税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業45年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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「合理的な再生計画」に基づく経営者の私財提供に係る譲渡所得の非課税措置

平成25年度税制改正大綱における中小企業の再生支援

 経営者が、自ら経営する企業の再建のために私財提供したとしても、経営者自身に利得がないにもかかわらず、当該資産の評価が取得価額を上回っていれば、差額は「譲渡益」として、経営者に所得税が課せられる。
他方、経営者が保証債務の履行として金融機関に対して直接行う私財提供については譲渡益が非課税(一定要件下)

これに関するフローチャート図と金融庁HPからの資料を貼付します。
参考にしてください。
2013701.png
20130701-2.png
【出典:金融庁HP】
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| 保証債務 | 14:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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保証債務の履行の特例適用について その2

 前回の続きとして今回は実際の事例を紹介したいと思います。
以下、その際提出した申し述べ書です。                   



                申し述べ書   
            
○○税務署長 殿                                                                              
 冠省、本職は、(住所)豊島区○○○○(氏名)○○○○(以下「本件申立人」という)の平成23年度確定申告書(以下「本件申告」という。)を2012年3月14日に提出した。
今回平成23年度確定申告の一部、保証債務履行の適用金額に誤りがあったのでその経過説明を述べ本件申告の修正申告をする。
申告記載金額 113,179,540円、この中に手形割引金額 18,786,900円含まれている。
正しくは 94,392,640円となる。
 ここに本件申立人が保証債務履行を行った経緯を述べたい。

1.2011年10月1日まで、本件申立人が代表を務めためていた○○株式会社(以下「K社」という。)は建築資材を仕入、これを加工し建築現場にて組立をする大工工事業者であった。 (証第 1号)
K社の財務内容を見ると、公共工事の減少とともに、ここ数年赤字が続き債務超過の状態が続き経営は良好とは言い難く、破産の危機を含んでいた。

 K社の最近5ヶ年の推移
                売上高(千円)       当期利益(千円)
第58期  平成18年12月期  472,033        4,182
第59期  平成19年12月期  446,030       24,449
第60期  平成20年12月期  348,755      -36,073 
第61期  平成21年12月期  285,951      -32,917
第62期  平成22年12月期  161,306      -40,984

 K社は平成23年1月に入り金融機関への返済が出来なくなり、返済不能の状態に陥ってしまった。そこで、各金融機関は期限利益喪失通知書を送り、K社の連帯保証人であった、本件申立人に対し、保証債務履行をするよう求めて来た。 (証第 2号)
本件申立人は保証債務履行をするため個人所有名義の不動産を処分し、その資金で各金融機関の債務をK社に代わり返済をした。
 しかしK社は、その後も業績の回復見込みもないため、事務員を残し全社員を解雇し、本件申立人、自らも業績悪化の責任を取り平成23年10月1日に代表取締役を辞任し本件申立人の次男である○○○氏に代表権を譲り、事業再建を図ってきているが、2012年3月時点の業績も改善のきざしが無い状態が続いている。
このような状況下のなか、本件申立人は2011年12月末付けでK社に対し求償債権を放棄する事を決定した。 (証第 3号)

2.求償権行使不能の判定基準

 求償権は、「通常無担保債権」である。主債務者が物的担保を提供していれば、銀行等は、その担保権を実行したうえで、回収不足額を保証人に対して、請求するであろうから、保証人が、弁済者代位により担保権を取得する可能性は、少ない。だから、確定申告時あるいは、更正の請求時にそれまでの主債務者の資産・負債の状況その後一定の期間の経営予測がつかず法人を解散しないかぎり適用できないかという認識が、実務界にあり、当該規定を見送る例が多くあった。

 しかし、主たる債務者である法人が解散しない場合の保証債務の特例における求償債権の行使不能の判断に関しては、平成14年12月19日付け中小企業庁事業環境部長 齋藤浩氏が国税庁課税部長村上喜堂氏に対して文書照会している。 (証第 4号)
その内容は、

(1)所基本通達64-1他のケ-スと同様に、同通達51-11(貸金等の全部又は一部の切り捨てをした場合の貸し倒れ)に準じて判定する。
51-11(4)
債務者の債務超過の状態が、相当期間継続し、その貸金等の弁済を受けることが出来ないと認められる場合において、その債務者に対して「債務免除額を書面にて通知」したこと。その通知した債務免除額。・・・・・□
その法人が求償権の放棄後も存続している場合でも次のすべての状況に該当すると認められる時は、その求償権は、行使不能と判定する。

① その代表者等の求償権は、代表者等と金融機関等他の債権者との関係からみて、他の債権者と同列に扱うことが、困難である等の事情により、放棄せざるを得ない状況に合ったと認められること。・・・・・□
 これは、法人の代表者等としての立場に鑑みれば、代表者等は、他の債権者との関係で求償権の放棄を求められることとなるが、法人を存続させるためにこれに
応じるのは、経済的合理性を有すると考え方に基づくもの。

② その法人は、求償権を放棄(債務免除)することによっても、なお債務超過の状況にあること・・・・・□
これは、求償権行使が、出来ないと認められる場合の判定についての考え方である。
 なお、その求償権放棄後において、売上高の増加、債務額の減少等があった場合でもこの判定には、影響しないことになる。

(2)その法人が、債務超過かどうかの判定は、土地等及上場株式等の評価は、時価ベ-スにより行う。・・・・・□
(3)なお、この債務超過には、短期間で相当の債務を負った場合も含まれる・・・・・□
(4)確定申告を行うこと・・・・・□ (証第5号)

 以上の理由により本件申立人の事案では所得税法64条2項所定の特例があるものと解釈される。
なお、平成19年4月20日東京地方裁判所(事件番号平成17年(行ウ)第448号)にも同様の判決があることも添えたい。 (証第6号)



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| 保証債務 | 10:20 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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保証債務の履行の特例適用について その1

保証債務履行に関する回答書


1.「社長の借入債務の連帯債務」の性質
 株式会社が銀行等の金融機関(以下「銀行等」という。)から営業資金を借り受けることは、商行為であり、当該主債務担保する保証も商行為となる。複数の役員が順次、個別的に保証契約を結んでも、それらの保証人と主債務者である会社との関係で、連帯保証となるだけでなく、各保証人相互間も連帯保証関係となる。(商法第511条)会社が、債務不履行をしたため銀行等から弁済をもとめられると、各保証人は、他の保証人から請求してくれ(催告の抗弁・民法第452条)又は会社の財産をまず処分してくれ(検索の抗弁・民法第453条)という抵抗をすることができず、自己の全財産を、引き当てにして、全債務の弁済が必要である。


2.保証債務履行に関する質問書
 最近の事例をみると、金融円滑化法(2009年2月施行から2年経過。利用法人等30万社)延長後の最終年であり、銀行等の債権回収が露骨化してきた。また、顧問税理士が付いているのに、適格な専門判断の欠如により、税理士損害賠償事件にも発展するケ-スが増加。保証債務に関する、法務および保証債務履行に関する税務について検討したい。
 自社の連帯保証人になっている社長さんが、返済期日が到来する前に、銀行員にグジグジと、「早く返して下さいね」といわれることにウンザリして所有する不動産(担保ではない)を売却した。会社の銀行への債務は1億円。会社は債務超過の状態。返済は滞ってはいなかった。

 連帯保証人は社長ひとり。社長が所有する不動産は1億円で売却できる。
というケースで、バカな社長さんは銀行員にいわれるがまま、不動産を売却その資金を全額返済に充てた。
 ところが、税務署から譲渡所得へ2000万円を課税された。手もとにはお金は残していない。
税務署いわく、「銀行の領収書の宛先は会社であり、かつその但し書きは、『返済金として』とあるから、ダメ」そして、
「不動産を売却したのは社長の資金調達の判断でしかない」
「銀行は、債務保証の履行を求めていない」としています。

 この手の「銀行員にダマされた」という納税者が増えており、
国税不服審判所では、これをことごとく「納税者の負け」にしています。

3.最近の実例を、照会しそのなかで問題点の指摘をしたいと思います。
特に法人が、破産申し立て等をしないで、存続している法人に対しての求償権行使不能の判定基準が実務で重要であります。□の部分が、注意するところです。

【クリックして拡大表示】
保証債務の履行に伴う求償権
上記※に該当する保証債務は、ないのか。・・・・・□



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| 保証債務 | 09:40 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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資力喪失と保証債務 その2

○資力喪失の判定
 債務者甲の資力喪失の判定は、譲渡時で判定します。また条件により両者の取り扱い・適用を受けられる可能性が生じてきます。いずれを適用するにしてもその要件に該当することの客観的・疎明資料が必要です。本件相談は、甲が破産申し立てをしていますので立証が可能ですが、破産申し立てしない場合は資力喪失の判定が難しいのが実務における実情です。筆者は税務調査で令26条の準ずるケ-スを主張してきましたが、認めることが出来ないと判断されることが多いです。破産申し立てと言う法律効果が判断の材料の一部です。資力喪失状態にあるなかで自己の資産・負債状況を明確にすることはなかなか難しく、むしろ現状を直感することから再建の諸策の一貫としての税対策といえます。譲渡益が発生して資力喪失状態の場合での税対策が、非課税の選択です。


○求償権行使の判定 
 では、甲氏が資力喪失状態でなかった場合には、「保証債務履行(所64条2)」の適用を受けられるでしょうか。図表2に従って確認していきます。
資力喪失図2
【クリックして拡大表示】

※非課税の申告要件の欄にある提出が必要な疎明資料は下記の【図表3】を参考。
資力喪失3
【クリックして拡大表示】

 取引の範囲ですが、A社の債務保証のための自宅売却ですから、保証債務履行のための資産の譲渡となります。売却代金は全額債務の弁済に充当しています。また甲氏はA社に対する求償権の行使を放棄していますが、これは(所64条2)に規定する「求償権の全部又は一部を行使することができないこととなったとき」に該当するのでしょうか。主たる債務者である法人の代表者がその法人の債務に係わる保証債務を履行した場合における求償権行使の判定は所得税基本通達51-11に準じて判断することになります。このうちその法人が求償権の放棄後も存続している場合でも以下のすべての状況に該当すると認められるときは、その求償権は行使不能と判定されます。

①その代表者等の求償権は、代表者等と金融機関等他の債権者との関係から見て、他の債権者の有する債権と同列に扱うことが困難である等の事情により、放棄せざるをえない状況にあったと認められること。

②その法人は、求償権を放棄することによっても、なお債務超過の状況にあること。
なお、債務超過の判定において、土地等及び上場株式等の評価は時価ベースで行います。
A社の場合も上記①②の要件を満たすか否かを判定しなければなりません。また、これまでみてきましたように保証債務履行(所64条2)はA社が問題となり、強制換価手続き又はそれに準ずる資産の譲渡(所9条①10)、令26条」は甲氏が問題となります。最終的に両方をみて、どちらを適用すべきかを判断することになります。

○保証債務の履行による譲渡所得の計算
 では、A氏が保証債務履行(所64条2)の適用を受けた場合の譲渡所得はどのように計算されるのでしょうか。
譲渡価額・・・・・・・・・・・・・・・・・・10,000万円
取得費(譲渡価額の5%)・・・・・・・・・ 500万円
譲渡費用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・240万円
保証した債務の金額・・・・・・・・・20,000万円
保証債務を履行した金額・・・・・・10,000万円
求償権の額 ・・・・・・・・・・・・・・・10,000万円
求償権の行使不能額・・・・・・・・・10,000万円
譲渡所得以外の所得(給与所得・・・・500万円
譲渡価額 -(取得費+譲渡費用) =長期譲渡所得金額
10,000万円-(500万円+240万円)=9,260万円
長期譲渡所得金額のうち、ないものとみなされる金額は、次のイロハのうち最も少ない金額となります。
イ求償権の行使不能額・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10,000万円
ロ総所得金額と長期譲渡所得金額の合計額・・・・・・・・500万円+9,260万円=9,760万円
ハ長期譲渡所得金額・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9,260万円

特例適用後の長期譲渡所得金額は以下となります。
長期譲渡所得金額-ないものとみなされる金額=9,260万円-9,260万円=0
上記のように特例適用後は譲渡所得がかかりませんが、他の所得に関しては課税されることに注意しなければなりません。甲氏の場合には給与所得500万円に対して課税されます。










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| 保証債務 | 10:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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資力喪失と保証債務 その1

 この記事は住宅新報社の特別企画講座、平成17年2月28日に掲載された不動産FP講座の原稿をリニューアルし作成致しました。

【質問】
 甲は、A社の代表取締役です。A社が3億円をX金融機関より借り入れ(現在2億円の残高)するとき債務保証をしました。A社が資金繰りの悪化により借入金の返済が出来ずX金融機関より期限利益喪失通知が送達された後に競売の申し立てをされたので、やむなく自宅物件(30年前に相続で取得)を平成17年5月25日任意売却処分(売価1億円)して1億円の保証債務を履行しました。甲はA社に対して残り1億円の求償権はありますが、A社は倒産し、求償権を放棄しました。

 譲渡費用は240万円かかりました。保証債務の履行による資産の譲渡をした場合の譲渡所得の特例が受けられますか。この場合譲渡所得の計算上なかったものとみなされる金額及び課税長期譲渡所得の金額の計算は、どのようになりますか。残債務1億円は、支払うことが出来ません。破産申し立てして免責を弁護士に依頼しました。譲渡益9500万円(売価1億円の5%の概算取得費で計算)に対する税金は、どうしたらいいですか。売却代金はX金融機関に全額充当され、手元に現金はありません。また今後入金の予定も立ちません。なお甲の平成17年分の所得は、上記以外に給与所得が500万円あります。


【回答】 
○強制換価手続きに類する取引では二つの選択が
 債務者の求償権行使の問題に対して考慮しなければいけない問題があります。
保証債務履行(所64条2)と資力喪失(所9条①10)のふたつの選択があります。
税理士に相談すると90%は、保証債務履行(所64条2)の件を説明されます。
下記図表1をご覧ください。
資力喪失
今回のような保証債務の履行に伴う資産の譲渡に際しては、個人の資力喪失(所9条①10)と保証債務履行(所64条2)のどちらに該当するかを見極める必要があります。

① 保証債務履行による資産の譲渡が、強制換価手続き又はそれに準ずる資産の譲渡か。
② 債務者が資力喪失状態か。
③ ①及び②に該当すれば、強制換価手続きの非課税の取り扱いとなります。
④ しかし①および②の条件を満たさないと通常の譲渡所得課税となります。


それでは強制換価手続き又はそれに準ずる資産の譲渡(所9条①10)と保証債務履行(所64条2)の差異は何でしょう。

 まず、譲渡対価の債務弁済の充当が前者は原則全額充当であるのに対し、後者は一部充当でも良い点が異なっています。また一番大きな違いは、前者は申告要件がないのに対し、
後者は申告要件が必要である点です。ただし、前者は申告書の代わりに非課税疎明資料を提出する義務があります。
 甲氏の場合、自宅を競売ではなく任意売却していますが、競売の申立をされたことによりやむなく売却していますので、強制換価手続き及びこれに類する取引による資産の譲渡となります。また譲渡対価(売却代金)を全額X金融機関に支払っていますので、全額を債務の弁済に充当しています。譲渡時において甲氏が資力喪失状態にあれば、「強制換価手続き又はそれに準ずる資産の譲渡(所9条①10)、令26条」の適用を受けられます。










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| 保証債務 | 12:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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