税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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住宅エコポイントに関する税務処理

 個人がエコ住宅の新築等を行ったことにより付与されたポイントを商品と交換した場合や一定の追加工事の費用に充てた場合には、その交換商品の価額や工事費用に充てた金額が経済的利益となり、交換又は費用に充てた年分の所得税の課税対象となります。
 
 エコポイントの対象となった建物が自己の居住用の建物である場合には、一時所得の収入金額となります。また、不動産所得を生ずべき事業の用に供される建物である場合には不動産所得の収入金額となります。
 なお、一時所得には50万円の特別控除がありますので、エコポイントが50万円以下で他に一時所得に該当するものがなければ申告不要となります。
 平成23年6月30日以後の新築・増改築によりポイントの付与されたエコ住宅について住宅借入金等特別控除等の税額控除を受ける場合には、住宅等の取得価額からエコポイントを控除して計算することとなりました。
 ただし、将来この家を売却する場合の取得価額は、エコポイントを控除する前の金額となることに注意が必要です。



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| 固定資産の税務及び会計 | 09:26 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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太陽光発電システムを追加した場合の処理

 太陽光発電システムは自家発電設備の一つであり機械装置に該当します。追加した場合には、工事費込みの設置費用から国等の補助金を差引いた金額を取得価額とした耐用年数17年の機械装置の取得として処理します。
 補助金は、国、都道府県、市町村のそれぞれから受けることができます。国からの補助金に関しては、システムの価格により1kw当たり3万円又は3.5万円の補助金があります。申請期間は2013年3月29日までとなっています。また、地方自治体の補助金制度については各自治体によって金額や申請期間が異なりますが、いずれも先着順で予算枠がなくなり次第終了となります。
 余剰電力については、経済産業省の公表した価格により電力会社に買い取ってもらうことができます。2013年7月以降の買取価格は10kw未満の場合には1kw当たり42円と公表されています。
 売電による収入金額については、不動産賃貸業を営む個人の場合には不動産所得の収入金額となります。
 また、ローン取得した場合には支払利息も必要経費とすることができます。
 なお、太陽光発電システムを自宅の電力として利用する場合には、自家消費分は必要経費となりませんので減価償却費、支払利息とも按分計算が必要となります。
 消費税の課税事業者に該当する場合には、売電による収入金額は課税売上となります。また、太陽光システムの取得価額(補助金を控除する前)のうち自家消費分を除いた部分の金額については課税仕入とすることができます。




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| 固定資産の税務及び会計 | 09:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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国税当局2012年10月から「リハ-サル調査」開始

1.国税当局2012年10月から「リハ-サル調査」開始 

 「税務調査手続き」の改正は、国税通則法の改正(2011.12.2公布)により、税務調査手続きが、明確にされ、法定化され現在9ヶ月経過しました。2013年1月1日より、改正国税通則法に向けて国税当局が、準備着々やっている(2012年4月全国の国税局・税務署の一部で、改正通則法による、調査手続きのリハ-サルが、実施されています。筆者の千葉東税務署での税務調査事案で、第74条の7(税務書類の留置き処分の予行演習)があり改正法40条(2012.1.1)より本件行政処分を、取り戻しさせた。これは、国税側のやりすぎの例である。
 実は2012年10月から全国の国税・税務署で実施される税務調査は「リハ-サル調査」の予定。税務署内部では「リハ、リハ」等で呼ばれているようで新たな手続きが、行政実務にどのように影響がでるのか、検証したものと思われます。これを受けて全国の国税局から選抜された職員は、すでに研修は、終了。現在は、各地の国税局での研修の中心となるコア職員研修が、実施されています。9月中には税務署の全職員の研修終了されていて、着々と内部準備が進行しています。

2.税務署内部手続きの明確化
 税務署内部手続きの明確化は、納税者対応において、当該方法が、明確化され新たな義務ずけが、当該職員に課されたと言うことであります。課税サイドの内部手続きもきちんとしなければ、その実行は担保されません。たとえば今回の改正では、調査の際は、「事前通知」を行うことが大原則とされました、つまり事前通知の内容の検討と、通知が、適切に行われたかを明確にしておくことが、その後の本調査を適法に行うための前提になると同時に 納税者とのトラブル回避のうえでも重要な内部手続きになったのです。
また、事前通知の例外として、いわゆる「無予告調査」の可能となる、規定が、盛り込まれていますが、無予告調査を行うかどうかの判断や決定過程が、内部手続きとして、厳格
かつ明確にされていないと納税者の納得も協力も得られない事となります。
 事前通知が、原則とされた以上、無予告調査の説明責任が、発生するからです。

3.税理士側の役割と責任
 国税庁が、組織的に改正法対策を急ぐのは当然でしょう。対する税理士側は、どうかというと組織的対応は、今のところなく、個別対応に任されているのが、現状です。税務調査取り扱い通達が、パブリックコメントに付されたことは、はじめての試みである。東京税理士会常務理事会構成員の議論があるぐらいです。
それでは、納税者の権利拡大の法改正が生かされません。法整備がなされなかったので、税理士の対応もばらつきがありました。また、調査対応策も税理士側のノウハウとされていました。
 実際「リハリハ」では、調査官が、税理士に事前通知を行った際に、日時・場所を聞いたら「忙しいから、それだけでいい」と電話をきり、それ以上聞こうとしない税理士の対応もみられたとのこと。法改正を知らない、理解が、浅かったからでしょう。これでは、納税者は救われません。

・今回の国税通則法改正で、「税務代理人」という概念が導入された。税理士・税理士法人・通知弁護士・弁護士法人が、これに該当されます。調査において、事前通知が原則とされましたが、事前通知は納税者本人、のみならず納税代理人にも同時に行われます。
 通知事項は、法令に定められていますが、本法施行令併せて10項目あります。
その1項目が欠けても適法性の問題化すると当該通知内容が、その後に続く本調査の法的限界を示すので、重要な手続きで、税務代理人が軽視することがあってはならない。税務代理人が、曖昧な態度をとれば、納税者の権利を損なうおそれがあります。また税理士関与の納税者に無予告調査が実施された場合の税理士の対応は、かなりの「力仕事」が求められます。税理士の対応如何により、調査結果が大きく左右される可能性(税理士新聞第1389号税理士 岡田利明より引用)があります。なにぶんこれからの予測ですので断定は、出来ませんが、納税代理人の力量が、これまで以上に求められます。

・調査の終了手続きの明確化
 「調査結果の内容説明」が、終了手続きとして行われる予定です。税務署内部では、「争点整理表」が作成され納税者との間の検査と確認作業だけでなく、行政内部での法的な整理審理も平行して行われます。したがって税理士は、終了手続きに入れ前に「精査作業」を入念にする必要があり、納税者の利益を失う事となると民法第415条による、不完全履行による、損害賠償事件も考えられます。
調査終了手続きは、以下のどちらかと言うことになります。
①申告是認の通知
②問題ある場合の調査結果の内容説明と教示文(修正申告等を行った場合の不服申立の権利喪失と更正請求の権利はある。)の交付手続き

終了手続きは、納税者の同意がある場合は、税務代理人に対して行われます。


参照 税理士新聞第1389号 税理士 後藤勇輝
    税理士新聞第1389号 税理士 岡田利明




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| 税務調査 | 09:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「税務調査手続」の改正

―税務代理人の役割―

 国税通則法の改正(平成23年12月2日公布)により。税務調査手続きが明確にされ法定化されました。これにより税理士は、従来の曖昧だった手続きから、法に沿った手続きを行うこととされ、納税者の権利を守る責任がより強まることとなりました。
 本稿では、税理士が確認しておくべき改正後の調査手続きを整理します。

調査手続きの法定化
 今回の改正により法定化された調査手続きは、大きく分けて、①質問検査権の整理、②事前通知、③調査終了時の手続きの3つとなります。

税務調査手続
【クリックで拡大表示】

(エヌピー通信社発行 税理士新聞第1389号 著者 税理士 後藤 勇輝 )



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| 税務調査 | 11:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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中小企業経営力強化支援法が施行された!

 本年6月21日に今通常国会で成立、同27日交付された「中小企業の海外における商品の需要の開拓の促進等のための中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律等の一部を改正する法律(中小企業経営力強化支援法)」が8月30日に施行されました。
 本法律では、中小企業の経営力の強化を図るため、

(1)中小企業の支援事業を行う者を認定し、その活動を後押しするための措置
(2)中小企業の海外展開を促進するため、中小企業の海外子会社の資金調達を円滑化するための措置
を講じています。

1.法律の背景と目的
 中小企業の経営課題は、多様化・複雑化している。そのため、財務および会計等の専門的知識を有する者(既存の中小企業支援者、金融機関、税理士・税理士法人等)による支援事業を通じ、課題解決のカギを握る事業計画の策定等を行い、中小企業の経営力を強化することが急務になっている。
 また、内需が減退する中、中小企業が海外展開を行うにあたって、中小企業の海外子会社の資金調達が困難など、資金面での問題が生じている。このため、中小企業が海外で事業活動を行う際の資金調達を円滑化するための措置を講ずることが急務となっている。
 
2.法律の概要
 本法律では主として以下の措置を講じる。
① 支援事業の担い手の多様化・活性化に関する支援措置
  既存の中小企業支援者、金融機関、税理士・税理士法人等の支援事業を行う者の認定を通じ、中小企業に対して専門性の高い支援事業を実現します。
  また、中小機構の専門家派遣等による協力や信用保証の付与による資金調達支援を通じ、支援事業を支援します。
  これらにより、中小企業は質の高い事業計画を策定することが可能となり、経営力の強化が図られる。
② 海外展開に伴う資金調達に対する支援措置
   中小企業新事業活動促進法等に基づく承認または認定を受けた計画に従って事業を行う中小企業者に対し、以下の措置を講じる。

(1)日本政策金融公庫の債務保証業務、日本貿易保険の保険業務を拡充し、中小企業の外国関係法人の海外現地金融機関からの資金調達を支援する。

(2)中小企業信用保険の保険限度額を増額し、親子ローン等を通じた海外展開を支援する。
 国内事業基盤の維持に配慮する。


3.認定を受けることによる効果
(1)支援ネットワークの構築
  ① 既存の中小企業支援者に加え、金融機関、税理士法人等の支援事業を行う者を認定することで、支援の担い手の多様化・活性化を図るとともに、知識や経験のある専門家を活用し、中小企業に対してチームとして専門性の高い支援を行うための体制を整備できる。
   ② 地域全体における中小企業に対する支援機能の質が更に高まり、地域の中小企業に対する支援の輪が一層広がることを期待できる。

(2)認定支援機関等への支援措置
 ① 技術、知財管理、海外展開等をはじめ様々な分野について、メーカーや商社等の企業実務経験者等の専門家を中小機構から派遣する。
② 金融機関等が資金の貸付を行う際の信用保証について、当該金融機関等の経営支援によるリスク低減に応じて保証料が減額される仕組みを構築する。

(3)今後の施策における位置づけ
   認定支援機関には、中小企業施策の情報提供、広報の役割を担っていただくことに加えて、地域ごとに悩みを身近に相談し、解決できる新たな「知識サポート」プラットホームの仕組みにも位置付けて、中小・小規模企業に対する支援を充実させ、経営力強化を図っていく。

(中小企業庁 HPより)


↓以下概要

中小1-1

中小1-2

中小1-3

中小1-4

中小1-5

中小1-6
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| 事業再生・承継・再建 | 10:34 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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国税犯則取締法の改正

国税犯則取締法の改正

官公署等に対する協力要請(照会)規定の整備

1.改正の内容

(1)国税犯則捜査のための必要事項の照会規定の整備
 国税以外の関税法等における犯則事件の調査については、官公署又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる「犯則調査のための官公署等に対する照会規定」が設けられています。(関税法119②、独占禁止法101②、金融商品取引法210②等)
 従来、国税の犯則調査については、任意調査規定(国税犯則取締法1条)に基づき官公署等への照会を行ってきたところですが、近年、個人情報についてより厳格な取り扱いが求められる中で、法的根拠(名分の官公署等に対する照会規定)がないことを理由に回答が拒否される事例が見受けられ、実務に支障を生じている状況にありました。
 このため、国税の犯則調査について、明文の規定がないことにより回答が拒否されることを排除する趣旨から、今回、他法における犯則調査と同様に、国税の犯則調査について「収税官吏は官公署又は公私の団体(注1)に照会して必要な事項の報告を求めることができる」ことを明文化することとされたものです(国犯法1③)(注2)
 なお、官公署等への協力要請を行った場合における当該官公署等への対応については、同様の規定を有する刑事訴訟法、関税法、独占禁止法、金融商品取引法等と同様の取り扱いになるものと考えられます。(注3)
最終的には、照会を求めた事項についての査察調査上の必要性と、守秘義務の内容の比較衡量により、当該官公署等が回答の要否を判断すべきものと考えられますが、官公署等が本項の求めを受けて報告した場合には、基本的に、当該官公署の担当職員等が「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」などにおける情報提供制限に係る義務違反や個別法上の守秘義務違反となることはないものと解されます(注4)。


(注1) 「官公署」とは、国、地方公共団体の機関その他各種の公の機関の包括的総称をいいます。
「公共の団体」とは、同様の規定を有する刑事訴訟法においては、「民事訴訟法186条(調査の嘱託)の『学校、商工会議所、取引所その他の団体』はもとより、広く公私の団体が含まれ、法人格は問わない」と解されています。(刑訴法197②、藤永・河上・中山編『大コン麺タール刑事訴訟法』第3巻(初版)157頁参照)。

(注2) 査察調査は、脱税犯等の刑事責任追及を目的とする手続きであり、適正課税を目的とする課税調査
とは、その目的・性格を異にします。このため、査察調査において官公署等にたいする照会を行う
場合には、所得税法等の個別税法の協力要請規定を借用することはできず、国税犯則取締法に基づいて行う必要があります。

(注3) 刑事訴訟法197条2項に規定する「公務所等に対する照会」については「相手方に報告すべき
義務を課すもの」と解されています(衆議院議員川村たかし氏提出の質問意見書(平成16年7月
30日提出質問代20号)に対する答弁書(平成16年8月10日受領答弁書第20号)。
(注4)  (社)行政情報システム研究所編『行政機関等個人情報保護法の解説』(増補版)36頁以下参照。


(2) 個別間接税を含めた調査のための協力要請規定の整備
 課税調査等における官公署等への協力要請規定については、昭和59年に所得税法、法人税法については設けられた後、消費税法、相続税法(昭和63年)、地価法(平成3年)、国税徴収法(平成18年)に同様の規定が設けられていますが(所法235②、法法156の2、相法60の2、地法37、消法63、徴法146の2)、酒税等の個別間接税法については、こうした明文の規定がなく、上記(1)と同様に、これらの調査の際、法的根拠がないことを理由に官公署等から調査(照会)を拒まれる事例があり、実務に支障を生じている状況にありました。
 今回の改正においては、このような状況を踏まえ、適正公平な課税を実現するための税務執行体制を整備する観点から、官公署等に対する協力要請規定について、明文の規定がないことを理由とする拒否がされることのないよう、酒税等の個別間接税に関する調査(酒税法における免許の審査を含みます。)について、「税務職員は官公署又は政府関係機関に対し、その調査に関し参考となるべき帳簿書類等の物件の閲覧、提供等に協力を求めることができる」ことを明文化することとされたものです。(酒法53⑥・⑦、た法27③、た特法19③、揮法26③、地揮法14の2③、石ガ法26③、石石法23③、航燃法19④、電促法12④、印法21②)。
 官公署等への協力要請を行った場合における当該官公署等への対応については、基本的に、上記(1)と同様であると考えられます。
 なお、各強力要請規定の改正については、各税法の解説をご参照ください。


2.適用関係
 
 上記の改正は、公布の日(平成23年6月30日)から施行されます。(改正法附則1)。


その2-1
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その2-2
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| 税務調査 | 09:32 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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新設された税務調査手続 その3

少し間が空いてしまいましたが、前回(2012.6.7)の記事の続きになります。

税務調査における事前通知
 
 国税通則法に新設された税務調査における事前通知の前文を示せば次のとおりです。
「(納税義務者等に対する調査の事前通知等)
第七十四条の九 税務署長等(国税庁朝刊、国税局若しくは税務署長又は税関長をいう。以下第七十四条の十一(調査の終了の際の手続)までにおいて同じ。)は、国税庁等又は税関の当該職員(以下同条までにおいて「当該職員」という。)に納税義務者に対し実地の調査(税関の当該職員が行う調査にあっては、消費税等の課税物件の保税地域からの取引き後に行うものに限る。以下同条までにおいて同じ。)において第74条の2から第74条の6まで(当該職員の質問検査権)の規定による質問、検査又は提示若しくは提出の要求(以下「質問検査権」という。)を行わせる場合には、あらかじめ、当該納税義務者(当該納税義務者について納税代理人がある場合には、当該税務代理人を含む。)に対し、その旨及び次に掲げる事項を通知するものとする。

一 質問検査等を行う実地の調査(以下この条において単に「調査」という。)を開始する日時
二 調査を行う場所
三 調査の目的
四 調査の対象となる税目
五 調査の対象となる期間
六 調査の対象となる帳簿書類その他の物件
七 その他の調査の適正かつ円滑な実施に必要なものとして政令で定める事項

2 税務署長等は、前項の規定による通知を受けた納税義務者から合理的な理由を付して同項第一号又は第二号に掲げる事項について変更するよう求めがあった場合には、当該事項について協議するよう努めるものとする。
3 前二項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
 一 納税義務者 第七十四条の二第一項第一号イ、同項第二号イ、同項第三号イ及び第四号イ並びに第七十四条の三第一項第一号イ及び第二号イに掲げる者、第七十四条の四第一項並びに第七十四条の五第一号イ及びロ、第二号イ及びロ、第三号イ及びロ、第4号イ及びロ並びに第五号イの規定により当該職員による質問検査権の対象となることとなる者並びに第七十四条の六第一項第一号イ及び第二号イに掲げる者
 ニ 税務代理人 税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第三十条(税務代理の権限の明示)(同法第四十八条の十六(税理士の権利及び義務等に関する規定の準用)の規定により準用する場合も含む。)の書面を提出している税理士若しくは同法第四十八条の二(設立)に規定する税理士法人又は同法第五十一条第一項(税理士業務を行う弁護士等)の規定による通知をした弁護士若しくは同条第三項の規定による通知をした弁護士法人
 四 第一項の規定は、当該職員が、当該調査により当該調査に係る同項第三号から第六号までに掲げる事項以外の事項について非違が疑われることとなった場合において、当該事項に関し質問調査等を行うことを妨げるものではない。この場合において、同項の規定は、当該事項に関する質問調査等については、適用しない。

(説明)
 税務調査において最も重要なことは、納税義務者等に対して当該調査が実地調査として行われる関係から、当該行為に法的安定性と予測可能性を付与されているか否かの点にあると考えられます。
 すなわち、この両者の付与がなければ個人としての尊重(憲法13)に抵触するのみではなく法の下の平等(憲法14)にも反することになります。
こうした意味合いからも、税務調査に係る実地調査について、法律として調査前に事前通知(実地調査前に法律に基づく調査に係る事項を調査対象者に知らせることで、書面通知を条件としていません)を原則として行うこととしたことは、形式的には法的安定性と予測可能性の付与に役立ち「官民平等」に近付いたものといえると思います。さらに当該事前通知は、実地調査日時及び場所について納税義務者から合理的な理由に基づく変更要望があった場合に、税務署長等は競技するという努力義務を課しています。
こうした実質的な運用が、適正に行われるか否かが今後の事前通知制度の鍵になると考えられます。
したがって、納税義務者等もこの一歩を受け止めて租税は「税務調査により取られるもの」の観念から脱し、「誠実な納税義務者等は税務調査によって確認・保護される」という考えに置き換える必要があります。
そうした両者の協調により、真の意味の「官民平等」の社会が実現するものと思われます。
この事前通知については、系統的に、かつ、〔図1 税務調査における事前通知〕として図示しておきましたので、実務の参考としてください。

事前通知図1
【クリックして拡大表示】

(1)国税庁等又は税関の当該職員
(2)税関の当該職員が行う調査にあっては、消費税等の課税物件の保税地域からの引取り後に行うものに限ります。
(3)当該職員の質問検査権の規定による質問、検査又は提示もしくは提出の要求をいいます。
(4)税務代理人がある場合には、当該税務代理人が含まれます。なお、税務代理人とは代理権限証書を提出している税理士・税理士法人又は通知弁護士・弁護士法人をいいます。
(5)税務署長等は、事前通知を受けた納税義務者から合理的な理由を付して、①調査を開始する日時、②調査を行う場所、についての変更要望があった場合は協議を努めるものとします。




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調整対象固定資産と仕入に係る消費税の調整 その3

 前回と前々回に渡り調整対象固定資産と課税売上割合が著しく増減した場合の仕入税額控除の調整について説明しました。調整対象固定資産を用途変更なく3年間保有していた場合にこの調整が行われるのですが、今回は調整対象固定資産を3年間保有していなかった場合と3年以内に転用した場合の取り扱いについて見ていきたいと思います。

1.3年間保有していない場合

(1)廃棄・売却した場合
  調整対象固定資産を廃棄・売却した場合には、第3年度の課税期間における仕入税額控除の調整は行いません。
 しかし、たとえ調整対象固定資産を廃棄・売却した場合であっても第3年度の課税期間までは一般課税としての消費税の申告義務に変更はありません。
 従って、売却した場合には、売却金額を課税売上額として消費税の申告を行うことになるのです。

(2)家事転用
 個人事業者が調整対象固定資産を家事用に転用した場合にも、第3年度の課税期間における仕入税額控除の調整は行いません。
 この場合には、家事用に転用した時の時価により譲渡があったものとみなされ、その時価が課税売上額となり消費税の申告を行うことになります。
 また、廃棄・売却と同様に消費税の申告義務に変更はありません。
 
2.3年以内に転用した場合

(1)3年以内に転用した場合の調整
  調整対象固定資産を取得し、個別対応方式により課税業務用として仕入税額控除を行った場合、または個別対応方式により非課税業務用として仕入税額控除を行った場合において3年以内に転用したときは、転用した課税期間において、次のような調整を行います。
 なお、調整対象税額とは調整対象固定資産に係る消費税額をいいます。

調整固定資産3-1
【クリックで拡大表示】

注1)個別対応方式により仕入税額控除を行った場合に限り適用されます。
  「課税売上割合が著しく変動した場合の調整」は比例配分法により仕入税額控除を行った場合の適用であり、違いに注意が必要です
注2)共通用に区分したものを転用した場合や、共通用への転用にはこの調整は適用しません。
   ただし、共通用に転用した後に再度課税用又は非課税用に転用した場合には3年以内であれば、適用されます。
注3)棚卸資産への転用にはこの調整は適用されません。
注4)取得日から3年を超えて転用した場合には適用しません。

調整固定資産3-2
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| 消費税法 | 10:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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