税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業44年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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税制改正で孫への贈与がしやすくなります(1)

平成25年度税制改正により、①教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置、②相続時精算課税の適用要件の緩和、③子や孫への贈与税の税率の引き下げという3つの改正から祖父母から孫への贈与がしやすくなります。
 今回はこのうちの①教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置について見ていきたいと思います。

1.教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置
(1)適用趣旨
 扶養義務者である親や祖父母は教育資金の支払に関してその都度支払う場合は原則非課税でしたが、今回の改正により親も祖父母も予め一括で教育資金を贈与した場合であっても一定の条件の基に非課税とされました。これにより、祖父母から孫への資金援助がしやすくなるのと同時に子育て世代の負担を軽減し、若い世代への資金の移転により消費が活発にすることが可能であると考えられます。

(2)概要
 金融機関に受贈者(30歳未満の子または孫)名義の口座を開設して、贈与者(直系尊属である親または祖父母)が教育資金として信託した場合には、1,500万円(学校以外に支払われる場合500万円)までは贈与税が非課税とされます。
 信託された教育資金は、教育資金として支払われたことを証する領収書を金融機関に提出することにより払い出しが行われ、受贈者が30歳を迎えたこと等により教育資金口座に係る契約の終了時に残額があれば贈与税の対象となります。

(3)期間
 平成25年4月1日から平成27年12月31日までの間に拠出されるものに限ります。

(4)注意事項
① 1,500万円は受贈者ごとの限度額であり、母方、父方の祖父母からそれぞれ1,500万円づつではありません。贈与者に孫が3名いる場合には4,500万円までの贈与ができることになります。
② 契約終了時の残額とは、非課税拠出金から教育資金支出額を控除した残額であるため、教育資金以外の支払があった場合には、その金額も契約終了時での贈与の対象となります。
③ 受贈者が死亡したことにより契約が終了した場合には、残額についての贈与税は非課税となります。
④ 30歳の誕生日に残金があれば贈与税の対象となるため、残金が無いように金額の設定をすることや、信託の手数料も考慮してから信託先を選択する必要があります

(5)その他
 この改正には金融市場でも注目がされています。この改正により相続対策の視野が富裕層以外にも広がることになれば、新規の顧客の獲得の機会になるからです。信託銀行は「教育資金贈与信託」という新商品を投入して若い世代の顧客獲得に期待を寄せており、顧客の争奪戦へと繋がることが予想されます。

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| 相続税及び贈与税 | 09:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ハラルを認証してイスラム圏へビジネスを展開しよう

「ハラル」なしでは門前払いのイスラム圏で日本の中小企業が認証を得て、ビジネスを拡大中!

 今回はMoneyzineの4月14日の配信から「ハラル」という記事が載っていて興味を持ったので掲載します。
 新たなるビジネスチャンスの地といわれ、今世界から熱い視線が注がれているイスラム圏諸国のことである。中東はもちろん、アジアでも経済発展の著しいインドネシアやマレーシアなどが含まれ、対象は世界人口の約3割を占める20億人といわれる。規模にして60兆円ともいわれる市場を形成している。
 この巨大なイスラム圏諸国において、暮らしに密着し、誰もが対象となる「食」の分野はとりわけ注目を集めているそうである。しかしビジネスを始めるに際し、避けて通れないのが「ハラル」といわれる認定制度である。

 「ハラル」とはアラビア語で‘許された’との意味をもつ。イスラム圏諸国で商品販売やサービスを始める際に、文字通りゆるされるとお墨付きとなる制度である。日本風に言えば、様々な安全基準にイスラム教の戒律に合致しているか否かを加味したものといえる。
 日本では、味の素やキューピーといった大手企業が厳しい条件をクリアしてハラル認証を得ているが、このところ健闘中なのが地方の中小企業である。例をあげると、使用する器具や方法にも細かい条件がある精肉については、2010年に食品加工のグローバルフィールド(本社:青森県八戸市)が、地元の青森県農産物生産組合が協同で商品化した精肉「青森シャモロック」のハラス認証獲得したのである。現時点では「ハラ―ルチキン」などを国内在住のイスラム教徒向けに展開している。将来的には、薫製など加工品の輸出にも乗り出すという。
 
 また2011年にハラル認証を受けた原田醤油店(佐賀県西松浦郡)は、自社商品である「濃口醤油」の販路拡大をイスラム圏諸国に見出している。
 味噌では、2012年にひかり味噌(本社:長野県諏訪郡)が取得している。伝統食材以外でも、カレー粉やスパイス商品のハラス認証を受けた井上スパイス工業(本社:埼玉県上尾市)が、目下輸出向け新商品の開発に取り組んでいるそうです。

では、いったいどのようにハラル認証をうけられるのか、を簡単に述べてみます。

1.ハラル認証とは
イスラム圏に食品などを輸出する際に、輸入国側から提出をもとめられる認証で、その食品などが、イスラム教徒が‘口’にすることを許されたものであることの証明書です。

2.ハラル認証のメリット
 イスラム圏は近い将来世界の人口の3分の1(約20億人)を占めるといわれています。これは、新興市場とされている中国やインドの人口をはるかに上回ります。つまり、この巨大な市場にアクセスすることができるようになることからハラル認証を取得することによる最大のメリットがあるのです。
 また、ハラル食品はその80%をイスラム圏外からの輸入に依存していて、圧倒的に商材が不足しているのです。

3.ハラル認証の取得
 ハラル認証を取得するには、ハラル認証機関の認証を受けなければなりません。各国には様々な民間あるいは政府系の認証機関が存在しており、その認証書の信頼性も高低様々なのが現状だそうです。よって、ハラル認証を受けようとする場合、認証機関が信頼性のおける機関であることが、認証を受けてビジネスの拡大を図るための大前提となる。また、輸出相手国がその信頼を置いている認証発行機関をさがすことになるのです。
 
 いずれの機関に申請するにも申請手続き及び現地検査は英語が要求されています。また、申請手数料や有効期限は統一されてなく、認証機関によってまちまちだそうです。
 しかし、手続きはほとんどの機関で以下の流れになります。
 ①書類申請:申請書類の作成及び送付、申請手数料納付
 ②監査及び報告:実施検査、成分抽出及び分析(必要に応じて)、検査報告書作成
 ③承認及び認証:報告書チェック、承認会議、認証発行、モニタリング及び更新手続き
 認証が無事発行された後は、認証を受けた商品にハラルマークを付けることができます。ただし、認証が却下される割合は全体の20%~30%程度あるというリスクも

 覚えておく必要があります。 
 なお、申請が受けられない商材があるので注意が必要です。

4.ハラル認証を受けた後は 認証そのものが販路を拡大するわけではないので、ハラル認証取得という事実を戦略的に、販路開拓に活用していく必要があるのです。
 効果的な戦略としてはイスラム圏あるいはハラルをテーマにした見本市や展示会への出品が考えられます。見本市は毎年世界各地で開催されているので、売り込みたい商材に合致したテーマの見本市を探して出品するのが販路開拓には有効ではないでしょうか。 

 以下、フローチャートと手順を掲載しておきます。
crop21.jpg
(特定非営利活動法人 日本ハラール協会HPより)

①申請書提出(所定のフォームに記入)
②書類審査 (製品のハラル性の見込みの判断)
③本契約と秘密保持契約
④お見積もり (各業種別に具体的なプランに基づき協会より見積もりを提出します。)
⑤お支払い(所定の期日までにお支払いを完了させていただきます。)
⑥第一次監査 会社・製造ライン訪問 (ご提出いただいた書類を元に世界ハラル基準に沿ってチェック事項を確認するため訪問致します。)
⑦改善事項(CAP: Corrective Action Plan)
⑧第二次監査 改善事項書を元に、設けられた一定の期間内に改善を実施した後にもう一度監査人による監査を行います。— 2回目で審査を合格しなければ再度改善書発行、第3回目の審査を行います。
⑨ハラル認証—上記をクリアした申請のみハラル認証を進め、ハラル審議委員会にて審議後、合格であればハラル認証書を発行します。

—認証後は認証を証明するハラールロゴをデータにてお渡しし、製品に記載していただきます。企業の希望によって記載を望まないのであれば使用する必要はありません。認証企業以外の者が乱用・悪用防止のため各企業へ発行されるハラールロゴはその企業のみが利用するシリアルナンバーを記載します。
—申請から認証までの期間は約2ヶ月から3ヶ月を目安にしてください。お急ぎの場合はご相談ください。
—ハラル審議委員会の決定事項は最終決定事項であり、交渉には応じかねます。
—ハラル認証書はその後のモニタリングに利用されます。
—ハラル認証書は発行日から1年間有効になります。

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国税の端数処理の基本原則について

毎年この季節になると、税法の改正が発表され、それを理解するために色々調べる事が多くなります。
税法は年々計算が複雑化されてきています。そして実務では、税額計算をしていると必ず端数処理の問題が発生してきます。最近はパソコンで処理をしてしまうため、余り気にも留めていない人もいるかと思いますが、実務においては手計算にて確認作業をしなければなりません。
一般的に端数処理に関しては、国税通則法において、国税納付の容易化、徴収事務の簡素合理化などを目的として、端数金額の処理を定めています。
しかしそれ以外に法律にて規定されていないものに関しては、端数処理に関する基本原則があります。

1 金額の端数処理に関して
「国等の債権債務等の金額の端数処理に関する法律」では、国等の債権債務で金銭の給付を目的とするものの確定金額に1円未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨て、国等の債権の確定金額の全額が1円未満であるときは、その金額を切り捨て、国等の債務の金額の全額が1円未満であるときは、その全額を1円として計算する。 
と定めている。
(根拠条文:国等の債権債務等の金額の端数計算に関する法律1条・2条)

この法律は他の法律に優先して適用されます。ただし社会保険の延滞金、国税・地方税の還付金や過誤納金には適用はありません。

2 国税通則法によれば、国税の確定金額などの端数金額の処理に関して、以下の表のようになっている。

端数処理1

3 今年の1月から預貯金等の利息にも所得税の他、復興特別所得税が2.1%課されました。
 今後、各金融機関などでは、利子等から所得税と復興特別所得税が引かれた金額が振り込まれてきます。実務ではこの金額の計算をしなくてはなりません。その際注意するのが端数処理の問題です。以下具体例を記載しましたので参考にして下さい。

 
(具体的計算例)

利子等の復興特別所得税の額は、源泉徴収された「所得税及び復興特別所得税の額の合計に」2.1/102.1を乗じた金額になるが、50銭以下は切り捨て、50銭超は切り上げ処理になる。

端数処理2

いかがでしょうか、手計算では少し面倒かもしれませんが、一度覚えてしまえば自分のものになります。
実務においてはまだまだ、端数処理問題が出てきます。
今後もこのブログの中で紹介していきたいと思います。

| 会計 | 09:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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モンスター店子の壮絶な実態を知っていますか?

今回は、2013年3月21日のYAHOOニュースの記事を抜粋掲載します。
賃貸住宅で家賃滞納者を強制的に追い出す行為が問題となっていますが、一方で悪質な入居者による家賃未払いが相次ぎ、不動産業者側が対応に苦慮している実態はあまり知られていません。さまざまな理由をつけて家賃を払わず、夜逃げ同然で姿を消す。裁判に持ち込んでも相手に支払能力がなかったり、法的な制約があったりで滞納分が返ってくるケースはほとんどないのである。年間数千万円の被害を‘かぶる’業者もいて、経営を圧迫する事態にもなっているが、抜本的な解決策がないのが実情なのである。

昨年11月、家賃滞納者の退去をめぐる訴訟の判決が大阪地裁であった。家賃を滞納すれば、借り主に無断で部屋のカギの交換や持ち物の処分ができると定めた契約条項が消費者契約法に違反するとして、NPO法人「消費者支援機構関西」が不動産開発・管理会社「明来(あき)」(大阪市)(以下、同社という。)に条項の差し止めを求めたものである。いわば、賃貸業者の「追い出し行為」の違法性を問う訴訟だったが、大阪地裁は「すでに条項を使用しないと表明している」などとして、ほとんどの原告側請求を棄却したのである(原告側は控訴)。
 
消費者契約法は第10条「消費者の利益を一方的に害する行為は無効とする」などと定めており、強制的な追い出し行為はこれに当たる可能性がある。しかし今回の訴訟や賃貸業者側の主張を通して見えてきたのは、確信犯的に家賃を払わなかったり、「ごね得」を通したりと、入居者側にも悪質行為が多々あるという実態である。いあば‘モンスター店子’ともいうべき借り主たちの存在である。

最初から家賃を踏み倒すつもりで借りる人もいる。借りたその月から払わず、電話連絡も音沙汰なし、督促状を郵送しても反応なし。入居の際には収入や保証人などをチェックするが、最後は“未納のまま姿を消してしまい所在地がわからなくなる”借り主が多く、打つ手がないのである。

同社によると、管理する役3,000室のうち、約30%は家賃を滞納したり、督促してやっと入金されたりと、何らかの問題がある入居者であるという。さらに、全体の3~5%が支払う意思がないなど「完全滞納」に該当している。年間でそうした悪質な滞納は40~50件、滞納額は約2,000万円にもなるという。

 具体的な事例からは、入居者のあきれるばかりのモラル欠如の実態が見て取れる。20代前半の風俗関係の女性は家賃15万円の1LDKの部屋に入居していたが、家賃滞納が続き、支払い督促にも応じず、滞納額や退去時の支払額の合計が160万円を超えたそうである。その結果、明来側が家賃などの支払いを求め、相手側も督促で苦痛を感じたとして慰謝料を求めるなど双方が提訴する事態に、結局、明来側が勝訴したが、女性は転居し所在がわからなくなり、未納分は返ってこなかったのである。

また、20代半ばの水商売の女性の場合、家賃を3ヶ月滞納、連絡にも応答しなくなった。担当者が部屋を見にいくと中から犬の鳴き声が聞こえる。どうやら飼い犬を室内に残してどこかへ行ったようだ。数日間様子を見たが、部屋への出入りが確認できなかったため犬を保護した。ところがその後に女性が現れ、‘犬を盗まれた’と警察に訴えた結果、和解金を払うはめになったという。

さらに、昨年、家賃3ヶ月分など30万円を滞納して‘逃げた’20代の男性については、保証人からたどって居場所を発見。支払いの訴訟を起こし簡裁、地裁と勝訴したが、いまだに滞納分の支払いはないという。

入居者がいなくなったようなケースでも通常、部屋をカギで開けたり、残った荷物や家具を整理するのは裁判所の手続きを踏んで行うが、それだと家賃などが保証されないまま数ヶ月かかることが多い。そこで業者側の判断で電話連絡や督促の郵送、部屋への出入り確認など手順を踏んだ上で部屋へ立ち入り、写真を撮ったり、荷物を倉庫で保管したりする場合もあるという。

別の事例では、連絡の取れなくなった入居者の女性の部屋を調べたところ、ゴミ袋が3つあった。完全に出て行ったと思い、それらを処分したところ、半年ほどたって女性が現れ、「袋の中には百数十万円のブランドもののバッグが入っていた」として損害賠償請求をおこされたという。

このように「わざと滞納しても3ヶ月程度で追い出すことはできないと、消費者契約法を逆手にとって確信犯的に家賃を滞納する悪質な借り主が増えている。分不相応な高額の部屋を借りている人に多く、こちらが安い部屋に移ることを提案しても聞く耳をもたない」と同社の社長は実情をあかしている。

いままで挙げてきた例をおかす人は、よそに移っても同じことをやるでしょう。これまで民事訴訟で対応してきたものが多いと思うが、悪質なケースには詐欺罪の適用が認められるようになってほしい、と願う。
家賃の未回収は賃貸業者の経営を圧迫する事態となるだけに深刻な問題である。
(産経新聞 2013年3月20日 配信記事より)

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公正取引委員会も4月1日より専用相談窓口を設置 消費税転嫁防止対策

 新年度がスタートとともに次々と新政策の発表がされました。消費税関連としては、公正取引委員会も消費税転嫁防止の対策として緊急調査の実施に加え、2013年4月1日より相談窓口を設置しました。
 消費税
 消費税転嫁の対策としては、政府が消費税転嫁対策の特別措置法案を2013年3月22日に閣議決定しています。この法案は消費税率引き上げの際、中小納入業者が消費税を確実に転嫁できるようすするため、「消費税還元セール」などの税率引き上げ絡めた値引販売の宣伝を禁止したり、税込価格の据え置きにより税率引き上げ分の消費税の転嫁を拒むことは禁止されています。また、転嫁と引き換えに値札の貼り替え作業などの見返りを求めることも禁止しています。
 
 この度、公正取引委員会は2013年3月27日付けで「消費税率の引き上げを見据えた買いたたき等の行為への対応について」という形で次の対応を取ることを発表しています。
1.緊急調査の実施
 売上高70億円以上の大規模小売業者2千社と納入業者5万社に対して書面による調査を実施します。調査票についは3月26日に送付されており、4月19日までに回答することとされています。
2.事業者からの専用相談窓口の設置
 公正取引委員会事務総局の取引部内に、消費税率の引き上げえを見据えた買いたたき等の行為に関する事業者からの相談等を一元的に受けるための専用窓口を設置し、4月1日より全国から相談を受け付けます。

※専用電話番号 03―3581-3379

 公正取引委員会では、以上の対策により転嫁拒否の実態を調査するところからスタートすることとしており、調査により違法行為が発見された場合には適正な処置(転嫁を拒否した税額の分の支払いや企業名の公表など)を取ることとされています。
 これらの調査により実体がどこまで判明するかは、弱い立場の中小納入業者がきちんと声をあげられるかに懸かっていると思われます。回答期限である4月19日までに正確な回答がされることを期待するばかりです。

| 消費税法 | 09:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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住宅ローン減税と贈与税の非課税についてのお知らせ

税制ニュース
4.11 2

(TKC城北東京会監修 税制ニュースVol.2)



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パチンコ業界等の税務調査結果の実情!

 国税庁が発表した平成23事務年度(平成23年7月1日から同24年6月30日)の「法人税等の調査事績の概要」によると、法人税の不正で発見割合の高い業種は「バー・クラブ」が52.6%でワースト、次に「廃棄物処理」の33.1%、「パチンコ」の31.9%の順となっている。ワーストの上位3業種のなかで、‘パチンコ’は前年まで9年連続で2位だったが、‘不正発見割合’の点では若干ながら改善したかたちになっている。しかし、法人税の不正申告で、1件あたりの脱漏所得がもっとも大きかったのは‘パチンコ’の4247万円で、ワースト記録は継続している。ワースト2位の‘その他の娯楽’の1件不正脱漏所得金額が2694万円、続く‘医薬品’が同2585万円、‘水運’が同2583万円、‘鉄鋼製造’が2515万円と、ワースト5までがいずれも2千万円台であることに比べると、‘パチンコ’の不正金額が突出していることがわかるのである。

 この現状を打破できるのだろうか。はなはだ疑問であるが。
 国民的な‘大衆娯楽の殿堂’として巨大産業に発展してきたパチンコ業界だが、こうした調査結果が明らかにされるたびに、‘脱税業種’という負のイメージが強まってしまうのである。段階的な税率の引き上げによる消費税増税を前に、パチンコ業界では増税分をどのようなかたちで転嫁していくべきかを模索しているが、それ以前に、業界の負のイメージから「パチンコにもっと課税しろ」といった世論が高まってしまえば、消費増税とのダブルパンチに見舞われかねないのである。脱税常習ワースト業種の汚名が益々継続されることになる。

 日本生産性本部がまとめた「レジャー産業白書2012」によると、2011年度のパチンコ参加者、いわゆる「パチンコ人口」は前年度よりも410万人減少した1260万人で、調査開始以来最低になったという。また、それを裏付けるように、かつては‘30兆円超’といわれた市場規模も18兆8960億円にまで減少したのである。8年連続の前年割れで、市場規模の縮小に歯止めがかからない状況が続いているのである。その一方で、1人当たりの「年間平均参加回数」は前年の19.9%回から27.8回に、「年間平均参加回数」は同7万7100円から9万3700円に、いずれも増加しているのである。
 
 パチンコファンは、減少していないのである。なぜか嗜好品のタバコにも似ている。喫煙する人は確かに減少しているが、1人当たり喫煙する量は増えているそうである。
 また、パチンコの遊技料金は、風営法施行規則で玉1個につき4円以下と定められている。このため、100円で25個を貸し出すのが一般的だ。ただし、業界の監督官庁である警察庁では、平成12年12月の段階で「消費税分は1個4円以内という制限に含まれない」との見解を示しており、消費税率の引き上げに際して一部の店舗では、100円で貸し出す玉の個数を減らす可能性を検討しているという。平成9年に消費税率が3%から5%へ引き上げられた際には、貸し玉料金に消費税を上乗せできなかった店舗では内税処理で対応した。‘貸し玉’の本体価格を3.81円に下げざるを得なかったという。

 ‘パチンコ人口’の減少による市場規模の縮小で、厳しい経営環境にあるパチンコ業界だが、毎年恒例のように‘脱税業種’の常連として名を連ね、不正金額も他の業種に比べて突出している状況では、大多数の納税者の心理として‘パチンコ業界は苦境に立たされている’などとは思わない。射幸心を抑制するという観点から、‘パチンコ機’の入れ替えを余儀なくされるなど、業界はこれまで度重なる規制を受けてきた。その影響で大幅な客離れが予測されると、金融機関も融資に慎重な姿勢をみせはじめ、パチンコ店の倒産件数は平成19、20年をピークに激増した。しかし、そうした‘苦境にたたされる業界’の実情とは無関係に、‘パチンコはギャンブルだから、賭博税を課税しろ’‘パチンコ税を導入して震災復興に充てろ’という声はたびたび聞かれる。消費増税に加えて‘パチンコ税’などが新設されてしまえば、業界にとって死活
題になるのである。

 店舗が縮小する一方で、パチンコ機減少、パチスロ機増加というトレンドが明確な以上、‘次’に重点的な税務調査が実施されるのは遊技機器販売事業者などの関連業種だと予想できるのである。新台への入れ替えを促進するための販売報奨金や新機種導入奨励金などが、代金の割引・値引き販売に当たるのか、それとも販売促進経費として損金扱いにできるのかといった、税務・会計処理的な線引きが難しいケースもあるようだ。税務調査の際に、明確に説明できるだけの税務的な根拠を身につけておかなければ、意識していなくても、それが申告漏れや所得隠しに該当するなどと指摘されてしまうかもしれない。 震災被災地では、パチンコ産業は大きな産業のひとつであり、雇用の面でも重要な役割を果たしている。帝国データバンクの調べによると岩手、宮城、福島の3県を中心に600店ほどのホールが被災、200店あまりは店舗全壊や、店舗が津波でながされたという。
 
 パチンコのギャンブル性は否定できないが、復興には娯楽が不可欠であることも間違いないのである。業界は今後、消費税をどのようなかたちで料金に転嫁していくかが重要な問題となる。
 今後、消費増税による負担増に加えて、‘パチンコ税’の新設などが取りざたされないためにも、「不正」が指摘されないですむように、業界をあげて適正な税務処理と申告納税に取り組んでいかなければならないと考える。

(月刊 社長のミカタ 4月号のクローズアップより引用)



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復興特別法人税の記載方法に注意を!

 今年も3月決算、5月申告法人の時期が来ました。 
1年で一番決算法人が多い月でもありますが、今年は特に復興特別法人税適用の最初の年度でもあります。            
復興特別法人税とは、「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」(平成23年法律第117号)が平成23年12月2日、公布・施行され、復興特別法人税として創設されたものです。
 復興特別法人税は、通常の法人税額の10%が復興特別法人税の額となります。

 また、復興特別法人税は3年間の期間限定で課される事に注意を要します。

具体的内容としては、指定期間(平成24年4月1日から平成27年3月31日までの期間)内に最初に開始する事業年度開始の日から同日以後3年を経過する日までの期間内の日の属する事業年度を課税事業年度として、復興特別法人税が課されます。
分かりやすく言えば、3月決算法人の場合、平成25年3月期から3事業年度ということですが、途中で決算期を変更した場合等には、4事業年度以上になる場合もあります。
 なお、決算期変更等により課税事業年度の月数が36ヶ月以上になった場合には、最後の課税事業年度の課税標準を月割りし、36ヶ月分の通常の法人税額に対して復興特別法人税の額が計算されるように調整することになっています。
この復興特別法人税申告書は、法人税額が発生しなければ提出する義務はありません。

ただし、平成24年6月の国税庁HPに掲載された事務運営指針では、課税標準法人税額がないため復興特別法人税申告書の提出が無かった場合において、その後法人税の修正申告等があったことに伴い、復興特別法人税について期限後申告書の提出があったときは、その期限後申告に係る復興特別法人税については、無申告加算税の規定が適用されることが示されている。
従って、税務調査等で修正申告を出した場合、法人税額が0円であったものが増加し法人税額が発生した場合は、この法人税額の10%が復興特別法人税として課税されると同時に、無申告加算税も適用されることになるので法人税額が0円でも復興特別法人税申告書は提出しておくことを勧めたい。
国税庁発表の事務運営指針を以下の通り掲載する。

復興特別法人税に係る加算税の取り扱いについて(事務運営指針)
(法人税の修正申告等に伴い新たに復興特別法人税申告書の提出等があった場合の取扱い)
1 法人税の確定申告書(期限後申告書を含む。以下同じ。)又は連結確定申告書(期限後申告書を含む。以下同じ。)に記載されたところにより計算した課税標準法人税額(東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法(平成23年法律第117号。以下「復興財源確保法」という。)第47条((課税標準))に規定する課税標準法人税額をいう。以下同じ。)がないため、同法第53条第1項ただし書((課税標準及び税額の申告))の規定により復興特別法人税申告書の提出がなかった場合において、その後その事業年度又は連結事業年度につき法人税の修正申告又は更正があったこと等に伴い、復興特別法人税について期限後申告書の提出があったとき又は決定をするときは、法人税について期限内申告が行われたかどうかにかかわらず、その期限後申告又は決定に係る復興特別法人税については、通則法第66条((無申告加算税))の規定を適用することに留意する。
(復興特別法人税につき零申告があった場合の取扱い)
2 法人税の確定申告書又は連結確定申告書に記載されたところにより計算した課税標準法人税額がないため、復興財源確保法第53条第1項ただし書((課税標準及び税額の申告))の規定により復興特別法人税申告書の提出を要しないこととなる法人が、課税標準法人税額を零とし、かつ、還付金額(同項第3号に規定する控除しきれなかった金額をいう。以下同じ。)の記載がない復興特別法人税に係る申告書を提出した場合には、当該申告書は、通則法第2条第6号((定義))に規定する納税申告書に該当するものとする。したがって、当該申告書に係る課税標準法人税額、復興特別法人税の額又は還付金額につきその後に税務署長が行う処分は、決定ではなく、更正となることに留意する。

次に、今年1月から復興特別所得税が導入されているが、法人がこの復興特別所得税を預貯金利息や受取配当金などで課税され支払っている場合、この税額は復興特別法人税から控除される。
なお、復興特別法人税が0円の場合は還付されるが、別に復興特別別表を提出する必要があるので注意を要したい。
 ここでは、復興特別別表1・2・3の記載のサンプルを掲載したので参照にしてほしい。
通常の申告書の他に復興特別別表を作成しなくてはならないので記載方法には注意を要して申告してもらいたい。

<参考資料>

【①】
復興特別別表①

【②】
復興特別別表②

【③】
復興特別別表③

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2013年度税制改正(案)が閣議決定された!

 2013年の税制改正(案)では、所得税、相続税、贈与税の見直しがされた。
まず所得税については、税率構造に加えて、課税所得4,000万円超について45%の税率を設ける。(2015年分の所得税から適用)。適用者は、14万2,000人程度になると予想される。
相続税については、税率の見直し、小規模宅地等の特例、国外移住相続人等に対する課税の適正化などである。
贈与税については、直系卑属間の贈与税率を緩和、相続時精算課税の要件緩和などである。また、教育資金の一括贈与について、贈与税の特例措置を創設。この目的は、高齢者の保有する資産の若年層への移転を促進すること、教育・人材育成をサポートすること、経済活性化への寄与も期待することなどである。

 具体的には、所得税においては住宅ローン減税の改正(案)がある。一般の住宅の場合、26.1~26.3に居住した場合、借入限度額が2,000万円で控除率は1%、各年の控除限度額は20万で最大控除額は200万円になる。さらに26.4~29.12に居住した場合、借入限度額が4,000万円で控除率は1%、各年の控除限度額は40万円で最大控除額は400万円になる。

 相続税においては小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の見直し(案)が提起された。1つは、居住用宅地の適用対象面積の見直しである。現行上限240㎡のところ改正案では330㎡とする。また居住用宅地と事業用宅地を併用する場合の限度面積の拡大として、限定併用から完全併用にするというもの。例えば、居住用240㎡、事業用400㎡の場合、現行は最大で400㎡であるが、改正案では330㎡と400㎡の合計最大730㎡が認められる。
相続税では、国内にいる親が所有する国外財産を外国籍の孫に相続・贈与した場合は「課税なし」となる。

このようなこととは反対に、基礎控除は引き下げられ課税対象が増えることになる。現行は、5,000万円+1,000万円×法定相続人であるが、改正案では、3,000万円+600万円×法定相続人となる。

 今後の検討課題としては、消費税引き上げに伴う対応として、住宅取得に係る措置において、所得税に加え個人住民税による住宅ローン減税の拡充措置を講じてもなお効果が限定的な所得層に対しては、別途、良質な住宅ストックの形成を促す住宅政策の観点から適切な給付措置を講じ、税制において当面、特例的な措置を行う平成29年末まで一貫して、これら減税措置とあわせ、住宅取得に係る消費税負担増をかなりの程度緩和することになる。
 給付措置の具体的な内容については、税制措置とあわせた全体の財源を踏まえながら検討を進め、一定の周知期間が必要であることを踏まえ、できるだけ早期に、遅くとも今夏にはその姿を示すこととしている。

 さらに、復興支援のための税制上の対応として、被災者については、住宅ローン減税の拡充措置に加えて適切な給付措置を講じることにより、復興まちづくりに係る区域指定や宅地造成の時期など外的な要因により被災者間で生じる負担の不均衡を避ける必要がある。このため、住宅の再取得に係る標準的な消費税の負担増加に対応しうる措置を講じるものとするとしている。給付措置の具体的な内容については、一定の周知期間が必要であることを踏まえ、できるだけ早期に遅くとも今夏にはその姿を示すこととしている。

(平成25年1月29日閣議決定、平成25年度税制改正の大綱より一部抜粋)




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