税理士 向山裕純の税のなんだパンダ

創業44年を迎えました。難しいと思われがちな税金についてわかりやすい解説をしていきます。税金以外にも時事問題など取り上げていきます。

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外国税額控除制度について その2

外国税額控除制度の改正項目 ! -平成23年年度税制改正大綱より-

 外国税額控除制度については、1月に国会に提出された「所得税法等の一部を改正する法律案」により、次の項目の改正がされた。
平成23年度税制改正大綱(外国税額控除に係る部分)
外税②
1.の項目については、外国法人税の範囲の見直しとして平成23年6月30日に公布・施行された「法人税法施行令の一部を改正する政令」(平成23年政令第196号)などにより実現したものである。(改正法令141条、所令221条関係)
 これは、「税率が納税者と税務当局との合意により決定される税」を外国法人税から除外する規定がないところ、最高裁第一小法廷平成21年12月3日判決(いわゆるガーンジー島事件)は、明文の規定がない以上、こうした税が外国法人税に該当しないとはいえないとした判示。この判決を受けて、「税率が納税者と税務当局との合意により決定される」外国法人税として捉えることが不適当な部分は外国法人税にふくまれない旨が明確化されることになったのである。
 2.の項目についても、控除限度額の計算に係る国外所得の範囲の見直しとして平成23年6月30日に公布・施行された「法人税法施行令の一部を改正する政令」(平成23年政令第196号)などにより実現したものである。(改正法令142条及び155条の28、所令222条関係)

 大綱では、租税条約相手国で外国税等が課されるものは、国外所得に該当するとする改正が明記されていた。たとえば、外国法人の役員である日本の居住者が、日本で役員としての役務提供を行い、外国法人から役員給与を受領した場合、日本及び外国で課税されることとなる。この場合、役員給与が国外所得に該当すれば外国税額控除が適用できるところ、国外所得に該当しないことから、外国で課税された税額が日本の外国税額控除の対象とならず、二重課税が排除されないという問題が生じていた。そこで、外国税額控除における控除限度額の計算上、条約相手国に条約上課税権を認めた所得は『国外所得』に該当するとの措置を講ずることにより、居住者について生じた二重課税の問題が解消されることとなったのである。









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| 外国税額控除 | 15:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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外国税額控除制度について  その1

Ⅰ.法人税における外国税額控除制度の概要と仕組み

法人税における外国税額控除とは、どういうものなのだろうか?

 1.制度の概要

法人税法上、内国法人(国内に本店または主たる事務所を有する法人)については、その所得の源泉が国内であるか、国外であるかを問わず、全世界所得に課税するという無制限納税義務となっている。(法・法2三、4①)
 この場合、その源泉が国外にある所得については、通常、その源泉地国においても課税を受けることになるので、国外源泉所得については、源泉地国と我が国の双方においても課税される「国際的な二重課税」の状態が生じることになる。
 このような国際的な二重課税の状態を排除するシステムが必要となるが、その方法には次のような方式があるとされている。

(1)外国税額控除方式、(2)外国税額損金算入方式、(3)国外所得免除方式 

 我が国の法人税法における国際的な二重課税の排除方式は、上記の(1)外国税額控除方式、(2)外国税額損金算入方式のいずれかについて、法人の選択を認める制度となっている。


2.基本的な仕組み

外国税額控除の方法は、外国税額の納付の態様などにより次のように大別されている。
 
(1)直接納付した外国法人税額の控除
 
(2)間接納付した外国法人税額の控除
 
 これは、平成21年度の税制改正で廃止となったが、平成21年4月1日から3年を経過する日(=平成24年3月31日)以前に開始する各事業年度において、なお適用することができることとしている。(改正法付則第12条関係)。
           
(3)みなし外国税額控除(タックス・スペアリング・クレジット)
 この制度は、主に発展途上国において先進国から資本や技術の導入を促進するため外国企業に対する税制上の優遇措置として規定されているものであり、その減免額を日本国内において課税した場合にはその優遇措置が機能しないこととなるため、それを避けるための措置とされている。

(4)タックス・ヘイブン対策税制における外国税額控除
 この税制は、内国法人に係る特定外国子会社等における一定の条件を満たす留保金額について親会社である内国法人の所得に合算して課税する制度であるが、その特定外国子会社等の所得に対して外国法人税が課されている場合には、国際的な二重課税の状態が生じることになる。
このような同一所得に対する二重課税を調整するために、その特定外国子会社等の所得に対して課された外国法人税のうち、合算課税が行われる特定外国子会社等の課税対象留保金額に対応する部分の金額を内国法人が納付した控除対象外国法人税額とみなして外国税額控除の適用を認める制度である。

以上の仕組みを図で表すと以下のようになるので参考にしてほしい。

外税









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| 外国税額控除 | 11:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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