税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業44年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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企業再生ファンドへ期待したい

 2012年4月19日、日本経済新聞朝刊の1面に「中小再生に2兆円基金 政府、検討に着手~支援機構を改組~」という見出しで、以下のような記事が出ていたのを皆さんは読んだでしょうか。
記事のポイントは3つです。

1.来年3月で打ち切られる中小企業金融円滑化法の受け皿として、新たな投資基金を設立する。
2.その基金は企業再生支援機構を改組して作る。また資金規模は2~3兆円にする。
3.地方銀行などに企業再生専門会社を設立(会社分割などの手法も利用)してもらい、この投資基金が公的資金を投入し、民間ファンドの投資も促し金融機関のリスクを軽減しながら中小企業の不良債権化を防ごうということである。


 現在、各金融機関は、来年終了の中小企業金融円滑化法を見越して企業の選別を始めている。
再生不能な企業は一括返済か、他の企業と併せてサービサーへ一括売却される可能性がある。政府は来年の3月の混乱を見越して早期に対応をしようとしているものと推測される。

 また、対応の遅い地方銀行や信金・信組等に対して、日本金融通信社2012年4月13日の朝刊1面では次のような記事が掲載されている。
「中小企業庁は、信用保証協会の保証付き融資(マル保融資)の代位弁済実績を全国ベースで金融機関別に公表する方向で検討に入った。財政負担の抑制と金融機関のモラルハザードを防ぐことが狙いである。信用保証と統計の範囲や公表方法などについて調整を進めており、準備が整い次第、早急に公表する」方針(中企庁幹部) だという。

 私が調べた運用実態資料では、2012年2月時点の信用保証協会保証残高件数は328万件、債務保証残高は34兆4千億円である。このうち2月の代位弁済は5811件 646億にのぼる。


企業再生ファンド

更に、金融機関別の保証債務残高が中小企業庁のHP(www:chusho.meti.go.jp)に掲載されている。
その中で、上記保証債務残高34兆4千億円ののうち、三井住友銀行が1.7兆円、三菱東京UFJ銀行が1.3兆円、みずほ銀行が1.1兆円、りそな銀行が9585億円と続いている。さらに興味のある方は見て欲しい。
冒頭の記事の再生に民間ファンドの投資活用に関しては、今年2月16日付けブログ、動産担保融資(ABL)の記事でも述べたが、中小企業支援に求められるのは、事業再生に向けたコンサルティング機能であり、資金形態としてはローン貸付ではなく、出資形態の資本性資金だと考えられる。そこで改めて期待されているのが「企業再生ファンドの活用」だろう。企業に資本性の資金が入れば返済を気にせず、設備投資・人員配置の合理化削減策など中長期的な事業展開ができる可能性がある。
4月19日の日経新聞記事をみて、政府もやっと重い腰を上げたと、一応評価したい。
今後の推移を見守りたい。



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養老保険裁判で国税側の大逆転激!!

法律〖趣旨〗が〖文言〗を制圧

 争われていたのは、養老保険の「全額損金プラン」に基づいて支払われた保険金の税務である!
全額損金プランとは、会社を契約者および死亡保険金受取金、役員や従業員を被保険者および満期保険金受取人とする養老保険契約のことである。
 養老保険2分の1損金制度(ハーフタックスプラン:Harf Tax Plan)の根拠である法人税法基本通達9-3-4(3)の逆パターンで、死亡保険金に対応する保険料は定期保険と同様に支払保険料として損金扱い、満期保険金に対応する保険料は被保険者への「給与」等として損金扱いとなる。

「通達の裏読み」という足場の弱さからとかく会社側の損金処理が問題視されがちですが、裁判で問題となっていたのは、被保険者である役員が受け取った満期保険金の税務処理である。同様の事件が2件争われている。一時所得の計算上控除できる必要経費に、給与課税されていない会社負担の保険料も含まれるか、というのが争点だった。

 会社役員自らが経営する会社を契約者として養老保険の全額損金プランに加入した。会社が支払った保険料はその2分の1を「保険料」として損金処理、残りの2分の1は「役員給与」として処理していた。いずれの事件も支払保険料は全額会社が負担していたが、満期保険金に対応する保険料は「貸付金」「給与」扱いとされ、実質的に満期保険金受取人が自ら負担していたことになる。
関連条文は3つ。所得税法34条2項は一時所得の計算に際して「その収入を得るために支出した金額」を経費として引くことができる旨を定めている。
そして所得税法施行令183条2項2号では、生命保険契約に基づく一時金の一時所得の計算上、保険料の総額を控除できる旨を規定している。そして、ここでいう「保険料の総額」について所得税法基本通達34-4では、「その一時金または満期返戻金等の支払を受ける者以外の者が負担した保険料も含まれる」としている。

 裁判はこれらの関連条文の解釈の戦いとなったが、一審(平成18年(行ウ)第65~68号、平成20年(行ウ)第58号)では、いずれも納税者が勝訴している。奇しくも事件の舞台となった福岡地裁は、法34条および令183条の文言からは、一時所得の計算における控除の対象が「所得者本人が負担した部分に限られるのか否かあきらかでない」と判断した。通達34-4についても、「所得者以外の者が負担した保険料も明確に控除できると規定している」などとし、このような中で国側の主張するように関係法令を限定的に解釈することは法的安定性、予測可能性確保の観点からして相当性を欠くとして、会社負担分の保険料も必要経費に含まれるとする納税者の主張を全面的に認める判決を下している。

 しかし、二審に入って判断は大きく分かれた。一連の裁判では関連条文の「趣旨」「文言」のどちらを重視すべきかが注目されたが、二審で福岡高裁民事2部は「文言」を重視。「一時所得の計算上控除する保険料は、その一時金を取得した者自身が負担したものに限られるのか、それとも、受給者以外の者が負担していたものも含まれるかについては、法文上必ずしも明らかでない」として一審を支持している。(平成21年(行コ)第11号)。

 ところが事件2の二審では福岡高裁民事3部は、法34条「その収入を得るために支出した金額」について、「文理解釈としても、同項が『支出された』ではなく『支出した』と規定しているのは、『その収入を得た』者と『支出した』者とが同一人であることを前提としていると解するのが自然」とし、「これを修正する特段の理由がない限り、一時所得の所得者本人が負担した金額に限られ、それ以外の者が負担した金額は含まれないと解するのが相当」と判示(平成22年(行コ)第12号)。国側の逆転勝訴となった。
 最高裁は、法解釈の仕方について、「趣旨」が前提にあることを強調している。争点となった法34条2項「その収入を得るために支出した金額」の解釈については、「収入を得た個人の担税力に応じた課税を図る趣旨のもの」であるとした上で、同項の「支出した金額」とは「収入を得た個人が自ら負担して支出したものと言える場合でなければならない」と判示。令183条2項2号の、一時所得の計算上控除できる「保険料の総額」の解釈についても、法34条の解釈と整合性を持たせるべきとし、そうすると「保険金の支払いを受けたものが自ら負担して支出したものと言える金額をいうと理解すべき」と判断している。いずれにせよ今後の法解釈場面では立法趣旨を前提とした「適正な解釈」を求められることになる。  

(参考文献 納税通信 第3207号)



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| 保険税務 | 10:22 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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更正の請求の期間

 更正の請求制度は,1946年(昭和21年申告納税制度の導入と同時に採用された。当時は,申告書を提出した者が,課税価格が過大であることを発見したときに,申告期限後の1月に限り,更正の請求ができるものとされていた。
その後,1966年(昭和41年)の「所得税法一部改正法附則及び法人税法一部改正法附則」により,法定申告期限から2月とされ,さらに,1968年(昭和43年)の税制調査会の提言に基づき1970年(昭和45年)更正の請求期限がすべての税目において,原則として1年に延長された。また,後発事由による更正の請求制度の拡充が行われた。

そして,2011年(平成23年)12月「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律」に基づき,納税者が更正の請求を行うことができる期間が原則5年(現行1年)に延長された。各種税法の具体的年数は,図表1のとおりである。

法人税が法定申告期限から5年(改正前1年),贈与税及び移転価格税制に係る法人税に係る更正の請求については法定申告期限から6年(改正前1年),法人税の純損失等の金額にかかる更正の請求については法定申告期限から9年(改正前1年)に延長された。

 更正の請求の期間の延長に併せて,税務署長が増額更正を行うことができる期間に関しても,法人税の場合は原則5年のまま変更はないが,改正前において原則3年とされていた所得税,消費税などは,5年に延長された。この点に関して「改正に至る経緯では,当初の要望の中には増額更正は3年,減額更正の請求は5年を求める都合のいい主張も聞かれたが,政府税調の専門家委員会では,4年目,5年目に更正の請求がされると,課税当局側は増額更正できなくなると指摘し,結局,両者のバランス論から5年,5年という流れになった」と言われている。
また,偽り・不正の行為により税額を免れるなど脱税の場合に税務署長が行う増額更正の期間は従来のとおり7年のままである。

 今回の更正の請求に関する期間の延長が適用されるのは,平成23年12月2日以降に法定申告期限が到来するものからで,各税目ごとの取扱いは下記のようになる。

更正の請求の期間

(出典:株式会社中央経済社発行 税務弘報 2012.4月号より)


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| 国税通則法 | 10:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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国税当局の聴取書なる文書

国税当局による税務調査時の「聴取書」ですが、最近、共産党の議員が追及していたことが、議事録でわかりました。

2012年3月28日の参院財政金融委員会
日本共産党の大門実紀史議員


税務署が一般の税務調査時に納税者を誘導して「すみません。反省しています」などの念書を書かせた上で、悪質な脱税だけに課されるはずの重加算税や7年もの遡及課税を乱発している事例がある。
岩手県一関市の養鶏業者Aさんは、初めての税務調査で、重加算税と7年分の追徴を課された。
Aさんは税務署から「申述書」を書けば「税金が減額される」と言われ、「経費を過大に見積もった」と謝罪文を提出させられたが、多額の追徴を強いられた。これについては私と一関民主商工会の働きかけによって税務署側に誤りを認めさせ課税額も大幅に減額させた。
私は、Aさんへの謝罪を税務署側に求めるとともに、人権無視のやり方をやめるよう求めたい。

安住淳財務相の答弁
「事実であれば、聴取の仕方を十分検証し、(強権的なやり方は)改めるべきだ」



大門議員の追加質問の要旨
徴税に対して不服申し立てや訴訟が起こされた場合に備えて税務署が作成した「聴取書」に「法的根拠はない」と指摘。「税務調査は事実や証拠にもとづいて行い、重加算税の乱発が横行しないよう国税庁を指導すべきだ」と要求。



安住大臣の答弁要旨
「十分な証拠を持って対応させるよう努力する」




以下の内容は2011年7月27日に掲載した記事ですが、今回の記事の補足として掲載致します。

「聴取書なる文書」の違法性

法人税第153条から157条に規定及び消費税62条に規定する質問検査権(法人税・消費税)の調査の「聴取書なる文書」の違法性 


最近の国税調査で目に余る行為が気になる。資料調査課の料調調査及び一般調査の実例をもとに我々税理士が、見過ごして課税庁に従っている事例があり、特に国税通法第68条の重加算税の心証形成の証拠となり納税者に損害を与えてないか心配である。


(1)事例その1・・・・・・2006年10月18日

 豊島税務署法人5部門○○上席及び○○調査官(以下「本件調査官ら」という。)は、有限会社○○○○(以下「本件納税者」という。)の法人税・消費税調査(以下「本件一般調査」という。)において国税犯則法第10条(以下「国犯法」という。)の質問検査、国税徴収法第141条の質問検査(以下「強制力ある質問検査」という。)の法的手法を本件一般調査に拡大解釈し「聴取書なる文書」(以下「本件文書」という。)を作成するため本件納税者を誘導させ本件文書に署名押印をさせようとした事実(以下「本件事実」という。)また調査官が他の納税者に対しても本件事実を継続して本件文書を作らせ課税庁に有利な証拠とする行為(以下「組織的違法行為」という。)は、法人税第153条から157条に規定及び消費税62条に規定する本件一般調査に国犯法や国税徴収法の強制力ある質問検査の手法を使用していたことは、断じて許されない。
 本件一般調査に法人所有金庫に検査を行い個人関係の資料(印鑑及び通帳)の印影及び通帳の検査も本件一般調査の限度を超えている。すみやかに謝罪および当該証拠物の返還を求める。
 国家公務員による組織的違法行為は、それに起因して損害が発生している。これについては充分調査して、国家賠償法による民事訴訟事件として国を相手に損害賠償を求めることも検討中である。
本件納税者の無知を悪用した卑劣な行為は、本件調査官らの責任追及は、課税庁側で充分検討願いたい。



Ⅱ事例その2・・・・・・2008年12月2日

 東京国税局課税第2部 資料調査課 (以下「本件資料調査課調査」という。)情報技術専門官及び主査との対応

本職よりの質問
本職)質問1.今回の本件資料調査課調査は、手厳しく行われたようですが、本件資料調査課調査は、特別の法律があるのですか。
回答 、特にありません。
本職)法人税第153条から157条に規定及び消費税62条に規定する質問検査権(法人税・消費税)の調査に基づいて本件所得予定額約5億1000万円が出たのですね。
回答 、そのとおりです。
本職)国税徴収法第141条の質問検査権限は、貴職に付与されていますか。
回答 付与されていません。
本職)ここに本件資料調査課調査を受けた社長の「申し述べ書」があります。
   だいぶ貴職の答弁・回答と違いますね。公務員により興された損害がある場合は、国に対して民事訴訟(国家賠償)を提起することを弁護士に委託する予定であることを申し述べます。
回答)机をたたいたり、大声で脅したりしたことはありません。先生と同じで声は大きくなったことは認めます。
本職)後は省略。現在別件で進行中。


Ⅲ、事例その3 国税局所管法人の通則法第23条に対する一般調査1・・・・・・2009年2月19日

 本件事案も「聴取書なる文書」を取引相手に反面調査して聴取し、国税局所管法人の代表者及び当時の常務取締役(現「監査役」)に聴取書なる文書をとり、今後の税務調査の進行を当局に有利に進めるべき手段にでたが、本職は、上記事例の理由で、心証形成を妨害した。
当日は、調査は終了した。


2.2009年5月14日

 同日も上記と同様「聴取書なる文書」を取引相手に反面調査して聴取し、現「監査役」に署名押印を求めてきたが、筆者が法律にない違法行為を強調すると「参考資料」に協力してくださいといい作成した聴取書なる文書をみせて、署名押印は、断念した。



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| 税務調査 | 11:11 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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迫る大増税時代に知っておきたい消費税対策 その4

身近な疑問を解決して節税につなげましょう

 前回に引き続き消費税ついて寄せられた素朴な疑問について紹介したいと思います。今回も節税につながるヒントがみつかります。

疑問その4
税込経理を採用していますが、租税公課として計上する消費税はいつ計上するのですか?

答え:原則は、確定申告書を提出した事業年度(実際に納付した事業年度)で損金に計上します。

 ただし、未払計上してその確定申告書に損金経理をした場合には認められることとされています。従って、利益が多く計上された場合には、消費税を未払計上することで所得を減額させることが可能です。また、継続適用の要件はないため、利益が計上されていない事業年度であれば未払計上をしないで原則通りの会計処理をすることも可能です。決算期ごとにどちらの処理をするかを選択することができるので、所得の調整が可能ですので節税につながりますので参考にして下さい。
 なお、消費税の還付を受ける場合にも、原則は申告書を提出した事業年度の益金算入ですが、未収計上してその申告書に収益計上も可能となります。どちらの処理を採用するかは決算期ごとに選択することができますので所得を調整することが可能となるため節税対策につながることになります。

疑問その5.
金券ショップで購入した収入印紙は課税仕入にできるのですか?

答え:課税仕入とすることができます。

 収入印紙や郵便切手を非課税で販売できるのは、郵便局や郵便切手類販売所等の公的な場所に限られるので、金券ショップ側が課税売上として販売しなければならないため、購入する側は課税仕入となります。従って、割引額で購入できる上に課税仕入にもできるので経費節減と節税につながることになります。

疑問その6.
報酬から天引きされる源泉所得税額は、税込金額と税抜金額のどちらで計算するのですか?

答え:原則として税込金額です。

 報酬や料金を支払う際には、支払者は源泉税を控除して支払うことになりますが、この場合には、原則として税込金額を基礎として計算されます。しかし、弁護士や税理士からの請求書をご覧になられた方は税抜金額の10%が源泉税として計算されていたのではと思われるかもしれません。また、原稿料等の報酬を受け取った方が2件から手取額10万円を受領して、支払調書を見た際に一方は支払金額110,526円(本体価格105,263円、消費税5,263円)源泉徴収税額10,526円と記載されており、また他方では支払金額111,111円、源泉徴収税額11,111円となっていて不思議に思ったと聞いたことがあります。前者は税抜金額を基礎に源泉税額を算定し、後者は税込金額を基礎に源泉税額を計算しているのです。
 つまり、原則は税込金額を基礎とするのですが、請求書等で本体価格と消費税額をきちんと区分して記載されている場合には本体価格を基礎に計算することができることになっているのです。特に節税につながらないのですが、参考として紹介しました。

疑問その7.
支払調書の支払金額と源泉徴収税額の書き方にはルールがあるのですか?

答え:支払金額は原則として税込金額を記載することとされています。

 疑問その1の手取10万円のケースで書き方を見ていきますと、前者の場合は税拭金額を基に源泉税額を計算しているので支払調書は二通りの書き方ができます。原則は税込金額を支払金額とするので、支払金額欄には110,526円を記載します(表1)。税抜金額で記載する場合には、支払金額欄には105,263円を記載し、適用欄に消費税額の5,263円を記載します(表2)。特に節税につながらないのですが、参考として紹介しました。

消費税その4




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| 消費税法 | 10:48 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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知っておきたいフィリピン人との婚姻と離婚 2

フィリピン人との婚姻で提訴した「通則法第42条(公序)に基づき、(重婚を無効とする)フィリピン家族法第35条4号の適用を排除すべき」とするおそらく日本で初めての判決を紹介します。
2010年7月6日(火)午後1時10分から熊本家庭裁判所でありました。
-婚姻無効確認請求訴訟-

これはフィリピン人男性と婚姻中に日本人夫と婚姻して来日していたフィリピン人妻を被告として、日本人夫が提訴した婚姻無効確認請求訴訟である。

1.フィリピン人妻が勝訴した判決
 日本人夫が原告となり、フィリピン人妻の重婚を理由に婚姻無効確認請求訴訟の判決言い渡しが古市朋子裁判官のもと、次のように言い渡されました。「主文 1.原告の請求を棄却する。2.訴訟費用は原告の負担とする」とのフィリピン人妻が勝訴する判決を読み上げた。
 
 判決文の中で、その理ありました。由を「原告と被告との婚姻について、フィリピン家族法第35条4号を適用すれば、婚姻は遡及的に無効となり、初めから婚姻関係はなかったものとされる。しかしながら、被告の前婚の配偶者は、原告と被告の婚姻が成立した6カ月後に死亡しており、すでに重婚状態は解消していること、元被告の婚姻期間は5年経過しており、被告は2005年4月に日本に入国後、約5年間日本で生活していること、長女も被告とともに入国し約5年間日本で生活していること、二女は、日本で出生してから現在まで日本で生活していること、他方で原告と被告の婚姻が無効となれば、長女及び二女が原被告の嫡出子たる身分を失うこと等の事情を考慮すれば、原告と被告の婚姻について、重婚を無効とするフィリピン家族法を運用することは、その結果において我が国の公の秩序または善良の風俗に反するものと解するのが妥当である。
  したがって通則法42条に基づき、フィリピン家族法第35条4号の運用を排除すべきであるから原告と被告の婚姻は無効とは言えない。」
とした。

 
 ここでコメントしたいのは、原則的には、原告である夫の主張のとおり通則法第24条1項によりフィリピン法が準拠法となり、重婚の場合には婚姻は当初から無効となります。
フィリピン人の重婚事例で被告の主張するように通則法42条を適用して、日本民法の適用を認めた判例は、これまでありませんでした。
熊本家庭裁判所は、本件婚姻無効訴訟において、法の適用に関する通則法42条の適用を認め、重婚を無効とするフィリピン法を適用することは、公序良俗に反するとして、原告(日本人夫)の婚姻無効の請求を棄却した。
この判決は、「重婚を婚姻当初から無効と規定するフィリピン家族法の適用が、本件のような事情がある場合には、公序良俗に反するとして、その適用を除外し、日本人夫の請求を棄却した」日本で始めての判決でしょう。しかし、日本国内には、フィリピン人夫と重婚状態で、日本人夫と婚姻して来日し、DV加害者の日本人夫の暴力にくりしめられながら、「重婚の事実を入管にあきらかにすれば、いつでも日本から追い出せる」と脅かされ、身体的な暴力だけでなく精神的支配に苦しめられてきたフィリピン人妻や国籍喪失のおそれのある日本人との間に生まれた子供が、相当存在していると思われます。
このようなフィリピン人母親や、その子供たちにとって、熊本家裁の判決は、その人権に配慮した画期的な判決といえるでしょう。

以 上



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改正NPO法4月1日よりスタート

 国税庁長官が認定する現行の認定NPO法人制度は3月31日をもって廃止される。
4月1日から始まる新しい認定NPO法人制度において、NPO法人が4月1日以後に認定の申請を行う場合には、申請先が国税庁長官から都道府県知事又は政令市長の所轄庁へ移行される。
昨年の7月29日付のブログでは改正NPO法の概略を説明したが、今回、新旧認定NPO法人の主な相違点を確認しておきたい。下記の図は主な相違点を比較したものである。

改正NPO

 今回の目玉は「みなし寄付金制度の拡充」である。この制度は4月1日以降の新認定NPO法人のみが適用される。なお、従来の旧認定NPO法人の場合も存在していたが、「みなし寄付金」の損金算入限度額が今回、従前の所得金額の20%から、所得金額の50%又は200万円のいずれか多い額まで拡充された。(改正NPO法令附則4①)
ただし、新認定制度により「仮認定NPO法人」となっただけでは、「みなし寄付金」制度が適用されないので注意を要する。

 それでは「みなし寄付金制度」とはどのような内容なのか見ておきたい。
「みなし寄付金制度」とは、収益事業から得た利益を非収益事業に使用した場合に、この分を寄付金とみなし、一定の範囲で損金に出来るという制度である。従前までは所得金額の20%であったものが、上の図のように、今回損金算入限度額が増えたのである。
そして、課税所得税額を減額することが出来るので、事業収入を得ながら活動を行う団体にとってはメリットの大きい制度なのである。
 国税庁のHPを見ると2012年3月16日現在認定NPO法人は246件である。2011年3月末現在では198件であった。ここ1年で48件しか増えていない。更に一般的に所轄庁に届出しているNPO法人は全国で4万社はあると言われている。現在の認定NPO法人で割ると0.6%でしかない。1%も満たない件数である。それだけ、税制上のメリットを受ける認定NPO法人は申請のハードルが高かったのである。しかし、旧制度は3月31日までで終了である。
今後、新制度に移行され所轄庁が代わった場合、どれだけの認定NPO法人が申請・承認されるか楽しみである。すでに、新制度移行をビジネスチャンスととらえている「士業」・「業界団体」の方々もいる。今後の推移に目が離せない。



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迫る大増税時代に知っておきたい消費税対策 その3

身近な疑問を解決して節税につなげましょう 

 平成元年に消費税がスタートしてから、今年でもう24年が経ちました。社会人の中には生まれた時から消費税を体験している方もいらっしゃることでしょう。でも、細かい点については以外と迷うものです。今回は消費税ついて寄せられた素朴な疑問について紹介したいと思います。そこから節税のヒントが見つかります。


疑問その1.
領収証に貼る印紙を決める基準は、税込金額と税抜金額のどちらですか?


答え:税抜金額です。

 平成15年に総額表示の義務付けの制度が創設され、値札、請求書、領収証などは総額で表記されることになりました。そのため、印紙税をその総額について貼るものと勘違いされている方もいらっしゃるようですが、収入印紙は税抜金額を基準に判断します。
 ただし、領収証に税抜金額を表記した場合です。従って総額で3万円以上であっても、領収証に表記した税抜金額が3万円未満であれば、印紙を貼らなくてもよいことになります。領収証の表示に注意すれば若干ですが印紙税の節税にもつながります。また、領収証に限らず、契約書に貼る印紙についても同様ですので、契約書の記載の仕方にも工夫をして節税につなげましょう。



疑問その2.
領収証には、必ず税抜金額を書かなければいけないのですか?


答え:税抜金額が容易に判断できれば良いこととされています。



 次に疑問に思われるのが領収証の表記の仕方ですが、表にまとめましたので、参考になさって下さい。
消費税その3-1



疑問その3
税込経理と税抜経理でどちらが得ですか?


答え:一般的には税抜経理のほうがメリットがあると言われています。

① 交際費等の損金不算入額を減らすことができる
 資本金1億円以下の法人については、支出交際費等の一部が損金不算入とされるのですが、その計算の基礎となる支出交際費等についても、税抜経理を採用している場合には税抜金額、税込経理を採用している場合には税込金額を基礎とすることになります。従って、税抜金額を基礎とした方が損金不算入額を少なくできるので、法人税法上有利といえるのです。
 ただし、資本金1億円超の法人及び資本金等の額が5億円以上である法人の完全支配会社等の場合には支出交際費等の全額が本金不算入となるので、メリットがあるとは言えないでしょう。
 また、控除対象外消費税額のうち交際費等に係るものがあれば、損金不算入の計算する際に含めることに注意が必要です。

② 減価償却資産の損金算入
 下記の表の区分に応じて減価償却資産の損金算入が可能ですが、取得価格についても、税抜経理を採用していれば税抜金額、税込経理を採用している場合には税込金額によるので、税抜経理を採用したほうが有利となります。

消費税その3-2

 また、減価償却資産に含まれる消費税については、税抜経理を採用していれば支払った年度において仮払税金として精算されることになります。しかし、税込経理を採用している場合には償却期間に配分されて費用化されることになりますので、その点からも税抜経理が有利と言えるでしょう。



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| 消費税法 | 10:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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