税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

<< 2012-11- | ARCHIVE-SELECT | 2013-01- >>

| PAGE-SELECT |

>> EDIT

最近の貸倒損失事例 (その2)

前回11月29日の記事で掲載した最近の貸倒損失事例について、引き続き見ていきたい。今回は、事実上の貸倒れのケースと、形式上の貸倒れのケースである。

事例3 保証人がいる場合の貸倒れ

このケースは、A社が得意先Bに対する売掛債権の回収を図るため、Bと分割返済の契約を締結し、その際、Bの兄Cを保証人とした。
 しかし、Bが自己破産してその資産状況、支払能力等からみてその全額が回収不能となったため、保証人Cからの回収可能性を検討したところ、Cは生活保護と同程度の収入しかない上、その有する資産も生活に欠くことができない程度、すなわち差押禁止財産程度しかないため、保証人Cからの回収も見込めないことが判明した。
 そこで、A社は、Cに対して保証債務の履行を求めることなく、当期においてこの売掛債権について貸倒れとして損金経理しようとしものである。

今回の場合は、事実上の貸倒れに該当する。

法人税基本通達9-6-2では、法人の有する金銭債権につき、その債務者の資産状況、支払能力等からみてその全額が回収できないことが明らかになった場合には、その明らかになった事業年度において貸倒れとして損金経理をすることができることとされている。
 今回のケースの場合、保証人がいても、保証人からも回収できないときに貸倒処理ができるとしている。
もちろん、保証人Cは生活保護と同程度の収入しかない上、その資産からも回収することができないと見込まれので、実質的に保証人Cからは回収できないものと考えられる。
 したがって、仮に生活保護の収入であったとしても、回収できるような資産があれば、保証人から回収ができないとは言えないとも言えよう。

事例4  通信販売により生じた売掛債権の貸倒れ

 このケースは、A社が一般消費者を対象に衣料品の通信販売を行っており、決済方法として、代金引換え、クレジットカ-ド払い、商品引渡し後の銀行振込み(後払い)の3形態を取っている。このうち後払いの方法による場合において、期日までに振込みがないときには、その支払期日から30日後、60日後、90日後にそれぞれ電話等での督促を行うほか、必要な回収努力を行っているが、売上金額の1%程度が回収できない状況となっている。
 また、A社では、一度でも注文があった顧客については、継続・反復して販売することを期待して、その顧客情報をデ-タで管理しているが、その取引の状況を見てみると、同一の顧客に対して継続して販売している場合もあるが、1回限りの場合も多くある。
 この場合、A社は、結果的に一回限りの販売しかしていない顧客を、貸倒損失として損金処理できるかどうかとと言う事案である。

今回の場合は、形式上の貸倒れに該当する。

1 法人税基本通達9-6-3(1)において、商品の販売、役務の提供等の営業活動によって発生した売掛金、未収請負金その他これらに準ずる債権(売掛債権)については、他の一般の貸付金その他の金銭消費貸借契約に基づく債権とは異なり、履行が遅滞したからといって直ちに債権確保のための手続をとることが事実上困難である等の事情から、取引を停止した後1年以上を経過した場合には、法人が売掛債権について備忘価額を付し、その残額を貸倒れとして損金経理をしたときは、これを認めることとされている。
 なお、この場合の「取引の停止」とは、継続的な取引を行っていた債務者につきその資産状況、支払能力等が悪化したためその後の取引を停止するに至った場合をいうので、例えば、不動産取引のように同一人に対し通常継続して行うことのない取引を行った債務者に対して有する当該取引に係る売掛債権が1年以上回収できなくても、この取扱いの適用はないことになる。

2 A社の衣料品の通信販売は、一般消費者を対象に行われるもので、同一の顧客に対して継続して販売している場合もあるものの、1回限りの場合も多いとのことである。したがって、通常継続して行われることのない取引であり、上記1の取扱いの適用はないものとも考えられる。しかしながら、衣料品の通信販売を営むA社のように、一度でも注文があった顧客について、継続・反復して販売することを期待してその顧客情報を管理している場合には、結果として実際の取引が1回限りであったとしても、A社の顧客を「継続的な取引を行っていた債務者」として、その1回の取引が行われた日から1年以上経過したときに上記1の取扱いを適用することができるとしている。               
経過期間要件や損金経理要件を満たせば貸倒損失が認められ事を明らかにした事例である。

最後に、最近特に問い合わせが多いのが、「災害救助法の規定を受ける地域の得意先に対する売掛金の免除」についてである。
そこで、災害の場合の取引先に対する売掛債権の免除等について述べておきたい。
法人税基本通達9-4-6の2によれば、法人が、災害を受けた得意先等の取引先(以下9-4-6の3までにおいて「取引先」という。)に対してその復旧を支援することを目的として災害発生後相当の期間(災害を受けた取引先が通常の営業活動を再開するための復旧過程にある期間をいう。以下9-4-6の3において同じ。)内に売掛金、未収請負金、貸付金その他これらに準ずる債権の全部又は一部を免除した場合には、その免除したことによる損失の額は、寄附金の額に該当しないものとする。
 既に契約で定められたリース料、貸付利息、割賦販売に係る賦払金等で災害発生後に授受するものの全部又は一部の免除を行うなど契約で定められた従前の取引条件を変更する場合及び災害発生後に新たに行う取引につき従前の取引条件を変更する場合も、同様とする。

(注) 「得意先等の取引先」には、得意先、仕入先、下請工場、特約店、代理店等のほか、商社等を通じた取引であっても価格交渉等を直接行っている場合の商品納入先など、実質的な取引関係にあると認められる者が含まれる。
法人税法基本通達では上記の通り損失処理を認めている。ただし、注意しておきたいのは得意先との取引明細書等のエビデンス及売掛債権免除の内容証明書の控えの確保等、忘れずに残しておくことである。
以上2回に分けて最近の貸倒損失事例を見てきた。
今後も新しい事例が発表される事と思われるがその際はこのブログで順次説明していきたい。


人気ブログランキングへにほんブログ村 士業ブログ 税理士へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

| 貸倒損失・引当金 | 10:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

迫る大増税時代に知っておきたい消費税対策 その6

消費税率アップに伴う経過措置を知って今から対策を考えましょう

2014年(平成26年)4月1日(施工日)を堺に消費税は上げる
 消費税法の規定により、原則として施工日である2014年(平成26年)4月1日以後における国内での課税資産の譲渡等及び課税仕入について消費税率が8%となります。従って、節税の基本は施工日前日までに旧税率の5%を活用することですが、たとえ施工日前の契約であっても譲渡等が施工日以後であれば原則8%の新税率が適用されてしまいます。そこで、節税に役立つ経過措置を知って今から対策を考えましょう。

改正に伴う経過措置
増税に関する経過措置については、平成9年4月1日より消費税率3%から5%への改正時と同様の経過措置が講じられることになり、改正消費税法附則において設けられました。今回は改正消費税法附則5条を中心にその内容を確認していきましょう。

(1)旅客運賃等に対する経過措置(改正消費税法 附則5①)
①概要
 2016年(平成26年)4月1日(以下「施工日」という。)以後に行う旅客運送・観劇等のサービスの提供等で、施工日前に対価を受領している場合には、旧税率の5%が適用されます。
②対象となるもの(改正消費税法政令 附則4①)
 イ)汽車、電車、乗合自動車、船舶、飛行機の運賃及び料金
 ロ)映画、演劇、演芸、音楽、スポーツまたは見せ物を不特定かつ多数の者にみせまたは聴かせる場所への入場料金
 ハ)競馬場、競輪場、小形自動車競走場またはモーターボート競争場への入場料金
 ニ)美術館、遊園地、動物園、博覧会の会場その他不特定かつ多数の者が入場する施設または場所及びこれらに類するものへの入場料金
 
(2)電気料金等にかかる経過措置(改正消費税法 附則5②)
①概要

 イ)月ごとに検針等が行われる場合
 施工日前から継続的に供給しまたは提供される契約に基づく電気料金等については、施工から1カ月以内に行われる検針等により料金が確定するものについては、旧税率の5%が適用されます。
ロ)月ごとに検針等が行われない場合(改正消費税法政令 附則4③)
施工日前から継続的に供給しまたは提供される契約に基づく電気料金等のうち、月ごとに検針等が行われないため、施工から1カ月以内(4月30日)に検針等が行われない場合には施工日前最後の検針等の日から4月30日までの期間に対応する料金については、旧税率の5%が適用されます。
②対象となるもの(改正消費税法政令 附則4②)
イ)電気、ガス、水道水、工業用水の供給又は下水道を使用させる行為
ロ)電気通信役務の提供、ただし、提供にかかる料金が月ごとに定額で定められているものは経過措置の適用はありません。
ハ)熱供給、温泉の供給

(3)請負工事等にかかる経過措置(改正消費税法 附則5③)
①概要

 平成8年10月1日から施工日の6ヵ月前に当たる平成25年10月1日(以下「指定日」という。)の前日(平成25年9月30日)までの間に締結した工事(製造を含む)の請負に係る契約に基づき、施工日以後にその契約課税資産の譲渡等を行う場合には、その資産の譲渡等については、旧税率の5%が適用されます。
②対象となるもの(改正消費税法政令 附則4⑤)
仕事の完成に長期間を要し、その仕事の目的物の引渡しが一括して行われるとされているもののうちその契約に係る仕事の内容について相手方の注文が付されている次のものとします
イ)測量、地質調査、工事の施工に関する調査、企画、映画そ制作、ソフトウエアの開発。
ロ)建物の譲渡に係る契約で内外装、設備の設置、構造について注文に応じて建設されるもの
③書面による通知
 経過措置の適用を受けて資産の譲渡等を行った場合には、その相手方に対し、経過措置の適用を受けたものであることについて書面により通知しなけらばなりません。
④指定日以後に対価の額が増加した場合
 指定日以後にその契約に係る対価の額が増加した場合には、増額する前の対価の額に相当する部分に限り旧税率の5%が適用され、増加部分については原則通り8%の税率が適用されます。

(4)資産の貸付にかかる経過措置(改正消費税法 附則5④)
①概要

 平成8年10月1日から指定日の前日(平成25年9月30日)までの間に締結した資産の貸付に係る契約に基づき施工日前から施工日以後引き続きその契約に係る資産の貸付を行っている場合において、②の要件に該当するときは、施工日以後のその資産の貸付に係る対価については、旧税率の5%が適用されます。
②要件
 イ)その契約に係る資産の貸付けの期間及びその期間中の対価の額が定められていること
 ロ)事業者が事情の変更その他の理由によりその対価の額の変更を求めることができる旨の定めがないこと
 ハ)契約期間中に当事者の一方又は双方がいつでも解約の申入れをすることができる旨の定めがないこと
 ニ)その貸付けに係る資産の取得に要した費用の金額及び付随費用の額(利子又は保険料の額を含む。)の合計額のうちにその契約期間中に支払われるその資産の貸付けの対価の額に占める割合が100分の90以上であるようにその契約で定められていること
 ホ)その相手方に対し、経過措置の適用を受けたものであることについて書面により通知すること
③適用除外
 指定日以後にその資産の貸付けの対価の額の変更が行われた場合には、その変更後には経過措置の適用はありません。

(5)冠婚葬祭の互助会等の特定の役務提供にかかる経過措置(改正消費税法 附則5⑤)
①概要

 平成8年10月1日から指定日の前日(平成25年9月30日)までの間に締結した役務の提供係る契約で②の要件に該当するときは、その役務の提供に係る消費税については、旧税率の5%が適用されます。
②要件
 イ)その契約の性質上その役務の提供の時期をあらかじめさ定めることができない
ものである
 ロ)その役務の提供に先立って対価の全部又は一部が分割して支払われる契約であること
 ハ)その契約に係る役務の提供の対価の額が定められていること
 ニ)事業者が事情の変更その他の理由によりその対価の額の変更を求めることができる旨の定めがないこと
③適用除外
 指定日以後にその役務の提供の対価の額の変更が行われた場合には、その変更後には経過措置の適用はありません。

 以上のように改正消費税法附則5条だけでも節税に役立ちそうな経過措置が設けられたことがおわかりでしょう。次回は、指定日が関係する経過措置をさらにいくつか紹介しますので、出来ること、注意点について確認してみましょう。



人気ブログランキングへにほんブログ村 士業ブログ 税理士へ
にほんブログ村

| 消費税法 | 09:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

「消費税増税法」成立による住宅の購入に対する影響とは

TKC全国会の積水ハウス部会税制ニュ-スは、住宅の購入と消費税の関係を、経過年数ごとの比較および住宅資金贈与の各年別拡大措置がなされたことの記事である。
税制ニュース




人気ブログランキングへにほんブログ村 士業ブログ 税理士へ
にほんブログ村

| 消費税法 | 10:34 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

ついに会計検査院がメス!!

簡易課税制度がターゲットに!

 消費税の納税額は、原則は、課税売上高―課税仕入高で算出する。この場合、すべての取引にかかる消費税額を計算するといった経理処理が必要となり、中小企業の事務負担が過大になることがある。
 簡易課税は、こうした負担を軽減するために、冒頭の本則課税とは別に用意されている制度です。
 この特例を選択できるのは、前々事業年度(課税基準期間)の課税売上高が5千万円以下の事業者である。適用事業年度の前日までに税務署長に「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出することが必要である。簡易課税制度を適用すると、「みなし仕入率」を基にして消費税を計算できる。みなし仕入率は5種類の事業区分があり、第1種 卸売業(90%)、第2種 小売業(80%)、 第3種 製造業(70%)、 第4種 飲食・金融・保険業(40%)、第5種 運輸・通信・サービス業(飲食店を除く)・不動産業(50%)となっている。
課税事業のうち簡易課税制度適用事業者が占める割合は、個人事業者の場合は6割、法人は3割となっている。
 
 簡易課税制度を利用する事業者は、事務負担の軽減とともに、節税を目的にしていることが多い。みなし仕入率を適用することで課税売上にかかる消費税額から控除できる額が多くなり、納税額を低く抑えられることがあるためである。
この節税効果を抑制しようという動きが進んでいるのである。会計検査院が節税部分を「益税」として取り上げ、制度の見直しを検討しているのである。
会計検査院が調査したのは、東京国税局の管轄税務署を中心にした44税務署と東京国税局から抽出した事業者の申告実績である。法人は22年2月から23年1月に終了する課税期間、個人事業者は22年分の課税期間の申告を対象にしたものである。
検査院が1040法人、991個人事業者、計2031事業者の決算書などを基に試算した結果、事業区分ごとにみなし仕入率と課税仕入率の平均を比較すると、すべての事業区分でみなし仕入率が課税仕入率を上回っていたという。 
特に顕著な開きがあったとして検査院にフォーカスされたのは運輸・通信業、サービス業、不動産業の第5種事業で、みなし仕入率50%に対し、法人と個人事業者を合わせた課税仕入率の平均は32.4%であった。また、飲食店業、金融・保険業の第4種事業についても、検査院が計算した課税仕入率の平均は48.7%で、みなし仕入率60%との差は10ポイント以上となった。その他の事業でも、前述のようにすべての事業者でみなし仕入率が上回っているのである。(表)
簡易課税制度1
【クリックで拡大表示】

 この2031事業者のうち、簡易課税制度を適用して計算した納付消費税が、本則課税を適用したとして試算した推計納付消費税額に対して低額になっている事業者は1583事業者だった。
 「益税」の合計額は5億352万円に及んだとしている。
 また、2031事業者とは別に、「過去に本則課税を適用してその後簡易課税制度を適用している事業者」2656事業者と「第1、2期課税期間(基準がない期間)に5億円超の課税売上高を有する法人」12法人についても調査を実施し、多くの「益税」が出ていると指摘している。
 これら4699事業者のうち、「益税」が発生しているのは3742事業者で、合計額は21億7647万円になるという。なお、簡易課税制度を適用することで、本則課税で計算するより納付消費税額が多額になってしまった事業者も957あり、総額は2億2712万円だった。この金額ついては「損税」という言葉は使われていない。
 
 これらの結果を踏まえて検査院は、「簡易課税制度の適用により事務負担に配慮され事務の簡素化が図られた上に(中略)いわゆる益税が生じている状況となっていた」「このような益税の発生は、消費税に対する国民の信頼性を損ねることになる」と所見を述べている。
 検査院は「検査で明らかになった状況を踏まえて、今後、財務省において、簡易課税制度の在り方について、引き続き、様々な視点から有効性及び公平性を高めるよう不断の検討を行っていきことが肝要」と締めくくっている。
(月間 社長のミカタ 12月号より引用)  


人気ブログランキングへにほんブログ村 士業ブログ 税理士へ
にほんブログ村

| 消費税法 | 12:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

検証:消費税転嫁問題の課題(その2)端数切上げは便乗値上げか

 政府は先月26日に消費税の転嫁対策をまとめ、消費税引上げに伴う「転嫁拒否」を厳しく取り締まる方針を打ち出したが、同時に、消費税導入時や5%への引上げ時問題となった「便乗値上げ」にも監視の目を向けて行くとしている。
 ただ、商品やサービスによっては、1円や10円等の単位の値付けが難しいものもあり、例えば消費税率引上げによって生じた端数を切上げ10円単位、100円単位等の価格とした場合、これが「便乗値上げ」に該当するかどうか、気になるところだ。
 一方、便乗値上げとならないよう、消費税率引上げ分の一部を転嫁せず、本体価格を引き下げる形で事業者が吸収した場合、これが「転嫁違反」にあたるのかどうかという疑問もある。
 これらの問題は、場合によっては事業者のシステムや生産ラインを大きく変更せざるを得ない事態につながることも想定されるだけに、予定される消費税率の引上げ時期を考えると、残された時間はそれほど多くない。
 事業者はどのように対応を図るべきなのか、関係者への取材を基に探った。

政府は便乗値上げを厳しく監視する方針
 政府の「消費税の円滑かつ適正な転嫁等に関する対策推進本部」が10月26日に決定した消費税転嫁対策では、各省庁に転嫁拒否等に関する調査・指導を行う「転嫁対策調査官」の新ポストを設置し、指導に従わない事業者については、公正取引委員会より勧告を行うとともに、事業者名を公表するなど、転嫁拒否に対して厳しい姿勢で臨む方針が打ち出されている。
 その一方で政府は、消費時導入時や5%への引上げ時に多く見られた「便乗値上げ」についても監視の目を光らせていくこととしている。(注1)
 
 こうした中、事業者にとって悩ましいのが、端数の取扱いだ。例えば電車やバス、タクシーといった交通機関の運賃や、自動販売機で売る商品など、商品やサービスによっては1円等の単位の値付けが難しいものがある。
 たとえば、自動販売機で売られている飲料の価格としてよく見られる120円に消費税3%引上げ分を転嫁すれば123円余りとなる。自動販売機でこうした価格設定をするのは困難だろう。
 そこで、価格を丸めるために、消費税率引上げによって生じた1円単位の端数を切上げ、「130円」といった価格にすれば、結果的に消費税率引上げ分を超えて価格を引き上げることになり、「便乗値上げ」との指摘を受けかねない。政府の価格転嫁対策では、各業界の所管省庁に便乗値上げに関する調査・指導権限が付与されており、場合によっては行政指導を受けることもあり得る。

事業者は減量等で対応も
 では、事業者は「便乗値上げ」に該当しないよう、どのように消費税率引上げ分を価格に転嫁すればよいだろうか。この点は政府も問題意識を持っており、それは下記の記述にも表れている。ここでいう公共料金には電車運賃等も該当し、「消費税転嫁をどのように行うか」という部分には端数の問題も含まれていることが本誌取材で確認されている。
 ただ、価格設定上、端数を商事されることが困難な商品等においては、「量」等で調整することにならざるを得ないとの意見もある。例えば、現在の価格が120円の飲料であれば、端数相当分、中身の量を減らすという手法も考えられる。
 一方、運賃等は「旅客営業規則」といった社内規定により、運行距離に応じた料金が定められていることが多いが、場合によっては、運賃はそのままにして、これに対応する運行距離の短縮が検討されることも考えられる。
 ただ、下記(注2)の政府方針にもあるように、こうした場合、事業者にあってはシステム改修等が必要になる。運賃表を改訂すれば、券売機や他路線との精算システムを改修する必要が出てくるであろう。また、飲料であれば、容量を減らしたり、場合によっては容器サイズを変更するために生産ラインの一部改修が必要になる可能性もある。
 
 政府は、消費者庁を中心に「来年4月」までに、公共料金への消費税転嫁に関する基本的な考え方をまとめるという。そこでは、運賃等の端数の問題についても何らかの解決策が示されることになるものと予想される。そこで示される解決策は、公表料金以外の一般の料金や代金における転嫁でも参考にされることになりそうだ。
 その一方で、量等では調整することが難しいのがサービスだ。例えば近年よく見られる「1,000円散髪」では、券売機に1,000円を投入してチケットを購入するシステムとなっており、釣銭が出ないことも、利用者にとっての利便の一つとなっているだけに、事業者側の対応が注目されるところだ。

企業努力による消費税引上げ分の吸収は“転嫁違反”になるか
 これまで述べてきたように、消費税率引上げに伴い生じた端数を切上げた場合には、「便乗値上げ」との指摘を受ける可能性が否定できない。そこで、逆に「切り下げ」を行おうと考える事業者が出てくることも予想される。例えば、現行価格が120円、消費税率3%引上げ分をそのまま転嫁すれば123円あまりとなるところ、これを130円とせずに、120円と据え置くパターンだ。
 この場合、消費税率引上げ分を転嫁できていないことになり、政府が進める「消費税の円滑かつ適正な転嫁」の方針に反することにならないか、疑念が生じる。
 
 しかし、例えば消費税率引上げ分のコスト削減を行うことで本体価格を下げ、消費税率引上げ分を吸収したとしても、それ自体が「転嫁違反」となることはないだろう。これは「企業努力」の範疇に属するものであり、それを否定する道理はないからだ。元々、政府が示した転嫁対策は、主に取引先が消費税の転嫁に応じない事態を想定したものであり、販売先が消費者である小売店等においては、消費税導入時や5%への引上げ時がそうであったように、むしろ便乗値上げが懸念されている。こうした背景からも、企業努力により本体価格の引き下げが問題視されることはないと考えられる。
 ただし、これを外部に対して表示すれば「転嫁違反」となる。(注3「それらを連想させる表示」に該当する可能性あり)
 なお、逆に「原価が上がった」ことを理由に、価格を130円に引上げこともあり得る。この場合に、価格を130円に引き上げることもあり得る。この場合、「便乗値上げでは?」と疑念を持たれやすいという懸念はあるものの、実際に原価が上がったのであれば、これを「便乗値上げ」と言うことはできないであろう。


注1 便乗値上げ等の対応
○更正取引委員会は、競争制限的行為による便乗値上げを防止するため、独占禁止法を原厳正に運用する
○消費者庁において、便乗値上げ防止のため、生活関連物資等の価格動向の調査、監視を行うことともに便乗値上げに関する電話相談窓口を設け、必要に応じて各業界の所管省庁に連絡する体制を整備する。各業界の所管省庁は、それぞれの監督権限に基づき、必要に応じて調査・指導を行う。

注2 公共料金については、今回の税率値上げが段階的に実施されることを踏まえ、公共料金において消費税転嫁をどのように行うかについて、事業者におけるシステム改修等の負担や転嫁に伴う消費者への影響を考慮し、政府において、消費者庁を中心に、各公共料金に共通する基本的な考え方を来年4月までに整理し、公表する。

注3 消費税引上げ分の還元や値引き、それらを連想させる表示については、経済産業省(中小企業庁)及び各業界の所管省庁は、消費税の円滑かつ適正な転嫁に悪影響が及ばないよう適切な対応を要請する)


(引用:週刊T&A master 2012年11月19日号・№475より)



人気ブログランキングへにほんブログ村 士業ブログ 税理士へ
にほんブログ村

| 消費税法 | 10:21 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

消費税転嫁問題の課題(検証その1)

政府は10月26日に消費税の転嫁対策(消費税の円滑かつ適正な転嫁・価格表示に関する対策の基本的な方針)を決定した。

 消費税の法的性格が、法律でカバ-出来てない。(消費税法上の転嫁の規定なし)下記のような対策を打ち出している。衆議院選挙が12月16日。消費税反対法を野党の一部より来年度の通常国会で上程予定。
消費税還元セールは禁止へ。転嫁拒否なら事業者名公表、消費税転嫁対策が来年10月から運営開始する。


 政府は10月26日に消費税の転嫁対策(消費税の円滑かつ適正な転嫁・価格表示に関する対策の基本的な方針)を決定し、来年10月から行政運営を開始する方針を打ち出している。
 それによると、政府は、転嫁拒否をされた中小企業等のための相談窓口として、「消費税価格転嫁等総合相談センター」を内閣府に設置するとともに、各省庁には「転嫁対策調査官」という新たなポストを設け、所管豪快の事業者に対して転嫁拒否等の調査・指導を行う。事業者が指導に従わない場合には、各省庁は公正取引委員会に対して措置請求を行い、公正取引委員会が「違法行為あり」と認めた場合には、転嫁を拒否した事業者に対し「転嫁を拒否した税額」を支払うことなどを勧告するとともに、事業者名を公表するという。
 したがって、もし取引先から転嫁を拒否された場合には、消費税価格転嫁等総合相談センターに相談すれば、所管の省庁に指導が行くことになり、通常はこの段階で転嫁拒否の問題は解決することになろう(取引先との関係悪化の懸念は別問題として残る)。
 
 一方、小売業等にあっては、自ら率先して消費税を転嫁せず、そのことを販促に利用しようと考える事業者もあろう。現在でも“消費税還元セール”等と銘打ち、消費税分の値下げを実施している小売店等はよく見られる。しかし、今回の決定で政府は、「消費税引上げ分の還元や値引き、それらを連想させる表示については、消費税の円滑かつ適正な転嫁に悪影響が及ばないよう適切な対応を要請する」との方針を示している。したがって、消費税率引上げ後は、“消費税還元セール”のように、消費税を転嫁しないことを外部に表示することは認められない可能性が高い。

 このように、今回の政府決定では転嫁対策を打ち出す一方で、便乗値上げも禁止する方針を示している。具体的には、独占禁止法を原生に運用することで対応することとし、政府の窓口は消費者庁が担当することとしている。
このほか、消費税率が短期間で2回上がることを踏まえ、価格表示に関する「事例集」を、事業者の準備期間も考慮した時期に公表するほか、事業者や事業者団体が、消費税の転嫁の方法や消費税の表示の鳳凰を共同で決める行為を独占禁止法の適用除外とする立法措置も講じることとしている。

(引用:週刊T&A master 2012年11月12日号・№474より)



人気ブログランキングへにほんブログ村 士業ブログ 税理士へ
にほんブログ村

| 消費税法 | 09:48 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

2015 (平成25) 年1月より適用される所得税の改正について その2

 前回に引き続き、2015(平成25)年1月から適用される所得税の改正についてご紹介します。なお、退職所得については住民税の計算についても改正がありますので、参考になさって下さい。

1.給与等の収入金額が1,500万円を超える場合の給与所得控除額
 2015(平成25)年分以後の源泉所得税については、給与等の収入金額が1,500万円を超える場合の給与所得控除額については、245万円の定額とすることとされました。

【給与等の収入金額が1,000万円を超える場合の給与所得控除額】所得税改正2-1


2.退職所得に関する改正
(1)所得税:特定の役員等に対する退職手当等に係る退職所得の金額
①改正の内容
 平成25年分以後の所得税については、特定の役員等に対する退職手当等(以下、「特定役員退職手当等」という。)に係る退職所得の金額の計算については、退職所得控除額を控除した残額を2分の1する措置が廃止されました。これにより、特定役員退職手当等に対する退職所得の金額は、特定役員退職手当等の収入金額から退職所得控除額を控除した残額となります。
②特定役員退職手当等
 特定役員退職手当等とは、役員等勤続年数が5年以下である人が支払を受ける退職手当等のうち、その役員等勤続年数に対応する退職手当等として支払を受けるものをいいます。
③源泉徴収税額の注意点
 復興特別所得税の2.1%を含めた金額で源泉徴収します。
(イ)退職所得の受給に関する申告書の提出がある場合の源泉徴収税額
所得税改正2-2
㊟ 計算途中での端数処理(102.1%を乗ずる前の所得税額の100円未満切捨て)はしないで、最後に1円未満の端数を切り捨てます。

所得税改正2-3

(ロ)退職所得の受給に関する申告書の提出がない場合の源泉徴収税額
所得税改正2-4

(2)住民税:10%の税額控除の廃止
2015(平成25)年1月1日以降に支払われる退職手当等については、退職所得にかかる10%の税額控除が廃止されます。従って、算出税額に90%を乗ずる計算がなくなります。

所得税改正2-5

所得税改正2-6


3.平成25年1月1日以後に提出すべき給与所得者の扶養控除等申告書等については、その申告書等の提出を受けた源泉徴収義務者は、その申告書等を7年間保存することが法令に規定されました。
①期間
その申告書の提出期限そ属する年の翌年1月10日の翌日から7年間
②保存する申告書
 ㋑ 給与所得者の扶養控除等申告書
 ㋺ 従たる給与についての扶養控除等申告書 
 ㋩ 給与所得者の配偶者特別控除申告書
 ㋥ 給与所得者の保険料控除申告書
 ㋭ 退職所得の受給に関する申告書
 ㋭ 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書 
 ㋣ 給与所得者の住宅借入金等告別控除申告書


人気ブログランキングへにほんブログ村 士業ブログ 税理士へ
にほんブログ村

| 所得税・所得控除及び税額控除 | 10:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

2015(平成25)年1月より適用される所得税の改正について その1

 2013(平成23)年12月2日に「東日本大震災からの復興のための施策を実践するために必要な財源の確保に関する特別措置法」(以下「復興財源確保法」という。)が交付されました。
 このため、所得税については2015(平成25)年1月より源泉徴収税額が変更されることになり、新しい源泉徴収税額表がお手元に届いていることと思います。今回から2回に亘り、復興特別所得税を含めて平成25年1月から適用される所得税の改正についてご説明します。

1.復興特別所得税の新設
(1)概要
 「復興財源確保法」により平成25年1月1日から平成49年12月31日までの25年間に生ずる所得税については、所得税の2.1%の復興特別所得税を併せて納付しなければなりません。
(2)源泉徴収
 源泉徴収についは、源泉徴収すべき所得税に、その所得税額の2.1%(1円未満切捨て)の復興特別所得税額を併せて源泉徴収し、法定納付期限までに併せて納付しなければなりません。

所得税改正1-1

※合計税率(%)=所得税率(%)×102.1%
   源泉徴収すべき所得税率が10%の場合には10.21%となります。

(3) 年末調整
 年末調整による所得税額の計算は、復興特別所得税額の合計額により行います。従って、算出税額から住宅借入金等特別控除額を控除した後の金額に102.1%を乗じた金額(100円未満切捨て)となります。
(4) 未払給与に係る復興特別所得税の取り扱い
 平成24年12月分の未払給与を平成25年1月に支払った場合には、24年12月に支払が確定している所得であれば、平成25年に支払ったとしても、復興特別所得税を源泉徴収する必要はありません。
 ただし、契約や慣習等により毎月の給与を翌月の5日などに支払うこととされているような場合には、平成24年12月分の給与であったとしても、平成25年1月5日がその給与の収入すべき時期となるため復興特別所得税を源泉徴収する必要があることに注意が必要です。
(5) 法定調書への復興特別所得税の記載
 「給与所得の源泉徴収票」よ「支払調書」等の法定調書への復興特別所得税の記載については、「源泉徴収税額」欄に所得税と復興特別所得税の合計額で記載します。
(6) グロスアップ計算による源泉税額の計算
 講演料の報酬などの支払を税引き後の手取額で支払う場合には、900,000円以下の場合には、0.9で除し、900,000円を超える場合には、100,000円を引いてから0.8で除して支払総額の計算をしていました。平成25年1月1日以後は次のように計算します。
①引き後の手取金額が897,900円以下の場合
所得税改正1-2

②引き後の手取金額が897,900円超の場合
所得税改正1-3

例)手取額で1,500,000円取得した場合
(支払金額)
 (1,500,000円-102,100円)÷0.7958= 1,756,597.13→1,756,597円(1円未満切捨て)
(所得税及び復興特別所得税額)
 (1,756,597円 -1,000,000円)×20.42%+102,100円=256,597.1 →256,597円(1円未満切捨て)

(7)改正後の報酬源泉税のまとめ
所得税改正1-4
所得税改正1-5


人気ブログランキングへにほんブログ村 士業ブログ 税理士へ
にほんブログ村

| 所得税・所得控除及び税額控除 | 10:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

インバウンド旅行契約の法的性格とは何か! その2

 前回に引き続いて和歌山大学観光学科の廣岡裕一教授の論文「旅行契約の考え方と認識」より「旅行契約の認識」について記述します。
 旅行者は、現在の旅行契約の枠組みをどの程度認識しているのか、旅行契約に対してどのように対応しているのか、何を求めているのだろうか。
 廣岡教授の行ったアンケート調査によると、旅行者は、旅行条件書を読んでいない人が多く、また詳細な旅行条件の説明を求める旅行者も多くないそうである。旅行者が正確に旅行条件を認識しているとはいえないこともわかったそうである。
 旅行業約款における契約条件と旅行者の認識に差があることが推定できるが、聞き取りにより旅行業者の従業員も認識に差があることを自覚しているものといえる。

 旅行契約について、変更・取り消しについては、旅行者の認識の誤りが多いゆえ強調されているようであるが、この問題が生じる場合は、旅行者に原因がある場合ゆえに問題としやすいと言える。一方、旅行業者の責任については、旅行者に原因がないことも多く、旅行者が期待している旅行業者への信頼を破壊するおそれもあるため、旅行業者にとっては、この問題をあえて積極的に持ち出すことに躊躇があることは理解できるとしている。
 旅行契約における認識の差を縮めるためには、旅行業約款における契約条件が旅行契約についての標準である認識を一般的に啓蒙するか、旅行条件についての説明責任を強化するかが、考えうる方法であるが、現状においては、条件書に遺漏なく記載することや、条件書に確認を求めることで擬制することが限度であると思われているように考えられる、という。

 旅行業者の責任については、主催旅行契約において問題とされることが多い。運送機関の事故については、旅行業者の責任と認識している旅行者が多い。また、宿泊施設の問題については、旅行業者に責任があると認識している割合が高い傾向にあるように思われるそうである。しかし、旅行業者へのクレームは、「宿泊施設について」が比較的多いことから、運送機関に比較して、宿泊機関を旅行業者の履行補助者的に考えている旅行者が多いようである。
 
 従来、主催旅行契約においては、旅行サービス提供機関の与えた損害も、旅行業者が旅行者に損害を賠償する構成をとるべきであるとの主張がなされてきている。これは、旅行業者が旅行についての企画・手配・実施といった一連のサービスを自己の責任の下でないし各旅行サービス提供機関と共同して提供するような外観を作出しており、旅行者も旅行業者が各種サービスの最終責任を負ってくれるとの意識をもっていると考えられていることが理由と思えますが、このような意識は、宿泊機関に対してより強いものであるといえる。
 ここで、旅行業者が第一次責任を負う事については、過去の旅行業法、旅行業約款の改正においても議論となっていたそうですが、現行の標準旅行業約款では旅行業者は第一次責任を負うに至っていない。ただ、個々の旅行業者が、独自の約款を定めたり、いくつかの「旅行商品」については特約を結んだりすることにより第一次責任を負う形態に近付けることで当該「旅行商品」の優位性を示す際は、まず宿泊機関のサービスに対して第一次責任を負う形態をとることを優先させることが相当であると思う。
 
 従来、旅行契約についての問題は、いかに約款を改正していくべきかという視点で論じられたものが多く、旅行者が旅行約款をどのように捉えているかという視点で論じたものは少ないそうである。旅行者が提供を受ける旅行サービスは、実際上旅行業者が直接提供するものではないため、旅行業者が「販売」する「旅行商品」は、ある意味で契約がすべてであるといってもよい。しからば、旅行者が旅行業者に求める「旅行商品」の「機能」は契約にどう書かれているかによるのである。つまり、旅行業者が「販売」している「旅行商品」の「機能」を旅行者に理解してもらうことにほかならないのである。旅行業者が優れた「機能」をもつ「旅行商品」を開発したとしても、旅行契約が理解されないことには、その「機能」は理解されないことになるのである。
 (和歌山大学 廣岡裕一 論文「旅行契約の考え方と認識」より引用)

 以上、旅行者の契約に対する認識について述べられているが、ここではアウトバウンド旅行者についての理解は認識にあった商品を求めているのであり、インバウンド旅行業者は、あくまで外国の主催旅行業者の依頼に対し契約実行する旅行プランを企画・手配し、1つの「包括的旅行商品」として販売する形態は、まさしく輸出売上なのであるから、旅行原価を構成するものは、消費税還付の対象となり、売買契約という形態とみなすべきであるという認識に到達するのである。



人気ブログランキングへにほんブログ村 士業ブログ 税理士へ
にほんブログ村

| 業種別特別情報 | 10:09 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT |