税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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太陽光発電システムと税務処理 その1

平成24年度確定申告に向けての中の住宅エコの税務の記事で太陽光システムについて前回みてきました。省エネへの関心の高まりや、助成金制度や余剰電力買取制度の利用により太陽光発電の設置が容易になったことで、太陽光発電設備の設置件数が増えてきました。そこで、今回は3回にわたり24年度の確定申告を前に個人で太陽光発電システムを取得した場合の税務処理を中心にご説明いたします。

1.助成金制度と税務処理
 太陽光発電システムについては、国、都道府県、市区町村それぞれから補助金を受けることができます。
 太陽光システムによる補助金は所得税法42条の規定により収入金額に算入されませんので、補助金につての申告は不要です。

2.余剰電力買取制度
 2012年度の売電価格が6月28日に経済産業省より、10kw未満の場合には7月1日より翌年3月31日までに契約した場合には1kw当たり42円買い取り期間10年と公表されました。これにより自家消費して余った電力は10年間定額での買取が保証されました。そこで売電による収入について一般住宅用の場合と不動産賃貸業者の場合とで比較してみていきましょう。

太陽図1


(2)減価償却費(一般住宅用及び不動産賃貸業者共通
①取得価額
 工事費込みの設置費用から補助金を差引いた金額をとします。
 太陽光システムによる補助金は所得税法42条の規定により収入金額に算入せず、取得価額から控除し金額を取得価額とみなして償却費の計算を行います。
②償却期間
 太陽光システムは自家発電設備の一つであり、機械及び装置に該当し電機業用設備の17年で償却をするのが一般的です。
③償却方法
 個人の機械装置の法定償却方法は定額法となります。
 定率法で償却をする場合には、新たに事業を開始する場合やまだ機械装置を取得していない場合には、確定申告期限(翌年3月31日)までに定率法により償却する旨の届出をする必要があります。
 また、すでに機械装置の償却を定額法をしている場合には、定率法により減価償却を開始する年の3月15日までに変更の届出をする必要があります。

(3)不動産賃貸業者で消費税の課税事業者の場合について
 消費税の課税事業者である場合には、売電による収入金額は課税売上となります。
また、太陽光システムの取得価額(補助金を控除する前)のうち自家消費分に係る部分を除いた価額が課税仕入となります。

(4)一般住宅用の場合で申告不要の場合
 給与所得・退職所得以外の所得が20万円以下のときには、あえて申告する必要はありませんので、収入金額から必要経費を控除した金額と他の所得が20万円以下であれば申告は不要となります。
 ただし、これは年末調整をすることで確定申告が不要な場合の規定であるため、給与所得が2,000万円を超える場合や2か所以上から給与を受ける場合、並びに医療費控除や雑損控除を受けるために確定申告をする場合には20万円以下であっても申告が必要です。

3.固定資産税
 太陽光発電設備を屋根に設置した場合、太陽光発電設備そのものが単独で固定資産が課されるのではなく、家屋の一部として表価額に加算されることにまります。従って、屋根と一体型のものは課税対象となりますが、架台を設置して屋根に置くタイプのものは課税されません。
地域や家屋の種類等で異なりますが、一般的に太陽光発電パネル1㎡あたり150~200円程度の固定資産税が増加すると言われています。



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| 固定資産の税務及び会計 | 10:51 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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記事掲載のお知らせ 

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企業実務2012.11月号 NO.714(発行:株式会社日本実業出版 発売:エヌ・ジェイ出版)にて本職が執筆した記事が掲載されました。
本稿では、「税務調査手続きの明確化で企業の対応はこうなる」というテーマで、国税通則法の改正に伴って法定化された「税務調査手続」に関して解説をしております。

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膨張続ける復興予算・概算要求

これでいいのか?! 復興予算の使い道と要求
政府・各省庁は何をしたいのか?国民を欺く政治と官僚の横暴にはウンザリ!
なんと概算要求が3年間で22兆円に!!


 今回は、復興予算の使い道と要求に関して東京新聞(2012.10.12)の記事より引用し、述べる。
 復興予算の膨張に歯止めがかからない。政府は2011年度からの「5年間で19兆円」との大枠を示したが、2013年度予算の概算要求を含めると、3年間で22兆円に達する見込みである。しかも、概算要求には不適切私用と指摘される予算が多く含まれている。国民に臨時増税を課しておきながら、復興を名目に予算獲得に走る霞が関の実態が浮かびあがっている。

を突破する見通しである。2011年度と2012年度の復興予算は計約18兆円である。2013年度は4兆円超の概算要求が各省庁から出されている。

 一方、衆院決算行政監視委員会で野党理事が関係省庁から聞き取りした結果、復興予算に対して「不適切私用」との指摘が相次いだのは周知のことである。さらに、こうした事業の多くが来年度予算でも概算要求されることが明らかになった。
 
 国が財政支出の縮減を続けるなか、ある官僚「復興予算は別枠でいくらでも要求できるので、各省とも予算獲得に知恵を絞っている」とテレビの討論会番組である政治家が明かしていた。また政府は「被災地の復興が最優先」としながらも、復興予算の査定が甘かったことも背景にあるのだろう。
  
 しかし、2011年度分の復興予算は今夏の決算段階で約1兆円が「不用」と判断された。さらに5兆円は使われず、翌年度に繰り越されたのである。

 復興に直接関係しない事業に予算をつけながら、使い切れないケースが出ているのは事実である。それにもかかわらず来年度予算でも4兆円を要求するとは、霞が関の姿勢は到底許されるものではないと思うのですが。
 以下、問題視されている主な復興関連事業と2013年度の概算要求の一覧表を掲載します。



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| 財政・税務 | 09:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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会社分割の乱用認めず!最高裁が初判断

 企業の再生を進めるに当たり、再生スキームとして第二会社方式が多く使われている。
第二会社方式とは、財務状況が悪化している中小企業の収益性のある事業を会社分割や事業譲渡により切り離し第二会社に承継させ、不採算部門や過剰債務は旧会社に残し、特別清算することにより事業の再生を図る方式である。
今回この方式に関して、最高裁判所が初判断を示した。
今後は再生スキームとしての会社分割制度の乱用に歯止めがかかりそうだ。
 
 日本経済新聞10月12日夕刊の記事によると、

 会社分割制度を利用し、分割した新会社に優良資産を移して債務返済を免れる手法の是非が争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(千葉勝美裁判長)は10月12日、「会社分割に伴う資産移転が債権者に損害を与える場合、もとの会社の債権者は資産移転を取り消す権利がある」との初判断を示した。
 訴訟は、債権回収会社が、大阪市の不動産会社が会社分割で新設した会社に土地・建物の所有権を移転した行為の取り消しを求めた。同小法廷は新設会社側の上告を棄却し、資産移転の取り消しを認めた第一、二審判決が確定した。4裁判官全員一致の判断であった。

 会社分割制度は2000年の商法改正で導入され、現在は会社法で規定されている。企業の事業再編を促すのが本来の目的だが、倒産寸前の企業が制度を悪用して債務返済を免れようとする「抜け殻分割」と呼ばれるケースが相次いでいた。

 民法424条は、債務者が意図的に債権者の利益を害した行為(詐害行為)は取り消しを求められると規定。訴訟では、会社の新設分割が詐害行為取り消し権の対象に含まれるかが争点となり、一審・大阪地裁、二審・大阪高裁とも「含まれる」と判断していたが、他の訴訟の下級審の判断や学説は割れていた。
 
 これに対し、同小法廷は判決理由

(1)会社法に、会社分割が詐害行為取り消し権の対象外との規定はない
(2)債権が新設会社に移った債権者は会社分割に異議を述べられるが、もとの会社に残された債権者は保護されない。と指摘。「こうした債権者は、詐害行為の取消権を認めることで保護を図る必要がある」と結論づけた。
 
 判決によると、不動産会社は2007年に会社分割を実施。新設会社に不動産など収益性のある資産の大半を引き継ぎ、対価として新設会社の全株式を取得した。債権回収会社は、強制執行を逃れるための移転で無効だと主張していた。
 抜け殻分割を巡っては、法制審議会(法相の諮問機関)で法改正の検討が進んでおり、今年8月にまとめた会社法改正の要綱案では、債権逃れと認められる場合は、分割による新設会社に、もとの会社が抱える債務の返済を求めることができるとの規定を盛り込むことが示された。法務省は答申を得た上で、早ければ今秋の臨時国会にも改正法案を提出する方針で検討しているとのことである。
事業再生に携わっている者は、今回の最高裁の判断をよく検証し、リーガルマインド(法的思考)を持った行動を取ってもらいたい。

                                

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| 事業再生・承継・再建 | 09:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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倒産しない経営とは!

 1.倒産予備軍 悪銭身に付かず

1.倒産予備軍とは
 企業経営者にとって、最も忌み嫌うべき言葉である。しかし、現在、わが国の企業の数は約420万社。そのうち上場企業は2,300社たらずで、ほとんどが中小企業と言っていい。そして、これらの中小企業の70%以上が赤字決算となっているのが現状です。
 これらの会社が倒産予備軍ではないか?もちろん、税金逃れのためにわざと赤字にしている会社もあるでしょうが、大半は何らかの形で今のところ資金パイプがつながっているため、かろうじて存続しているとみて間違いないでしょう。こうした所は、一度資金パイプが外れてしまえば、たちどころに経営に行き詰ってしまう。
 しかも、資金の調達が市中金融などによって賄えない状態となっていますから、雪だるま式に増えた借金をかかえながら何とか凌いでいる企業が多くあることに注意しなければいけません。ですから、ここに来ての円高、震災の影響、外部要因(尖閣諸島・竹島問題)などで後退している景気の中で、会社の倒産劇が目に見えて増加する心配があるのです。
 
 社長の喜びは、社長をやった者にしかわからないように、倒産の苦しみは、やはり当事者でないと理解できないと思います。 
 日本が高度成長時代を迎えたときは、まさに「作れば売れる」という製造業者にとって笑いのとまらない時期もありました。
 震災や円高または外部要因による不景気にあっても真面目に取り組んでいれば乗り切れた企業はあったかもしれませんが、いったん下がった業績をもとに戻すのは現状ではできない企業が大半です。以前と違って何ともできない企業が増えているのも事実ですが。
 
倒産の原因ベスト10は、次のようなものである。

①経営者の高慢、経営能力の過信
②社員教育の不備 
③事業目的、目標、計画性の欠如
④業界情報の不足と環境変化への対応
⑤新商品の欠如、技術開発の遅延
⑥家庭不和、同族経営の弊害
⑦公私混同、経営哲学の欠如
⑧決断力、実行力の欠如
⑨計数管理の不足と勉強不足
⑩ワンマン、反省心の不足


 以上のようになるのですが、倒産と言っても、ある日突然会社がおかしくなるのではありません。そこに至るには色々な原因が重なり合って、それがやがて手に負えなくなるまで悪化してしまうプロセスが必ず存在するのです。つまり、そのプロセスの段階で、倒産に至る萌芽を摘み、資金管理をしておけば、会社はみすみす倒産することはないのです。

 昔から『転ばぬ先の杖』と言われるように、倒産の徴候に敏感になることが大事です。たとえば、売り上げが少し下がってきたなら、ただちにその原因を追及するとか、新しく開発した商品の市場での売れ行きが思わしくなかったら、市場調査をして、改良・工夫に努力するとかいったことです。とにかく、何かおかしいと感じたら、すぐに何らかの手立てを講じるべきです。それをしないから、経営努力の不足、放漫経営という誹りを受ける事になるのです。日ごろの気構えが大事ということです。

 倒産しない経営のために、経営者が陥りやすい倒産のチェックポイントとして、『倒産の前触れ15カ条』というのが八起会会長の野口会長が次のように述べています。

1.売上の3か月分以上の借金ができたとき
2.有力社員が確たる理由なく退社したとき
3.経営者に日ごろみられぬ不自然な行動があらわれたとき
4.まじめな経営者がウソをつくようになったとき
5.あそこは危ない、という世間のウワサがでたとき
6.経営者が派手に遊び始めたとき
7.新製品が売れなくなったとき
8.努力しても赤字が続くとき
9.夫婦仲が悪くなったとき
10.家族や従業員の笑顔が見られなくなったとき
11.サラ金に手を出したとき
12.無理な資金計画を銀行に提出したとき
13.経営者が過信、高慢に陥ったとき
14.経営者が自分一人で取引を決めたとき
15.八起会の記事が気になりだしたとき
 
  
 これは上の倒産の原因ベスト10とかぶるところもありますが、相手の会社にこういう気配が見えたら、要注意です。できるだけ早く手を切るべきです(決断力)。即刻、取引をやめるか、取引量を半分に減らす必要があります。保証人を引き受けるなどはもってのほかです。
 また日本人経営者の弱点の1つに‘浪花節経営’があることも『変革期における「敗軍の将」の研究』のなかで述べています。連鎖倒産の大きな原因にもなります。「お決まりの義理と人情が災いするのです」、と。

八起会会長 野口誠一『変革期における「敗軍の将」の研究』より抜粋編集

以下に参考として㈱東京商工リサーチのデータを記載します。

企業倒産状況
【クリックで拡大表示】

倒産件数が9月としては過去20年間で最少 形態別で特別清算が7割増

 2012年(平成24年)9月度の全国企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は931件、負債総額が1,746億2,600万円となった。
 倒産件数は、前年同月比6.9%減。4カ月連続で前年同月を下回り、9月としては1993年以降の過去20年間で最少件数となった




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| 財政・税務 | 10:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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中小企業金融安定化後の「出口戦略」とは

 経済産業省は8月31日、2012年度下期の中小企業金融対策をホームページにて公表している。今後の資金繰りに大きな影響を与える、中小企業金融円滑化法が来年3月末に終了することを見据え、金融庁は、金融機関に経営改善計画の進捗状況の管理、モニタリングなどの「コンサルティング機能」を持たせ、経営改善の支援協力を推し進めながら出口戦略の必要性を求めていた。今回の新保証制度もこの流れの一環である。
今回の特徴は大きく分け2点ある。
まず、

1,信用保証協会が融資に100%保証する、「セーフティネット保証5号」を来年3月末まで継続する。
セーフティネット保証5号は、リーマンショック後に一般保証とは別枠で、無担保保証8000万円含め最大2億8000万円の金融機関からの融資を信用保証協会が100%保証する制度である。これまで1133業種全てが対象だったが、10月からは683業種に絞って継続されている。

2,新たに、経営改善を外部の専門家と行う企業の保証料の一部を減免する「中小業経営力強化支援法」を10月からスタートさせることにした。
これは、中小企業が金融機関や税理士など、外部専門家の力を借りながら経営改善に取り組む場合に、保証料を0.2%減免する制度である。
 この経営革新等支援機関の認定申請が9月より受付を開始している。特に税理士・公認会計士・中小企業診断士等の「士業」の申請が増えている。当事務所も認定申請を9月中に終了させた。今後、認定された機関は中小企業庁及び金融庁のホームページに10月末頃から順次公表するとのことである。


金融庁のホームページでは金融円滑化法に基づく貸付条件の変更等の適用状況を随時掲載している。
法施行日より2012年3月31日までの速報値によると
申込件数3,133,742件、実行件数2,893,387件、実行率92.3%
 仮に1社当たり3件実行するとすれば、2,893,387÷3件だと、約964,462社 もあることになる。
全てが該当するわけではないが、数十万社が該当してくることになるだろう。
今後、円滑化法終了を見据えた「出口戦略」に向け、上記経営革新等支援認定機関など外部機関と連携しながら、中小企業の再生に軸足を移すこととなる。
 しかし、業績が改善せず再建計画と大きく乖離している企業や1年以内に策定しなければならない実抜計画を作成できない企業も多い。今後は再建の可能性が見込めるかどうかで金融機関の支援に変化が出てくる。「業績悪化=即支援打ち切り」の可能性は少ないとみられるが、事業存続が危ぶまれる企業には、資産売却、廃業も視野に入れた対応をする一方、再建が難しい企業には最終的に代位弁済や担保権の行使に移ることも現実味を帯びている。
残された時間は半年を切った。
                                



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| 金融関係 | 10:32 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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すでに始まっている改正通則法施行!

赤字でもアナドレナイ、きっと来る税務調査・・・?!

 税務署が納税者の自宅や事業所に税務調査に入る割合(実調率)は、国税審議会の資料によると平成21年度は個人1.4%、法人4.6%と少ない。しかも、個人・法人ともに20年前の約半分にまで減少しているのである。この数字からすると、調査を受ける可能性は計算上は、20年に1度という計算になりのだが、実際には「税歴優秀法人(納税優良法人)」や周期対象除外法人などの「滅多に調査されない企業」もあり、おおむね5~6年に1度というのが調査周期の相場のようです。 
 中小企業の社長の中には、設立以来一度も来たことが無い、という人もいますが。
 
 経営者ならば、「いつ来ても大丈夫」と言えるような税理士と話し合っておきたいところですが、現実には「そうはいっても、ウチは赤字だから来ないよ」と高をくくっている社長は多いでしょう。この「赤字だから・・・」という楽観論にまったく根拠のないことは、多くの国税OBが指摘しているところです。
 それは、「今年度が赤字でも、仮に前年度が黒字であった場合は、利益調整しているのだろうと考えるのが税務署の思考回路である。そして、前期から連続して赤字の場合は、赤字続きで倒産しないのはおかしいと勘繰る」のである。
 
 一方、「そもそも税務署は調査のためでなく、税金を取るために税務調査を行う」というのは、元国税調査官のある税理士の話である。税務署にとって実際に赤字かどうかは全く関係ないのである。税務署の職員の中には、税務調査の目的について、「国の税収が足りないから追加で税金を取る、と勘違いしているものが非常に多い」と税務職員の思考が本来と完全にズレてしまっている。
 本来、税金は納税者が進んで払うもので、取り立てるものではない。
サラ金やヤミ金なみに勘違いしては困るのである。
 いずれにしても調査対象の選定は当局の理屈で当局が決めるということは肝に銘じておきたいものである。
 
 しかし、そうした「徴収マシーン」と化した税務調査官も少ないなか、見た目や言動のイメージに関しては、ソフト路線が定着してきているようです。
 女性の調査官も増えてきたこともあって、以前のような堅物イメージの人は少なくなったのも事実である。
 最近、「強権的な取り立てが世間で話題になっているために、ここをマスコミにたたかれるのはマズイので」とイメージチェンジの理由になっている。
 テレビ番組「トッカン」というのが放映されていたが、まさしくイメージが乖離している、と思いました。滞納している人に「あそこまでやるか」と思いながらみていたことを思いだしました。確かに悪質な滞納者に対しては、法の下に強硬な取り立てを行うことは、やむを得ないとしてもどうしても払えない納税者で払う意思がある人には、情状や猶予を与えてもよいのでは、思うのですが。

(月間社長のミカタ10月号より概略抜粋)


 以下、税務調査の年間スケジュールを参考に載せておきます。
次頁の図を見てください。年間を通じての税務調査の動きをまとめました。
 税務署内の人事異動は7月に行われます。ですから、それからしばらくは事務の引継ぎ等で、税務署員はおおわらわな状態で、それがやっと落ち着いて、調査法人の選定をほぼ終える8月半ばくらいまでは、あまり目立った動きはありません。ところがそれ以降、一斉に税務調査がはじまり、ピークの時期を迎えます。さらに税務調査が盛んに行われるのが12月と3月と6月です。確定申告の時期にも税務調査があるというわけです。同じように、6月も税務署員の移動の時期が近づきますから、是認を勝ち取る可能性が高い時期といえます。

税調スケジュール


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| 税制改正 | 10:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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農業生産分野への参入を期待したい

10月に入り秋の気配が日に日に増して来ている。
そろそろ新米が店の店頭に並ぶ季節である。今年の価格は昨年度より1割ぐらい割高らしい。

ところで農林水産省の2010年の統計資料によると、国内の農業総産出額は8兆1200億円で、ここ20年間で3割減少したという。主要作物の米にいたっては半分の1兆5500億円に落ち込んだ。農業就業人口も261万人とほぼ半減。人口減少による国内市場の縮小に加え、担い手不足も深刻になり農業分野の衰退が著しい。
しかし、最近では、食への安心・安全への関心の高まりから国産農産物に重要性が増してきているのも事実である。これに関連して、最近農業生産法人の設立が相次いでいる。
有名なところでは、外食産業のワタミ、小売業界のセブン&アイ、イオングループなど農業分野へ進出し、生産から消費まで循環型生産システムを構築し新しいビジネスモデルとして成功を収めている。
さて 農業法人とはどのようなものであろうか?

農業法人とは法人形態によって農業を営む法人の総称をいう。
農業法人は制度の面から大きく2つに分けられる。
一つは会社法人である。営利を目的とする法人で株式会社等が代表例である。
もう一つは組合の形態を持つ農事組合法人である。
農業法人は農地を権利取得の有無によって、「農業生産法人」「一般農業法人」に大別される。

 農業生産法人は農業経営を行うために農地を取得できる法人であり、下記、図1の5形態がある。

農業生産法人形態
【クリックで拡大表示】


 また、平成21年12月15日施行の農地法等の改正により農業生産法人以外の法人も賃貸に限って権利取得が認められることになった。(ただし所有権の取得は認められていない。)
これに伴い農地の賃貸による農業分野への一般企業の参入も増加している。これを一般農業法人という。

それでは、企業にとって農業参入のメリットはなんであろうか。

①企業経営ノウハウや資金力を農業経営に生かすことが可能となる。
②生産から自社販売まで管理把握できるので、価格コストの低減につながる。
③消費者の食の安全志向への対応が出来き、品質と安定的な供給が出来る。
④農業助成金の活用、農業分野での新しい人材の発掘確保。


などがあげられよう。
 ただし、デメリットもある。農業は天候の影響を受けやすく、害虫の被害などで生産量が激減する恐れもあり、事業計画が立てにくく収益確保がしづらいことがある。

 当事務所の関与先にも、韓国から輸入したキムチを国内で販売している企業がいる。
その女性経営者(韓国人)は、日本人に本場と同じキムチを食べさせたいとの考えから、日本国内で韓国の白菜を作るため白菜の種を(日本の白菜では食感が違うため)わざわざ日本に持ち込み、国内で、韓国の気候、地質にあった地域を探し、地元農家・農協の協力を得て、現在試験栽培をおこなっている。まだまだ、品質・コストの問題等もあるが積極的な30代の若い経営者である。
 この経営者によれば、農業はまだまだ成長分野だという。外国人にももっと門戸を広げて欲しいらしい。
現在彼女は、韓国のマッコリと同じ品質の物を日本国内で製造販売するため、日本の行政機関と奮闘している。
日本人はこのバイタリティーを見習いたいものである。


以上



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| 公益法人・NPO法人 | 10:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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税務調査手続の法定化に伴う対応について

 以前にもお伝えした(国税当局2012年10月から「リハ-サル調査」開始)通り10/1より全国の国税・税務署でリハーサル調査が実施されました。
 これに先立ち、当事務所においては「事前通知」に対応した法定事前通知事項なる書類を作成。
通知事項は本法施行令併せて10項目をチェックできる形で今後対応していくところです。

事前通知事項
【クリックして拡大表示】

上記画像は印刷してお使い頂けます。
※A4横で作成しております。



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| 税務調査 | 10:46 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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平成25年度確定申告に向けて ~メンテナンスやリフォームに関わる確定申告~

 今年の所得の確定申告期間は2013年(平成25年)2月18(月)~3月15日(金)までです。
なお、還付に関しては1月1日以降提出可能となります。
今回は、確定申告の中でもメンテナンスやリフォームに関わる確定申告についてご紹介します。

1)メンテナンスやリフォーム費用の処理は?

 メンテナンスやリフォームを行った場合、その費用はどのように処理したらいいのでしょうか?通常の維持管理費や原状回復などの元の状態に戻す修理の費用は修繕費となり、その年の必要経費に全額計上できます。また資産の使用可能期間を延長させたり、資産価値が高まる回収工事を行った場合は、資本的支出となり、減価償却の方法により各年分の必要経費に算入させます。具体例をいくつかご紹介しましょう。

メンテリフォ図表1
【クリックで拡大表示】

2)少額減価償却資産についての処理法

壁付きルームエアコンなど独立した機器としての性格が強いものを交換した場合、減価償却資産の取得になります。
 少額減価償却資産については次の処理は認められています。
A:取得価額10万円未満のもの
 取得年に消耗品費に算入できます。例えば、1台9万円のエアコンを10室に設置した場合、1台の取得価額が10万円未満なので、90万円全額を取得年の必要経費にできます。
B:取得価額10万円以上20万円未満のもの
 一括償却資産として3年間で均等償却できます。
C:青色申告者が平成24年3月31日までに取得した30万円未満の減価償却資産
 取得価額の合計額のうち300万円まで必要経費算入が認められる特例があります。少額減価償却資産は通常の減価償却しさんの耐用年数に基づいて償却することもできます。
 事業用の有形減価償却資産には固定資産税が課されます。(自動車税・軽自動車税が課せられる車両を除く)
 ただし、AとBで処理した資産は課税対象外となり、固定資産税(償却資産)の申告は不要です。(Cは課税対象)

3)平成19年度税制改正で抜本改正された減価償却

 減価償却については、平成19年度税制改正で抜本的に改正され、平成19年4月1日以降に取得した減価償却資産については残存価額や償却可能限度額が廃止となり、1円を残して全額償却できることになりました。
■平成19年3月31日以前に取得した減価償却資産は
 平成19年3月31日以前に取得した現在減価償却中の資産は、これまで通り旧定額法・旧定率法による減価償却を継続します。そして、償却可能限度額(取得価額の95%相当額)まで償却した資産は、翌年分の確定申告から、残存価額を1円として5年間で均等償却します。
■平成19年4月1日以降の減価償却法
 平成19年4月1日以降に取得した賃貸住宅などの建物の減価償却は定額法のみとなっています。しかし、外溝などの構築物や付帯設備などでは定率法を採用することもできます。どちらも1円まで減価償却することができますが、定額法は償却額が毎年同一となるのに対して、定率法は最初の償却額が大きく、経過年数に従って小さくなります。
メンテリフォ図表2

メンテリフォ図表3

(出典:大和ハウス「オーナーズマガジン」VOL.60より 一部改編)



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