税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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災害関係税制 まとめ

Ⅰ.3本の災害支援税制 

①個人や法人が義援金を支払いした場合の税務(以下「A税務」という。)
②取引先(被災)に支援金や物資等を提供した場合の税務(以下「B税務」という。)
③被災企業の損失税務(以下「C税務」という。)

Ⅱ.A税務の義援金の指定機関

①国または、地方公共機関に直接寄付した義援金
②日本赤十字社の「東日本大震災義援金」口座に直接寄付した義援金
③中央共同募金会の「各県の被災者の生活再建のための義援金」
④「地震災害におけるボランティア、NPO活動支援のための義援金」
⑤所得税控除は、寄付金控除(所得控除)制度と税額控除制度の2本柱。
どちらを選択しても自動的に「ふるさと納税」になる。


Ⅲ.B税務(取引先(被災)に支援金や物資等の提供)は、Ⅴに分類される。


①「同業者団体」を通じて支給した場合
 「○○団体」などが一定のル-ルに基づき、「(構成員である)あなたの会社はいくら」という形で
 寄付金をあつめて、それに応じた場合は、当該年度の損金に算入する。
②、直接自社が取引先に災害見舞金を支給したした場合も当該年度の損金に算入する。
 通常は、交際費に該当する。
③被害を受けた取引先甲社に対し乙社の売掛金残高が1000万円ある。それを乙社が免除し
 ても当該年度の損金 に算入する。通常は寄付金か、交際費課税。
④被害を受けた取引先復旧支援目的に低利又は無利息融資しても、寄付金課税しない。
⑤被災者を支援するため自社製品を提供した場合は、それに要する費用は寄付金、交際費
 課税しない。

Ⅳ.C税務(法人企業の被災による損失を、2年前に遡り還付)

①被災企業が、自社の従業員等に「災害見舞金」の支給した場合は当該年度の損金に算入
 する。ただし、基準が必 要。例「被災を受けた従業員で、家を失った場合は、いくら」
②被災企業に「震災損失の繰り戻し還付」が、最大のポイント。
 たとえば、3月決算法人(5月に税務申告。申告延長支援ある。)3000万の欠損金。
 うち2500万円が、 災害損失。2010年法人税1500万円、2009年法人税
 1000万円を納税。当該2500万円部分の還付請求
③災害損失の算定
 工場が倒壊した場合は、当該帳簿価格を損失とみなす。自らの現状回復費用
 (がれき片付け、土地整備費用等  を、「災害損失特別勘定」として計上すれば、
 繰り戻し還付の対象となる。
④対象機関
 2011年3月11日より2012年3月10日までに終了する事業年度、
 2011年3月11日より2011 年9月30日までの中間申告が終了する事業年度
⑤被災代替資産等の特別償却制度
 2014年3月11日以前に建物、構築物、は、18%機械装置・船舶・航空機車両の
 場合は、36%の特別償却。

Ⅴ.C税務(個人の損失税務)

①大震災で、住宅や家財の倒壊で損失を被った場合は、「雑損控除」として処理する。
 2010年分所得より控除。すでに申告している者は、更正の請求。申告してない者は
 還付申告を行うことができ る。1年で控除できない場合は、最長5年間にわたり控除
 が可能。
②住宅ロ-ン減税は、倒壊や津波で住めなくなった住宅でも減税対象機関が残っていれば
 その後も適用可能。






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| 寄付金 | 16:56 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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税額控除シミュレーション

前回の更新から少し間が空いてしまいました。
ふるさと納税と義援金の概要について書いてきましたが、では実際どの程度の効果があるのかというのを当事務所で試算してみました。

・国税太郎 年収1,000万円 妻、子供2人(内特定扶養1人)
この方のケースで試算した結果は下記のようになります。

国税太郎確定申告書
※クリックで大きな画像でご覧頂けます。

この国税太郎さんについては上記の通りの確定申告内容になっています。
生命保険、社会保険等の控除はないものとして計算しております。
扶養控除については一般1人と特定1人で(380,000円+630,000円=1,010,000円)
寄付金控除については100,000円寄付しており、100,000円から2,000円を差引いた98,000円が所得から控除できます。

以上の内容から平成22年分の税額はいくらになるかというと、1,234,300円という金額になります。
寄付金控除をしなかった場合に比べて22,600円の税額軽減という結果です。

国税太郎試算 

道府県民税は寄付金100,000円から5,000円を差引いた金額に4%を乗じた金額(3,800円)と特別加算額(25,460円)を合わせた29,260円が控除されます。
市町村民税は寄付金100,000円から5,000円を差引いた金額に6%を乗じた金額(5,700円)と特別加算額(38,190円)を合わせた43,890円が控除されます。
※特別加算の金額については下記の表の割合を参考にしてください。

○寄附者が個人の場合

 

制度

所得税

「(次のア、イのうち少ない方の金額)-2千円」を所得控除する。
ア 寄附金の合計額
イ 年間所得金額等の40%に相当する金額

※概ね【(寄附金の合計額-2千円)×所得税の税率】の所得税が軽減されます。

住民税

「次のア、イの合計額」を税額控除する。
ア (寄附金の合計額-5千円)×10% … 住民税の基本控除
イ 次のA、Bのうち少ない方の金額 … 住民税の特例控除
A (寄附金の合計額-5千円)×(90%-所得税の税率)
B 住民税所得割の額の10%に相当する金額

※概ね【(寄附金の合計額-5千円)-所得税軽減額】の住民税が軽減されます。



(注1)  課税所得金額を有する場合で、課税所得金額一人的控除差調整額≧0であるとき

1,950,000円

100分85

1,950,0001円 ~3,300,000円

100分80

3,300,0001円 ~6,950,000円

100分70

6,950,0001円 ~9,000,000円

100分67

9,000,0001円 ~18,000,000円

100分57

18,000,001円 ~

100分50



以上のケースに加え、いくつかパターンを変えて試算を行ってみました。
その試算による早見表は下記をご覧ください。

ふるさと早見表

簡単な試算はふるさと納税応援サイトからもシミュレーションすることができます。
ご参考までにどうぞ





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| 寄付金 | 15:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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義援金に関する税務上の取扱い

前回はふるさと納税について書いてみましたが、今回は義援金をテーマにその税務上の取扱いについて書いてみようと思います。
ふるさと納税と義援金、どこがどう違うのか?
ずばり、同じカテゴリーのモノと思ってよいでしょう。

ただ強いて違いを言うなれば

・寄付金・・・地方公共団体の活動に役立つように支出するお金
・義援金・・・災害などの被害を受けた人たちの救護・支援・慈善などを目的としたお金

ということでしょうか。
東日本の震災後は多くの支援がなされていると報道されています。
寄付金にしろ義援金にしろ本当に被災者の方々のためになるよう使って欲しいものです。

さて、義援金の税務上の取扱いについてが今回のテーマですが、例えば今回の東日本大震災に係る義援金等wp支出した場合、税務上の取扱いはどうなるのですか?という質問が当事務所にも多く寄せられています。
義援金の寄付先によって取扱いが異なることもあるので注意が必要ですが概ね以下のようになっています。

・個人が義援金を支出した場合

個人の方が義援金を寄付した場合、その義援金等が「特定寄付金」に該当するものであれば寄付金控除の対象となります。

寄付
特定寄付金を支出を支出した場合、次の算式で計算した金額が所得から控除されます。

【その年中に支出した特定寄付金の額の合計額】-2千円=寄付金控除額

注意点として、特定寄付金の額の合計額は所得合計額の40%相当額が限度ということです。

「特定寄付金」該当するには、例えば次に掲げる義援金等が該当します。

① 国又は地方公共団体に対して直接寄付した義援金等
② 日本赤十字社の義援金口座へ直接寄付した義援金、新聞・放送等の報道機関に対して直接寄付した義援金等で 最終的に国又は地方公共団体に拠出されるもの
③ 社会福祉法人中央共同募金会の「各県の被災者の生活再建のための義援金」として直接寄付した義援金等
④ 社会福祉法人中央共同募金会の「地震災害におけるボランティア・NPO活動支援のための募金(平成23年3月15 日 財務省告示第84号)として直接寄付した義援金等
⑤ ①~④以外の義援金等のうち、寄付した義援金等が、募金団体を通じて、最終的に国又は地方公共団体に拠出 することが明らかであるもの(以下「募金団体を経由する国等に対する寄付金」といいます。)

・法人が義援金を支出した場合

法人が義援金等を寄付した場合には、その義捐金等が「国又は地方公共団体に対する寄付金」(国等に対する寄付金)、「指定寄付金」に該当するものであれば、支出額の全額が損金の額に算入されます。
図2
「国等に対する寄付金」には次の①、②、③又は⑤に掲げる義援金等が、「指定寄付金」には次の④に掲げる義援金等が該当します。

① 国又は地方公共団体に対して直接寄付した義援金等
② 日本赤十字社の義援金口座へ直接寄付した義援金、新聞・放送等の報道機関に対して直接寄付した義援金等で 最終的に国又は地方公共団体に拠出されるもの
③ 社会福祉法人中央共同募金会の「各県の被災者の生活再建のための義援金」として直接寄付した義援金等
④ 社会福祉法人中央共同募金会の「地震災害におけるボランティア・NPO活動支援のための募金(平成23年3月15 日 財務省告示第84号)として直接寄付した義援金等
⑤ 募金団体を経由する国等に対する寄付金

(注) ①から⑤は、「1 個人の方が義援金等を寄付した場合の取扱い」に記載した①から⑤と同様です。

・義援金を寄付した者が、寄付金控除(個人の方)又は損金算入(法人)の適用を受けるために手続き

所得税に関しては、確定申告書に寄付金控除に関する事項を記載するとともに、義援金等を寄付したことが確認できる書類(例えば、国や地方公共団体の採納証明書、領収書、募金団体が発行する預り証など)を確定申告書に添付するか、確定申告書を提出する際に提示する必要があります。

法人税については、確定申告書の別表14(2)「寄付金の損金算入に関する明細書」の「指定寄付金等に関する明細」に寄付した義援金等に関する事項を記載し、義援金等を寄付したことが確認できる書類を保存する必要があります。

(注)日本赤十字社や中央共同募金の「東日本大震災義援金」への寄付を郵便振替で行った場合には、郵便窓口で受け取る版権(受領証)をもって寄付したことを証する書類として差し支えありません。

(注)上記の内容は、平成23年3月18日の法令に基づいて作成しています。

                                   国税庁のHPより一部抜粋




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| 寄付金 | 18:08 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ふるさと納税について

東日本大震災後、「ふるさと納税」の利用件数が増加していると5/16(月)の日本経済新聞の夕刊に記事が掲載されていました。
居住地以外の自治体に寄附をするふるさと納税が注目を浴びています。
概要については後述しますが、東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県での受付額は、3月だけで2009年度全体の40倍を超える約3,300万円に達したというのです。
寄附をする自治体を自分で指定できるうえ、パソコンを使って簡単に寄附できるサービスも利用者を増加させる背景となっているようです。
さらに4月に入ってからも件数は増加の一途を辿っているとのこと。

さて、このふるさと納税とはどのようなものか。

新たに税を納めるものではなく、自分で指定した自治体へ寄附できるというもので、個人が5,000円を超える寄附を行ったときに、所得税と住民税から一定の控除をできる制度です。
例えば出身地の自治体に寄附するだけでなく、上記のように「これから応援したい自治体」へ寄附をするというように各自が自由に寄附を行える制度なのです。

・ふるさと納税で、税も軽減される

このふるさと納税では、個人住民税を払っている者が、地方公共団体に寄附をした場合にに5,000円を超える額について、住民税と所得税から控除され、税額の控除つまり減税が受けられます。

寄付金の流れ

寄付金控除の一連の流れは上記図のようになります。
ここで注意する点は、寄付金控除を受けるために寄付をした地方公共団体が発行する領収書を添付して、確定申告する必要があるということです。

次回は義援金に関する税務上の取扱いについて説明致します。






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