税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業44年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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「投資組合」活用法

景気減退の中、企業では様々な方法で資金調達を行っている。
こうした中、最近特に資金集めの手法として注目を集めているのが投資組合である。
投資組合を作りファンド(資金)を集める企業が増えてきている。
ここでは、

Ⅰ 投資組合とはどうゆうものなのか。
Ⅱ 法律的な根拠はどこにあるのか。
Ⅲ 各組合組織の比較表を見ていきたい。

Ⅰ 投資組合とは何か?
まず、投資組合とは下記の図表のように①から⑤までの資金の流れを通しファンドを募る組合の事を言う。

1投資家が契約をしてお金を出資する。
2財産(株式・不動産・債権・事業など)へ投資する。
3管理者の指示により運営される。
4損益を計算し利益を算出する。
5投資家へ利益に対し配当金を支出する。

投資組合

Ⅱ 根拠法律

まず資金を集めるときに押さえておきたい法律は、金融商品取引法である。資金を取り扱う場合にまず規制される法律である。
次に、設立・運営する場合の代表例としては

任意組合・・・・民法(代表例:マンション管理組合・農業協同組合など)
匿名組合・・・・商法
日本版LLP・・・・有限責任事業組合に関する法律
投資事業有限責任組合LPS・・・・投資事業有限責任組合に関する法律
                    などがある。
いずれにせよ投資目的に応じて投資組合を結成することになる。

Ⅲ 各組合の比較
ここでは代表的な組織形態の比較を見ていきたい。

投資組合2

我々は、投資組合を事業経営にどのように使えば良いのだろうか?

1企業経営者が投資ビジネスを行いたいと考えている場合
2資金調達手段の一つとして組合結成を考えている場合。
3企業の余裕資金運用手法として組合への出資を検討する場合。
4他企業との共同事業を行う上で組合活用を検討している場合。

次回のブログでは、上記のようなケースについて述べていきたい。




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2012年(平成24年)税制改正について

 前回までは昨年2011年(平成23年)度の税制改正を振り返ってきました。
今回は2012年度の税制改正について触れていきたいと思います。
下記図は今年の税制改正までの流れを取りまとめたものです。

2012税制改正流れ
【クリックして拡大表示】
(T&A master No.434 2012.1.16 参考)


最近の報道にもあったように、政府が第180回通常国会に2012年度税制改正関連法案が提出されました。
所得税と個人住民税の「給与所得控除」の上限設定、地球温暖化対策税(いわゆる環境税)の創設、退職金の優遇税制の縮小などが実現することになります。

他に注目する点は図表にもある「マイナンバー制度」
社会保障と税の一体改革では欠かせない制度となると思われます。
国民一人一人に割り振られる唯一無二の番号で管理し、年金・医療・福祉・介護・税といった幅広い分野で利用を目的とするという制度です。

これについてはまたの機会で触れていきたいと思いますが、いまから約30年前に納税者番号を記したグリーンカードの導入を試みたことがあります。グリーンカードとは、利子配当所得の正確な把握を図る「少額貯蓄等利用者カード」の呼称であり、「クロヨン」とか「トーゴーサン」といった税捕捉率の不公平を少しでも是正する狙いで設計された経緯があります。
この制度は結局頓挫してしまったわけですが、この失敗をどうマイナンバー制度に活かすのか?という点にも注視する必要があると思われます。

| 税制改正 | 16:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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2011年(平成23年)度税制改正を振り返る その3

2012.1.1に公開した「質問検査権の改正 その1」にて国税通則法の一部改正について触れてきました。
今回はその改正内容をより深く振り返ってみたいと思います。


経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律(法律第114号)【平成23年11月30日成立、同年12月2日施行(別段の定めがあるものを除く)】の第17条「国税通則法の一部改正」部分の要綱

国税通則法の一部改正(第17条関係)
1 更正の請求期間等の延長
(1) 更正の請求期間の延長
納税者がする更正の請求について、請求をすることができる期間を原則として5年(現行1年)に延長することとする。(国税通則法第23条関係)
(2) 増額更正の期間制限の延長
(1)の改正に併せ、課税庁がする増額更正の期間制限について、原則として5年(現行3年)に延長することとする。(国税通則法第70条関係)
(注)(1)及び(2)の改正は、公布の日以後に法定申告期限等が到来する国税について適用する。(附則第36条、第37条関係)
(3) 内容虚偽の更正請求書の提出に対する処罰規定
偽りの記載をした更正請求書を提出した者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処することとする。(国税通則法第127条関係)
(注)(3)の改正は、公布の日から起算して2月を経過した日以後に行う更正の請求について適用する。(附則第1条、第104条関係)

2 税務調査手続の見直し
(1) 税務職員の質問検査権
税務職員は、所得税等に関する調査等について必要があるときは、納税義務者等に質問し、帳簿書類その他の物件を検査し、又は当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができることとする質問検査権に関する規定について、横断的に整備することとする。(国税通則法第74条の2~第74条の6関係)
(2) 税務調査において提出された物件の留置き
税務職員は、国税の調査について必要があるときは、当該調査において提出された物件を留め置くことができることとする。(国税通則法第74条の7関係)
(注)(2)の改正は、平成25年1月1日以後に提出される物件について適用する。(附則第40条関係)
(3) 税務調査の事前通知
税務署長等は、税務職員に実地の調査において質問検査等を行わせる場合には、あらかじめ、納税義務者に対し、その旨及び調査を開始する日時等を通知することとする。ただし、税務署長等が違法又は不当な行為を容易にし、正確な課税標準等又は税額等の把握を困難にするおそれその他国税に関する調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると認める場合には、これらの通知を要しないこととする。(国税通則法第74条の9、第74条の10関係)
(4) 税務調査の終了の際の手続
調査終了の際の手続について、次のとおり整備を行うこととする。(国税通則法第74条の11関係)
①税務署長等は、実地の調査を行った結果、更正決定等をすべきと認められない場合には、当該調査において質問検査等の相手方となった納税義務者に対し、その時点において更正決定等をすべきと認められない旨を書面により通知するものとする。
②調査の結果、更正決定等をすべきと認める場合には、税務職員は、納税義務者に対し、調査結果の内容を説明するものとする。
③②の説明をする場合において、当該職員は、当該納税義務者に対し修正申告等を勧奨することができる。この場合において、当該調査結果に関し納税申告書を提出した場合には不服申立てをすることはできないが更正の請求をすることはできる旨を説明するとともに、その旨を記載した書面を交付しなければならない。
(5) その他所要の措置を講ずる
(注)(1)、(3)及び(4)の改正は、平成25年1月1日以後に納税義務者等に対して行う質問検査等(同日前から引き続き行われている調査等に係るものを除く。)について適用する。(附則第39条関係)

3 処分の理由附記
国税に関する法律に基づく申請により求められた許認可等を拒否する処分又は不利益処分について、課税庁は行政手続法の規定に基づき理由を示すこととする。(国税通則法第74条の14関係)
(注)この改正は、平成25年1月1日以後にする処分について適用する。ただし、平成25年において記帳 及び帳簿等保存義務がない者(平成20年から平成24年までの各年分において記帳及び帳簿等保存義務があった者を除く。)にする処分については適用しな い。(附則第41条関係)
4 その他所要の規定の整備を行うこととする

(NP通信社より)




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| 税制改正 | 11:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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2011年(平成23年)度税制改正を振り返る その2

前回は改正の流れ、主な改正内容を図表で見てきました。
今回は少し切りこんで見ていきたいと思います。


23税制改正①
【クリックして拡大表示】

23税制改正②
【クリックして拡大表示】

税制3
【クリックして拡大表示】

税制4
【クリックして拡大表示】




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| 税制改正 | 12:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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2011年(平成23年)度税制改正を振り返る

昨年度、2011年(平成23年)度の税制改正を振り返ってみたいと思います。
今回は税制改正の流れ、主な改正内容について見ていきたいと思います。

【図表1】 2011年(平成23年)度税制改正の成立過程の推移
平成23年度税制改正①
【クリックして拡大表示】

(T&A master NO.433 2012.1.9より)


【図表2】 2011年(平成23年)度税制改正 主な改正内容
税制改正②
【クリックして拡大表示】

税制改正③
【クリックして拡大表示】

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債権の消滅時効への対策③

 消滅時効への対策として、前回は時効の中断と、中断事由としての請求についてみてきました。今回は差押え、承認について見ていきましょう。

1.差押え、仮差押えまたは仮処分

(1)差押え

①差押え
 差押えは、民事執行法上、強制執行(競売、強制管理)の前段階として執行機関が債務者の財産(不動産、動産、債権)の処分を禁止する行為です。
 差押えをするためには、債務名義を取得する必要があります。

②債務名義
 債務名義とは、公の機関が権利の存在を確認したことを表す書面で、請求権の存在及び範囲、債権者並びに債務者が明記されたものです。法律による執行力が与えられた書面ですので、差押えの後、新たに裁判などの手続きを経ることなく強制執行をして債権回収を図ることができます。そのためには、原則として債務名義に執行文の付与されていることが必要です。

③債務名義の種類
 民事執行法第22条では、㋑確定判決、㋺仮執行宣言付判決、㋩仮執行宣言付支払督促、㋥訴訟費用等を定める裁判所書記官の処分、㋭執行証書、㋬裁判所の仲介判断 ㋣確定判決と同一の効力を有するもの(和解調書、請求の承諾調書、調停証書 など)等を定めています。

④債務名義の取得
⒜執行証書作成、和解調書申立て
  債務者が債務の存在を認めており、支払に合意している場合には、合意に対する強制力を持たせるために行う方法です。
  ・公証人役場にて執行証書の作成
  ・裁判所で即決和解
⒝調停の申立て
  債務者が債務の存在を認めていない場合には、当事者と調停委員が話合
 い、合意が成立した場合に作成される調停証書が債務名義となります。
⒞支払督促、訴訟提起
  債務者が債務の存在を認めておらず、話合いの余地もないようならば、
 強制的な手段に訴える必要があります。
  ・支払督促の申立てによる仮執行宣言付支払督促の取得
  ・訴訟提起による確定判決、仮執行宣言付判決、和解調書

(2)仮差押えまたは仮処分

①仮差押え
 差押えのためには債務名義の取得が必要ですが、その取得には時間がかかることもあり、その間に債務者が財産を処分したり隠したりした場合には、強制執行の際に財産がないため回収できない事態が想定されます。
 そのため、裁判所に仮差押えの申立てを行い、今ある財産(商品、設備機材、預金口座、債権など)の保全命令を出してもらうことです。仮差押えができるのは金銭債権に基づく請求権に限定されます。
 手続きは裁判所に申請書面を提出し、保証金を納めることによります。
 ただし債務者が仮差押えに対して異議がある場合には、債務者は速やかに保全異議申立をする必要があります。

②仮処分
 仮差押えは金銭債権に限定されず、金銭債権以外の請求権について裁判所からの債務者に対する財産の保全命令です。


2.承認

(1)承認
 承認は、債務者が自分に債務が存在することを認めるとです。承認をすればその時点で時効は中断し、再度時効期間が経過しなければ時効を主張することはできません。

(2)承認の方法
①債務の存在の認めさせる方法
日付と債権金額を記入した「債務確認書」「支払猶予願い」「残高確認書」等の書面を作成し記名押印してもらう方法です。
 「残高確認書」については、決算期に定期的に作成するようにすれば時効の中断をすることが可能です。

②代金や利息の一部の支払を受ける方法
 支払うという行為が債務の存在を認めていることに起因すると考えられることから、承認があったものとされるのです。

③時効期間経過後の承認
 時効期間が経過したとしても時効の援用をしなければ債務が無くなるわけではありません。よって、時効期間経過後に支払猶予の要請(口頭で支払いを待って欲しいと言う行為も含みます)をしたり、一部の支払いをした場合には時効の援用はできず、支払いを拒むことができなくなります。 以上、3回にわたり債務消滅時効への対策を書いてきました。残高確認書の発行など費用のかからずに中断する方法もあるので、弁済の滞りがちな取引先には日常的な対策を立てることが必要でしょう。





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債権の消滅時効への対策 ②

 前回は消滅時効の基本的なことを見てみました。今回はその対策についてお話しましょう。債権の消滅時効への対策として時効を中断させなければなりません。

1.時効の中断
 時効の中断とは、時効の進行を停止させ、それまでの時効期間の経過を無にする行為を言います。従って、時効の進行は振り出しに戻される為、再度消滅時効期間が経過しなければ時効は成立しないことになります。
 時効中断事由として、民法147条では、①請求 ②差押え、仮差押え又は仮処分 ③承認 の3つの事由を掲げています。ただし、注意としてはこの中断行為は当事者の間でだけ認められるものであるということです(民法148条)。例えば、債権者が連帯債務者の一人に対して時効の中断行為をした場合にはその債務者との間では時効の進行は振り出しに戻ることになりますが、他に債務者との間では時効は進行することになります。

2.時効の中断事由
 民法では、中断事由を次のように規定しています。

債権2

3.請求
(1)裁判上の請求
 裁判所に訴訟提起をする事です。金額が140万円以下(金銭債権の場合は60万円以下)であれば簡易裁判所を利用することが可能です。ただし、訴えの却下又は取下げの場合には、時効の中断の効力は生じません。

(2)支払督促
 
 支払督促は、次の手順で行われます。

①債権者が裁判所に支払督促申立書を提出します。
②裁判所は審査の後、支払督促を発付し、債務者は支払督促を受領し、債権者は支払督促発付通知を受領します。
③債務者は異議申立てを行う場合は、支払督促受領後2週間以内に行います。この場合は通常訴訟となります。
④債務者が異議申立てを行わない場合は、債権者は債務者の意義申立期間が過ぎてから30日以内に仮執行申立書を裁判所に提出します。

この場合、仮執行申立書を提出しない場合は時効の中断の効力は生じません。
⑤裁判所は審査の後、仮執行宣言付支払督促を発付し、債権者及び債務者は仮宣言書付支払督促を受領します。
⑥債務者は異議申立てを行う場合は、仮執行宣言付支払督促を受領後2週間以内に行います。この場合は通常訴訟となります。
⑦債務者が異議申立てを行わなかった場合、債権者は執行文を得ることなく強制執行をすることげできます。

(3)和解及び調停の申し立て
和解の申立て又は調停の申立ては、相手方が出頭せず、又は和解若しくは調停が調わないときは、1ヶ月以内に訴えを提起しなければ、時効の中断の効力を生じません。

(4)破産手続参加等
債務者の破産手続、再生手続き又は更正手続は、債権者が債権届出をしなければ参加できず時効の中断事由にはなりません。また、債権届出を取下げたり却下された場合にも時効の中断の効力を生じません。

(5)催告
口頭や書面による請求書で請求した場合、6カ月以内に他の4つの方法(上記表の①㋑~㋥ )による請求の手続きをすれば、その請求のした時点に遡って時効の中断の効力を生じさせることができます。

 つまり、催告の手続きをすれば6ヶ月間だけ時効の期間を延ばすことができるのです。
 ただし、期間を延ばすことができるのは1回のみです。また、内容証明郵便で催告することは証拠が残るようにするためで、内容証明郵便を出すだけで時効が中断されるわけではないので注意が必要です。

 次回は、差押え、承認について見ていきましょう。




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匿名組合に関わる税務 (源泉徴収編)

 最近、東日本大震災後の東北地方復旧のため資金(ファンド)集めとして注目されているのが匿名組合を利用した手法である。
近年では、村上ファンド、ライブドアなどがその代表例であろう。
 しかし、その税務に関することになると、案外知らない人が多いようである。
今回は税務の中でも源泉徴収に関して述べておきたい。

・まず、匿名組合契約とは何であろうか?

 商法535条では、「匿名組合契約とは、当事者の一方が相手方の営業のために出資をし、その営業から生じる利益を分配することを約する各当事者が出資をして共同の事業を営む事を約する契約」と述べている。

また、所得税法では、
①事業者が匿名組合員と締結している匿名組合契約
②当事者の一方が相手方の事業のために出資をし相手方がその事業から生じる利益を分配することを約する契約を言う。(所得税法161⑫) 
そしてこの契約に基づいて利益の分配をする場合以下の源泉所得税を課すことになっている。

匿名組合

・源泉徴収義務者
利益の分配を支給する事業者が負う。(所得税211.212)

・納付方法
その支払の日の属する月の翌月10までに納付を要する。
「利子等の所得税徴収高計算書(納付書)」に記載する。

復興ファンドという名目で資金を集める団体がかなり乱立しているが、まず、約款及び契約形態を確認して欲しい。
分配利益のみに目を奪われて税金が後からかかってくるケースもある。
投資をする場合はくれぐれも注意したい。
なお、次回は個人組合員・法人組合員における税務処理問題について、述べていきたい。



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2013年〝相続時代〟の幕開け

金融緩和だけではデフレ脱却できない!?
新春提言「不動産非課税など大胆な相続減税を」


 今回の衆院総選挙では、序盤戦からにわかに「金融緩和」というキーワードが飛び交った。消費税増税、TPP、原発など、争点となる重要課題は山積していたが、自民党陣営では安倍総裁が第一声から「デフレ脱却のためには、量的に大幅な金融緩和が不可欠。建設国債を直接、日銀に引き受けさせるなど、必要ならば日銀法の改正も視野に入れて検討する」などと述べ、金融緩和政策を強力に推進していく姿勢を打ち出した。選挙戦の中盤から終盤にかけて、自民党の圧倒的な優勢が伝えられるたびにマーケットは敏感に反応。株価は上昇し、円安が進行した。しかし、中央銀行の独立性までを危うくするような金融緩和によって、本当にデフレからの脱却は図れるのだろうか。そしてそれは、実際に健全なかたちでのインフレの誘導と、それによる景気回復に連動したものになるのだろうか。本紙の新春特集は、「金融緩和」をテーマに据え、相続税の大胆な減税策の実施などによる「デフレ脱却」の可能性について提言したい。【本紙「新春特集」取材班】

「アベノミクス」で景気は回復?
 自民党の圧勝というよりも、民主党の自滅的な惨敗という結果に終わった衆院総選挙。自民党の安倍総裁を首班とする自公政権は、組閣・党三役などの人事を年内に固め、まずは景気・復興対策として10兆円規模の大型な平成24年度補正予算を編成することになる。年明け早々には自民党税制調査会(与党税調)を機能させ、平成25年度税制改正大綱を急ピッチで取りまとめる必要に迫られる。景気回復も震災復興も待ったなしの状況である以上、予算の執行に遅れが出てはならない。通常国会では税制改正法案の審議に充分な時間を割き、年度内の成立を目指すことになる。
選挙戦で急浮上した金融緩和政策の推進論。安倍総裁が強硬に主張したことから「アベノミクス」などと呼ばれ、にわかに注目されるようになった金融緩和政策で、はたして本当にデフレからの脱却と、日本経済の再浮上が図れるのだろうか。
旧日銀法は昭和17年に整えられたもので、これが平成9年に全部改正されたのが現行の日銀法だ。法改正当時から日銀の独立性が強すぎるためにデフレ対策ができないことを問題視する意見も多く、これまでにもたびたび制限を設けようとする改正案が国会に提出されてきた。
実際、現行の日銀法が平成10年4月に施行されて以降、同24年10月までの175カ月間でコア・コアCPI(エネルギー・食料品を除く国際的な消費者物価指数=インフレ指数)が前年比プラスになったのは、通算でわずか9カ月にすぎない。つまり、政府からの独立性を明確に規定した日銀法が施行されてから今日まで、日銀は物価の下落を放置する「デフレ容認路線」を取り続けてきたともいえる。
日銀法の改正以降、デフレ容認の路線を進んできた日銀ではあるが、その間、大胆な超低金利政策や度重なる金融緩和といった手法を駆使して、世界ではじめて市場と対話した実績があるともいえる。日銀の長期にわたる超低金利政策は欧米の中央銀行も手本にしたほどで、アメリカをはじめとする各国では圧倒的な量的規模の金融緩和施策を実施し、同時に低いインフレ率を保つことに成功した。しかしその一方で、日銀はインフレ恐怖症から抜け出すことができないまま、長期間のデフレスパイラルにもがき続けてきたわけだ。仮に、日銀が数年前から極めて大胆な金融緩和を行っていれば、日本経済の状況は大きく好転していたという可能性も否定できないだろう。


物価が下がるデフレがなぜ悪いか
 デフレを容認してきたのは日銀だけに限らない。もはや〝恒常化〟しているといっても過言ではないほど、ここまで景気の低迷が長期化してしまうと、消費者・納税者の率直な感情として、「家計が苦しいときに、物価が下がるデフレがなぜ悪いのか」といった声が強まるのは当然だ。政治家も「デフレからの脱却を訴えて、有権者の支持が得られるとは思えない」と考えるようになり、結果として日銀によるデフレ容認路線を放置してきたことになる。
平成23年の総合消費者物価は平成9年比で3・3%下がった。景気の減退が続く期間に、物価が下がるデフレの現象は、それとは正反対のインフレよりも歓迎されることだろうが、同じ時期に給与所得世帯の収入は15・8%も減少している。この間、日本の国内総生産(GDP)は約1割減ったが、中国のそれは約6倍へと飛躍的に膨張し、日本を抜き去って世界第2位の経済規模となった。デフレは経済全体を萎縮させ、その結果、税収が激減して国家財政は危機に陥る。
「アベノミクス」では当初、「3%のインフレターゲット」を設定するよう日銀に求めており、新政権でも日銀との新たなアコード(政策の約束)に「2%を目標」とする文言を盛り込みたい考えだ。「2%を目途」としていた民主党政権時代のものよりも、一歩踏み込んだかたちだが、このインフレ数値目標については、金融・経済アナリストら専門家のあいだでも「バブル期ですら1・3%のインフレ率だった」ことから、その効果に懐疑的な意見が多いといえる。さらに、日銀が直接、建設国債を買い取れるようにしても、民間に支払われた公共工事代金が結局は市中銀行に回収されるだけのことで、結果的にマネーはより高い利回りの運用先を求めるのだから、国内へは再投資されず、デフレの解消には結びつかないといった意見もある。


 自公政権が「アベノミクス」を推進していくという観測を材料にして、一時的な円安と株高は演出されるだろうが、こうした動きは実際に「金融緩和の効果」があらわれたものではなく、「金融緩和への期待感」からのものであるといえる。円安・株高の〝正体〟を見極めないまま、それを根拠にデフレから脱却しつつあるなどと判断するのは錯覚であり、景気が回復に向かっているなどと捉えるのは短絡的に過ぎるといわざるを得ない。
仮に、「アベノミクス」が推進されれば、市中銀行では金利上昇などを見込んで国債運用の姿勢を強めるものと考えられる。日銀による量的な金融緩和が進むと輪番オペ(日銀による買いオペ)などで調達する資金量は増大するが、国内にこれといった成長産業も資金需要先も見出せない以上、魅力的な融資先はなく、必然的に国債運用の比重が高くなると予測される。さらに、メガバンクは国内向けの小型融資よりも、海外での国家プロジェクト級の旺盛な巨額資金需要に応じていたほうが管理も回収も容易で、投資効率もはるかによいと判断するはずだ。つまり、金融緩和によって量的にダブつき、潤沢になるはずのマネーは、国内の実体経済にはそれほど還流しないで、むしろ海外へ流出する公算が大きいといえる。資金の還流先として「アベノミクス」では、「国土強靱化」政策の推進と絡めて大型の公共事業を掲げているが、肝心の内需拡大策が公共工事へのバラマキだけではデフレ脱却には繋がらないだろう。
歴史に学べば一目瞭然だ。日米構造協議をもとに策定された「公共投資基本計画」によって、平成7年度から平成19年度までの13年間に投じられた公共事業費は総額630兆円もの巨額におよんだ。これだけの税金を公共事業に投下したにも関わらず、日本経済は停滞を続け、国と地方の借金だけが増えた。今日ではこの期間を指して「失われた20年」などと評価しているのが事実であり、公共事業へのバラマキだけでデフレから脱却できないことは、すでに実証済みだといえる。

複数の課題には複数の政策が必要
 しかし、日本経済が再浮上するためには、早期にデフレからの脱却を図ることが不可欠だ。そしてそのためには、大胆な金融緩和政策の断行も必要だが、初級経済学の基礎定理のひとつとされる「ティンバーゲンの定理」を持ち出すまでもなく、「複数の独立した政策目標を同時に達成するためには、それと同数の独立した政策手段が必要である」とされている以上、量的緩和という金融政策だけでは、インフレ誘導や景気回復といった課題が同時に解決されるとは考えにくい。金融政策とは別に、独立した財政規律政策と経済成長政策などが同時に進行しなければ、デフレ脱却は画餅に終わる危険性をはらんでいるといわざるを得ない。
デフレの原因が少子高齢化にあるとする指摘や、国際競争の激化がデフレの状況をつくりだした要因であるとする意見もある。しかし、少子高齢化が進むのは日本だけに限ったことではなく、北欧をはじめとする欧州諸国でもその傾向は顕著だ。また、中国やアジア各国などから安い製品が大量に入ってくるアメリカでも、日本ほどのデフレ状態にはなっていない。
「物価の安定」を図ることは、中央銀行の大きな役割のひとつだ。日銀法でも第2条で、日銀の役割について「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資する」と定めている。世界各国の中央銀行も同様に、物価安定のための政策遂行が義務づけられている。リーマン・ショックの直後から、欧米の中央銀行が紙幣を大量に供給してデフレ防止に取り組んだのは、この義務を履行するためだったともいえる。
物価が上昇を続けるインフレも、下落が継続するデフレも、「物価が不安定な状態」であることに変わりはない。ましてや長期間、物価が下落している日本の「デフレスパイラル」の状況は、継続的に「国民経済の健全な発展」を損なってきたものであるといえる。日銀は、こうした状況を長年にわたって放置してきたのだから、義務を果たしていなかったという批判が成り立つかもしれない。


【エヌピー通信社発行 納税通信 新年号より引用】



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質問検査権の改正 その1

「納税者権利憲章の作成・公表」は含まれず頓挫。
国税通則法ひっそりと一部改正(2011.12.2官報号外52号。金曜日。)
質問検査権の規定を横断的に整備
「税務調査の事前通知」署長の判断で〝不要〟のケースもありうる。


「国税通則法の一部改正」は、「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律」の第17条として定められたもの。納税者がする更正の請求について、請求をすることができる期間を原則として5年に延長する(国税通則法第23条関係)ほか、当局がする増額更正の期間制限についても原則として5年に延長する(同法第70条関係)。また、虚偽の内容を記載した更正請求書を提出した場合には、「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」とした処罰規定を設けている(同法127条関係)。

「国税の調査」に関する国税通則法の大きな改正点としては、税務職員の質問検査権についての規定を横断的に整備し、実質強化した内容となっていることがあげられる(同法第74条の2~74条の6関係)。税務職員は税務調査時に提出された帳簿などの資料を、必要と判断した場合には留め置くことができる(同法第74条の7関係)としたほか、納税者に対する「税務調査の事前通知」についてもこの改正で規定。「税務署長等は税務職員に実地調査で質問検査等を行わせる場合には、あらかじめ、納税義務者に対し、調査を開始する日時等を通知することとする」などとした一方で、「ただし、税務署長等が国税に関する調査の適正な遂行に支障をおよぼすおそれがあると認める場合には、これらの通知を要しないこととする」(同法第74条の9、74条の10関係)などとしており、納税者への「事前通知」を当局へ例外なく義務付けた内容にはなっていない。「税務調査の終了の際の手続」(同法第74条の11関係)では、税務調査で更正決定等をする必要が認められなかった場合には、「納税者に対してその旨を書面により通知する」としている。逆に、更正決定等をする必要が認められた場合には、「納税者に対して調査結果の内容を説明する」としており、その際には「税務職員は、納税者に対して修正申告等を勧奨することができる」としたうえで「この場合、納税申告書を提出すれば不服申立はできないが、更正の請求はできる旨を説明するとともに、そのことを記載した書面を交付しなければならない」などとしている。

しかし、この書面によって行われるとされる終了通知の規定は、調査を受ける側にとっては「書面が得られない限りはいつまでも調査が終わらない」といった印象は拭えず、調査官が書面の交付をもって納税者対応に利用してしまうといった不安も覚えるところだ。
平成23年度の税制改正法案は当初、国税関係の「所得税等を一部改正する法律案」と地方税関係の「地方税法等の一部を改正する法律案」として国会へ提出された。しかし、衆参ねじれ国会による審議の停滞や大震災・原発事故などの影響などもあって、国税関係の改正としては、この法案から雇用促進税制や環境関連投資促進税制の創設、寄附税制の拡充、金融・証券税制の改正、そして6月末で期限が切れる税負担の軽減措置(租税特別措置)などを抜き出した格好で「現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための所得税法等の一部を改正する法律」だけが先行して成立するかたちとなっていた。国税通則法の一部改正を含む「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律」は、法人税減税、給与所得控除見直し、相続税増税、地球温暖化対策税、納税者権利憲章、更正請求期間延長などが盛り込まれた当初法案の法案名を変更したものだった。
「国税通則法の一部改正」部分の要綱は別掲の通りである。



国税通則法の一部改正関係
1 更正の請求期間等の延長

(一) 更正の請求期間の延長

納税者がする更正の請求について,請求をすることができる期間を原則として5年(改正前1年)に延長することとした。(第23条関係)

(二) 増額更正の期間制限の延長

右記(一)の改正に併せ,課税庁がする増額更正の期間制限について,原則として5年(改正前3年)に延長することとした。(第70条関係)

(三) 内容虚偽の更正請求書の提出に対する処罰規定

偽りの記載をした更正請求書を提出した者は,1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処することとした。(第127条関係)

2 税務調査手続の見直し

(一) 税務職員の質問検査権

税務職員は,所得税等に関する調査等について必要があるときは,納税義務者等に質問し,帳簿書類その他の物件を検査し,又は当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができることとする質問検査権に関する規定について,横断的に整備することとした。(第74条の2~第74条の6関係)

(二) 税務調査において提出された物件の留置き

税務職員は,国税の調査について必要があるときは,当該調査において提出された物件を留め置くことができることとした。(第74条の7関係)

(三) 税務調査の事前通知

税務署長等は,税務職員に実地の調査において質問検査等を行わせる場合には,あらかじめ,納税義務者に対し,その旨及び調査を開始する日時等を通知することとした。ただし,税務署長等が違法又は不当な行為を容易にし,正確な課税標準等又は税額等の把握を困難にするおそれその他国税に関する調査の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると認める場合には,これらの通知を要しないこととした。(第74条の9及び第74条の10関係)

(四) 税務調査の終了の際の手続

調査終了の際の手続について,次のとおり整備を行うこととした。(第74条の11関係)

(1) 税務署長等は,実地の調査を行った結果,更正決定等をすべきと認められない場合には,当該調査において質問検査等の相手方となった納税義務者に対し,その時点において更正決定等をすべきと認められない旨を書面により通知するものとする。

(2) 調査の結果,更正決定等をすべきと認める場合には,税務職員は,納税義務者に対し,調査結果の内容を説明するものとする。

(3) 右記(2)の説明をする場合において,当該職員は,当該納税義務者に対し修正申告等を勧奨することができる。この場合において,当該調査結果に関し納税申告書を提出した場合には不服申立てをすることはできないが更正の請求をすることはできる旨を説明するとともに,その旨を記載した書面を交付しなければならない。

3 処分の理由附記

国税に関する法律に基づく申請により求められた許認可等を拒否する処分又は不利益処分について,課税庁は行政手続法の規定に基づき理由を示すこととした。(第74条の14関係)


(納税通信 2012年1月2日 3204号より)


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