税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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はじめてのケースの税務訴訟! どうなっている国税サイド?

 2010年秋に経営破綻した消費者金融大手「武富士」更生会社TFKは国を相手どり、旧武富士が過去に納めた法人税約2375億円の還付を求める訴訟を東京地裁に起こした。消費者金融業界はかつて、利息制限法の上限金利(15~20%)を超える利息、いわゆる「グレーゾーン金利」で営業し、多額の収益を上げて納税していた。この超過利息が法的に無効となったことから、「それによって得ていた利益に課税されていた法人税」も“過納付の状態”になっているとして返還を求めた。

 旧業界大手が「グレーンゾーン金利」に絡むかたちで税金の還付を求める訴訟を起こしたのはこれがはじめてという。TFKでは、「課税対象となった武富士の利益は、違法と判断された“グレーンゾーン金利”で得たもので、利用者への過払い返還に応じている以上、利益に課された法人税も返してもらう必要がある」と主張している。
 
 旧武富士は現在、会社更生法によって、債権者への弁済など更生手続きを進めている。このため法人税の還付を受けた場合には、原則として全額を弁済原資に充てるとしている。
 消費者金融各社は、利息制限法の上限金利と出資法の上限金利に挟まれた「グレーンゾーン金利」を中心に営業を行ってきた。しかし、2006年に最高裁判決でグレーゾーン金利が法的に無効と判断されたことで、利用者からの過払い金に変換請求が相次ぎ、業界各社の業績は軒並み悪化した。武富士は2010年に破綻に追い込まれ、会社更生法の適用を申請した。
 
 TFKによると旧武富士では、利息制限法の利率を超える部分の利息を、税務上の益金に算入。課税所得と税額を計算し、法人税の納付を行ってきた。しかし、「グレ-ゾーン金利」の部分が法的に無効だと確定したことから、「その利益に課税され、過去に納めてきた法人税」についても無効になるものと認識し、更正の請求をおこなったという。これに対し、国税当局から「更正の請求に理由がない」とする通知処分を受けたため、TFKでは国税不服審判所に審査請求を申し立てていた。TFKでは今回、この申し立てから3か月を経過したことから、通知処分の取り消し(法人税還付)を求めて東京地裁へ提訴したとしている。
 
 旧武富士は、表面上の負債総額だけでも約4400億円といわれ、最近の大型倒産事案であるエルビーダメモリ(約4600億円)や安愚楽牧場(約4300億円)に匹敵する巨額の負債総額とみられている。
(2012年6月号 月間 社長のミカタより)

【参考資料】
下記図は一連の流れを示した現行制度のあらましです。
税務訴訟 図
【クリックして拡大表示】


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| 税務訴訟 | 09:52 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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ご注意下さい!!中小企業会計割引制度に必要なチェックリストについて

 冒頭のメッセージは、全国信用保証協会のホームページ(HP)の2012年4月4日付けの中小企業会計割引制度案内の見出しである。
中小企業が金融機関から融資を受ける際、ほとんどの企業が保証協会の保証を受けて借り入れしていると思います。その際、信用保証協会は「中小企業の会計に関する指針」(以下「中小指針」という。)の準拠を確認するチェックリストが提出された場合、信用保証率の割引を行っています。優遇割引率は現在0.1%です。

 この割引制度は2006年4月に創設され、2009年度の利用実績は約27万件、全保証承諾件数の約30%にものぼっているそうである。
しかし、「中小指針」チェックリストが増えた分だけ事実と異なる記載のあるチェックリストが増えたり、減価償却、貸倒引当金の計上等の重要事項がチェックされていないもの等が散見されるようなりだしたようである。
そしてこの制度が2012年4月1日より、運用見直しにより厳格化される運びになったのである。
変更点は以下の2点である。

1.中小指針チェックリストの「YES」欄に「○」が付されていても、事実と異なる記載が認められると保証協会が判断した場合は、割引制度の適用を認めない。
2.事実と異なる記載と保証協会が認めるリストが複数回、同一の税理士等から提出され、計算書類の信用性向上の寄与が認められないと判断するときは、その税理士等が確認したチェックリストは割引制度の利用を1年間認めない。

 と言うかなり厳しいものとなった。

 このチェックリストは信用保証協会HP、又は日本税理士会連合会HPにPDFファイルにて掲載されているので見て頂きたい。この「中小指針チェックリスト」は4ページにわたり58項目のチェックリストで成り立っていることが分かります。(チェックする方も大変である。)

 このような状況下、日本税理士会連合会では、同様の簡略化したチェックリストを平成24年3月に公表した。
正式名称は「中小企業の会計に関する基本要領」の適用に関するチェックリスト(以下中小会計要領)と言う。これも日本税理士連合会のHPに掲載されているので見て頂き、「中小指針」との違いを見比べて欲しい。「中小会計要項」は全2ページで、15項目に絞ったチェックリストで構成されている。

 ここで注意して頂きたいのは、保証協会の割引制度を利用したい場合は、「中小指針のチェックリスト」を利用することです。「中小会計要領」では割引制度に該当しない旨、保証協会のHPで注意喚起しています。それが冒頭のメッセージです。

 なお、日本政策金融公庫でも、本年4月1日より「中小企業の会計」を適用する企業に「中小企業関連融資制度」(利率を0.2%引き下げる制度)を取り扱うことになった。
ここでいう「中小企業の会計」とは「中小指針」及び「中小会計要領」の2つをさしている。従って、日本政策金融公庫への融資申込みの場合のチェックリストは両方どちらでもよいことになっている。ここが信用保証協会と違うところである。

 それでは、「中小会計要領」はどのように利用するのであろうか。
2012年2月に中小企業者等が主体となって設置された「中小企業の会計に関する検討会」中小企業庁・金融庁が事務局となり「中小会計要領」がとりまとめられたのである。
目的としては、
1.中小企業が会社法上の計算書類等を作成する際の会計処理や注記等を示すものである。
2.中小企業の実態に即して経営者が理解しやすく自社の経営状況の把握に役立つこと。そして利害関係者への情報提供に資することを目的とした会計であること。


 企業から提出された決算書のチェックリストは従来からあったが、それは大企業も包含するものであり、中小企業にはチェック項目が多く余りなじまなかった。
いずれにせよ「中小会計要領」は制定されてから日が浅く、実務に根付くには少し時間がかかると思われる。しかし信頼性の高い会計を目指す一里塚になってもらいたい。

次回では、チェック項目が15項目にまとめられた「中小会計要領」の具体的な中身を見て行きたい。



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| 金融関係 | 10:16 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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職権更正の嘆願書

5/7に公開した「嘆願から更正の申出書へ」において概要を解説しましたが、今回は職権更正の嘆願書について書いてみようと思います。

12月2日より前に申告期限が到来する国税で更正の請求期限を過ぎた場合については,「更正の申出書」による手続が整備されることになった。ただし,更正の申出ができるのは,その申告に係る「課税庁が増額更正できる期間」であるため,所得税や相続税,消費税については,法定申告期限から3年以内となる。

 すでに法定申告期限を過ぎた平成22年分所得税の更正請求期限は平成24年3月15日だが,平成23年分の請求期間は,平成24年3月16日から5年間となるので,平成29年3月15日が更正の請求期限となる。
 
 しかし,12月2日より前に申告期限が到来したものの請求期限は従来どおり法定申告期限から1年だ。そのため,平成23年12月2日より前に法定申告期限が到来し,更正の請求期間を過ぎた国税については,課税庁が増額更正できる期間内に「更正の申出書」を提出することができるとされることになった。しかし、残りの2年分は、下記に示す「職権更正嘆願」で、従前どうり、税務署長宛申請すべきである。




職権更正の嘆願書




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| 国税通則法 | 10:06 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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保証債務の履行の特例適用について その2

 前回の続きとして今回は実際の事例を紹介したいと思います。
以下、その際提出した申し述べ書です。                   



                申し述べ書   
            
○○税務署長 殿                                                                              
 冠省、本職は、(住所)豊島区○○○○(氏名)○○○○(以下「本件申立人」という)の平成23年度確定申告書(以下「本件申告」という。)を2012年3月14日に提出した。
今回平成23年度確定申告の一部、保証債務履行の適用金額に誤りがあったのでその経過説明を述べ本件申告の修正申告をする。
申告記載金額 113,179,540円、この中に手形割引金額 18,786,900円含まれている。
正しくは 94,392,640円となる。
 ここに本件申立人が保証債務履行を行った経緯を述べたい。

1.2011年10月1日まで、本件申立人が代表を務めためていた○○株式会社(以下「K社」という。)は建築資材を仕入、これを加工し建築現場にて組立をする大工工事業者であった。 (証第 1号)
K社の財務内容を見ると、公共工事の減少とともに、ここ数年赤字が続き債務超過の状態が続き経営は良好とは言い難く、破産の危機を含んでいた。

 K社の最近5ヶ年の推移
                売上高(千円)       当期利益(千円)
第58期  平成18年12月期  472,033        4,182
第59期  平成19年12月期  446,030       24,449
第60期  平成20年12月期  348,755      -36,073 
第61期  平成21年12月期  285,951      -32,917
第62期  平成22年12月期  161,306      -40,984

 K社は平成23年1月に入り金融機関への返済が出来なくなり、返済不能の状態に陥ってしまった。そこで、各金融機関は期限利益喪失通知書を送り、K社の連帯保証人であった、本件申立人に対し、保証債務履行をするよう求めて来た。 (証第 2号)
本件申立人は保証債務履行をするため個人所有名義の不動産を処分し、その資金で各金融機関の債務をK社に代わり返済をした。
 しかしK社は、その後も業績の回復見込みもないため、事務員を残し全社員を解雇し、本件申立人、自らも業績悪化の責任を取り平成23年10月1日に代表取締役を辞任し本件申立人の次男である○○○氏に代表権を譲り、事業再建を図ってきているが、2012年3月時点の業績も改善のきざしが無い状態が続いている。
このような状況下のなか、本件申立人は2011年12月末付けでK社に対し求償債権を放棄する事を決定した。 (証第 3号)

2.求償権行使不能の判定基準

 求償権は、「通常無担保債権」である。主債務者が物的担保を提供していれば、銀行等は、その担保権を実行したうえで、回収不足額を保証人に対して、請求するであろうから、保証人が、弁済者代位により担保権を取得する可能性は、少ない。だから、確定申告時あるいは、更正の請求時にそれまでの主債務者の資産・負債の状況その後一定の期間の経営予測がつかず法人を解散しないかぎり適用できないかという認識が、実務界にあり、当該規定を見送る例が多くあった。

 しかし、主たる債務者である法人が解散しない場合の保証債務の特例における求償債権の行使不能の判断に関しては、平成14年12月19日付け中小企業庁事業環境部長 齋藤浩氏が国税庁課税部長村上喜堂氏に対して文書照会している。 (証第 4号)
その内容は、

(1)所基本通達64-1他のケ-スと同様に、同通達51-11(貸金等の全部又は一部の切り捨てをした場合の貸し倒れ)に準じて判定する。
51-11(4)
債務者の債務超過の状態が、相当期間継続し、その貸金等の弁済を受けることが出来ないと認められる場合において、その債務者に対して「債務免除額を書面にて通知」したこと。その通知した債務免除額。・・・・・□
その法人が求償権の放棄後も存続している場合でも次のすべての状況に該当すると認められる時は、その求償権は、行使不能と判定する。

① その代表者等の求償権は、代表者等と金融機関等他の債権者との関係からみて、他の債権者と同列に扱うことが、困難である等の事情により、放棄せざるを得ない状況に合ったと認められること。・・・・・□
 これは、法人の代表者等としての立場に鑑みれば、代表者等は、他の債権者との関係で求償権の放棄を求められることとなるが、法人を存続させるためにこれに
応じるのは、経済的合理性を有すると考え方に基づくもの。

② その法人は、求償権を放棄(債務免除)することによっても、なお債務超過の状況にあること・・・・・□
これは、求償権行使が、出来ないと認められる場合の判定についての考え方である。
 なお、その求償権放棄後において、売上高の増加、債務額の減少等があった場合でもこの判定には、影響しないことになる。

(2)その法人が、債務超過かどうかの判定は、土地等及上場株式等の評価は、時価ベ-スにより行う。・・・・・□
(3)なお、この債務超過には、短期間で相当の債務を負った場合も含まれる・・・・・□
(4)確定申告を行うこと・・・・・□ (証第5号)

 以上の理由により本件申立人の事案では所得税法64条2項所定の特例があるものと解釈される。
なお、平成19年4月20日東京地方裁判所(事件番号平成17年(行ウ)第448号)にも同様の判決があることも添えたい。 (証第6号)



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| 保証債務 | 10:20 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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保証債務の履行の特例適用について その1

保証債務履行に関する回答書


1.「社長の借入債務の連帯債務」の性質
 株式会社が銀行等の金融機関(以下「銀行等」という。)から営業資金を借り受けることは、商行為であり、当該主債務担保する保証も商行為となる。複数の役員が順次、個別的に保証契約を結んでも、それらの保証人と主債務者である会社との関係で、連帯保証となるだけでなく、各保証人相互間も連帯保証関係となる。(商法第511条)会社が、債務不履行をしたため銀行等から弁済をもとめられると、各保証人は、他の保証人から請求してくれ(催告の抗弁・民法第452条)又は会社の財産をまず処分してくれ(検索の抗弁・民法第453条)という抵抗をすることができず、自己の全財産を、引き当てにして、全債務の弁済が必要である。


2.保証債務履行に関する質問書
 最近の事例をみると、金融円滑化法(2009年2月施行から2年経過。利用法人等30万社)延長後の最終年であり、銀行等の債権回収が露骨化してきた。また、顧問税理士が付いているのに、適格な専門判断の欠如により、税理士損害賠償事件にも発展するケ-スが増加。保証債務に関する、法務および保証債務履行に関する税務について検討したい。
 自社の連帯保証人になっている社長さんが、返済期日が到来する前に、銀行員にグジグジと、「早く返して下さいね」といわれることにウンザリして所有する不動産(担保ではない)を売却した。会社の銀行への債務は1億円。会社は債務超過の状態。返済は滞ってはいなかった。

 連帯保証人は社長ひとり。社長が所有する不動産は1億円で売却できる。
というケースで、バカな社長さんは銀行員にいわれるがまま、不動産を売却その資金を全額返済に充てた。
 ところが、税務署から譲渡所得へ2000万円を課税された。手もとにはお金は残していない。
税務署いわく、「銀行の領収書の宛先は会社であり、かつその但し書きは、『返済金として』とあるから、ダメ」そして、
「不動産を売却したのは社長の資金調達の判断でしかない」
「銀行は、債務保証の履行を求めていない」としています。

 この手の「銀行員にダマされた」という納税者が増えており、
国税不服審判所では、これをことごとく「納税者の負け」にしています。

3.最近の実例を、照会しそのなかで問題点の指摘をしたいと思います。
特に法人が、破産申し立て等をしないで、存続している法人に対しての求償権行使不能の判定基準が実務で重要であります。□の部分が、注意するところです。

【クリックして拡大表示】
保証債務の履行に伴う求償権
上記※に該当する保証債務は、ないのか。・・・・・□



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| 保証債務 | 09:40 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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平成23年度 消費税法改正について その4

 平成23年度の消費税の改正のうち、2012年(平成24年)4月1日から開始されているものが2点あります。まず1点目として、「95%ルール」の適用要件の見直しが、4月1日から開始する事業年度から適用が開始されました。2点目として、4月1日以後に提出する「仕入控除税額に関する明細書」について、提出が義務化されその記載事項の見直しが行われたことです。
 2月決算法人の法人については、3月中に消費税の申告を済ましてしまわれた場合を除き、「消費税の還付申告に関する明細書」(新名称)を提出されたことと思いますが、お疲れ様でした。何しろ提出の義務化については昨年のうちに判明していましたが、その記載内容についての公表が遅いのではないかと思われます。だから、4月に提出された方は集計等で大変多忙なことでしたでしょう。今回は、見直された記載内容について見ていきたいと思います。

改正1.名称等の変更
 「仕入控除税額に関する明細書」(以下「旧明細書」という。)から「消費税の還付申告に関する明細書」という名称に変更されました。また、義務化されたことにより、「第28-(9)号様式」という様式番号が付記されるようになりました。

改正2.「課税売上げ等に係る事項」の記載が追加
(1)主な課税資産の譲渡等
  ここでは課税売上高のうち取引金額が100万円(税抜価額)以上のものについて、①販売した資産の種類、②譲渡年月日(継続して取引をしている場合には『継続』)、③金額、④取引先の名称と住所、を上位10件記載します。
  注意が必要なのは、取引を継続している場合には課税期間内の集計額を記載しなけらばならないことです。一年間の取引について各取引先ごとに売上の集計をする必要があるので、補助簿を作っていない場合には大変な事務作業になってしまいます。

(2)主な輸出取引等の明細
  ①取引金額の多い順に10件、㋑相手先の名称と住所、㋺取引金額の合計額、㋩取引商品、㋥所轄税関名を記載します。
  注意が必要なのは、金額に100万円以上という条件がないため少額であっても10件を記載する必要があります。所轄税関名については、複数の税関を利用してる場合は主に利用している1件の税関名を記載します。取引先の住所については、国名だけでなく市・町・番地なども記載する必要があるようです。
  ②輸出に主に使用している金融機関の名称・支店名・預金の種類・口座番号を1件記載します。
  ③輸出取引に主に利用している通関業者の名称と住所を1件記載します。

改正3.課税仕入に係る事項として記載内容をより詳しく
(1)仕入金額等の明細
  旧明細書の「控除対象取引金額」が名称を変えたものです。記載内容については変更はありません。
(2)主な棚卸資産・原材料等の取得
(3)主な固定資産等の取得
  旧明細書の「主な課税仕入れ等の明細」をより詳細にしたもので、取引の内容を棚卸資産等と固定資産等とに区別して記載するようになりました。
  棚卸資産等については、旧明細書の「主な課税仕入れ等の明細」と記載事項はほぼ同じです。変更になった点は、取引金額が100万円(税抜価額)以上のものを上位5番目まで記載することと、その金額が継続取引を行っている取引先の場合には課税期間の集計額を記載することです。また、その場合には、取引年月日は継続と記載します。
  固定資産等については、取引金額が100万円(税抜価額)以上のものを上位10番目まで記載します。100万円の判定は1件当たりで判定し、同一の取引先から複数の固定資産を取得した場合には取引ごとに判定して上位10番目までに該当すれば資産ごとに記載します。

改正4.「当期期間中の特殊事項」の記載の追加
  当該課税期間中の顕著な増減事項等とその理由を書く欄として新たに設けられたものです。国税庁が作成している記載要領には具体例として、「多額の売上対価の返還が発生した」、「多額の貸倒損失が発生した」を挙げています。

その他
  「取引金額等」の記載については、その法人が採用している経理方式により税込・税拭かを○で囲み、その採用している経理方式で計算した金額を記載します。
  ただし、100万円の判定については経理方式にかかわらず税抜金額で判定します。
また、継続している取引先との取引金額については課税期間中の合計額で判定します。従って、期間短縮を選択している場合や中間申告の場合には、それぞれの課税期間で判定をすることになります。

最後に
 今回の改正は消費税の不正還付防止が目的として創設されたものです。以前は消費税の還付申告の際に旧明細書の提出は任意であったため、提出を拒否する事業者に対して提出を強制することができませんでした。今回の改正により記載内容をより詳細名ものとした上で提出を義務化したことにより、消費税の不正還付防止のための税務当局での内部審査の強化が図られたことになります。
また、同目的から消費税の不正受還付罪の未遂罪が創設され、2011年8月30日以後にした違反行為について適用されています。悪質な不正還付請求事案についても、実際に還付金を受領していなければ処罰されなかったため、未遂罪が創設されました。
 このように、消費税の還付については資料の提出義務や罰則の強化という形で税務当局の思惑が見え隠れしていますが、払い過ぎた消費税を還付してもらう権利はきちんと行使すべきです。そのために、課税売上と課税仕入について取引先ごとの取引金額が把握できるように記帳(入力)の段階から準備をはじめましょう。また、「税務署からのお尋ね」としてインボイスや設備投資の請求書等の提出を求められる事例もありますので、証憑書類の保管をきちんとすることも必要です。




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| 消費税法 | 10:50 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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ついに社会福祉法人にも会計基準の波が!!

 2012年(平成24年)4月1日より社会福祉法人会計基準が変更になったことはご存じでしょうか。そもそも社会福祉法人とはどうゆうものでしょう。
 社会福祉法人とは社会福祉法に基づく社会福祉事業を行うことを目的に設立された法人を言います。
具体的には、特別養護老人ホーム・知的障害者福祉ホーム・老人居宅介護事業・デイサービス・ショートスティ事業等を行っている法人です。
そして、この社会福祉法人が会計基準変更の波に揺れているのです。
社会福祉法人は厚生労働省の統計資料によると下記の資料の通り平成19年度で18,537法人ありました。現在では、約20,000法人はあると推測いたします。
そして、この2万法人の会計基準が変わるのです。

社会福祉法人

 社会福祉法人の会計処理の基準については、「社会福祉法人会計基準の制定について」(平成12年2月17日社援第310号厚生省大臣官房障害保健福祉部長、社会・援護局長、老人保健福祉局長、児童家庭局長連盟通知)により示されている。
これまで、社会福祉法人における会計処理については、「社会福祉法人会計基準」のほか「指定介護老人福祉施設等会計処理等取扱指導指針」「介護老人保健施設会計・経理準則」「就労支援の事業の会計処理の基準」「経理規定準則」等による財務諸表の作成が認められてきたところだが、同一法人の中で、様々な会計ルールが併存していることにより、事務処理が煩雑であるなどの問題点が従来より指摘されていた。
今回、平成23年7月27日の厚生労働省局長発0727第1号の通知により、社会福祉法に規定する財産目録・貸借対照表及び収支計算書の作成に当たっての会計基準を「社会福祉法人会計基準」と新たに定め平成24年4月1日より適用することとしたのである。

 それでは具体的な内容を見ていこう。
1 社会福祉法人が行う全ての事業(社会福祉事業・公益事業・収益事業)を適用対象としている。例外規定はない。
2 社会福祉法人全体の財務内容を明らかにし、経営分析を導入し外部への情報公開を行うようにする。
3 現行基準からの主な変更点

(1)法人全体でのバランスシートの状況を把握するため、従前まで個々に区分されていた事業を、一つの会計単位とする。
(2)施設・事業所毎の財務状況を明らかにするため、拠点区分を設けることとする。また、福祉サービス毎の収支を明らかにするため、サービス区分を設けることとした。
(3)財務諸表の体系を、資金収支計算書・事業活動計算書・貸借対照表及び財産目録とした。この財務諸表体系はNPO法人と同一である。
(4)従来の明細書、別表を整理した上で、重要な資産及び負債等の状況を明確にするために借入金、寄付金、積立金などについてその内容を明らかにする付属明細書を作成することとした。
(5)引当金の範囲を徴収不能引当金、賞与引当金、退職給与引当金に限定し、その他の引当金は廃止した。
(6)財務情報の透明性を向上させるため、1年基準、時価会計、リース会計などの会計手法を導入した。

4 適用範囲 
 社会福祉法第44条第2項に定める法人(社会福祉法人)すべてに適用される。

5 実施時期
 2012年(平成24年)4月1日より適用。
ただし、2015年(平成27年)3月31日までの間は従前の会計処理によることも出来る。
いずれにせよ猶予期間は3年間である。その間に移行手続きを行う必要がある。

 社会福祉法人約2万法人の内、この会計基準の波に対応できている法人は1割ぐらいであろう。あとの9割は外部からの指導が無ければ対応出来ないであろう。
職業会計人としては、一つのビジネスチャンスでもある。今後この業界を研究する必要性があろう。



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嘆願から更正の申出書へ

国税通則法70条2の税務署長による裁量権を、嘆願より申出書に変更した。
ただし、3年間。のこり、2年間は、嘆願期間は、問題ある。


更正の申出書
 更正の請求期間の延長に際し,2011年(平成23年)12月2日より前に法定申告期限が到来する国税で,更正の請求の期限を徒過した課税期間について,納税者からの減額更正の申出に対応するため,新たに様式「更正の申出書」が定められた。
もちろん,同日より前に法定期限が到来した場合であっても,更正の請求期間延長更正の請求が可能な期間内であれば,「更正の請求」手続きにより更正を行うこととなる。なお,「更正の申出書」は,過年分のうち,増額更正はできるが減額更正はできない期間が対象となる。

 課税庁に対し「更正の申出書」が提出されると,これまでと同様に調査等で内容の検討を行い,納め過ぎの税金があると認められた場合に,減額の更正を行い,税金が還付される。
ただし,申出のとおり更正されない場合であっても,不服申立てをすることはできない。
 また,増額更正に関しても同様に,増額更正ができる期間内に「更正の申出書」の提出があれば,調査等によりその内容を検討し,増額の更正が行われる。
この「更正の申出書」による期限徒過分の申請は,改正前の増額更正期間に合わせての受付となる。

嘆願から更正の申出書


記載に関する注意点 
 「更正の申出書」を記載する場合,嘆願の場合と異なり,書式に合わせ記載するため,下記の点についての記載が必要となる。以下,「更正の申出書(単体申告用)」。

(1)「この申出前の金額」欄には,申出のもとになる確定申告書(当該申告書に関し更正があった場合には,更正通知書)に記載された該当項目の金額を移記
(2)「更正の申出金額」欄には,申出に基づいて更正がなされた場合の金額を,確定申告書の記載方法に準じて計算の上,記載
(3)「更正の申出をする理由等」には,更正の申出をする理由,申出をするに至った事情の詳細その他参考事項を詳しく記載

上記の項目の中で,特に重要な点が(3)の「更正の申出をする理由等」であることは間違いない。もちろん,申出をする理由や事情は欄内に書ききれないことが想定されるため,その場合は別紙を使うことが望ましい。
また,「更正の申出書」が申出のとおり更正されない場合であっても,不服申立てをすることはできないため,本申出書の重要性は極めて高い。そのため,できる限り事実の経緯の説明を補足する書類を添付し,書類提出に際しては,課税庁の担当官へ補足説明を行うなど,単に書類を出すだけで終わらせず,粘り強く交渉することが求められる。

(出典:株式会社中央経済社発行 税務弘報 2012.4月号より)


以下、参考資料として各税法の更正の申出書のフォーマットを掲載。
クリックすると拡大表示します。

更正の申出書共通更正の申出書所得税
  ①【共通】     ②【所得税】

更正の申出書消費税更正の申出書法人税
  ③【消費税】    ④【法人税】

(国税庁HPより)



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| 国税通則法 | 10:48 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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ガン保険の全損が認められなくなる!?

生保業界や税理士業界に激震か?

 保険料の払込時に全額損金にできる法人契約のがん保険について、税務上の取り扱いの変更にむけて国税庁が動き出し、最終段階に入った。
 同庁が2月29日に関連法令解釈通達の一部改正案を公表したのである。
改正が実現すれば、契約後一定期間に損金算入できるのは2分の1だけになる。

 法契約のがん保険に関する法令解釈通達の一部改正案について、国税庁が2月29日にパブリックコメントの募集を開始した。これで、がん保険を使った節税の仕組みにメスが入ることがほぼ確実になった。
 法令解釈通達「法人契約の『がん保険(終身保証タイプ)・医療保険(終身保証タイプ)』の保険料の取り扱いについて」の改正案では、この通達のうち、がん保険にかかる部分を廃止した上で、新たな取り扱い「法人が支払う『がん保険』(終身タイプ)の保険料の取り扱いについて」を出すことがしめされている。
新たな税務上の取り扱いは、終身払い込みと有期払い込み期間の区分に応じて定めている。
改正案で示された法令解釈通達が適用される時期については明らかにされていないが、「平成○年○月○日以後の契約に係る『がん保険』の保険料について適用します」というあいまいな表現をしている。パブリックコメントの募集は3月29日までであった。

 がん保険は支払い保険料の全額損金算入や高い解約返戻金が見込めることなどから、多くの会社が節税策の一つとして利用してきたものである。
ところが、逓増定期保険のメリットに制限がかけられたことなどから、税理士業界や生保業界では「国税庁ががん保険に目をつけた」という推測がとびかうようになっていたのである。
しかし、当局の具体的な動きはなかなか見えなかった。水面下の動きがすこしずつ慌ただしくなってきたのは、1年ほど前からである。それは生命保険協会の拡大税制研究会がきっかけだったのである。
税制改正要望などを取りまとめる組織が税制研究会で、「拡大」の文字が付くと個別具体的な商品税務について話合われることが多い。そこで複数回にわたって議題にあがったのが、国税庁の要望を受けて行う「医療保険アンケート」だった。

 アンケートは、法人契約のがん保険と医療保険を扱っている保険会社が、商品情報をシートに記入していく形で構成されている。具体的には、各商品の取り扱い内容などを記入する商品一覧シート、年度ごとの新契約と中途付加件数、年度末保有件数といった販売実績を調査するシート、月ごとの販売実績を調べるシート、商品ごとの返戻率をとりまとめるシートなど。
最初は数カ月分の販売実績をまとめて報告するかたちだったが、1カ月に1回報告するシートが付け加えられるなど、がん保険に新たな制限が掛けられる可能性が高まったのである。

保険料の税務上の取り扱い(案)
(1)終身払込の場合
イ.前払期間
 加入時の年齢から105歳までの期間を計算上の保険期間とし、当該保険期間開始の時から当該保険期間の50%に相当する期間を経過するまでの期間にあっては、各年の支払保険料の額のうち2分の1に相当する金額を前払金等として資産に計上し、残額については損金の額に算入する。

ロ.前払期間経過後の期間
 保険期間のうち前払期間を経過した後の期間にあっては、各年の支払保険料の額を損金の額に算入するとともに、次の算式により計算した金額を、イによる資産計上額の累計額から取り崩して損金の額に算入する。

【算式】 資産計上額の累計額×1/105-前払期間経過年齢=損金算入額(年額)
(注)前払期間年齢とは、被保険者の加入時年齢に前払期間の年数を加算した年齢をいう。

(2)有期払込(一時払いを含む。)の場合―計算式のみ表示します。
イ.前払期間
【算式】 支払保険料(年額) ×保険料払込期間/保険期間=当期分保険料(年額)  

ロ.前払期間経過後の期間
【算式】 〔当期分保険料/2×前払期間〕×1/105-前払期間経過年齢=取崩損金算入額 

(3)例外的取扱い
 保険契約の解約等において払戻金のないものである場合には、上記(1)及び(2)にかかわらず、保険料の払い込みの都度当該保険料を損金の額に算入する。

月刊 社長のミカタ 2012年4月号参考



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| 保険税務 | 10:00 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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迫る大増税時代に知っておきたい消費税対策 その5

消費税率アップこそ最大の節税!? “輸出戻し税の話。”

消費税増税本国会で可決成立した場合
 消費税の増税については、野田佳彦総理大臣が今期の通常国会で何としてでも成立させることを改めて表明しました。成立した場合には、2014年(平成26年)4月から消費税率が8%となり、2015年(平成27年)から消費税率が10%となってしまうのです。

赤字なのに「消費税はゼロ」にならない中小企業
 消費税の増税は中小企業を経営する社長さんにとっては深刻な問題です。景気の低迷で赤字続きの状態で法人税はゼロであっても、「消費税もゼロ」ということはあり得ません。

 中小企業の社長さんにとっては、利益がマイナスなのにどうして消費税を支払わなければいけないのかが納得できないという声をよく聞きます。「受け取った消費税」から「支払った消費税」を差引いて納付する消費税が確定するのでしょうけど、赤字なのだから当然支払った消費税のほうが多いはずなのに、なぜ支払わなければいけないのかと。しかし、損金経理した諸経費のうち人件費については消費税がかからないためによほどの赤字を抱えた事業者でなければ消費税の納税は免れません。

消費税増税のメリットはあるの
 消費税増税のメリットとしては、一般的に言われていることは、次の通りです。
 ①景気に左右されず、安定した収入が得られる
 ②公共サービスが良くなる
 ③地方自治体の財源の確保
 ④輸出免税事業者が儲かる
 
「輸出免税事業者(消費税法第7条)が儲かる」ってどういうこと
 たとえ赤字に陥っていても消費税を支払わなければならない社長さんもいれば、たとえ黒字であっても消費税を納めなくても済んでいる(むしろ還付される)企業もあります。売上の大部分を輸出が占めている事業形態の企業です。
「受け取った消費税」から「支払った消費税」を差引いて納付する消費税が確定するのは同じですが、輸出売上は免税(消費税0%の課税売上)ですので、非課税売上と異なり輸出売上に係る消費税は控除することができるのです。たとえ黒字であっても「支払った消費税」のほうが大きくなり還付されるケースが多いのです。
従って、消費税率が上がれば還付される税額が増えることになり、輸出免税事業者が儲かることになるのです。

消費税率アップを望む声の訳
 経団連など財界が復興財源として消費税率のアップの望むのは、消費税率がアップして国内で支払う消費税が増えたとしても、大企業に至っては増加分の負担を下請けに転嫁してしまえばむしろ消費税のアップ分が値引に転じることになります。その上、免税事業者であれば、還付される消費税額(輸出戻し税)が増えることになるのです。もちろん円高のために輸出事業者が苦しい状況にあることはわかるのですが、本当に苦しいのは果たして大企業なのでしょうか。

中小企業も世界に目を向けるべき
 今後も消費税の増税が予測される以上、中小企業の社長さんもその対策を考えなければなりません。そのひとつとして海外に目を向けることです。世界を相手に自社の製品・技術で進出することも生き残りのためには必要なことではないでしょうか。



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