税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業44年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

| PAGE-SELECT | NEXT >>

>> EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

>> EDIT

企業版ふるさと納税

やっと動き出した「企業版ふるさと納税」

 平成28年度税制改正の目玉であった「企業版ふるさと納税」がやっと動きだしてきた。
個人版ふるさと納税では寄付の返礼品の豪華さがあらそわれたが、企業版ではまず、内閣府が地方創生につながると認可した自治体の事業が対象になる。従って全国全ての自治体が対象になるわけではない。
そして、その第1回目の申請受け付けが6月末に締め切られ、その発表が8月2日に行われたのである。今回、全体では6県81市町村が内閣府へ申請して102の事業が寄付の対象事業と認定されたという。
認定は今回が初めてで、それぞれの事業にいくらかかるかが確定した段階で寄付を募る。そこで法人が認定された自治体に寄付をした場合、従前の損金経理に伴う寄付金控除の他、別途税額控除が出来、企業の税負担が軽くなる制度である。
認定された102の事業の内訳は、「働く場づくり事業が74」「移住関連が12」「まちづくりが10」「働き方改革が6」であり、全体の事業費は現時点で323億円が見込まれているという。さらに内閣府は、11月と来年3月にも引き続き認定を出して行く方針だ。

具体的な内容としては、
青色申告法人であること。
② 企業が寄付しやすいように税負担の軽減効果を現行の「損金算入による軽減効果・・約30%」に加え「税額控除・・30%」と2倍にしている。100万円寄付すると法人関係税において約60万円の税軽減効果があらわれることとしている。
③ 寄付金額の下限は10万円からとし、少額寄付にも対応させることとした。
自社の本社が所在する地方公共団体への寄付は対象にはならない
⑤ 地方交付税の不交付団体であり、その全域が地方拠点強化税制の支援対象外地域とされている市町村として、  
 東京都
 東京都23特別区・立川市・武蔵野市・三鷹市・府中市・調布市・小金井市・国分寺市・多摩市・羽村市・瑞穂市
 埼玉県戸田市・三芳町
 千葉県市川市・浦安市
 神奈川県鎌倉市・藤沢市・厚木市・寒川町  などである。

⑥ 寄付企業に対する地方公共団体の行為の制限
地方公共団体は、寄付を行う企業に対し、寄付の代償として経済的利益を与える次のような行為を禁止している。
・寄付額の一部を補助金として供与する事。
・入札や許認可で便宜を図ること。
・有利な利率で融資する事。    

「企業版ふるさと納税制度」はまだ始まったばかりである。
今後の動向を見ないと個人版のように定着して行くかまだ不透明である。制度普及のためには、企業にとってのメリットを更に分かり易い形で発信して行くことが必要となろう。



            参考資料: 内閣府HP
                  2016.8.3付 日本経済新聞 朝刊
スポンサーサイト

| 税制改正 | 10:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

3月決算法人が注意する事項

3月決算法人が注意する事項

3月決算5月申告法人の提出時期が近づいてきています。国税局へ申告している法人数約250万社。そのうち3月決算5月申告法人は約50万社余りあり、全体の約20%を占めています。
今回は1年で一番決算申告の多い3月決算法人において、申告する場合に注意していただきたい点を3点ほど掲載します。

まずは、
1 役員登記の確認
会社法が施行されたのが平成18年5月1日。施行から10年になりました。
今回は法人の役員の変更登記に関しての情報です。
会社法上、株式会社の役員は(取締役)の任期は原則2年監査役は4年とされています。
しかし非公開会社(株式譲渡制限会社)については、定款を変更することで最長10年に延長することが出来ます。(会社法332条2項)法務局へ登記している中小企業の約90%がこの非公開会社に該当し役員の任期を10年に設定されているのではないでしょうか。
会社法施行後では資本金1円から株式会社を設立できることから随分法人設立がふえました。
今年初めて役員変更登記又は役員重任登記を行う必要があるので注意が必要です。
この変更登記を失念してしまうと100万円以下の過料が課せられることになります。(会社法976条)

2 預金利子割に注意
平成25年度税制改正により2016年(平成28年)1月1日以降の法人の預貯金利息には預金利子割が付いていないことに注意してください。
具体的に言いますと金融機関へ預けた預貯金には利子が付いています。この預金利子には預金利子税(国税)15.315%及び預金利子割(地方税)5%が引かれて受け取っていました。従前までは個人も法人を同一基準でした。しかし本年より法人の預貯金利息には地方税である預金利子割が付いていません。従って法人税申告において、別表6-1の記載に関しては2015年(平成27)年12月31日以前及び2016(平成28)年1月1日以降に分けて記載する形式になっていますので、集計期間を分けて計上するよう注意が必要です。


3 給与の支払い額が増えたら要チェック

所得拡大促進税制は、平成25年度の税制改正で創設されたものです。
この制度は、給与等支給額を基準年度と比較して給与を増加させるなど一定の要件を満たした場合、基準年度と適用年度の給与等の増加分に対し10%の税額控除(法人税額の10%(中小企業等は20%)を限度)ができる制度になります。またこの制度は平成30年3月31日まで延長されています。 
平成27年4月1日以後に開始する適用年度は、制度開始3年目の適用となり、基準事業年度と比較する増加率の割合が3%へ変更となっています。
ただし、ここで注意しなくてはならないのは青色申告をしている法人だという事と、
  ●雇用促進税制などの「雇用者数を増やした場合の法人税減税措置」を
   利用していないこと
   (所得拡大促進税制と雇用促進税制等はどちらか1つのみの選択適用となります。)
アベノミクスの影響で給与のベースアップをしている企業もあるかと思います。
適用もれが散見されます。ぜひ確認してください。

2015(平成27)年税制改正の法人税申告書への適用時期は本年3月決算法人からスタートです。法人の決算は1年に1回です。その申告書が毎年変更となる税制改正に対応しきれているのか税理士などの専門家に確認しながら見直してみましょう。



                    参照:  国税庁ホームページ
                         法務省ホームページ

| 税制改正 | 09:34 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

空き家対策税制

2016年税制改正により「空き家対策」はこう変わった

4月に入り、国も新しい事業年度に入ると同時に2016年(平成28年)度の税制改正もスタートしました。
今回は空き家対策として、新しい改正内容が出てきていますのでそれを見ていきます。
総務省「住宅・土地統計調査(速報)」によると、2013年の空き家数は全国で820万戸に上り、空き家率は全戸数の13.5%になると報告しています。
ただしこの820万戸の「空き家」は①売却用②賃貸用③二次的住宅(別荘)④その他、と4つに分類されています。
この内「その他」がいわゆる何も対策していない空き家だと推定され、2013年では全体の38%、約318万戸に上るそうです。そして驚いたことに毎年6.4万戸づつ増加しています。
さて、ここで問題になるのが空き家発生の最大の要因が相続での取得問題だという事です。両親の家を相続で手に入れたものの、自分たちの住む家はすでに別にあり、使うあてもなく放置しておき建物が朽ちていくケースです。
長期間放置され管理が不十分になった空き家は、火災の発生、建物の倒壊、ごみ屋敷になるなど様々な問題を発生させています。
政府は2014年(平成26年)11月に「空き家等対策の推進に関する特別措置法=空き家対策促進法」を成立させ、2015年(平成27年)2月26日から施行しています。更に「特定空き家等」と指定されると行政により修繕・除却などの指導・勧告命令ができるなど対策をしたり、そのまま放置した場合、固定資産税の割増を受けることになります。
今回は相続により取得した家屋に対して税制面の優遇措置を与え、空き家化された家屋の処分を急がせる目的があります。

<2016年における改正内容>
相続による空き家の発生そのものを抑制する為、所得税の特別控除特例が出来た。
1 対象要件
個人が相続後に耐震リホームを施すか取り壊しを行った上で、2016年4月1日から2019年12月31日までの間に売却した土地と建物であり、売却して得た譲渡所得に3000万円の特別控除を認める。
2 適用要件
①  1981年(昭和56年)5月31日以前に建築された家屋であって、相続の開始の直前において被相続人以外に居住をしていた者がいなかった場合に限る。
②  譲渡対価が1億円を超えるものについては適用対象外。
③  相続のあった年から3年以内に売却する家屋が対象。
④  相続開始まで自宅として使われており、かつ相続後はずっと空き家であること。
上記要件をすべて満たしたうえで地方公共団体の長の確認証明書を得たものについてこの特例が適用される。
 なお、この制度以前は、「相続財産に係る譲渡所得の課税の特例の見直し」所得税措置法39条があります。
この制度は、相続により取得した土地、建物などを相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡した場合には、相続税額のうち一定金額を譲渡資産の取得費に加算できる特例です。この適用時期は平成27年1月1日以後に開始する相続又は遺贈により取得した資産を譲渡する場合に適用されます。

いずれにせよ新たな空き家対策の譲渡特例は、上記の所得税措置法39条譲渡との選択適用になりますので注意が必要です。
最後になりますが、この制度により空き家対策がどのくらい対応できるのかは今後の適用状況を見ないとわかりません。ただ、空き家が増えているのは、首都圏ではなく地方の過疎地です。
税制面だけでなく、高齢化社会化と地方の人口減少が進む今後を見据えた対応が求められています。



              参照:納税通信第3413号 NP通信社
                 総務省HP
                 H28年今年の税制はこう変わる 積水ハウス㈱

| 税制改正 | 09:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

2016年税制大綱を見る

2016年税制改正大綱を見る
今回は2016年度税制改正のポイントとしてあと1年で終わる生産性向上設備税制を取り上げる。

(第4回) あと1年で終わる生産性向上設備税制!

 2016年度税制改正大綱では、法人減税の代替財源として外形標準課税の増税欠損金繰越控除制度の縮減が盛り込まれている。しかし中小企業については、経営への影響の大きさなどから、増税となるような見直しは見送られることとなった。しかし一方で、これまで中小企業が受けてきた優遇税制の廃止も決定している。
 生産性向上設備投資促進税制は、一定以上作業効率を向上させるなどの要件を満たす設備投資に対して税優遇を設けるものだ。産業競争力強化法の一環として企業の最先端設備や生産ラインへの投資を促進するための時限措置として創設され、制度開始から1年で12万件を超えて利用されるなど、中小企業を助ける税優遇策として普及してきた。
 同制度では、業種や企業規模にかかわらず、機械装置から建物、ソフトウエアまで幅広い設備への投資を対象に税優遇を認めている。設備ごとに申請できるA類型と、生産ラインやオペレーション全体を対象とするB類型の2種類があり、A類型は「機械装置」、一定の「工具」、「器具備品」、「建物」、「建物附属設備」、「ソフトウエア」のうち、①最新モデル、②年平均1%以上の生産性向上―を満たすものが対象となり、B類型は、「機械装置」、「工具」、「器具備品」、「建物」、「建物附属設備」、「ソフトウエア」のうち、投資計画における投資利益率が年平均15%以上(中小企業は5%以上)を満たすものが対象だ。A類型なら工業会、B類型なら経済産業局に申請して確認を受ければ適用を受けられる。
 適用のハードルが低いことから多くの中小企業に利用されてきたが、2016年度税制改正大綱では、もともと設定されていた期限である2017年3月末日をもって予定通り終了することが明記されている。期限を設けられた租税特別措置でも、政策効果が大きいものについては延長されることも多いが、同制度については「企業の投資判断の前倒しを促す」ためとして、予定通り終了することとなった。
 背景には、大企業が過去最高の経常利益を上げながらも設備投資に回さず、内部留保を積み上げている現状がある。同税制の廃止はそうした腰が重い黒字企業に対する‘対抗措置’ともいえるが、いまだ厳しい経営環境にさらされている赤字中小企業にとっては、貴重な税優遇がなくなるだけの結果となりそうなのが懸念される。
 同税制が利用できるのは「来年3月31日までに事業の用に供した設備」である。今年3月末までなら即時償却または取得価額の5%のまたは取得価額の5%の税額控除、今年4月から来年3月末までは50%の特別償却または取得価格の4%の税額控除が可能となる。中小企業はさらに「中小企業投資促進税制」による上乗せ措置で、資本金3千万円超1億円以下の企業なら取得価格の7%、資本金3千万円以下の企業なら10%まで税額控除の対象となることも覚えておきたい。

情報提供:税理士新聞 ㈱エヌピー通信社
    :納税通信  ㈱エヌピー通信社 

| 税制改正 | 09:53 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

>> EDIT

2016年税制大綱を見る

2016年税制改正大綱を見る

今回は、2016年度税制改正のポイントとして欠損金繰越控除の縮減を取り上げてみる。
(第3回) 分割された欠損金繰越控除の縮減!

稼ぐ力のある黒字企業を優遇する法人減税と引き換えに、前年度に引き続いて2016年度税制改正でも多くの代替財源メニューが並ぶこととなった。2年間で2・5倍の増税となる外形標準課税は最たるものだが、それ以外にも多くの税目で税収を増やすための見直しが行われている。その負担を強いられるのは、いまだ厳しい経営環境に置かれる赤字企業(大半は中小企業)に他ならない。
2016年度改正で、過去に出した赤字を翌年以降度以降に繰り越して毎年の黒字の相殺を認める「欠損金繰越控除制度」の縮スケジュールが見直された。同制度は、法人減税初年度となる前年度に、すでに縮減が決定していたものである。
2015年度改正では、それまで繰越控除をする事業年度の所得金額の80%までを上限として控除していたものを、2015年4月から2017年3月末までに開始する事業年度では65%に、2年後の2017年4月以降に開始する事業年度では50%まで控除の上限割合を引き下げることを決定していた。法人減税に合わせて、徐々に繰越額の枠を狭めていく狙いだったのである。しかし安倍政権は法人減税を予定より前倒して2016年度での20%台実現へと踏み込んだ。それに合わせて欠損金繰越控除の縮減も、財源確保に重点が置かれることとなった。
新たな縮減スケジュールは、これまで2年ごと2回に分けて上限割合を50%まで引き下げるところを、1年ごと4回に分けて引き下げるというものです。最終的な繰越控除割合の上限が50%になることに変わりはないが、今年4月から60%に、来年4月に55%に、そして2018年4月には50%へと小刻みに引き下げることが決まった。
2015年度改正前のスケジュールと比べると、2016年度については上限がさらに縮減され、2017年度については5%の控除枠上乗せとなる。法人減税を予定より加速した代償として、当面の税収確保に追われる安倍政権の現状を表したものといえる。
なお、同制度の縮減は大企業のみに限られている。中小企業については、経営への影響が大きすぎるとして、従来どおり所得の全額を繰越控除することが認められている。ただし大綱では中小企業税制全般について「幅広い観点から検討を行う」としており、次年度以降に課税ベースが拡大される可能性は否定できないところです
また縮減スケジュールの分割化に合わせて、欠損金の繰越期間についても変更がある。2015年度改正では、2017年4月から従来の9年を10年に延長することが決定していたが、2018年4月1日からへ延期されている。こちらについては中小企業も同様の措置となるので要注意だ。
次回も2016年税制大綱の見直しの内容を見ていこうと思う。

情報提供:税理士新聞  ㈱エヌピー通信社
    : 納税通信   ㈱エヌピー通信社

| 税制改正 | 15:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT | NEXT >>

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。