調査が同時に行われます。
 このため、消費税や源泉所得税についても、納税者の方から「事前通知に関する同意」が示されているのであれば、その旨を記載した税務代理権限証書を提出してください。
 なお、個人の事業者等の調査においても、一般的には、所得税(申告に係る復興特別所得税を含みます。)、消費税及び源泉所得税の調査が同時に行われますので、上記の場合と同様に税務代理権限証書を提出してください。
(注) 源泉所得税についても税務代理を委任されている場合には、税務代理権限証書の「1 税務代理の対象に関する事項」欄に、「所得税(復興特別所得税を含む。)※源泉徴収に係るもの」を記載する必要があります。        【平成26年4月追加】
問8 昨年までは、所得税の申告について「同意を記載した税務代理権限証書」を継続して提出していましたが、今年提出した税務代理権限証書には、「事前通知に関する同意」の記載を失念してしまいました。この場合の事前通知は、納税者の方と税務代理人の双方に行われますか。
答: 調査時点における直近の年分等の税務代理権限証書に「事前通知に関する同意」が記載されていない場合には、それより前の年分等について「同意を記載した税務代理権限証書」が提出されていたとしても、事前通知は、原則として納税者の方と税務代理人の双方に行うこととなります。
 このため、納税者の方から「事前通知に関する同意」が示された場合には、その後、納税者の方の意思に変更がない限り、「同意を記載した税務代理権限証書」を継続して提出してください。
 なお、提出した税務代理権限証書に「事前通知に関する同意」を記載していなかったことに気付いた場合には、速やかに「同意を記載した税務代理権限証書」を再提出してください。                         【平成26年4月追加】
問10 これまでに提出した税務代理権限証書には「事前通知に関する同意」を記載していませんでした。このため、実地の調査があった場合には、顧客納税者の方にも事前通知が行われると思いますが、その際に、顧客納税者の方から事前通知は税務代理人を通じて行ってほしいという要望があった場合には、税務代理人を通じて行ってもらうことは可能ですか。
答:提出された税務代理権限証書に「事前通知に関する同意」が記載されていない場合には、納税者の方にも事前通知を行うこととなりますが、その際に、納税者の方から事前通知事項の詳細は税務代理人を通じて通知しても差し支えない旨の申立てがあったときには、納税者の方には実地の調査を行うことのみを通知し、その他の事前通知事項は税務代理人を通じて通知することとしています。
 
問13 印紙税についても、「同意を記載した税務代理権限証書」を提出した場合には、納税者の方への事前通知は税務代理人に対して行われますか。また、調査結果の内容の説明についてはどうですか。
答: 税理士法においては、印紙税は税理士業務の対象税目とされていませんので、税理士が、印紙税に関して国税通則法に規定する「税務代理人」に該当することはありません。
 したがって、印紙税について「同意を記載した税務代理権限証書」を提出したとしても、印紙税の調査に関する事前通知については、納税者の方に対して行うこととなります。
 また、調査結果の内容の説明についても、同様に納税者の方に対して行います。
問14 納税者の方の同意がある場合には、税務代理人は顧客納税者の方の代わりに調査結果の内容説明等を受けられることとなっていますが、税務代理権限証書を提出していれば同意があるとされるのでしょうか。税務代理権限証書に同意がある旨を明記した場合はどうでしょうか。
 調査結果の内容説明等は、納税者の方に税務代理人がいる場合でも、原則として納税者の方ご本人に対して行います。
 ただし、当該調査結果の内容の説明を、納税者の方に代わって税務代理人に説明してほしいという納税者の方の明確な意思表示がある場合には、納税者の方に代わって税務代理人に調査結果の内容の説明を行うこととしています。
 したがって、調査担当者は、税務代理権限証書が提出されている場合であっても、調査結果の内容説明等を行う前に、納税者の方に直接同意の事実を確認する方法、又は税務代理人を通じて同意の事実を証する書面の提出を求める方法により、納税者の方の同意があることを確認することとしています。また、仮に税務代理権限証書に調査結果の内容説明等について同意する旨が明記されていても、改めて、調査結果の内容説明等を行う時点で同意の有無を確認します。
 なお、実地の調査以外の調査の場合には、調査結果の内容説明等の時点で納税者の方の同意を直接確認することが困難なときもありますから、そのようなときには、税務代理人を通じて納税者の方の意向を確認できれば、税務代理人に対して説明を行うこととしています。

最後に2014年(平成26年)7月1日以降に提出する税務代理権限証書もHPに掲載されていますので、事前によく調べ間違いがないように対応していく必要があるでしょう。

| 国税通則法 | 07:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

改正接待飲食費課税

今年も接待飲食費課税が変わりました

すでに皆さんご存時の通り2014年(平成26年)3月20日に参議院本会議で平成26年度税制改正法案が成立しました。また関係政省令も3月31日に公布され、4月1日より施行されています。すでに新年度に入り注意しておかなくてはいけない点もありますので、今回は交際費課税の中から接待飲食費の改正に注目してみたいと思います。

1.改正制度の趣旨
現在の消費低迷をなくす為に、消費を拡大させ、経済の活性化を図る目的で設けられたもので時限立法的なものです。政策的な目的の改正ですので根拠条文は、租税特別措置法施行規則第21条18の4によります。
2014年4月1日以後開始事業年度から、適用になりますので、日々の会計伝票の記帳にも注意が必要です。

2 改正の内容
5000円基準適用額を除いた飲食費の50%が損金できる。
まず、大・中・小企業全ての法人に適用される改正として、交際費等のうち、接待飲食のために支出する費用の50%損金算入されることになった。従って大企業などでは、これまで交際費等の額の全額が損金の額に算入できなかったが今回の改正により一部損金に算入できることが可能 となった。
また、資本金額1億円以下の中小法人の場合、現状では、支出した交際費等の額のうち定額控除限度額800万円まで認められていたが、今回この50%損金算入との選択適用がとられることになった。今回の改正で800万円までの定額控除限度額の特例は2年間延長され2016年(平成28年)3月31日までとなっています。
なお、ここで留意していただきたいのは「飲食その他これらに類する行為の為に要する費用で参加者1人あたり、5000円以下の費用」に関しては、従前どおり交際費の額に含まれず、全額損金算入が出来ますのでご注意ください。
3.具体的記載事項
改正租税特別措置法第21条の18の4の条文によると、以下の必要事項の記載を要件としています。
①飲食等のあった年月日
 ②飲食等に参加した得意先等の氏名又は名称及びその関係
 ③参加者人数
 ④飲食金額・店の名前と住所
 ⑤その他飲食費であることを明らかにするために必要な事項
具体的には○○会社○○さんの歓迎会・送別会などと飲食目的を領収書の隅に書いておくといいでしょう。

4.800万円定額控除と50%損金算入の選択について

今まで述べてきたように資本金1億円以下の中小法人の場合800万円の定額控除と50%損金算入のいずれか有利なほうを選択できます
一般的には交際費等の額全体が800万円以下であれば定額控除が有利です。
しかし、自社の決算書を見て頂き交際費等の額が800万円を超え、特に飲食費が多額になっている場合は有利・不利を試算する必要性が出てきます。

5.まとめ
今回の飲食交際費課税をうまく使うには、日ごろの会計伝票・証憑書類の整理が出来ているかがポイントです。交際費の関連科目として、会議費・厚生費などもあります。今回の改正税法をよく理解し無駄な税金を払わないようにしましょう。

             参考資料:週刊税務通信NO3306 2014年4月7日号

| 交際費 | 09:24 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

租特の恩恵は、中小企業に届かず

租特の恩恵は、中小企業に届かず!

 国会に提出された租税特別措置法(以下、「租特」という。)の適用実態報告によると、10社以下しか使っていない粗特が60種類あり、全体の5割近くを占めることが明らかになった。2012年4月1日から2013年3月31日までの間に適用を受けた租特について集計したものである。法人税申告書に適用額明細書を添付して提出したのは95万5091法人、全127種類の適用件数は132万3396件だった。
 安倍首相は1月のダボス会議の基調講演で‘本年、さらなる法人税改革に着手する’といっており、6月にとりまとめる新たな成長戦略の柱に据えたい意向のようである。
 復興特別法人税が前倒しで3月31日に廃止されて法人実効税率は35.64%に下がるが、先進国では米国の40.75%についで高い。法人税の引き下げを経団連は強く望んでいる。
 しかし、2013年3月に国税庁が公表した‘会社標本調査’によると、そのうち赤字法人が186万社を占めているのである。全体の72%が赤字企業で法人税を納めていないのである。法人減税を実行しても大企業中心の減税策であり、恩恵が限定され、消費拡大につながらない可能性は高いのである。現に消費を抑えて行く法人が中小企業では多いのではないだろうか。
 また、財務省と税制調査会は‘代替財源が確保できない’ことを挙げ、引き下げに慎重に姿勢を示しているのである。 財務省では法人税率を10%引き下げると約5兆円の税収減になると試算しているが。
実効税率を引き下げた国でも、課税ベースを拡大させたことで納税額が増えたケースもある。そうしたことから‘租特’の見直しに着手しようとしているのである。
 租特を受ける際には法人税申告書に適用額明細書を添付する必要があるが、適用額明細書を提出した95万5091法人のうち99%以上が資本金1億円以下の中小企業だったのである。
 大企業が恩恵を受ける法人減税による穴埋めを中小企業に負担させることを政府は検討している。
 租特127種類の適用件数の詳細を見ると、
①事業年度の所得金額のうち年800万円以下の金額に対する法人税の軽減税率を15%とする措置である‘中小企業者等の法人税率の特例’-70万4491件
②‘中小企業者等のための少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例’-43万1038件
③‘特定の基金に対する負担金等の損金算入の特例’-7万4131件
④中小企業等が機械等を取得した場合の特別償却-2万4342件
となっている。
 一方、10社以下しか使っていない租特は60種類あり、全体の5割近くを占めることが明らかになったのである。
 2012年度で1社だけしか適用申請を受けていない租特は11種類あり、また0社だった租特は18種類あったのである。少なくとも特定の業者しか適用を受けられない租特が複数あるということになる。
 政府関係者からは、‘どの種類の租特が必要であるかを精査すべき’という声も挙がっているようですが、国民の税金を使う以上、きちんと検証するのはあたりまえであると思う。

(引用:月間 社長のミカタ 2014年4月号、国税局 ‘会社標本調査’)

| 財政・税務 | 09:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

企業再編税制”活用”に黄信号

企業再編税制〝活用〟に黄信号(2014.3.18東京地裁)
営利を目的とする法人が税負担の軽減を図るのはごく自然なことだが、やり過ぎは禁物」(国税関係者)

企業再編税制を利用した大型節税に対する行為計算の否認の是非をめぐる裁判で、初の司法判断が下された(平成23年(行ウ)228号)。インターネット検索大手の「ヤフー」が、企業買収によって引き継いだ大型赤字の損金処理を国税当局から否認されたことを受け、追徴課税取り消しを求めて争っていた裁判で、東京地裁はヤフーの請求を棄却。近年、中小企業の間でも注目されている企業再編税制、そして国税当局の伝家の宝刀「行為計算の否認」と、気になるテーマ満載の事件に各方面から強い関心が寄せられている

  ヤフーは、平成21年2月に通信大手「ソフトバンク」の100%子会社であった「ソフトバンクIDCソリューションズ」(IDCS)を買収し、その翌月に同社を吸収合併。IDCSが抱えていた540億円の繰越欠損金を引き継いで自社の損金に計上して申告したところ、国税当局から「企業再編税制を利用した節税目的の行為」として否認され、更正処分を受けた。ヤフー側は「事業を行う上で必要だった」とし、過少申告加算税を含む約180億円の追徴課税の取り消しを求めて争っていたもの。
 法に則って節税していた納税者が、税務署から「租税回避行為」といって課税され、裁判所も税務署に味方――。飛び交う数字の大きさから「大企業の問題」と捉えてしまいがちだが、近年、企業再編税制は事業承継問題や戦略的経営マネジメントを考える中小企業にとっても注目のキーワードであり、また「行為計算の否認規定」の照準は節税を追求するすべての会社に向けられていることから、決して他人事ではない。
  企業再編税制は、企業の合併・分割を促すために平成13年に導入された制度。組織再編時に発生する資産の譲渡損益を繰り延べることができるほか、被合併法人の赤字を引き継ぐこともできる。ただし大きな節税効果が期待できる赤字の引き継ぎについては制限が設けられており、特定資本関係が発生してから5年以内の合併については「みなし共同事業要件」を満たしていることが条件とされている。
  みなし共同事業要件とは、①事業関連要件、②規模要件、③規模継続要件、④経営参画要件、の4要件のこと。①②③、または①④を満たしていればよい。ヤフーにとっては④の経営参画要件(合併法人と被合併法人の特定役員が合併後も役員として継続する見込みがあること)がカギとなったが、代表取締役がIDCSの取締役副社長に就任することによりこれを満たしていた。
  ところが国税当局は、本件買収や合併をはじめ代表取締役のIDCS取締役副社長への就任など一連の行為は、赤字の引き継ぎ要件を形式的に満たすことを目的とした「異常」で「変則的」な行為であると判断。組織再編に係る行為計算の否認規定(法人税法132条の2)を適用して、巨額の追徴課税に踏み切った。
  組織再編に係る行為計算の否認規定は企業再編税制とセットで創設された。合併等により法人税の負担が不当に減少したと認められる場合には、その行為または計算にかかわらず、税務署長の認めるところにより法人税額の計算等をすることができるというもの。つまり他の税務上の規定はすべて満たしていたとしても、「租税回避目的の合併」である場合はしっかり課税しますよ、という規定だ。具体的な判断基準が示されていないため納税者にとっては不気味な存在。「同族会社の行為計算の否認規定」(法人税法132条)が〝伝家の宝刀〞と言われ、めったに抜かれることがなかっただけに、今回の事件は大きな注目を浴びた。
 裁判では、ヤフー代表取締役のIDCS取締役副社長への就任が、行為計算の否認規定の「法人税の負担を不当に減少させる結果になると認められるもの」に該当するかなどが争点となった。ヤフー側はあくまで「事業上の目的であった」と主張したが、東京地裁の谷口豊裁判長は3月18日、「法132条の2に基づく更正処分は適法」としてこれを棄却。ヤフーの広報担当は「主張が認められず残念。判決を精査したい」とし、控訴については「未定」(3月27日現在)としている。
  なお東京地裁は同日、IDCSから営業部門を切り離して設立された「IDCフロンティア」が、「のれん代」をめぐる課税処分の取り消しを求めていた関連訴訟についても棄却した。こちらは「のれん代」を損金に計上するために非適格分割の体裁を整えていたに過ぎないとして、やはり組織再編に係る行為計算の否認規定が適用されたもの。
 「営利を目的とする法人が税負担の軽減を図るのはごく自然なことだが、やり過ぎは禁物」(国税関係者)。今後の企業再編実務にあたっては、行為計算の否認規定の存在を十分意識しておく必要がありそうだ。

納税通信3316号(2014年4月7日)

| 税務訴訟 | 10:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

国税庁発表「会社標本」とは何か?

国税庁発表「会社標本調査」とは何か?

国税庁は2014年(平成26年)3月27日付けのホームページにおいて、平成24年度の「会社標本調査」結果を公表しました。この調査は我が国の法人企業について、資本金階級別や業種別にその実態を明らかにし、併せて租税収入の見積もり、税制改正及び税務行政の運営等の基礎資料とすることを目的として実施されているもので、すでに今回が63回目に当たります。

まず調査対象法人ですが、日本国内で2012年4月1日から2013年3月31日までに終了した普通法人2,535,272社(休業清算法人・NPO法人・一般社団・財団法人を除く)を対象に標本調査という手法で調査対象法人(母集団)から資本金階級別・業種別等に一定の方法で標本法人を抽出し、その標本法人基礎データを基に、母集団全体の計数を推計したものです。

1.それではまず税務統計から見た法人企業の実態ですが、申告法人2,535,272社のうち資本金階級別の構成比では、資本金1000万円以下の階級が2,167,543社で全体の85.5%を占めています。次いで資本金1000万超1億円以下が343,120社(13.5%)で法人数全体の99%を資本金1億円以下の法人が占めています。
また、業種別法人数の構成比をみると、サービス業(24.5%)・建設業(16.3%)・小売業(13.4%)の占める割合が大きく、農林水産業(1%)の占める割合は非常に小さくなっています。
 組織別法人数の構成比では株式会社が全体の95.6%を占め、以下合名会社(0.2%)合資会社(0.8%)合同会社(0.8%)と続いています。

2.欠損法人70.3%と前年度より2%減少
 図1を見ていただきたい。利益が出ている法人数は749,731社、これに対して欠損法人は1,776,253社全体での割合が70.3%となっており前年比2%減少したが、いまだ約7割の法人が欠損を出している現状をとらえている。
アベノミクスの経済効果が、今後どのくらい実態企業に影響を与えていくのか、今後の数値に注目すべきであろう。



図1  文字色【利益計上法人数と欠損法人数】
                                       
     利益計上法人 欠損法人(A)合 計(B) 欠損法人割合
平成22年度分  702,553    1,877,801      2,580,354  72.8
  23     711,478     1,859,012      2,570,490  72.3
  24     749,731     1,776,253      2,525,984  70.3
 (構成比)   (29.7)     (70.3)       (100.0)


3 その他調査結果から見た主要点

1. 交際費等の支出額は2 兆9,010億円ある。このうち税法上損金に算入されない金額は1 兆1,469億円であり、支出額に占める割合( 以下「損金不算入割合」という。)は39.5% ある。
2. 法人税額は8兆9,333億円になっている。また、所得税額控除は1兆8,014億円、外国税額控除は5,732億円になっている。
3. 繰越欠損金の当期控除額は8兆6,939億円で、翌期繰越額は73兆836億円となっている。

 その他まだまだ統計数値はありますが、ここでは省略いたします。
 尚、興味のある方は下記のホームページを見て頂くと詳しい数値と説明文が掲載されています。日本経済の実態を、実際の申告法人の数値から読み解くことが出来るはずだと思います。

                                
   参考資料:国税庁HP
   http://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/kaishahyohon2012/kaisya.htm

| 業種別特別情報 | 09:38 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT |