税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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2013(平成25)年1月1日より事業者免税点制度の適用要件が改正

もしかしたら、消費税課税事業者かもしれません...

 2011(平成23)年度の税制改正で、消費税については①95%ルールの見直し、②還付申告についての「仕入控除税額に関する明細書」の添付の義務化、③罰則規定の強化、④事業者免税点制度の改正、以上4点が定められました。①~③については既に摘要が開始されており、④のみ2013(平成)25年1月1日以後に開始する年又は事業年度から開始されることとなりました。
 基準期間による判定のほかに「特定期間」も判定に含めることとなり、基準期間がない場合には「設立事業年度」により判定することとなりました。
 2011年の改正の際、概要の説明をしていますが、今回改めて課税対象となるかの確認をしてみて下さい。

1.基準期間がある場合(既存の法人等)
(1)特定期間による判定が必要なケース
 基準期間の売上高が1,000万円を超えている場合には、消費税の課税事業者ですので特定期間による判定は不要です。問題となるのは、基準期間となる年度において店舗の改装などで休業をしたことにより売上高が1,000万円以下となったような場合です。改正前でしたら、翌々事業年度は「消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書」を提出し、納税義務は直ちに免除されていました。改正後は免除される事業年度が2013(平成25)年1月1日以後に開始する場合には特定期間による判定も必要となります。
(2)特定期間による判定
 特定期間の売上高及び給与等の金額がいずれも1,000万円を超える場合には課税事業者となります。
(3)特定期間
①個人事業者の場合
 その年の前年1月1日から6月30日までの期間をいいます。
②法人の場合
 原則として、その事業年度の前事業年度開始の日以後6月の期間をいいます。
(4)給与等の金額
 1,000万円の判定とする給与等の金額は、所得税法28条1項に規定する俸給、給与、賃金、歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与をいいます。また、所得税が非課税となる交通費は含まれず、給与等の未払額があれば除かれます。

2.新設法人等の基準期間がない場合の判定
(1)特定期間による判定が必要なケース
 新設法人等で基準期間がない場合であっても、2013(平成)年1月1日以後に開始する事業年度については特定期間により課税事業者の判定をすることとなります。
(2)特定期間による判定
 特定期間の売上高及び給与等の金額がいずれも1,000万円を超える場合には課税事業者となります。

3.特定期間についての注意点と適用除外
(1)特定期間の開始日がその月の中途の場合
 例えば、12月決算法人の設立日が2012(平成24)年2月15日の場合には、6ヵ月の期間の末日は月末ではありません。このような場合の特定期間は『6ヵ月の期間も末日の属する月の前月末日までの期間を6ヵ月の期間とみなす』こととされているため2013(平成25)年度の特定期間は2月15日から6月末日までとなります。
(2)摘要除外
 特定期間が7ヵ月以下の場合には、原則として特定期間による課税事業者としての判定は適用除外となります。
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| 消費税法 | 09:29 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「議事録」作成していますか?

 6月も下旬になり、3月決算を終えた会社の株主総会が増えています。警察庁では、今年は6月27日(木)に全国で938社の株主総会が集中するそうです。
今回は、このような株主総会の会議をまとめた議事録の必要性について述べたいと思います。
「議事録なんて我々のような小さな会社になんか必要ないよ!」と言われそうですが最後までお付き合いしてお読みください。

 中小零細企業では、議事録を作成する習慣はほとんどなく、登記事項に変更が生じた場合に、司法書士が作成した議事録に印を押して提出するぐらいだと思います。
一般的には、議事録とは、会議で話し合われたことや決定したことを記録した書面のことをいいます。特に会社法で規定された議事録とは主に株主総会、取締役会の議事録をさします。
 会社法では、会社の規模に関係なくすべての会社は会社の重要な意思決定の経過・議事などを記録する資料として、株主総会や取締役会などの議事録を作成・保存しておくことが義務づけられているのです。
それではなぜ必要なのでしょう?
 その理由は、議事録は税務調査や裁判などで会社の意思決定を巡って問題になった場合、実際に株主総会などが開催され、その場で審議し決定された事を証明する最も重要な書類となるからです。
税務調査でよく問題になるのが、役員報酬や役員退職金の支給問題です。株主総会でこれらの決議をしているかどうかの証明をするためにも議事録作成が必要になってきます
重要な事項を決議した議事録には確定日付(公証人役場の受付印)を受けておくこともお勧めいたします。ただし有料です。(1通 700円ぐらいです。)

 株主総会議事録の作成・保存に関しては会社法318条。取締役会議事録の作成・保存に関しては、会社法第369条3及び第371条に載っています。また、保存期間は10年と規定されています。
更に、議事録の記載内容に関しても、会社法施行規則で規定されています。株主総会議事録に関しては会社法施行規則第72条。取締役会議事録は会社法施行規則第101条です。

 次に注意しておくことは、まず自分の会社の商業謄本(会社の登記簿謄本)を見てください。中小企業の多くが株式譲渡制限会社で、取締役会を設置してない会社が多いのです。この見分け方は、商業謄本を見ていただき、株式譲渡欄に株式譲渡制限有りの文言が書かれているかどうか。また、「取締役会設置会社」と書かれているかどうか、見ればわかります。
 ここでなぜ商業謄本を見るのかを説明しておきます。取締役会設置会社の議事録は「取締役会議事録」です。取締役会が設置されていない会社は「取締役決定書」を作成します。
議事録を作成する場合「取締役決定書」になりますのでご注意ください。大部分の会社がここに該当すると思います。なお、その他記載内容に大きな違いはありません。
 会社の業務で重要事項を決定する場合は必ず議事録を作成しておくこと。後々必ず役に立つはずです。
最後に、「株主総会議事録」及び「取締役決定書」の雛形を掲載しておきますので、ご活用ください。
        
【株主総会議事録】                      
2013624-1.png
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【取締役決定書】
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| 民法・商法・会社法 | 10:19 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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家族信託を活用したらどうでしょうか?

元気なうちに‘遺言効果’を!

 「遺産のことで家族がもめないようにしておきたい」、「相続が‘争族’にならないように対策を講じたい」、というような誰もが抱くこうした思いを背景にして、家族の財産管理や資産承継に「家族信託」を活用する動きが広がっているようです。富裕層にだけ限らず、「資産は自宅の土地・建物と、老後資金の銀行預金が3千万円ほど」といった一般的な世帯でも、「家族信託」を活用するケースは増えているという。上手に設計すれば「遺言の効果が生前から得られる」とされる「家族信託」の現状について話してみたい。

 「家族信託」とは、家族の財産管理や承継に信託の仕組みを利用するもの。
平成19年から施行された改正信託法によって、民事信託(非営業信託)のひとつとして、可能となった。改正信託法で「遺言代用の信託に関する規定」や「後継ぎ遺贈型の受益者連続に関する規定」などが整備されたことにより、家族の生活保障や個人事業の承継などに、活用することになった。主なメリットとしては、「受益者」のために、「委託者」と「受託者」との間で自由に信託内容を決められることや、生前から死語まで効果継続することなどが挙げられている。また、実際の利用にあたっては、信託銀行が商事信託
(営業信託)の商品として取り扱っているものを活用する以外に、税理士や弁護士、司法書士などを信託監督人として公証役場で信託契約を認証する方法も可能である。このため「家族信託」では、信託銀行が関与していないケースも多くみられる。

 「家族信託」は個々の家庭の事情に会わせて、さまざまなかたちで設計される。例えば、本人が生存中は本人を受益者とし、死亡後は本人の子・配偶者などを受益者とする「遺言代用の信託」のかたちや、本人の生存中は本人を受益者とし、死亡後は本人の配偶者を、配偶者の死亡後はさらに本人の子を連続して受益者とする「後継ぎ遺贈型の受益者連続信託」などのかたちがある。「後継ぎ遺贈型の受益者連続信託」では、父親の死後、受益者を母親、さらにはその子へと連続して与えるプランや、障害のある子を受益者として財産を残す設計も可能となる。
 
「遺言代用の信託」のかたちでは、例えば、母親(委託者)が「自宅」などの財産を残す設計も可能となる。
 「遺言代用の信託」のかたちでは、例えば、母親(委託者)が「自宅」などの財産を子(受託者)に信託する。子は信託財産である「自宅」の所有名義人となり、その管理を行うが、母親は「受益者」(信託の利益を受ける人)として「自宅」に住み続ける。信託契約で母親の死亡後の「自宅」の所有者を子にしておけば円滑に相続できる。
 母親が「自宅」の所有権を移すことにさえ抵抗がなければ、こうした「家族信託」のプランは節税面でも効果的な手段だといえる。母親は将来的に「自宅」などの財産をすべての子に相続させたいと考えているが、元気なうちに「自宅」を子に贈与すれば、当然ながら贈与税がかかる。だが、母親を受益者として、本人が死亡するまで「自宅」に住み続ける設計にしておけば、「自宅」の名義を移しても贈与税はかからない。母親としては「家族信託」を活用することによって、遺言とほぼ同様のことを生前に実現できるわけだ。
 信託銀行でも「家族信託」に対応した商品を取り扱っている。顧客(委託者)から信託された金融資産を、信託銀行が受託者として管理・運用。生存中は委託者が自身の年金として受け取り、死亡後は指定された子や配偶者に渡すという仕組みだ。このような商品は「遺言代用」の機能をもたせたものだといえる。
 米国では、信託プランをオーダーメードで設計する「ファミリー・トラスト」が主流だが、日本では、一部の資産家向けの商品として取り扱われるにとどまっているのである。
しかし、一般的な世帯にまで「家族信託」を活用する動きが広がってきたことで、国内の信託銀行も、‘中間層’のニーズに対応する商品を充実させている。「家族信託」のプランを設計する際には、こうした商品を組み入れることも可能になったわけである。
 「家族信託」の広がりに注目しているのは、信託銀行だけではない。一部の業者では、「海外に家族信託を設立」することで「相続税対策」になるなどを謳い、富裕層を勧誘しているようだ。「国外財産調書制度」によって、来年から調書の提出が求められるようになるため、海外不動産などの資産を持つ富裕層に対して「外国で家族信託を設立し、そこへ個人の海外資産を売却すれば節税になる」などといった‘スキーム’で売り込んでいるわけである。違法か合法か、脱税か節税か、本当に効果があるのかないのかの判断などはさておいて、まずこうした「商品」についての正しい知識を得るためにも、税理士や弁護士、司法書士など「信託監督人」にもなってもらえるプロに相談し、自分と家族、後継者にとって、最適な「家族信託」プランを設計しようではないか。

例をあげると、東京都に住むA子さん(仮名、78)と娘のB子さん(同、45)は先月、東京都中央区で開業する信託に詳しい司法書士、C氏に相談に訪れた。
 夫に先立たれたA子さんの資産は自宅と金融資産が3千万円程度。死亡後はB子さんに自宅を相続させる考えだが、C氏は意外な提案をした。

*贈与税かからず
 「柔軟性のある信託という仕組みも検討したら?」 信託というと、信託銀行の金融商品を思い浮かべる人が多い。だが、もともとは財産管理の仕組みである。
 プラン(図A)では、A子さんを委託者(財産を信託する人)、B子さんを信託の受託者(信託財産の所有名義人で財産管理を行う人)にする。A子さんが老人ホームに入居するため自宅を売る場合は、その手続きもB子さんが行う。
A子さんは「受益者」(信託の利益を受ける人)として住み続ける。死亡後の自宅所有者を信託契約でB子さんとしておけばB子さんが自宅を相続できる。不動産の法律・実務に詳しい司法書士、弁護士が「信託監督人」として補佐すれば安心できるという。
 A子さんは自宅の所有権を移すことには抵抗があったが「いずれB子のものになる」と受け入れた。今、自宅を贈与すれば贈与税がかかる。その点、信託の仕組みでA子さんが死亡するまで受益者としておけば、名義を移しても贈与税はかからずに済む。A子さんは遺言と同様のことを生前に実現できるわけだ。

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(NP通信社の記事より引用)

| 相続税及び贈与税 | 09:33 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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中高齢富裕層の“孫への思い”を反映

「教育資金贈与信託」に強い関心
信託銀 贈与足がかりに相続案件の開拓狙う


教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」(以下、「教育資金の非課税措置」
と云う。)が2013年4月1日から開始され早2ヶ月が経過しました。4月にこの非課「教育資金の非課税措置」の概要につて紹介していますが、「教育資金一括贈与」をめぐっては、資金の出納を管理するための取引口座などが必要なことから、信託銀行を中心に顧客争奪戦が激化しています。そこで、祖父母から孫へ「贈与」される教育資金の管理を足がかりとして、その後の「相続」案件の囲い込みをも見据えた金融機関の動きを追ってみました。

(1)相続税増税の狙い
 2015(平成27)年1月1日より相続税の最高税率引き上げによる“富裕層”増税が実施されます。また、同時に基礎控除の引下げによる課税対象者の拡大によって、相続税は“中間層”をも取り込んだ格好での増税となるのです。これは、消費税増税に伴う低所得層への逆進性緩和策として、“富裕層・中間層いじめ”を目に見えるかたちにするものですが、相続税の課税を強化することで、高齢者の資産を現役世代へ早期にシフトさせる狙いがあるようです。

(2)相続より得な贈与への関心と認知度
世代間での資産移動を促すため、税負担の面でも「相続よりも贈与が得」となる軽減措置が用意されています。なかでも「教育資金の非課税措置」には中高齢富裕層の多くが高い関心を示しています。このことは、今年の3月での電通が実施したアンケート調査でも明らかとなっています。50歳以上の祖父母を対象に「教育資金の非課税措置」について「知っている」または「聞いたことがある」との回答が85.5%もありました。
 この「教育資金の非課税措置」は、直系尊属から30歳未満の孫などへの教育目的の資金を一括して贈与する場合、受贈者1人につき1,500万円まで贈与税を非課税とするものです。祖父母から孫への贈与ということで話題になっていますが、「直系尊属からの贈与」なので、曽祖父母からひ孫へ、高祖父母から玄孫(やしゃご)への贈与とともに親から子への贈与も対象になっています。2015(平成27)年末までの贈与に適用される時限措置で、文部科学省では年間約93万人がこの特例を利用する可能性があると試算しています。

(3)信託協会からの要望から緊急経済対策のひとつに
 2006(平成18)年度の税制改正から、信託協会ではこの制度の創設をたびたび要望してきました。この要望に対し財務省は導入に慎重な姿勢でしたが、自民党政権になったことで「緊急経済対策」のひとつに急浮上したものです。高齢者が持つ「タンス預金」などの金融資産を“教育に役立てる”という動機付けで若年層に移動させようというものです。
 文部科学省がその利用者数を「年間約93万人」と試算するほど大きな「教育資金一括贈与」の“マーケット”を金融機関が黙って見過ごすはずはありません。とくに信託銀各行では、「教育資金贈与信託」の業界統一名称で新商品を投入しました。各行とも教育資金に対応する新たな信託商品をテコに、まずは「贈与」の段階から中高年の富裕層顧客を発掘し、その次の段階である「相続」の案件を開拓していきたいという思惑があるのです。

(4)信託銀行による顧客争奪戦
 「教育資金の非課税措置」の開始に伴い大手信託銀行に加え、信託免許を持つ銀行でも新商品・サービスの提供を開始しました。特徴的なのは、多くの商品が契約時と払い出し時に一定の手数料を徴収しているのに対し、「教育資金贈与信託」については手数料を無料としている金融機関があることです。「教育資金贈与信託」で利益を上げることよりも、相続に関心の高い中高年富裕層を顧客に取り込むことで遺言信託などの商品を提供したいという狙いがあるためです。
 また、中高年富裕層を顧客に取り込むため、開始前からセミナーを開催したり、相続についてのコンサルタントを増員することにより相続から信託相談までの幅広いニーズに応えられる体制を整えている信託銀行もあります。

(5)メガバンク・地銀の参入
 この“マーケット”を有望視しているのは信託銀行だけではありません。教育資金の贈与を目的とした新商品を「預金」の形態にすればメガバンクや地銀でも取り扱いは可能となり、「教育資金贈与専用口座」という新商品もすでに売り出されてます。メガバンクや地銀としては、この分野に預金性の新商品を投入して顧客の富裕層をつなぎとめておかなければ、信託銀行に取引を奪われかねないため、預金流出を防ぐ観点からも商品化を急ぐ必要があったのです。

(6)「教育資金の非課税措置」の有効利用
 この口座は残額がなくなったとき、受贈者が満30歳になった時に消滅します。金融機関が中高年富裕層を取り込みために、「教育資金贈与信託」については各行でさまざまなサービスを提供しています。手数料の無料化の他、本来なら領収証と引き換えに払い出しが行われるため資金の立替が必要なのですが、予め払い出しが可能となり立替不要というサービスを行っている信託銀行もあります。また、限度額の1,500万円にばかり注目されがちですが、5,000円という少額からスタートできる信託銀行もあります。
 所得税、消費税、そして相続税の税率引き上げによるトリプル増税は“富裕租いじめ”にほかなりません。せめて、孫への贈与では非課税制度を有効に利用したいものです。
 自分にニーズに合わせたサービスの提供してくれる金融機関を選択して有効に利用することをお薦めします。

(NP通信社の記事より引用)

| 相続税及び贈与税 | 10:04 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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逃げていく税金

 6月も中旬に入り、皆さんの職場あるいは自宅には、個人住民税の納付書が送られてきているかと思います。サラリーマンなど会社勤務の方は毎月の給与から天引きされますので余り実感がわかないかもしれません。しかし個人事業主の方は基本的に年間の地方税額を、年4回に分けて納付することになっています。(年4回が厳しい場合は分割の相談を市区町村でしてください。)今年、第1回目の納付は7月1日(月)です。今から用意しなくてはいけませんので家計の資金繰りも大変だと思います。

さて今回は、「タックス・ヘイブン」志賀櫻著(岩波新書)を読んでいて気になった記事があったので紹介します。
それは「日本の税制は公平か」との見出しの中で申告所得税納税者の所得税負担率が1億円の28.3%をピークに、所得金額が1億円を超えると「逆進的」に下がっているという事実です。以下にその図を掲載します。

    図 「申告納税者の所得税負担率と株式譲渡所得の割合」
2013613.png

 我が国の場合、所得税率は所得が多くなるほど負担率が高くなる「累進課税方式」をとっています。ちなみに2013年度(平成25年)の税制改正では、2015年(平成27年)度より所得が4000万円超の人は税率が更に5%アップされ45%になります。
それではなぜこのグラフでは所得が1億円を超えていくと下がって行くのでしょうか?
その答えは多くの場合株式の売却所得の税率にあります。いわゆる、これらの所得に対しては特別措置が適用されているからです。
 一般的に株式の売却益は「申告分離課税」といい、現在はその売却益に10%(国税7%地方税3%)の課税がされるだけであり、他の所得とは分離されて課税されるのである。
なお、2014年(平成26年)度からは、この税率10%が20%(国税15%地方税5%)になります
これら1億円以上所得がある人を高所得者(又は富裕層)と呼ぶならば、そうゆう人達は給与所得・事業所得だけでなく、国内及び海外にも投資をおこない、その売却益や配当金が影響しているものと推測されている。
現在富裕層は日本国内だけではなく、海外に向けて財産を移し投資を行っている。投資先も低税率の国(タックス・ヘイブン)や今後の成長の期待が著しい東アジア諸国などである。

 このままでは日本の財産が海外に向かって逃げて行ってしまう。
これに対し我が国は、2012年(平成24年)度税制改正により、2013年(平成25年)から、海外に5000万円超の財産がある者は、「国外財産調書」を作成し、毎年3月15日までに提出するようにした。ちなみに2014年(平成26年)度は3月17日(月)までです。
更に今年に入ってからは、国民共通番号制(マイナンバー制)を5月24日に成立させ、国民の所得把握に躍起となっている。
 金融がグローバル化した現在、資金の流れが複雑になり課税庁も国外への資金流出に監視を強めている。
国税庁のホームページによれば、2013年(平成25年)5月、オーストラリア国税庁から、同庁が入手したオフショア(いわゆるタックス・ヘイブン国・地域等)に所在する事業体(法人・信託等)に関する大量の情報のうち、我が国の納税者に関連すると見込まれる情報の提供を受け、今後の税務調査等に役立たせようとしている。
最後になるが、我が国の法人税率に関しては大企業を中心とした経団連等の団体圧力があるのか知れないが、少しづつ世界主要国の標準税率に近づきつつある。(しかしまだ不十分である)
それに比べ所得税に関してはあまり変化がないのではなかろうか。国民が従順しすぎるのかもしれない。もう少し税に関して関心を持つべきだと思う。
                              以上

| 財政・税務 | 10:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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アップル社に見る租税回避行為とは何か

2013年5月20日、日本でもなじみの深い米国企業のアップル社が外国の子会社を利用して、課税逃れをしていると米国上院議会が報告書により指摘され、非難されているのはつい最近の出来事である。
今回はアップル社に見る節税戦略を、2013年6月3日付の日本経済新聞報道を参考にしながら見ていきたい。
その手口とは、2009年~2012年で740億ドル(7兆6000億円)の海外利益を低税率国のアイルランドに集め、米国の課税を逃れたとされている。いわゆるタックス・ヘイブンを利用したとのことである。

 一般的に、「タックス・ヘイブン」とは「税金がない国や地域」とか「税金がほとんどない国や地域」と訳されている。具体的には、ケイマン諸島・バハマ、バミューダ、ブリティッシュ・バージン・アイランドなどカリブ海にある島のグループが一つの典型例である。
日本でも、ペーパーカンパニーをこれらの島国に設立し租税回避行為を行った企業などをニュースなどで聞いたことがあるだろう。
 米国議会が問題視しているのが、子会社が現地でも米国でも課税されない「二重非課税」に近い状態に置かれていたことである。米国は設立地が国内の会社に課税し、アイルランドは国内に経営機能がある会社に課税する。そこでアイルランドに設立した子会社は、米国に経営実態を置く形にすれば、どちらの国からも基本的に課税されない。
 
 米国では、こうした課税逃れに網をかける「タックスヘイブン対策税制」があったが、アップル社はこの対策として別の抜け穴を組み合わせ租税回避行為を行ったとされている。
具体的にはアイルランドに海外統括会社(AOIという会社を設立)を設立させ、アップル社のアイルランドの子会社(ASIという会社)をその傘下において支店扱いにしたことにより課税対象外となるそうである。これによりアイルランドの税率を実質2%以下に抑え、アップル社はグループ全体の実質税率も約25%に抑えたとのことである。
現在のところこの行為が違法ではないのか調査を開始したばかりなので今後の成り行きを見守りたい。

 ところで、そもそも租税回避行為とはどのような場合をいうのであろうか?
まず節税とは、非難される性質のない税金を減らす努力である。
これに対し脱税とは、売り上げの一部又は全部を帳簿に計上しなかったり、架空の経費を計上するなどの行為をして、「偽りその他不正の行為」を行うほ脱犯となる行為をいう。
この節税と脱税の中間に位置するのが租税回避である。
 租税回避とは、非難の対象となっている課税処分を受けるべきであるか否かが直ちには明らかでない行為である。
節税と租税回避、脱税と租税回避の境界はあいまいでありこれを明快に区分できた例はない。
米国ではグーグル社やマイクロソフト社なども利益拡大を求める株主の声を背景に同様の租税回避行為を実施しているそうである。いまのところ法律違反がないだけに対応に苦慮しているという。

 それでは日本ではどうであろうか?
じつは日本でも海外子会社等を使った租税回避行為の事件は多いのである。
従ってこうした国際的な租税回避を法律的に防ぐ制度として、

1.タックス・ヘイブン対策税制
2.移転価格税制
3.過少資本税制
    

の3つの制度がある。
次回は、これら制度の説明と、日本で起きた事例について見ていきたい。


以 上
                 

| 会計 | 14:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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うっかりミスをしがちなのが、印紙税である!(その2)

今回は、契約書に該当すると間違いやすい事例をあげてみる。

A.間違いやすい事例

 契約書という名称でなくても、次のような文書は内容等で、実質、請負契約書に該当するので注意を要する。
(1)加工承り票等
 百貨店などで顧客の持参した生地によって洋服の仕立てを引き受けた際に作成する加工承り票」などは、洋服の仕立てという仕事の完成を約したものであるから、請負に関する契約書に該当する。
 
(2)宿泊申込請書等
  旅館業者などが顧客から宿泊の申し込みを受けた場合に、宿泊年月日、人員、宿泊料金などを記載し、その申し込みを引き受けた旨を記載して顧客に交付する「宿泊申込請書」などは、請負に関する契約書に該当する。ただし、案内状などと称し、単なる案内を目的とするものは、課税文書には該当しない。

(3)保守契約書
  例えば、エレベータの保守契約書の場合、「エレベータを常に安全に運転できる状態に保つこと」つまり仕事の完成を目的としているから、請負に関する契約書に該当する。コンピュータ、コピー機、火災報知機などの保守契約書も同様である。

(4)広告契約書等
  広告主と放送会社または新聞社との間で作成される、コマーシャル放送契約書または新聞広告契約書は、同契約の仕事の完成を目的としたものであるから、いずれも請負に関する契約書に該当する。

* 契約書作成上の注意事項

(1) 契約書の写し、副本、謄本等
 写し、副本または謄本等であっても、契約の成立等を証明するものは課税文書に該当する。1つの契約について同一の契約書が数通作成される場合であっても、それぞれの文書が課税対象となる。
 実際の取引においては、契約書に写し、副本、謄本などと表示される場合があるが、このような場合でも、
(ア)契約者当事者の署名があるもの、押印があるもの
(イ)正本や原本などと相違ないとの契約当事者の証明があるもの
(ウ)写し、副本、謄本であるとの契約当事者の証明のあるもの
は、契約の成立等を証明するために作成されたものと認められるから、契約書に該当する(いずれも文書の所有者のみが署名、押印、または証明しているものを除く)。

①留意点
 契約書を複写機でコピーしたものは、契約書に該当しない。
 要するに、写し等であっても署名等も含めて正本と同じ内容であれば印紙税の課税対象になるのは、契約書としての効力があるからで、実質で判断すれば当然である。そうでなければ、写し、副本、謄本、控え等と表示することで、印紙税の回避が用意になる。

1.金銭または有価証券の受取書

(1)金銭または有価証券の受取書
  一般の会社において発行することが多いと思われる受取書について考えてみる。

①金銭または有価証券の受取書
 金銭または有価証券の受取書とは、金銭または有価証券の引き渡しを受けた者が単にその受領事実を証明するために作成し、その引渡者に交付する証拠証書をいう。
 したがって、「受取書」、「領収証」、「領収書」、「レシート」はもちろんのこと、受取事実を証明するために請求書や納品書などに「代済」「相済」「了」などと記入したもの、さらにお買上票などと証するもので、その作成の目的が金銭または有価証券の受取事実を証するものであるときは、ここにいう金銭または有価証券の受取書に該当する。

《留意点》
 名称等は関係なく受領事実の証明のための証拠書類に該当すれば受取書である。後日の証拠のために、サイン等をした場合などである。受取書として効力があるかどうかを実質で判断するのも同様である。

(会社法務A2Z 2013.2より)

| 印紙税 | 10:33 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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平成25年度税制改正大綱の相続税・贈与税改正案を紐解き住まいづくりに活かす方法は?

・「消費税増税法」成立による住宅の購入に対する影響とは
・住宅ローン減税と贈与税の非課税についてのお知らせ
に続く税制ニュースをお届け致します。相続税の改正にスポットを当てた内容になりますので必見です!

税制ニュース3
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参考:財務省HP 平成25年度税制改正の大綱

(出典:税制ニュースVol.3 発行 積水ハウス 監修 TKC城北東京会 資産税活用委員会積水部会)

| 相続税及び贈与税 | 10:48 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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