税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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交際費税務の見直しは、どう影響するのか!

税制改正や国土強靭化が後押しか?

 安倍政権が提唱する経済政策「アベノミクス」の柱の1つに‘国土強靭化計画’があります。公共事業に10年間で200兆円を投資することで、災害に強い国土づくりを目指すものですが、それとともに景気回復への足がかりにする狙いも込められています。仕事が増えることで建設業界が潤い、雇用促進が図られると同時に接待等で飲食店の利用が増えるなど消費活動が促進され、全ての業界に好影響を及ぼすーといったシナリオが各所で謳われています。果たしてそうでしょうか?モラトリアム法の終結で、中小企業の大量の倒産が懸念されている中、楽観的施策ではないだろうか。
さらに自民党は、税制改正大綱で交際費減税も俎上にのせたのである。交際費は損金不算入が原則だが、租税特別措置法で一定の例外が設けられている。資本金1億円以下の中小企業は年間600万円を限度として9割を損金に算入できるというもの。この‘600万円’という上限が‘800万円’にまで拡大されるとともに、その限度で全額の損金算入を認めることが予定されています。

 景気浮揚に向けて、中小企業の交際費の支出額拡大が重要な一策として捉えられているのは間違いないのである。そこで交際費を取り巻く現状を改めて見ていく。
交際費課税は会社の‘冗費濫用’を防ぐ意味合いなどから昭和29年にスタートしたものである。当時は課税対象を業種的に判定するケースがあるなど、現行制度とは複数の面で仕組みが異なっていた。その後、損金不算入割合や適用法人、抜本的な仕組みなどを数度にわたって変更してきた。基本的に課税強化の傾向が続くのである。しかし、景気悪化などを受け、ここ10年は中小企業の負担を減らす方向の見直しが相次いでいるのである。平成15年度は控除を認める法人の範囲を現行の基準に拡大し、損金不算入割合は引き下げられた。さらに18年度には飲食費に対する軽減策として、1人当たり5千円以下の飲食費を交際費の範囲から除外した。21年度には定額控除限度額が400万円から600万円に引き上げられたのである。来年度(2014年度)改正でさらなる定額控除限度額の引き上げが見込まれている。
この結果、資本金1億円以下の法人には600万円以下の部分の90%損金算入を認めたうえ、交際費の範囲から除くものとして①福利厚生費、②1人当たり5千円以下の飲食費(役職員の間の飲食費を除く)、③カレンダー、手帳等の贈答費用、④会議関連の茶菓子・弁当等費用、⑤出版物等の編集のための座談会等費用―が列挙される制度となったのである。

 交際費は減税の傾向がみられるとはいえ、さらに中小企業の負担を減らすべきという意見は多いのである。たとえば、日本税理士会連合会は、最新の税制改正建議書で、「交際費であっても事業活動に必要なものは金額の多寡にかかわらず損金算入されるべきであり、金額基準等により形式的に交際費かどうかを判断すべきではない」として、社会通念上必要とされる慶弔費等は交際費課税の対象外とすることを提案している。また、600万円(現行)以下の部分に1割課税とされていることに異を唱え、この部分は全て損金算入するべきとしている。全国法人会総連合も同様の提言をしている。慶弔費については常識上相当と認められる金額を具体的に「1件当たり1万円程度」として、その部分を交際費課税の対象外にすることを求めたのである。日税連と比べて一歩踏み込んだ提言としては、資本規模に関わらず一定の損金算入を認めるべきとした点が挙げられる。いずれも交際費の使い勝手を高める提案をしており、中小企業にとっての交際費の重要性を強調する形となっているのである。

 ここで、消費税増税論議などでも引き合いに出されることが多い諸外国の税制もみてみる。諸外国の交際費課税の現状は、財務省が「主要国における交際費の税務上の取り扱い」としてまとめています。これによると、イギリス以外では何らかの形で損金算入できる旨の規定が設けられていることがわかります。アメリカとドイツは、20数年前はともに100%損金だったが、それぞれ2度の税制改正を経て現行の損金不算入率になったのである。アメリカは原則、交際費の40%を損金算入とし、ドイツは交際費の30%を損金不算入としている。特に、注目したいのは、フランスでは原則的に全額の損金算入が認められていることである。また、全額または一定の損金算入が認められている3国とも資本規模で取扱が変わらない設定で、国際的には日本の仕組みが特殊であることもわかります。
平成22事業年度に交際費等を支出した企業数は230万社で、支出総額は2兆9360億円であった。これは前事業年度比でマイナス2%でした。企業が交際費を切り詰める傾向は長年続いていて、5年前と比べると17%、10年前から33%、15年前から45%も減少していることになる。これは景気の減退が大きく影響した結果である。
 
経営者としては無駄な支出を減らしたいものですが、交際費は中小企業から切っても切れない関係にあります。交際費をたくさん使えるような経済状況に復活することを期待する気持ちは誰しもが持っています。経済活性化を税制がどこまで後押しできるのかといった点に注視し続けなければならないと思う。

(月刊 社長のミカタ 2013年3月号より抜粋)




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| 交際費 | 09:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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電子申告利用の勧め

 今年の確定申告において電子申告を行った方も多くいたかと思います。
所得税から最高3,000円の「電子証明書等特別控除」適用最後の年度でした。
この制度は2007年分から2012年度分の間で、所得税の確定申告書を本人の電子署名及び電子証明書を付して電子申告で行った場合、最高3000円の税額控除をいずれかの年度で1回控除が受けられた制度でした。
 国税の電子申告・納税システム(e-TAXと呼ぶ)は2004年より全国で運用が開始され、初年度利用件数は全国でわずか約3000件余りでした。その後、国税の電子申告利用の普及努力や、税理士の電子証明書だけでの申告が可能になったなどの理由で、2011年度では、法人・個人の利用件数は約2185万件にまでになってきました。

 これに対し、地方税(eL-TAXと呼ぶ)でも地方税ポータルシステムが設けられています。
各自治体の対応状況に差がありますが、2013年2月28日現在の利用件数は法人・個人合わせて約546万件にのぼります。今後対応自治体が増えるにつれてさらに増加するものと見られます。

 2013年1月11日、国税庁ホームページで「光ディスク等による支払調書の提出が義務化されます」旨が公表されました。
 法定調書は、書面による提出を原則としていたが、2014年1月1日以後に提出する支払調書等(支払調書・源泉徴収表・計算書・報告書など)を提出する場合において、前々年の提出枚数が1000枚以上であった場合には、電子申告か光ディスク等にて提出する方法によらなければならないことになりました。

 更に、各自治体に提出する「給与支払報告書(個人住民税)」についても、地方税電子申告(eLTAX)もしくは光ディスク等を利用した電子提出が義務化されました。                (所法228の2、相法59,措法42の2の2)

従来まで書類にて郵送をしていた企業。
電子申告に消極的だった企業。
今後さまざまな場面で電子申告・電子申請が増えてきます。その波に乗り遅れないためにも電子申告の導入を促したい。



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| 財政・税務 | 10:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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社会保障・税番号制度 今国会で成立へ

昨年1月26日の記事にてマイナンバー制度について少しばかり触れてみました。社会保障と税の一体改革では欠かせない制度として注目を集め、2015年1月から運用開始と予定されておりましたが、解散に伴い廃案となった経緯があります。
その後、政権が変わったことは皆さまご存じの通り。ではその法案がどうなったかというと、3月1日に番号法案及び関係法律の整備等法案が閣議決定・国会提出されております。
※概要についてはここをクリック


「マイナンバー」の略称を廃止
「社会保障・税番号制度」に



 政府は、社会保障と税の共通番号制度の導入に必要な「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律案」、いわゆる「マイナンバー法案」など、関連4法案を閣議決定した。野党も民主党が賛成する方向で調整しており、今国会で成立する公算が大きい。今回の法案は、民主党政権当時に廃案となった旧法案よりも「費用対効果」を重視しており、「番号」と「システム」の官・民両分野での利用拡大を目指したものとなっている。税理士・会計事務所にとっての共通番号制度は、「申告納税制度を補完」するものであることが大前提となるが、「記入済み申告制度」などに利用が拡大されれば、結果として納税者の自主的な申告を妨げ、「申告納税制度の理念を損なう」とする意見も少なからずある。

 共通番号制度をめぐっては、民主党政権が昨年の通常国会に関連法案を提出したものの継続審議とされ、衆院解散に伴って昨年秋の臨時国会で廃案となった経緯がある。制度の開始は民主党政権での当初の想定から1年遅れ、平成28年1月からとなる見通し。また、政府では、共通番号制度の略称を「社会保障・税番号制度」と決定。民主党政権が決めた「マイナンバー制度」の略称は公式文書などでは使わないことを申し合わせた。
共通番号制度は、すべての国民と法人に番号を割り振って納税や社会保障の情報を一元管理するというもの。国民への番号の通知は平成27年10月を目指すとしている。制度運用のためのシステム整備などにかかる初期費用は2千億~3千億円、毎年度の運用コストは200億~300億円と見込まれている。 
計画では平成28年1月から行政機関での番号利用を開始し、申請すれば顔写真付きの「個人番号カード」を交付する。29年1月からは行政機関相互間の連携を順次スタートさせ、本格的な運用につなげる方針だとしている。
日本税理士会連合会では昨年11月にまとめた「マイナンバー法案に対する意見・要望」のなかで、「税制において番号制度を導入することは、法人や個人事業者の所得把握に限界があるものの、その牽制効果は間接的に申告水準の向上をもたらし、課税漏れのない適正な申告などの実現に寄与するものと考えられる」として、共通番号制度の導入に賛同する立場を示している。
 
 この「意見・要望」で日税連は、法案段階で不足している点などを指摘。「セキュリティの確保」「関連事務実施者の負担が過度にならないよう配慮」「民間利用について十分な検討」「個人番号情報保護委員会の体制整備については運用後に検証」「同委員会への税理士の登用」などを要望している。とくに共通番号の民間利用については「現時点の法文化は時期尚早である」として、当面は銀行や証券会社、生保・損保などをはじめとする商業目的での番号活用には慎重であるべきだと提言している。

 共通番号制度の導入をめぐってはこれまで、日本経済団体連合会が「豊かな国民生活を創る」として法案の早期成立を求めてきたほか、経済同友会も「次世代へ誇れる番号制度システムの実現を」とする要望書を提出するなど、経済界からの強い働きかけがあった。その一方で、税理士業界と同様に「個人情報」についての守秘義務がある「士業」の各団体では、制度導入に慎重な意見も根強い。

 日本医師会では「番号そのものに反対ではない」としながらも、「番号を診察歴などの医療情報と結びつけるというような活用をすれば、プライバシーの問題、個人情報の漏洩の問題、受診抑制などの管理医療への懸念などさまざまな問題点がある。これらに対する十分な検討や懸念払拭がなされない限り、医療分野における番号の活用は認められない」として、「医療、介護、障害者福祉などの『現物給付サービス部分』での利用には反対」であると一貫して主張している。

 また、民主党政権当時から、「旧マイナンバー法案」に強く反対してきた日本弁護士連合会では、3月7日付の会長声明でも「同法案に強く反対」として、あらためて廃案を求めている。日弁連ではこの声明のなかで「民主党政権は、マイナンバーを『納税者番号』として活用することにより所得の正確な把握を図り、給付付き税額控除制度などを実現することができるなどという理由でその導入を図ったが、いまや共通番号制度を導入しても『所得の正確な把握』ができないこと、および社会保障の充実や税の公平の実現は同制度の導入とは別の要因が大きいことが明らかとなっている」としたうえで、「しかも、自民党・公明党政権は、『給付付き税額控除』よりも『軽減税率』による低所得者対策を取ることを方針としている」と指摘。「したがって、そもそも同法案再提出の理由が不明確である」と反対の理由を述べている。

 『税理士新聞』を発行するエヌピー通信社では、平成23年と24年のそれぞれ10月に「共通番号制度の導入に賛成か反対か」のアンケート調査を実施。一昨年のアンケートでは「賛成」の146票(69.2%)に対して「反対」が65票(30.8%)、昨年10月に再度行った同様の問い掛けでも「賛成」が89票(69%)で「反対」が40票(31%)と、いずれも約7割の税理士が共通番号制度の導入に「賛成」と回答している。
 7割を占めた「賛成」のなかには「共通番号制度は申告納税制度を補完するものとして必要」とする意見があったが、それとはまったく対照的に「共通番号制度によって、記入済み申告制度と実額控除が実施されるようになれば申告納税制度の理念を損なうばかりではなく、納税者の自主的な申告という制度の根幹が歪められ、税理士が関与する機会も減少する」とする意見も、3割の「反対」のなかにはあった。



(エヌピー通信社 発行 新聞記事より抜粋)



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| 納税環境整備 | 15:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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所得拡大促進税制を創設 雇用促進税制は拡充

労働者の「所得拡大促進税制」を創設へ

 政府は1月29日、平成25年度税制改正大綱を閣議決定しました。企業の減税措置として、従業員の給与等支給額が一定率を上回った場合、その増加額の10%の税額控除を可能とする「所得税拡大促進税制」を創設するとともに、従来の雇用促進税制を拡充して、税額控除額を増加雇用者1人当たり20万円から40万円に倍増しています。
 また、国内設備投資を増加させた法人が新たに国内で取得等した機械装置について、取得価額の30%の特別償却または3%の税額控除を認めることや、商業・サービス業・農林水産業を営む中小企業等が経営改善に向けて建物附属設備や器具・備品を取得する場合にも、30%の特別償却または7%の税額控除ができる制度を創設するなど、雇用や労働者の所得拡大、設備投資に前向きに取り組む企業を支援する措置が設けられました。

 平成25年度税制改正大綱では、26年4月に消費税率が現在の5%から8%に引き上げられることを見据え、民間投資の喚起や雇用・所得の拡大を促す効果を狙う施策が随所に盛り込まれた。なかでも所得拡大促進税制の創設と雇用促進税制の拡充は「成長による富の創出」を掲げる安倍内閣の施策の大きな柱と位置付けられている。

 大綱には、「わが国の多様な潜在力を引き出すことが〝成長による富の創出〟につながる」として、「雇用と所得が拡大する国」を目指すことが明記された。その税制面からの取り組みの一つが「所得拡大促進税制」の創出だ。
この制度は、従業員への給与等支給額(労働分配)を増加させた企業には、一定割合の法人税額を控除するというもの。雇用確保と消費者の需要回復に後押しされる経済成長を狙う一貫とされている。
対象となるのは青色法人企業で、平成25年4月から28年3月末までに国内雇用者に払った給与等が一定の計算上で5%以上増加した企業は、その増加額の10%を法人税率から控除できるというもの。正確には、各事業年度の所得金額の計算上で損金額に参入される給与等支給額を指す「雇用者給与等支給額」から、25年4月以降に始まる最初の事業年度(基準事業年度)の所得金額の計算上で損金額に参入される給与支給額を指す「基準雇用者給与等支給額」を控除した「雇用者給与等支給増加額」の「基準雇用者給与等支給額」に対する割合が5%以上となった際には、その「雇用者給与等支給増加額」の10%の税額控除ができるというものだ。なお、控除される10%は、中小企業の場合は20%となる。ただし、控除額は当期の法人税額の10%(中小企業者等は20%)が限度とされている。

 さらに、この控除を受けるには給与増加額が5%以上であると同時に、雇用者給与等支給額が前事業年度の雇用者給与等支給額を下回らないこと、そして平均給与等支給額が前事業年度の平均給与等支給額を下回らないことが条件に挙げられている。これは、仮に25年を基準事業年度として支給額が1億円あったとして、26年度は大幅増員したため2億円に膨らんだが、制度の適用を受けようとする27年度には大リストラをして支給額が1億1千万になったような場合を想定し、前事業年度に約半数もの従業員の解雇したにも関わらず、「所得拡大促進税制」の適用を受けるのは制度の趣旨に反するためにできた縛りだ。
 所得拡大促進税制につき安倍政権では、その減税規模を年間約1千億円とする方針を示している。つまり毎月の給与や賞与は、全体で年1兆円の増加となる。日本の雇用者数は23年末で5487万人だが、単純に頭割りをすれば一人あたり年間2万円の賃金増となる。ただし、法人税を納めている黒字企業が全体の約3割という状況を鑑みれば、国民全体の底上げに効果を発揮するかは大いに疑問だ。「税金を納めるくらいなら社員に給料を支払ってやろう」という経営者が、この3割の中のどれほどになるのか。底上げどころか、全体で見ればさらなる二極化を招く可能性も十分にある。

 もう一方の〝雇用促進税制の拡充〟についても同様の指摘は多い。
こちらは平成23年6月に公布された税制上の優遇制度で、同年4月から26年3月末までに開始する事業年度で「雇用保険一般被保険者」を5人以上(中小企業は2人以上)、かつ雇用増加割合10%以上増加などの要件を満たす場合に、雇用増加数1人当たり20万円の税額控除が受けられる制度だ。
25年度税制改正では、その税額控除限度額を増加雇用者数1人当たり40万円に引き上げるほか、適用要件の判定の基礎となる雇用者の範囲について所要の措置を講ずることとされている。
ここで制度の概要について改めて確認しておく。
まず、ここでいう「雇用保険の一般被保険者」とは、1週間の所定労働時間が20時間以上で、引き続き31日以上の連続した雇用が見込まれる人を指す。もちろん、パートやアルバイト従業員も含まれる。ただし、65歳以上で再雇用された人や、いわゆる季節労働者のほか、会社の役員は対象外だ。
対象となるのは青色申告法人に限られ、適用を受けるには事業年度開始から2カ月以内に公共職業安定所へ「雇用促進計画」を提出しなければならない。そこで、上記のような従業員の増加があり、かつ給与などの支給額がその法人の「比較給与等支給額」以上である必要がある。

 なお、前事業年度から当該事業年度にかけて、会社都合のリストラなどの離職者がいないことが条件にあるので注意が必要だ。また、設立事業年度は適用から外れる。
厚生労働省の今年2月1日付けの資料では、23年11月までに68935人(6396件)の雇用増加「達成」状況が報告されているが、「実質GDP(国内総生産)を2%押し上げ、60万人分の雇用を創出する」という安倍首相の宣言をどこまで後押しする政策になれるかは未知数だ。
安倍首相は、大企業が潤うことで中小零細企業も活性化するというトリクルダウンの思考を経済政策の土台に据えているが、結果的に社会全体の底上げに繋がらなければ日本経済の再生は難しい。雇用促進により労働人口を増やすことは、すなわち失業者を減らし、生活保護者世帯も減少させることにつながる。それは安定的な税収を確保するとともに、健全な形で支出を減らすことだ。今後、3割の黒字企業のみが、「既存の従業員の給与増か、それとも従業員総数の増加か」という選択をすることになる。はたして、そうした〝恩恵〟は残り7割にまで浸透する日はくるのだろうか。もちろん、そのオコボレを待ってもいられないため自助努力を重ねるしかないが、「痛み」に耐えるにも限界があることは、この10年で経験済みだ。〝成長による富の創出〟の行方には、多くの中小企業の命運がかかっている。


(NP通信社 記事、社会労務士法人日比谷事務所 所報 参照)



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| 税制改正 | 09:15 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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書籍販売のお知らせ

インバウンド観光業者の海外旅行会社に対する消費税の輸出免税該当性

2013年3月15日発刊となります。
全国の書店でお買い求め頂けますが、弊社でも一般販売を行っております。
ご購入希望の方は、下記の電話番号もしくはメールアドレスにお問い合わせください。

【商品説明】
書籍名『インバウンド観光業者の海外旅行会社に対する消費税の輸出免税』
定価:840円(税込)

【支払方法】
・現金書留
・銀行振込  
◇三菱東京UFJ銀行
◇巣鴨信用金庫 
(※)振込手数料はご負担お願い申し上げます。

【発送方法】
定型外 140円~
クロネコヤマトメール便 80円~

※上記金額は1冊注文の場合です。注文数によって金額が変動します、あらかじめご了承ください。
なお、複数注文された場合はお調べして送料をお知らせ致します。

案内


【問い合わせ先】
有限会社 向山会計社
東京都豊島区池袋4-2-11 OAビル6F
TEL:03-3986-2724 FAX:03-3971-7950
mail:mukouyama@tkcnf.or.jp
(住所氏名連絡先・必要冊数と支払方法をご明記ください。)

| お知らせ | 10:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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国外財産調書制度について その4

 今回は国外財産調書制度についての第4回目。
過去に「海外資産あぶり出し」(2012.2.13)「富裕層対象のアメとムチの国外財産調書制度」(2012.3.1)「最近の相続税調査による「海外資産の計上漏れ」問題」(2013.1.31)と制度に備えて解説してきた。

 国外財産調書制度(内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律」が根拠法)がいよいよ開始である。
課税当局の待望の制度である。
提出期限まであと1年今から準備しておきたい


 2013年(平成25年)度税制改正大綱では、所得税の最高税率45%の創設や相続税の最高税率が55%に引き上げられるなど、いわゆる「富裕層」や「資産家」を直撃する内容が目立った。消費増税による「低所得者層」の不満を逸らす目的があるとはいえ、やはり不公平感は拭えない。そして、さらに資産家の懐事情に目を光らせるのが国外財産調書制度の創設だ。まるで資産家=脱税予備軍のような扱いを苦々しく思っている人も少なくないだろうが、まずは痛くもない腹を探られないよう、制度はしっかり理解しておきたい。
 国外財産調書制度とは、12月31日時点で合計5千万円以上の国外資産を持っている日本の居住者は、国外財産調書を作成して翌年3月15日までに所轄の税務署に提出しなければならないという制度だ。平成24年度税制改正法案成立により制定された。


 国内資産家の海外資産が増加したことに伴って所得税や相続税の申告漏れ件数も高まり、さらに資産の海外逃避スキームの複雑化などで当局が資産を把握できないということが導入の理由に挙げられている。さらに租税条約締結国であっても相手国内にある資産情報を完全に把握することは困難であるという現状から、本人による自己申告を罰則付きで整えたものだ。「内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律」が根拠法となっている。
適用は「平成24年1月1日以降提出分から」であるため、今年末時点の財産調書を来年(26年)の3月に提出するのが初回ということになる。
提出期限までは1年以上あるとはいえ、基本だけはきちんと抑えておきたい。

 まず、ここでいう提出義務のある「日本の居住者」とは、所得税法上の「居住者」と同意で、原則として日本に「生活の本拠」としての家があるか、もしくは継続して1年以上にわたり日本に「居所」がある個人を指し、法人は含まれない。なお、居住者であっても日本に住む期間の短い外国人は対象から外される。ここで注意したいのは、「日本の居住者」には年齢制限がないことだ。たとえ未成年であっても、相続などで国外資産を得て所有している場合は調書の提出義務があるので「周囲の大人」が教えてあげないと「罰則」をちらつかせられながら、それこそ痛くもない腹を探られることにもなりかねない。
その罰則だが、過少申告加算税と無申告加算税の特例が設けられ、国外財産について所得の申告漏れがあった場合、提出した調書に当該財産の記載があれば過少申告加算税および無申告加算税は5%軽減される。逆に調書に記載がなければ5%の加重となる。さらに、虚偽記載や不提出には1年以下の懲役または50万円以下の罰金が定められた。
これまで、所得税法でも年間所得が2千万円を越える者には、確定申告期に財産債務明細書への記載・提出が義務付けられてはいた。しかし、そこには罰則規定がないため、「未提出者にも強制はできず、せいぜい提出要請の葉書を出すくらいしか為す術を持たなかった」(国税OBの税理士)という時代もあったようだ。最近は提出を何度も催促し、不適切なら訂正を求めることもあるようだが、それでも「罰則のないルールには限界がある」(同)という。そこで、優遇措置(アメ)と加罰措置(ムチ)を設けた新制度の登場となったのである。

 このように、虚偽記載と同様に未提出にも重い罰則が課せられるのだが、「つい、うっかり」といった提出忘れには実は寛大な処置がある。提出期限(翌年3月15日)を過ぎてしまった場合でも、それが「税務調査によって更正または決定を予知して提出したもの」でなければ、期限内提出として取り扱われるのである。国外資産が5千万円を超えたことを忘れてしまったり、財産価額の算定ミスに気が付いたりしたときにも、慌てずに申告すればいい。
次に、財産の範囲を見ておきたい。国外にある資産といっても資産の形はさまざまだ。まず土地や建物なら所在地で判定できるが、預金の場合は、「預けられている支店の所在地」によることになる。その中身がドルでもユーロでも円でも関係なく、日本の銀行のロンドン支店なら国外財産、外資系バンクの東京支店なら国内資産となる。
そして社債や株式などは、発行した法人の本店所在地で判定される。例えば横浜にある証券会社からパリに本店を置く会社の発行した株式を購入した場合、これは国外財産として扱われる。同様に、国債や地方債についても外国債は日本国内で買っても国外財産である。さらに特許権なども登録地が財産所在地とされるので、抜け落ち(記載漏れ)のないように注意したい。

 世界に分散した資産の価額を洗い出すのは楽な作業ではない。「大した金額ではない」と思っても、合計すれば5千万円に至る資産家は決して少なくないはずだ。また、資産の把握や価額の洗い出しにはそれなりの費用も生じるだろう。絵画などの美術品や骨董品は、転売目的でない限りは明確や価額は把握していないことも多いはずだ。それなりの鑑定費用も覚悟しなければならない。
 国税OBの税理士によると、「本制度に基づく調査で税収を上げようという魂胆はないにしろ、国外資産と所得の把握には役立つでしょう」とのことだ。たしかに、一般の納税者にとって、罰則覚悟で提出を拒否することは難しい。では、痛くもない腹を探られないためにはどうすればいいか。
この国税OB税理士は、「少なくとも税務署に何か隠しているという印象を与えないことです」と語る。「特に、これまで財産債務明細書をいい加減に提出していた人は注意が必要です。例えば海外に預金がある場合、〝国内預金は三井住友銀行と、その他の銀行に○○百万円〟というのではなく、実際に海外に預金があれば「シティバンク○○百万円」などと書く必要はあるかと思います。その場合、海外に預金があって利子所得の申告がないとおかしいので注意してください」と、とにかくアバウトにでも記載して提出しておくことを勧める。
重い罰則をちらつかせて丸裸にされることは、善良な納税者として決して楽しいことではない。しかし国外資産による収益の実態把握がこれまで不十分すぎたのは事実だ。同時に、国税庁としては、かつてのように「強きを助け、弱気をくじく」スタイルは今日の格差社会で取ることは難しく、富裕層にもきちんと調査しているという姿勢(スタンス)が求められている世相が、本制度導入の背景にあることは確かだ。どこをどう探られようとも痛くない腹でありたい。

NP通信社新聞記事参照


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| 相続税及び贈与税 | 09:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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平成25年度 税制改正 速報 その2

前回の続きになります
前回では住宅ローン減税制度の拡充を中心にリーフレットにて紹介しました。今回はその残りの贈与税についてリフレット及びまとめの表を掲載して紹介します。

平成25年税制改正リーフレット3

平成25年税制改正リーフレット4

暦年課税・相続時精算課税
【クリックして拡大表示】



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| 税制改正 | 10:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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平成25年度 税制改正 速報 その1

 2013年(平成25年度税制改正)現在通常国会に提出されている税制改正を、TKC全国資産対策研究会の代表幹事の山本和義先生が書かれたものである。
資産税的には、「贈与」に追い風となっている。最高税率引き上げや、基礎控除の引き下げなど、これまで先送りされてきた「相続税大増税」が実行される。
 しかし、一方では、贈与税については、軽減措置が、テンコ盛り。高齢者の資産を、現役世代に移転させて、景気回復につなげるのがねらいだ。昨年の税制改革とあわせるとかなりの資産を、無償で引き継げる事となろう。数ある税優遇の中には、ダブル適用できるモノである。今の内に適用要件を整理してオイシイ税優遇を、最大限に活用したいモノである。

平成25年税制改正リーフレット1
平成25年税制改正リーフレット2

積水ハウス 平成25年度税制改正速報 リーフレットより
(執筆/税理士 山本 和義(税理士法人FP総合研究所 代表社員)



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円滑化法が終了し、中小企業を救えるか?

 2013年3月末で中小企業金融円滑化法(以下、円滑化法という。)が終わりになる。そこで、これに代わって中小企業経営力強化支援法が成立し、施行される。
中小企業支援に関する能力を経済産業省が認定する経営革新等支援機関制度に対する税理士業界からの熱い視線はまだまだ続きそうである。認定者の中で税理士が占める割合は相変わらず高いほか(3月1日現在認定TKC会計事務所は3,010件)、確定申告期間中であるにも関わらず、中小企業基盤整備機構が主催する関連研修に多数の税理士が参加している。税制改正でも商業やサービス業、農林水産業を営む会社の設備について、支援機関のサポートで減税される仕組みが盛り込まれた。登録するか否かは別として、税理士としては決して無視できない制度になっている。

 経済産業省は2月、中小企業経営力強化支援法に基づく「経営革新等支援機関」の第3号認定者として1668機関を認定した(支店がある団体の複数事務所での登録は合せて1機関としてカウント)。1~3号認定者を合せると5481の機関が登録したことになる。
 この支援機関は、円滑化法(モラトリアム法)の出口戦略にも組み込まれている。税務、金融、企業財務に関する専門知識や実務経験が一定レベルにある中小企業支援機関等が国が認定し、認定者はモラトリアム法を活用した企業に対し、財務状況の把握や実現可能性の高い経営計画策定サポート(実抜計画)、計画の進捗率(モニタリング)などに携わることが期待される。金融機関、税理士、公認会計士、弁護士、商工会、商工会議所、NPO法人、一般社団法人など多岐にわたる専門家の登録が想定されているが、登録者を資格・組織形態別に見てみると、そのほとんどが税理士(税理士法人)であることがわかる。中小企業との密接な関係があるのは税理士であるからである。また、TKCが掲げている税理士は‘ビジネスドクター’であるということからも参加意識は高いのである。

 冒頭のカウント方法と異なり、支店ごとの登録をそれぞれひとつの登録とすると、金融機関を除く「士業・中小企業支援機関等」は6893機関。そのうち、「税理士」は3497人、「税理士法人」は961法人で、合計4458の登録数だった。「公認会計士」「監査法人」の計269や「弁護士」「弁護士法人」の319、全国各地に拠点がある「商工会」の1368などと比べて圧倒的に多いのである。税理士業界での注目度が過熱していることがわかる。
 昨年の8月に経済産業局などが開催した事前説明会でも「前方の席に多数の税理士が座っていた」(経済産業局担当者)という状態だったが、それから半年以上経った現時点でもその熱気は変わらない状況である。
 中小企業基盤整備機構が国からの要請を受けて1月30日~3月2日のおよそ1カ月間開催された「支援機関向け経営改善・事業再生研修」にも多くの税理士が集まっている。

 この研修は、支援機関の経営改善・事業再生計画の策定支援を加速化させることを目的に、策定支援の実践に必要な専門知識や計画策定支援スキルを身につけてもらうために全国80会場でそれぞれ3日間開催されたもの。中小機構の経営基盤支援部は、「全国で3,000人以上が参加したことになる。参加者の保有資格割合は公表していないが、全登録者中の割合と類似していると考えても大差はないはず」としており、確定申告真っ盛りであるにも関わらず、多くの税理士が参加したことがうかがえる。
 当事務所でも2月25日~2月27日の研修に参加したが、税理士、公認会計士、弁護士、中小企業診断士、金融機関等の関係者総勢50人が参加した。

 中小企業を救おうという気もちが、非常に出ていて関心事が高いことが分かったし、これから実践していくことにこの制度の価値があると考えます。
(税理士新聞 第1405号 2013年3月5日号より)



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