税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業44年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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法人企業に対する当該職員の質問検査権

 前回のおいては法人税法第154条の改正を中心に解説しました。
重要なポイントとしては「帳簿書類その他の物件」と規定されたことです。これは本体調査のみならず反面調査にも範囲が及ぶことになり、所得税法との均衡を是正するものである、と前回お伝えしたとおりです。
法人税法では本体調査、反面調査の質問検査権は2つの条文に明記されておりますが、それを踏まえ今回の改正点を下記表にまとめました。

当該職員の質問検査権
【クリックして拡大表示】

 法人調査にかかる質問検査権ということで消費税の質問検査権についても列挙しております。
ぜひご参考にしてください。












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| 税理士法 | 11:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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外国税額控除制度について  その1

Ⅰ.法人税における外国税額控除制度の概要と仕組み

法人税における外国税額控除とは、どういうものなのだろうか?

 1.制度の概要

法人税法上、内国法人(国内に本店または主たる事務所を有する法人)については、その所得の源泉が国内であるか、国外であるかを問わず、全世界所得に課税するという無制限納税義務となっている。(法・法2三、4①)
 この場合、その源泉が国外にある所得については、通常、その源泉地国においても課税を受けることになるので、国外源泉所得については、源泉地国と我が国の双方においても課税される「国際的な二重課税」の状態が生じることになる。
 このような国際的な二重課税の状態を排除するシステムが必要となるが、その方法には次のような方式があるとされている。

(1)外国税額控除方式、(2)外国税額損金算入方式、(3)国外所得免除方式 

 我が国の法人税法における国際的な二重課税の排除方式は、上記の(1)外国税額控除方式、(2)外国税額損金算入方式のいずれかについて、法人の選択を認める制度となっている。


2.基本的な仕組み

外国税額控除の方法は、外国税額の納付の態様などにより次のように大別されている。
 
(1)直接納付した外国法人税額の控除
 
(2)間接納付した外国法人税額の控除
 
 これは、平成21年度の税制改正で廃止となったが、平成21年4月1日から3年を経過する日(=平成24年3月31日)以前に開始する各事業年度において、なお適用することができることとしている。(改正法付則第12条関係)。
           
(3)みなし外国税額控除(タックス・スペアリング・クレジット)
 この制度は、主に発展途上国において先進国から資本や技術の導入を促進するため外国企業に対する税制上の優遇措置として規定されているものであり、その減免額を日本国内において課税した場合にはその優遇措置が機能しないこととなるため、それを避けるための措置とされている。

(4)タックス・ヘイブン対策税制における外国税額控除
 この税制は、内国法人に係る特定外国子会社等における一定の条件を満たす留保金額について親会社である内国法人の所得に合算して課税する制度であるが、その特定外国子会社等の所得に対して外国法人税が課されている場合には、国際的な二重課税の状態が生じることになる。
このような同一所得に対する二重課税を調整するために、その特定外国子会社等の所得に対して課された外国法人税のうち、合算課税が行われる特定外国子会社等の課税対象留保金額に対応する部分の金額を内国法人が納付した控除対象外国法人税額とみなして外国税額控除の適用を認める制度である。

以上の仕組みを図で表すと以下のようになるので参考にしてほしい。

外税









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| 外国税額控除 | 11:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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法人税・反面調査対象に売却先の固定資産税等が追加

1.2011年6月22日に成立した「現下の厳しい経済状況および雇用情勢の整備を図るため所得税等の一部を改正する法律」法人税法154条が改正され、反面調査の対象物件の見直しが行われた。

2.これまで法人税の反面調査の対象は、「帳簿書類」とされていたが、今回の改正で「帳簿書類その他の物件」と規定された。これにより、法人税の反面調査の対象に固定資産の売却先における固定資産、取引先への預け在庫等が加わったことになる(改正法154条①②)

3.法人税法では、いわゆる本体調査に係る質問検査権と反面調査に係る質問検査権とが2つ(法153条、154条)の条文に分かれて規定されている。

4.調査対象法人の取引先や銀行などへの反面調査の現場で、伝票類などの確認を拒否された際、調査官が説明に苦慮している事実。

5.所得税法では、本体調査に係る質問検査権と反面調査に係る質問検査権が、1本の条文(所234条)に組み込まれている。

本体調査・・・「帳簿書類その他の物件
反面調査・・・「帳簿書類その他の物件

6.これは、所得税法等と均衡が悪い状況が継続していたのを、是正するための措置ということである。


【参考 法人税法第154条】

 国税庁の当該職員又は法人の納税地の所轄税務署長若しくは所轄国税局の当該職員は、法人税に関する調査について必要があるときは、法人(連結親法人の納税地の所轄税務署又は所轄国税局の当該職員がその連結親法人の各事業年度の連結所得に対する法人税に関する調査について必要があるときは、連結子法人を含む。)に対し、金銭の支払若しくは物品の譲渡をする義務があると認められる者又は金銭の支払若しくは物品の譲渡を受ける権利があると認められる者に質問し、又はその事業に関する帳簿書類その他の物件を検査することができる。


連結子法人の本店又は主たる事務所の所在地の所轄税務署又は所轄国税局の当該職員は、連結親法人の各連結事業年度の連結所得に対する法人税に関する調査について必要があるときは、当該連結子法人に対し、金銭の支払若しくは物品の譲渡をする義務があると認められる者又は金銭の支払若しくは物品の譲渡を受ける権利があると認められる者に質問し、又はその事業に関する帳簿書類その他の物件を検査することができる。

(注)下線部分の「その他物件」という改正点については2012年1月1日より施行日とする。







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| 税務調査 | 10:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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消費税法上の人件費の課税仕入要件について その4

  法人の支払う人件費が外注費か給与かの判定が誤っていた場合には、その法人に対して大きなペナルティが課せられることを裁決事例を含めてお話しました。事業所得か給与所得かの判定がいかに重要かお解りいただけたかと思います。事業所得か給与所得かについては、完全な線引きをすることはできませんが、通達及び判例等から区分判定表を作成しました。最終的には実態で判断されることになりますが、支払っている費用の会計処理に誤りがないかを区分判定表を参考にして下さい。

事業給与区分判定表

                  




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| 消費税法 | 09:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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国税の強制・滞納処分にあなたは、どう対処すべきか その6 ~国税犯則法事件 その7~

 国税の強制・滞納処分についての対応、国税犯則法についてこれまで11回に渡り解説してきました。
本職が実際に体験した事例など交えてお伝えしてきたわけですが、私自身多くの税務調査に立ち会ってきました。
その多くの体験があってこの記事を書くに至りました。

 とても身近なテーマだけに、これをお読みになって興味を持って頂ければ幸いです。
最後に国税犯則取締法に関するまとめの表を掲載致致します。

一覧表
【クリックで大きな画像を表示します】

 なお滞納処分については現在企画中です。
近々公開できるよう鋭意作成して参ります。






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| 税務調査 | 09:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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消費税法上の人件費の課税仕入要件について その3

 前回に続いて消費税法上の人件費の課税仕入要件について述べたいと思います。
事件の概要と争点を前回説明しました。 それを踏まえた上で今回は結論と検証という形で記事にしました。

1.結論 
 審判所は審理に当たり、マッサージ業の営業主体は誰であるか、X社がマッサージ師に支払った費用が外注費給与かいずれに該当するかの2点を考慮し判定しています。
 営業主体については、X社はマッサージ業を営業目的としていること、X社が業務に係る設備備品を所有し、日々の現金売上をX社の口座で管理し、X社の総収入金額とし、必要な費用は総額を決算において計上しているという点を考慮してX社であるとしています。
 そして、外注費か給与等かについては、審判所は最高裁判決(昭和56年4月24日・税資117号296頁)「・・・給与所得とは・・・使用者の指揮命令に服して提供した労務の対価・・・給与所得者との関係において何らかの空間的、時間的な拘束を受け、継続ないし断続的に労務又は役務の提供があり、・・・」を引用して外注費ではなく給与等であると判定しています。


2.検証

 (1) 最高裁判決からの検証
 弁護士が会社から受け取った顧問料が問題となった弁護士顧問料事件(昭和56年4月24日判決)の判決理由のなかで、給与所得と事業所得について次のように判示しています。
「事業所得とは、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意志と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得をいい、これに対し、給与所得とは雇傭契約又はこれに類する原因に基づき使用者の指揮命令に服して提供した労務の対価として使用者から受ける給付をいう。なお、給与所得については、とりわけ、給与支給者との関係において何らかの空間的、時間的な拘束を受け、継続的ないし断続的に労務又は役務の提供があり、その対価として支給されるものであるかどうかが重視されなければならない。 」 審判所の判断はこの最高裁の判決文を引用し、マッサージに対して支払った費用を給与等と判定して原処分庁の行った更正処分を妥当なものとしています。


(2)消費税基本通達からの検証
 外注費か給与等に該当するかについては消費税基本通達1-1-1からも判定することができます。このケースではマッサ-ジ師が個人事業者に該当するかを判定してみましょう。

①個人事業者は、自己の計算において独立して事業を行う者。 →該当しない。
②給与所得者は、雇用契約又はこれに準ずる契約に基づき雇用者等に従属し、かつ、その雇用者等の計算により行われる事業に役務を提供する者。 →該当する。
③区分が明らかでないときは、以下の事項を総合勘案し、該当すればおおむね個人事業者に該当する。
⒜ その契約に係る役務の提供の内容が他人の代替を容れるかどうか。→該当しない。
⒜ 役務の提供に当たり事業者の指揮監督を受けないかどうか。 →該当しない。
⒞ まだ引渡しを完了しない完成品が不可抗力のため滅失した場合等においても、その個人の権利として既に提供した役務に係る報酬の請求をすることができないかどうか。 →該当しない。
⒟ 役務の提供に係る材料又は用具等を供与されていないかどうか。→該当しない。

 よって、消費税基本通達からの判定でもマッサージ師は個人事業者に該当せず、原処分庁の判定は妥当なものだったと言えるでしょう。








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| 消費税法 | 10:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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消費税法上の人件費の課税仕入要件について その2

 平成12年2月29日裁決、裁決事例集No.59号372頁、マッサージ師に支払った外注費が税務調査で否認され給与とされた事例について見ていきたいと思います。この事例についてはご存知の方も多いと思われますが検証したいと思います。


1.概要 

 請求人であるX社は、6人のマッサージ師と業務委託契約書を交わしX社の施術施設を提供するという形態でマッサージ業を営んでいた。そして、マッサージ師へ支払った費用を外注費として処理し、消費税の計算の際に仕入税額控除額に含めて申告していた。しかし、原処分庁から外注費ではなく給与等に該当すると認定され、消費税の更正処分、源泉所得税の納税告知処分を受けてしまった。


2.争点

(1)請求人X社の主張
 請求人であるX社は、X社の元取締役F代表とするマッサージ師団体と口頭で施術施設の賃貸借契約を交わし、マッサージ業の相場である売上の30%相当額を施設利用料として受領すること。マッサージ師がFに対してX社との業務上の仲介を依頼しているものであって、マッサージ師が直接X社と契約したものではないと主張した。
 
(2)原処分庁の主張
 原処分庁は、以下の事からX社とマッサージ師との間には雇用関係があると主張した。

 イ)X社の指揮命令に服して提供した役務の対価で給与等に該当する。
 ロ)契約書上はFとマッサージ師との業務委託契約であるが、FはX社の代理人であり、X社とFは同一人格である。
 ハ)マッサージ師との契約は個々に交わされて他人の代替を容れないこと。
 ニ)マッサージ業務における事故の責任は、すべてX社が負うこと。
 ホ)マッサージ師は業務時間の拘束を受けている。
 ヘ)業務はX社の施設及び設備機器を使用して行われ、制服の貸与を受けていること


3.審判所の判断

 審判所は本件外注費が給与所得に該当するか否かの争点について審理し、
 ① X社はマッサージ業務を営業目的として定款に記載し、原処分庁へ提出した文書等にもマッサージ業務を経営している旨の記載がある。
 ② X社の賃借する店舗を営業場所とし、マッサージ業務に係る設備備品X社が所有していること。
 ③ 日々の現金売上はX社の口座で管理し、総額をX社の収入としていること。
 ④ 必要な費用はX社が負担しており、外注費を含めた総額で確定決算に計上していることなどから、マッサージ業務から生ずる収益を享受しているのはX社であると認められる。
 ⑤ X社はマッサージ師団体に施設の賃貸しているのみであるという主張に対して何ら立証がされておらず、X社がマッサージ業務を行っていると認められる。
 ⑥ マッサージ師はX社の指揮監督ないし組織の支配に服して、場所的、時間的な拘束を受けて継続的に労務を提供し、独自に費用を負担していない。
 ⑦ 顧客に対する事故の責任負担はX社にある。

 以上の点からX社とマッサージ師との間には雇用関係があり、マッサージ師に支払われた外注費は給与等であると認められる。
 よって、原処分庁が行った消費税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分は適法である。ただし、源泉所得税の税額計算については一部に誤りがあるので、納税告知処分及び無申告加算税の賦課決定処分については一部を取り消すべきである。

以上の一連の流れをまとめたのが下記画像です。
参考にお使いください。

2000.2.29裁決事例相関図
【クリックして大きな画像を表示】

次回はこの事件の検証を行います。







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| 消費税法 | 14:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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消費税法上の人件費の課税仕入要件について その1

1.法人が社員との雇用契約を請負契約に変更して、社会保険料の会社負担分を減らすことによる経費の節減や消費税の課税仕入を増やすことによる節税を図るケースが見受けられるようです。しかし、安易に変更することより税務調査で外注先への支払が給与と判定されてしまうと、法人に対しては以下のようなペナルティが課せられてしまいます。

①消費税の課税仕入が否認され、消費税の増額更正
②給与の源泉徴収漏れを指摘され、外注費として計上した期間の源泉税額の支払
 ( 扶養控除等申告書の提出がされていないことから乙欄適用の源泉所得税額 )
③上記に対する過少申告加算税、不納付加算税、延滞税



2.雇用契約による給与所得者と請負契約による個人事業者の区分については、消費税基本通達1-1-1に明記されており、次のように取り扱います。まずは、個人事業者に該当しているかを確認しなければなりません。

①個人事業者は、自己の計算において独立して事業を行う者
②給与所得者は、雇用契約又はこれに準ずる契約に基づき雇用者等に従属し、かつ、その雇用者等の計算により行
 われる事業に役務を提供する者
③区分が明らかでないときは、以下の事項を総合勘案し、該当すればおおむね個人事業者に該当する
⒜ その契約に係る役務の提供の内容が他人の代替を容れるかどうか
⒜ 役務の提供に当たり事業者の指揮監督を受けないかどうか
⒞ まだ引渡しを完了しない完成品が不可抗力のため滅失した場合等においても、その個人の権利として既に提供した役務に係る報酬の請求をすることができないかどうか
⒟ 役務の提供に係る材料又は用具等を供与されていないかどうか
 ただし、③は区分が明らかでないときの目安です。通常、外注先の業務は千差万別であり個人事業者か給与所得者かを画一的に区分することは困難ですから該当しないからといって直ちに給与所得者となるわけではありません。例えば材料の提供を受けていたとしても、提供を受けることに合理的な理由(材料を一括購入してコストダウンを図りたい、特別仕様の材料が必要で個人での購入が困難であるなど)があるのであれば、個々の事情説明ができるようにして個人事業者であることの立証ができるようにすることが必要でしょう。


3.外注先が、個人事業者に該当していることを確認したならば、業務の実態が請負であることを明確に示すものが実際に作成されているかを確認します。請負契約であることを示す形式的なものとして、以下のものが挙げられます。

①請負契約書(業務委託契約書)を作成し、業務の内容が請負契約に合致する事を記載しておく
②外注先が自ら計算し発行した請求書
③外注先が発行した請求書に基づき支払がされたことを示す領収証


 雇用契約か請負契約かどうかの判定については、最終的には実態で判断されることになりますが、それは次の機会に説明させていただきます。次回は裁決事例としてマッサージ師に対する報酬が給与として判断された事例(平成12.2.29裁決 裁決事例集No59)についてその問題点について見ていきたいと思います。






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| 消費税法 | 10:14 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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国税の強制・滞納処分にあなたは、どう対処すべきか その6 ~国税犯則法事件 その6~

国税犯則取締法事件


1.収税官吏が、捕脱犯に対して犯則調査をして、在宅で調査をするため、犯則嫌疑者にとっては、それが課税処分のための税務調査と錯覚することも少なくない。収税官吏は、犯則嫌疑者に調査が終了すると同時に、既に提出済みの確定申告書につき、「修正申告書」を慫慂(しょうよう)する傾向がみられる。しかも犯則所得と同額の金額を記載させるため、犯則嫌疑者は、それで一切の事件は終了したと錯覚してしまい、修正申告に応じてしまうことになる。そして数ヶ月後に突如検察官から呼び出されて、その場で逮捕拘留されてしまうことも少なくない。その後公判おいて、犯則所得金額を争うとしても修正申告を提出しているため、課税処分に対する「不服申立て」も出来ず、全く同額で課税されてしまうのである。そのため捕脱犯の公判では、捕脱金額を争っても無駄であるといわれ、仮に捕脱所得金額に誤りがあっても公判で減額されても、刑事判決と行政処分は、別個であると解されているため、誤った課税処分が横行してしまう。これが「国庫説」による事件処理の現状である。
(租税処罰法 松沢智 P.132)


2.本職の別の税理士から紹介された平成9年度の事件でも上記と同じような顛末となった。
関東信越国税局の査察があり、本職は、査察後に事件の依頼を受けた。本店は、長野県の容疑者の法人および個人代表者であった。
査察後に検察庁に関東信越国税局が6ヶ月経過も告発されない状態。その後青色承認より消し処分通知があつた。
 本職は、収税官吏とも面談した「犯則所得をきつめに査定してないか」質問し「そんなことはありません」と回答していた。代表者には、「修正申告書に応じてはいけない」と念を押していた。
その後検察庁と関東信越国税局査察の合同査察があり、その後個人代表者より電話があり、相当脅かしを受けた模様で、「修正申告」に応じてしまった旨。関与は、打ち切るとのことであった。



3.その他は省略する。


4.「これでよいのか国庫説」による事件処理の現実を打破すべきであろう。









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